【18きっぷで再起動…王城山】
(唐笠松手前の林道より…王城山の二峰に見えるが、『ぐんま百名山』によれば支尾根)
【山行日】 2017年12月10日 (日)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
八高線某駅 - 05:25 高麗川 (JR八高線)
高麗川 05:29 - 06:50 高崎 (JR八高線)
高崎 07:26 - 08:49 長野原草津口 (JR吾妻線)
「歩行」
長野原草津口駅 08:55 - 10:00 登山口
登山口 10:05 - 11:05 王城山奥宮
王城山 12:20 - 13:30 道の駅
道の駅 14:00 - 14:20 川原湯温泉駅
「鉄道」
川原湯温泉 14:58 - 16:18 高崎 (JR吾妻線)
高崎 16:26 - 17:05 熊谷 (JR高崎線 快速アーバン上野行き)
熊谷 17:09 - 18:07 赤羽 (JR高崎線)
赤羽 18:11 - 18:25 新宿 (JR埼京線)
新宿 18:32 - 19:19 八王子 (JR中央線 快速高尾行き)
八王子 19:25 - 八高線某駅 (JR八高線)
【地形図】 「長野原」(必要部分のみダウンロード)
風邪をひいたり、歯の治療で思わぬ出費に見舞われたりといろいろ理由はあったのですが、それにしても、山に行く気持ちが今ひとつ盛り上がりに欠けていました。歯の治療のせいで大好きな笹一も見送ったあたりからボルテージが一気に下降してしまって…。いけませんねぇ、またいじけの虫が居座ってしまったという感じ(笑)でした。
何とか打破すべく、18きっぷを端緒に再び山に通おう、ということで、一ヶ月も間が空いてしまった為、軽くて遠いところにある山へ行くことにしました。
王城山はいちおう「ぐんま百名山」ですがエアリアには何処にも載っておらず、地形図「長野原」とガイドブック『ぐんま百名山』『群馬の山歩き130選』(上毛新聞社)あたりが頼りなのですが、ご存知の通り、八ッ場(やんば)ダムの建設により、あのあたりはJR吾妻線の線路の位置や国道の位置が随分変わってしまっています。地形図「長野原」は、どこの書店に行っても見つからなかったので、ネットで今回必要な部分だけダウンロード&印刷して持参しました。
念のため言っておきますが、線路の位置がかなり大きく変わってしまっている↑ので、大半のガイドブックの地図や説明を読んでも、登山口に着くまで迷うこと必至ですので、最新の地図と、できればグーグルマップの合成写真などで登山口までのアプローチを予習しておいた方が好いです。
予定では、『ぐんま百名山』(2007年発行)欄外記載のように弁天橋の先で左手の旧線路をまたぐ林道に上がって行くつもりでしたが、なんとご覧のように歩行者も含め全面通行止めの表示。実際遠くから見ても、真新しい白い壁のようなものがあって、とても向こう側へは行けそうもありません。おとなしくそのまま旧国道を東進して行きます。
幸いというか、この旧国道の吾妻川を挟んだ向かい側(南側)に新しく立派なバイパス(=新しい国道)ができあがっているので、旧国道は全く交通がなく道の真ん中を歩いても大丈夫なのですが、これでどうやら今回の山行きが「もろに」ピストンというこになりそうで、ガックリしながら林の集落を目指します。
王城山神社からの道もあるようなので、国道を東進しながらも左手にずっと注意を払っていましたが、旧線路のガード下も全面通行止めの表示。なんとかこの昔の線路の北側に行かないことには王城山には登れないわけで、ここを断念した場合のサブプランは用意してこなかったので少々焦りを覚えます。
ただ、考えてみれば林の集落に住んでいる人がいる限りはどこかしら線路の向こうに行くルートは残されているはずと更に進めば、例の新しいバイパスが遥か数十メートル頭上を高架で横切っているのが見え、愕然とします(笑)。
周囲はダム建設の途上で、埋蔵文化財発掘調査などの車両がありますが、日曜のためか全く人影は見当たりません。この辺りは近い将来ダムの底に埋没するはずで、住民は移転してしまっており、居合わせた村人に道を尋ねるという方法もほぼ絶望的です。
しかし、ありました。多くのガイドブックで紹介されている林集落へ上がる道だけが、全面通行止めを免れていて、「地元車両優先(林地区安全協議会)」との立て札もある車道をえっちらおっちら上がって線路を渡れば間もなくで林集落です。
登り切ったところは先ほどのバイパスからの道がジョイントされて、非常に交通量が多い通りに交差します。通りの向こう側へ北進すれば「ミコシロ自動車」なる自動車整備会社を右手に見て、王城山神社の指導標にやっと巡り会えました。
指導標に従って、左折すると、『群馬の山歩き130選』(平成11年版)記載の小さな商店、床屋が左手に見えてきて、そのしばらく先に目印の消防団車庫が現れて、なんとか山行きは出来そうとホッと一安心です。
消防団車庫から指導標に従い王城山を目指しますが、実はこのまま指導標通りに行くと、5合目の唐笠松までほぼ舗装道路歩きとなってしまいます。ガイドブックに載っているような農道の先の雑木林は歩けずかなり退屈な道のりでした。
途中の王城山神社からの道と合流する手前、右手に上がれそうな雑木の尾根が見つかりますが、ここを見送ってしまった結果、唐笠松まで舗装道路を歩くことになってしまいました。しょうがないので帰りは王城山神社へ降りてカタクリの湯でも入って帰ろうかと考えながら、唐笠松から王城山へのよく整備された登山道を上がっていきます。
(来た道を押手沢とする指導標:王城山神社の道はまだあるようだった)
自然林百パーセントの雑木林の径で、さすがにもう葉は残っておらず、紅葉は楽しめませんが、明るく雰囲気のよい道のりになります。6合目の炮碌岩で直進する踏み跡に「高間山→」の表示がありますが、とりあえず王城山を目指し左折。
静かな雑木林↑を登っていけば8合目の中棚尾根で展望が得られ、ひと登りで三角点のある王城山山頂になります。山頂は展望が佳く、まず目に入るのは白根山。もう少し手前に大きく見えるかと期待していたのですが、結構遠くにある感じがします。
左手には久しぶりに見る浅間山。しかし浅間山は浅間隠山から北へ延びる長大な尾根、ちょうど管峰あたりに左側が隠された格好になっていて、やや欲求不満が残る感じの見え方です。
もう少し先の奥宮がある10合目に行けばスッキリ見えるのかと思って、そのまま一旦下って登り返してみたのですが、立木に邪魔されて、むしろ見えにくく、管峰に隠されている状況も改善されませんでした。
時刻は11時過ぎ、ここで少し早めのお昼にしようかと、腰を下ろそうとしたら、またなってしまった呼吸困難。。。
幸い誰も来ない静かな山頂で、陽差しもたっぷりだったので、しばらく横になって回復を待ったのですが、今回はちょっと時間がかかってしまって、王城山で往生(?)などとくだらない洒落にもならないようなことを考えながら心細い思いでした。
30分以上かかって何とか収まってくれたので、高崎駅で購入しただるま弁当を広げてもぐもぐ…。時間と体力に余裕があれば、高間山まで足を伸ばして、ぐんま百名山をもうひとつゲットとも考えていたのですが、この身体の状態では些か不安も残るため、食事を終えたらノンビリ元の道を帰ることにしました。
奥宮と山頂の鞍部で右手に山頂を巻く道もありますが、もういちど浅間山を眺めておきたかったので、三角点へと登り返します。
上州に来ると浅間の雄姿を眺めるのが楽しみですが、空気の澄んだこの季節は冠雪した浅間山が本当に美しい。早起きして出掛けてきてよかったと思える瞬間です。
山頂を後に往路を戻ってきたのですが、ここから舗装道歩きとなる唐笠松で祠にお参りに行くと、予想通り尾根上には踏み跡が…。たぶんすぐに朝来た舗装道路に降りてしまうのだろうなと思いつつ、たどってみると、これが意外な結果に♪
径は雑木の森の中をずっと尾根上にたどっていき、ところどころロープが張られたり、木の階段が現れたりで、わかりやすく楽しい道のりです。
地形図を見ながら、そろそろ、ここで右折(南下)しないとという地点でも右折せずに南東に延びる尾根沿いにロープや階段が現れ、最後は東の尾根に入り込んで地形図の「文」=長野原小学校の裏手に繋がる林道に綺麗に着地することになりました。
大通りに出て小学校の正門前を通過したのが、川原湯温泉駅からちょうど列車が出る時刻の13:23。川原湯温泉の日帰り温泉施設「王湯」は駅から徒歩15分と『ぐんまの源泉パスポート』などのガイドブックにありますが、Googleマップで調べれば判るように、とても徒歩15分では行けません(直線距離では1kmでも歩く距離は2km弱:直線距離で測って徒歩の所要時間を出すのはホントやめてもらいたいものです。)。バスも走ってはおらず、往復の時間を考慮すると、次の14:58発まではカラスの行水も難しいですし、何より徒歩で交通量の多いトンネルを行きも帰りも通るのは億劫な感じがしていました。
幸い駅へ行く途中に「道の駅」があったので、寄ってみると、ビールも売っているし、足湯もあって、ここで時間を潰してから川原湯温泉駅へ行けば好いかなと。しかし足湯はかなりの熱さですね。特に道路側のお湯は熱くて1分も浸かっていられないほどです。
地元ビールもそれほどのお味ではなく、もう一本という気にもなれず(笑)、ノンビリ大橋を歩いて駅へ向かうことに…。駅前には何もないのだろうな、という予想はほぼアタリで、駅前(?)に民家風の小さなカフェ(禁煙だそうですので喫茶店ではない?)があるぐらいです。
駅舎はさすがに真新しく、扉の中は寒風を防いでくれてはいますが、手元の温度計の表示は摂氏10度。ただ、トイレはヒーターが入っていて、暖かいです(笑)。しばらくベンチで時間を潰してから18きっぷを見せて、改札を通り、ホームへ。
(駅構内のベンチのそばに掲示された付近の案内図:ここにも王湯は徒歩15分と書かれている…)
小野上温泉にでも寄っていけばと考えていたのですが、来た電車は既に席がほぼ埋まる混雑ぶり。幸い席にありつくことが出来たため、そのまま高崎まで乗車。明日が日曜ならともかく、月曜=出勤ですし、まっすぐ帰ることに。。。
行きは新型車両で、吾妻線の車両はもうすべて新型に入れ替わったのかと思っていたのですが、帰りの電車は旧型の電車でドアは手で開け閉め。もうしばらくすると、この車両にもお目にかかれなくなるのかも知れません。
高崎からの八高線は16時台が児玉止まりという最悪の連絡で、久々に快速で新宿回りの帰宅。熊谷で新宿回りに乗り換えたつもりが、これも上野回りで、なんだよもう!と思ったりもしましたが、連絡する中央線への乗り換えは予定通りに成功して、朝、八高線の駅まで乗った自転車を回収するため、中央線某駅では降車せずに八王子から八高線の川越行きに乗り換えて帰宅しました。
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