2023.09.17

【のんびり三泊四日…黒部五郎岳 四日目】  山バス情報196

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(今回も鏡池に槍は映らず…でした)


【四日目】
鏡平山荘   06:00 - 06:30 シシウドが原
シシウドが原 06:40 - 07:30 秩父沢出合
秩父沢出合  07:40 - 08:30 わさび平小屋
わさび平小屋 08:50 - 09:45 新穂高ロープウェイバス停

「バス」
新穂高ロープウェイ 09:55 - 10:30 平湯温泉 (濃飛バス 910円)

「温泉」
平湯温泉 「ひらゆの森」 10:40 - 12:00 (大人1名 700円 カミソリ100円)

「バス」
平湯温泉 12:55 - 14:30 松本バスターミナル (アルピコ路線だがこの日のこの便は濃飛バスの運行 2700円)

「鉄道」
松本  15:55 - 17:07 小淵沢 (中央線各駅停車)
小淵沢 17:23 - 19:44 高尾  (中央線各駅停車)
高尾  19:47 - 中央線某駅   (中央特快東京行)

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(新穂高ロープウエイバス停に待機中の濃飛バス)

 

 最終日、朝食は4時半と5時半と好きな方を選べるということで、5時半を選択。4時半でも7時のバスには間に合わないだろうし、間に合ったところで、松本までお風呂に入る時間がない、ということで、朝はゆっくりして怪我の無いように下ろうということにしました。

 朝食は御覧のようにあっさりしたもので、ご飯とお味噌汁のおかわりはもちろん自由、この四日間一度も自炊なし。これは普段ほぼ毎日自炊生活している身には本当にありがたいことです。食べ終わった後、洗い物(これがホント面倒!)もしなくていいのも、夢のようです(笑)。

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 お弁当を受け取ったら、小屋の受付の方に挨拶してから、さて出発です。鏡池からの槍ヶ岳は前回同様雲の中。次回はさすがに20年後というわけにはいきません(笑)が、もし機会があれば、そのときに…。

 今日は、今度こそ下るだけ(笑)ですから、怪我の無いようにゆっくり慎重に下っていきます。すぐに熊の踊り場。そう言えば、こんな名前の場所があったっけ?20年前に比べたら、格段に歩きやすくなったという印象の石畳の下り。浮き石もなく、段差もほどよいところに平たい石がしっかり組み込まれていますね。

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 30分ほどでシシウドが原。ここで水分を補給して一息入れたら、また淡々と下っていきます。途中トリカブトを目にして、稜線のコバイケイソウも黄色くなっていたし、こんなひどい酷暑続きとは言え、ああ、やっぱりもう秋なんだと。。。

 で、出発から一時間ほどの場所に、こんな表示が…

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 記憶は曖昧ですが、こんな標識は昔はなかったような…、更に五分ほど下ったところには「イタドリが原」の文字があって、こちらは岩にスプレーで書かれているところを見ても、以前からあった感じだったのですが、更にその下には…

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 下涸沢???、上の「上涸沢」と同じ標識で、やっぱりこんなの無かったような…。

 更に下ると有名な(?)チボ岩を過ぎ、ああ、懐かしい?秩父沢出合…。しかし、記憶にあった印象とは大きく異なっていて、確か、ここは水しぶきを上げるくらいの水量があったのに、こちらの出合もほぼ完全に涸れてしまっている様子です。シーズン以外は取り外されるという橋も、無くても通過可能なほど…。

 シシウドが原からちょうど一時間くらいでしたから、ここで腰を下ろして水分補給+ラムネでブドウ糖補給の休憩を取りましたが、要するにこの沢の涸れは上の鏡平の水不足をそのまま表しているということなのでしょうか。。。

 下から上がってきたハイカーが、「あれ、涸れちゃってる…。ここで補給すればと思ってきたんだけど、弱っちゃったなぁ…」と言っているのを耳にして、「少し上の方で湧き水になっているところがあるから、そこで(水が)とれるよ」と他の登山者がアドヴァイスしているのを聞き、まぁ、水場であることには変わりないけれど、こうまで「水物な」水場に変わってしまっていたとは…とショックでした。。。

 出合からコースタイムの40分ほどで小池新道登山口に着き、これで下山したようなものの、コンパスの下山通知は出さず、わさび平小屋で…と思っていたのですが、わさび平小屋は圏外で出せず、今回もここで買おうと思っていたTシャツは5,000円以上というお値段に驚いて、断念(笑)。代わりにポカリを300円出して購入して一息つきました。

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(Tシャツ買えなかった…わさび平小屋)

 笠新道への分岐を過ぎ、「渡る途中で崩れても責任とりません」的表示がある橋を渡って、あとは新穂高のバス停まで歩くだけ。途中で走って抜き去るアベックハイカーがいて、あれ、バスの時間が迫っているのかな…と思ったのですが、バス待ちだったら新穂高の温泉でお風呂に入れば良いし、バス待ち時間が無ければ平湯で入ればいいと思っていたので、そこそこ普通のペースで歩いて行ったら、バス停(今は「新穂高温泉」の少し手前に「新穂高ロープウェイ」があるのですね)到着は出発時刻の10分前。

 このロープウエイ施設の建物の中にバスのチケット販売機があり、そこでチケット購入するようになっています。私はとりあえず平湯温泉まで買って、そこで、松本に出るか新宿行きの高速バスにするか決めれば良いと思ったのですが、運転手さんのお話によれば、平湯温泉で松本行きに乗り継ぐなら、新穂高で松本までの通し券を買った方が料金的にはお得と言うことでした。

 バス停でコンパスの下山通知も無事出せて、あとは、平湯温泉のバスターミナルでお風呂に入ってから帰るだけ…と思ったのですが、バスターミナルには確か以前入ったはずの入浴施設が見当たりません。12:55発の松本行きのバスチケットを購入するときに、係員の方に聞いてみると、確かに以前はこのターミナルにあったが、今はすぐそこに新しい入浴施設「ひらゆの森」ができたので、そちらをご利用くださいとのことでした。

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 お値段は700円と良心的で、カミソリも安価で購入できて、四日間の汗と髭をゆっくり洗い流し、のんびりお湯につかったあとは、お約束のビールでまったりして、バス待ちまでの時間もゆったり過ごすことができました。。。

 ただ、この施設内の休憩処では飲食が禁じられていて(食堂での注文は可能)、鏡平でもらったお弁当は、バス待ちの間バス停付近でにモグモグ。

 高山からやってきた松本行きのバス(アルピコ)は、外国人観光客でかなり席が埋まっており、バス待ちの人数を数えていた係員が、もう一台バスを出すことを英断してくれて(笑)、濃飛バスの車両に乗り込むことに…。そうそう、乗り込んだ途端、物凄い雷と土砂降りの雨…。これを今山の中で聞かされている人の心境を思うと、運がよかったと素直に喜べないものがありました。

 バスは渋滞したせいか、やや遅れて松本のバスターミナルに到着。あずさの予約をしていた人は急いで松本駅へ向かっていきましたが、ハイシーズンの12時過ぎのバスには乗れなかった私は、のんびり歩いて松本駅へ。松本駅では、一時間以上の待ち時間で、少々時間つぶしに苦労しましたが、まぁ、これで、いっこうに消化が進まなかった18きっぷが一回分消化できるし…ということで、各駅を乗り継いで帰途についたのでした。

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2023.09.12

【のんびり三泊四日…黒部五郎岳 三日目】  山バス情報196

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(黒部五郎小舎から三俣蓮華へ向かう途中で黒部五郎岳を振り返る)


【三日目】
黒部五郎小舎 05:45 - 06:45 三俣分岐手前の鞍部
鞍部     06:55 - 07:35 三俣蓮華岳
三俣蓮華岳  07:40 - 09:00 双六岳
双六岳    09:20 - 10:10 双六小屋
双六小屋   10:20 - 12:05 鏡平山荘 (二食+弁当)

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(丸山を過ぎ双六へ…この稜線歩きがこの日の白眉♪)

 

 黒部五郎小舎の朝食は5時から(夕食は17時)。朝ご飯もおいしくいただき、即出発!と行きたいところだったのですが、コンタクトレンズが片方なかなかうまく目に入らず、時間を浪費。あきらめて今日は眼鏡で行くことにしました。せっかく早い朝食にしてくれたのに、出発が5:45となってしまったのは、このドジのためです(食べるのが遅いというのもありますが…苦笑)。

 地形図で見ても目で見ても判りますが、出だしは急登。小舎ではつながらないdocomoとauがつながるという15分ほど登ったあたりから背後に昨日登った黒部五郎岳の美しい山容が目に入ってきます。「美しい…こんな優美な山容がほかにあるだろうか…、本当に来て好かった♪」そんな思いを胸に三俣蓮華へと向かいます。

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(美しすぎる山容…)

 

 今日も天気が好く青空が広がっていますが、気がかりなのが、朝の五時半から見えていた薬師岳の向こうの入道雲。午後から天気が崩れるというのは、この時点である程度予測できます。稜線に出ると、笠ヶ岳や、遠くに御嶽なども見えてきて、すがすがしい朝の稜線歩きを堪能します。

 尾根道は三俣山荘へ行く巻き道と三俣蓮華岳に行く直登にこの先で分かれるのですが、その分岐の手前の鞍部で、喉も渇いたし、歩き始めから一時間ほど経過していたのでひと休みすることにしました。

 一息入れたら一気に三俣蓮華岳へ直登します。19年前、余りに強い風とガスで稜線を歩くことができず、本当に悔しい思いをしたのでそのリベンジをするわけですが、今日は風も穏やかでガスもなく稜線歩きにはうってつけです。

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 振り返れば、昨日登った黒部五郎ちゃん↑が見えて、何度も立ち止まっては、「ああなんて素敵な山なんだろう」なんて呟きながら登っていきます。実は三俣蓮華岳と、その先の双六岳の方が標高はわずかに高いのですが、全然そんな気がしません。登り着いた三俣蓮華岳は、富山・岐阜・長野の三県の県境。しかも余計なことなのですが、ここはアマチュア無線のエリアで言うと、9エリア・2エリア・0エリアの境界点でもあって、19年前に来たときはここで電波を出そうと考えていたのです。

 しかし、前述通りの天候で、なんとか三俣蓮華岳の標柱まで登ったものの、その先の三角点にはタッチできずにまた巻き道に戻ったという経緯もあって、今回はしっかり三角点タッチもして、しばらく周囲の山々に見とれながら、水分補給休憩を取りました。

 

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(三俣蓮華岳山頂より槍・穂高を望む)

  
 三俣蓮華をあとにして、丸山を経て双六岳。ここが、この日の稜線歩きの白眉と言って良いと思います。すれ違う登山者が一様に「気持ち好いですね~」と言葉を交わしながら行き交い、行く手右手には笠ヶ岳が格好良くそびえ、左手には槍穂高が綺麗に見えて、その間の稜線の美しくなだらかなことと言ったら、もう言葉がありません。

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(こんな稜線を歩けるだけで幸せ一杯です♪)


 双六小屋への中道分岐は、もちろん無視して、そのまま稜線を進み双六岳山頂を目指します。エッチラ20分ほど登れば、双六岳山頂。実はここが今回の縦走の最高地点で2860.4m。だからというわけではないのですが、双六岳では少し長居をして、途中で抜かした、同じ縦走コースを進む女性二人組に先に行ってもらいました。

 そうこうしているうちに槍の方にもガスが湧いてきて、しばらく続く平坦な尾根道を歩いている途中で、見えなくなってしまいました。再び中道との分岐に着き、そこからは岩場の急傾斜を下っていきます。上空は晴れているので、登ってくる人たちは強い陽差しに炙られ大変そうです。

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(槍がガスに隠れ始めた…)

 

 双六小屋ではベンチも埋まっていましたし、日陰も見当たらないので、水分補給をしたらトイレを借りて募金箱にコインを入れるだけで長居せず、さっさと先へ進むことに。。。ただ、双六池湖畔のテント場は広々して気持ちよさそう…、「ここでテント泊って、いつかしてみたいな、いややっぱ、若い頃にしておくべきだった…」なんて感じでしばらく見とれて佇んでしまいました。

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(双六池テント場)

 

 そんなのんきなことを考えながら、あとは鏡平へ下るだけ…なんてお気楽な感じでテント場をあとに進んでいったのですが、ここから結構登らされるんですね。すっかりこのあたりの記憶がなくなっていて、さんざん登らされたあと、エアリアを見てみれば、くろゆりベンチの近くの標高は2622m!「こんなとこ、よくテント担いで登り返したなぁ…」なんて呟きながら歩いていました。この時点でまだ11時。こんなに登り返すんだったら、鏡平じゃなくて笠ヶ岳山荘に予約を取ればよかったかな…なんてチョット思ってしまいました(笑)。

  くろゆりベンチで水分補給と靴紐の締め直しをして一息入れてから、更に進めば、ああ、そう言えば、ここにあのときは雪田があったっけと思い出した花見平。弓折分岐からは眼下に鏡平山荘も見えてきて、弓折岳には登らない代わりに、分岐では休憩せずにそのまま鏡池へと下っていきます。

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(鏡平山荘が見えてきた)

 

 19年前に鏡平山荘に泊まったときのことは今でもかなり細かく覚えていて、真空管アンプがあって、そのアンプで小さな音でクラシックを流していて、とても良い雰囲気だったこと。そして、おそらくは、あの小屋に帽子を置き忘れて下山してしまったこと。。。帽子はさすがにないだろうけれど、今でもあの真空管アンプあったりするんだろうか…。そんなことを思い出しながらゆっくり下っていきました。

 小屋に着き、受付を済ませると、案内のお兄さんが、この小屋に以前泊まったことありますか?と聞いてきたので、「あります!だた20年も前ですけど」と答えたら、かなり感激していました。お昼を少し過ぎたばかりなのに、「もう部屋はお使いいただけます」と言われ、昨年新設されたばかりという新館の指定された部屋に行ってみると、説明通りで木の香りのする、ほぼ個室といってもよいスペースを与えていただいていて、感激。

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(限りなく個室に近い新館の部屋でした♪)

 

 黒部五郎小舎で作ってもらったお昼のお弁当は、小屋前のベンチで生ビールを購入して食べ、そのあとは、お昼寝したり、同じコースを同じ日程で来たお二人と更にビールで談笑したりして夕食までのひとときを過ごしました。

 

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(黒部五郎小舎のお弁当 + 鏡平山荘の生ビール♪)

 

 夕方には物凄い土砂降りと強風で、台風でも来たみたいな天気の急変があって、びっくり、笠ヶ岳小屋なんて目指していたら、おそらくずぶ濡れで大変な目に遭っていたわけで、やはり、夏は早出・早着が肝要と再認識しました。

 鏡平の夕食もかなりおいしかったです。山の夜というのはご飯が済むともうすることもないのですが、この小屋は大変な水不足に悩んでいて、水道の水はみんなで使うと本当にちょろちょろ。明日の朝だともっとひどいことになりそう、とその日の夜のうちに水筒を満タンにしておきました。まぁ、明日は下りだけですし、秩父沢でいくらでも補給できるだろうけれど、などと思って床に就いたのですが…。

 

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2023.09.11

【のんびり三泊四日…黒部五郎岳 二日目】  山バス情報196

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(北ノ股岳より…早朝は天気快晴で青空一杯だったが…)

【二日目】
太郎平小屋 05:55 - 07:05 2576m点
2576m 07:10 - 07:45 北ノ俣岳 △2661.2
北ノ俣岳  07:55 - 08:45 赤木岳を巻いた先
赤木岳の先 08:55 - 09:45 2578m点
2578m 09:55 - 11:15 黒部五郎岳
黒部五郎岳 11:40 - 12:30 カールの底の桃太郎岩(?)
桃太郎岩  12:40 - 13:45 黒部五郎小舎 (二食+弁当)

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(黒部五郎岳山頂より水晶岳・鷲羽岳)

 

 二日目は、朝5時半から朝食をとり、6時前には、お昼のお弁当(チマキとお茶とお手ふき)をもらって出発です。天気はほぼ快晴で、眼下に雲はあるものの、上空は雲ひとつ無く、昨日登ってきた方角には日本海も見えています。目指す黒部五郎岳は、太郎平から見ると、雲ノ平から見初めたときとはかなり違ったイメージですが、まずはその前に大きくそびえる北ノ股岳に登らないことには話が始まりません(笑)。

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(太郎平より目指す山脈を望む)

 バスで一緒だった方は、少し予定を変更して、薬師岳を往復してから雲ノ平に向かう、ということで、水をたっぷり補給して、粉のアクエリアスもペットボトルに溶かしてから、ストレッチをし、太郎山方面へと登っていきます。雲ノ平方面との分岐は草に隠れかかった足もとに標識があるので、見落とさないように注意が必要かも。

 太郎山はほんのちょっとの寄り道ですが、一応三角点峰ですし、今日は天気もよろしいようなので、立ち寄ることにします。そこから先もずっと綺麗な木道が整備されていて、池塘のある大草原を漫歩。とても気分良く歩けます。

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 ときどき振り返ると太郎平小屋の向こうに薬師岳がこちらを見守るようにそびえていて、それもまた好い眺めになっています。

 7時過ぎに北ノ股岳手前の2576m地点に着き、北ノ股岳はまだ先だし、一時間ほど経過していたこともあり、水分補給をかねてひと休み。このあたりから槍ヶ岳も姿を見せ始め、好展望の緩やかな尾根歩きも絶好調!といった感じで、神岡新道との分岐を過ぎ、北ノ股岳にゆるゆると登ってひと休み。こりゃ、もしかしたら黒部五郎岳で大展望を満喫かも♪などと、にんまりしていたのですが…。

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(ガスが…)

 このコースで唯一と言ってもいい感じの岩イワのガレを登って赤木岳を巻いたあたりで、それまで眼下にあった雲がモクモクと稜線に這い上がり始めて、アルプスらしいと言えばアルプスらしい、ガスの湧く稜線になってきてしまったのでした。時刻は08:45。慣れていない岩場の登りだったせいか、ここはコースタイムをオーバーしてしまったうえ、ガスにがっくりしてしまったこともあって、巻ききった先で小休止。

 すぐに消えたガスも、中俣乗越(なかのまたのっこし)への下りで前方に見える黒部五郎岳もガスが掛かり始め、ウメバチソウやアキノキリンソウなどのお花を愛でながら、とりあえず、2578への登りに取りかかります。

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(黒部五郎岳にもガスが掛かり始め…)

 2578で、小休止したあと、いったん下って最後の登りに取りかかります。途中、降りてきた女性単独ハイカーと顔を見合わせ、「上は真っ白です」と苦笑交じりに言われて、こちらも苦笑い。仕方ないです。夏のアルプスですもの。綺麗に晴れ渡った大展望は朝のうちだけ、というのはまぁ、当たり前のお話です。

 後ろから来たハイカーたちに抜かされ、そのハイカーが何故か立ち止まっていたので、もしや、と視線方向を見るとやはり、いました。ガスの中歩く雷鳥親子。雷鳥が出てきたと言うことで、もう山頂の展望は絶望と、あきらめてゆっくりゆっくり、息が上がらないように登っていきます。普段高いところを歩いていないので、2500mを超えると、身体が、空気の薄さをいやと言うほど感じてしまうのです。

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 トウヤクリンドウは、蕾のまま開いておらず、朝あれほど晴れ渡っていたのに、10時過ぎにはこのざまです。まぁ、仕方ありません。何から何まで百点満点というのは無理な話ですから。。。

 えっちらおっちら岩尾根を登って、黒部五郎岳の肩に着いたのは、11時。私の古いガイドブックにはザックをデポして往復とありますが、さして重くもない荷物ですから、そのまま山頂へ向かいます。。。と、あれ?真っ白だった周囲が少し明るくなり始め、陽が差してきました。

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(山頂に着くと少しずつガスが晴れてきた)

 え?ホントにという感じで周囲を見渡すと、青空も見え、周囲の山々も姿を見せ始めたのです。山の天気は本当に気まぐれ。でも、この気まぐれは私には少し好い味方になってくれたようで、山頂では陽差しを浴びながらお弁当の昼食(チマキ)をゆっくりとることができ、普段だったらやらない山頂証拠写真も居合わせたハイカーに撮ってもらいました。というのも実はお恥ずかしいお話ですが、この黒部五郎岳が登山歴20数年?にして初の北アルプス深田百名山だったからなのです。

 昼食中は周囲のガスがかなり晴れてくれて、薬師岳だけでなく、水晶岳から鷲羽岳の稜線など見えてきたりして、この気まぐれな天候に本当に感謝です。

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 山頂からは稜線コースも考えていたのですが、ガスが湧いているのと、コースタイムを見ると黒部五郎小舎まで1時間近くも違っていて、今日はもうだいぶ歩いたし、早く小屋に行ってビール飲みたい!ということで、肩まで戻って、カールへ降りることに。。。

 カールの降り口までは、結構稜線を歩かされますが、この稜線で、さほどガスッてもいないにもかかわらず、今度は雷鳥4羽に出会いました。すぐそばまで行っても、慌てて逃げ去ることもなく、なんだかもう人に慣れてしまっているような印象です。

 

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(雷鳥見るのも実に久しぶり…)

 カールへ降りるところはかなりの急傾斜で、慎重に降ります。底まで降りればあとは平坦に見えたのですが、それほど傾斜があるわけではないものの、岩がゴロゴロしていて、思ったよりも歩きにくい感じでした。ただ、カールの底から見上げると、稜線ルートは遠目にも結構アップダウンがあり、疲れた足であっちを歩かなくて好かったと、上を見ながら何度も思いました。

 山頂から1時間ほどのところに、瑞牆山の桃太郎岩のように、大きく割れた岩があり、ひと休み。ちょうど、また、水晶と鷲羽が見えていたので、しばらく眺めも楽しめました。

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(桃太郎岩? 画面中央、わかるでしょうか?)

 最後は、かなり下って樹林帯のようなところを抜けると前方に黒部五郎小舎が見えてきます。「小屋」ではなく「小舎」という名称がぴったりな感じのたたずまいです。

 

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 小屋で受付とビール!と入ろうとすると、ドアのところには、必ず手を洗って、マスクを着用して入ってくださいとの立て札。雨宿りだけなどの入館はお断り、と結構厳しいことが書いてあります。太郎小屋は、そこまで厳しくなかったので、緊張して受付を済ませ、生ビールを注文。

 小屋前のベンチでビールを飲み干すと、夕食までかなり時間がありましたが、部屋はすぐに使って好いと言うことで、少しお昼寝もして、夕食を待ちました。

 相部屋ですが、布団と布団の間は仕切りが設けられていて枕の上は棚になっていて便利。それに食事がとてもおいしかった。生サーモンのマリネなんて、こんな山奥で食べられるとは思ってもいなかったので、それも感激。3泊したうち一番食事がおいしいと思ったのは、この黒部五郎小舎でした。

 あ、そうそう、今は小屋でスマホの充電もできるのですね。そうとは知らず、ここまでずっと機内モードだったのですが、念のため黒部五郎小舎で充電しました。太郎平小屋は有料でお預かりということでしたが、こちらは無料。譲り合ってコンセントを使ってくださいという注意があっただけでした。。。

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2023.09.10

【のんびり三泊四日…黒部五郎岳 一日目】  山バス情報196

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【山行日】 2023年08月24日(木) ~ 27日(日)

【使用公共交通機関の詳細】


☆往き 08月24日
「鉄道」
中央線某駅   - 05:19 西国分寺 (中央線各駅停車)
西国分寺 05:21 - 05:46 武蔵浦和 (武蔵野線)
武蔵浦和 05:52 - 06:04 大宮  (埼京線)
大宮   06:41 - 08:23 富山  (新幹線 かがやき501号 金沢行)
電鉄富山 08:53 - 09:34 有峰口 (富山地方鉄道 特急立山1号 立山行 特急料金110円)

 「バス」
有峰口駅 09:50 - 10:40 折立 (富山地方鉄道 3300円)

「歩行」

【一日目】
折立バス停 10:50 - 11:20 小平地 「太郎を愛する会」の標識
小平地   11:40 - 12:20 三角点 △1870.6
三角点   12:30 - 13:10 2011mベンチ
ベンチ   13:20 - 14:40 太郎平小屋 (二食+弁当)

【二日目】
太郎平小屋 05:55 - 07:05 2576m点
2576m 07:10 - 07:45 北ノ俣岳 △2661.2
北ノ俣岳  07:55 - 08:45 赤木岳を巻いた先
赤木岳の先 08:55 - 09:45 2578m点
2578m 09:55 - 11:15 黒部五郎岳
黒部五郎岳 11:40 - 12:30 カールの底の桃太郎岩(?)
桃太郎岩  12:40 - 13:45 黒部五郎小舎 (二食+弁当)

【三日目】
黒部五郎小舎 05:45 - 06:45 三俣分岐手前の鞍部
鞍部     06:55 - 07:35 三俣蓮華岳
三俣蓮華岳  07:40 - 09:00 双六岳
双六岳    09:20 - 10:10 双六小屋
双六小屋   10:20 - 12:05 鏡平山荘 (二食+弁当)

【四日目】
鏡平山荘   06:00 - 06:30 シシウドが原
シシウドが原 06:40 - 07:30 秩父沢出合
秩父沢出合  07:40 - 08:30 わさび平小屋
わさび平小屋 08:50 - 09:45 新穂高ロープウェイバス停

☆帰り 08月27日
「バス」
新穂高ロープウェイ 09:55 - 10:30 平湯温泉 (濃飛バス 910円)

「温泉」
平湯温泉 「ひらゆの森」 10:40 - 12:00 (大人1名 700円 カミソリ100円)

「バス」
平湯温泉 12:55 - 14:30 松本バスターミナル (アルピコ路線だがこの日のこの便は濃飛バスの運行 2700円)

「鉄道」
松本  15:55 - 17:07 小淵沢 (中央線各駅停車)
小淵沢 17:23 - 19:44 高尾  (中央線各駅停車)
高尾  19:47 - 中央線某駅   (中央特快東京行)


【地形図】 「薬師岳」 「三俣蓮華岳」

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(折立行きのバスは超大型でした♪)


 このブログの、カテゴリー「北アルプス」をクリックしていただければ判るとおり、北アルプスには全く足が向いていませんでしたが、やっと念願の黒部五郎岳へ「新幹線+食事付きの山小屋3泊」という楽をして行ってきました。

 黒部五郎岳へは計画だけは何度も立てていて、そのうち一回は13年前に富山のホテルまで行って断念して帰ってきたというほどの思い入れがありまして、今回北陸新幹線初乗車でホテル泊は無し、夜行も使わずという贅沢なプランで臨みました。

 コロナで布団一人一枚が確保されている今、予約さえ取れれば、値上がりした小屋泊まりの料金も納得、ちょうど五百円玉貯金が交通費&宿泊費分貯まっていましたので、台風などよほど天候が悪くならない限りは行く!ということで、決行です。

 こちらに引っ越してから、気がついたのですが、このあたりだと、朝の新幹線に乗るのに、東京から行くより大宮からの方が料金も安く、朝も超早出しなくても好いので、久しぶりに武蔵野線に乗車して大宮へ。。。念のため早めに出たので、大宮駅には新幹線発車の30分前以上に到着。それでももうNew Daysも開いていますし、新幹線の改札を抜ければ待合室もあります。

 この朝一の金沢行き「かがやき501号」は大宮を出たら、次はもう長野駅に8時前に着き、次が富山です。どう考えても登山者向けのこの新幹線は、しかし全車指定席なのですね。まぁ、とにかくこれに乗って電鉄富山で有峰口まで行けば、折立行きのバスに間に合うのですから、ガラガラの車内でスマホの充電などしながら、過ごします。

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 富山で電鉄富山へ向かうと、特急立山行きの立て札があって、そこに切符と特急券を買って並ぶようになっています。110円の特急料金を払いますが、乗車した電車はローカル線そのものの二両編成。こちらは逆に全車自由席で、単に、途中の駅のいくつかにに停車しないだけ(笑)です。

 車窓からは剱岳?らしい山塊も見えて、天気も好くワクワクしますが、乗っているのはほとんどがアルペンルートへ向かう観光客のようで、有峰口で降りたのは私を含め4人。うち二人は予約してあったタクシーで先行です(笑)。

 というわけで超大型の50人ほど乗れるバスの乗客は二人だけ。19年前に乗ったバスは小型で、それでも有峰湖の縁ギリギリのおっかないところをゆっくり通過した記憶があったので、こんな大型バスで通れるのかな…と心配していたのですが、今は、通る箇所もダムの縁ではなくなっていて、幅広の道路に拡張されているのですね。到着した折立は、唖然とするほどたくさんの車が停められていて、このバスの存続が本当に心配になってきました。

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(ガラガラの大型バス、何故か灰皿付き(笑))

 

 折立キャンプ場で、ストレッチをしていると、「これからですか?」と半ばあきれた顔で話しかけられます。マイカーの方から見ると、11時前に登山口を出発なんて、非常識に映るかも知れませんが、車もなく夜行もダメな人間にはこれしかないのです(笑)。

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(駐車場は車があふれかえっていました)

 

 折立から太郎平までコースタイムでは5時間ですが、標高差(900mほど)からいってもそれほどかかるわけがなく、実際20年近く前にテント装備で歩いたときでも、そこまではかからなかった記憶があり、今回はほとんど日帰りと変わらない装備です。小屋には16時到着と伝えてありますし、一度は通った径の記憶がありますので、ゆっくりと焦らずに登っていきます。

 30分ほどで、「太郎を愛する会」の標識がある小平地に到着。先行していたお二人が休憩中だったので、私も腰を下ろし、おにぎりで早めのお昼ご飯。タクシー料金を伺うと有峰口から折立まで12,000円とのことでした。

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(小平地付近にて)

 

 1870.6の三角点までは、それほどひどい急傾斜でもなく、そのあとの行程に比べて傾斜がある、という程度のもの。 一番気がかりだった天気ですが、急に降り出したかと思ったら、日焼け止めを塗り直すぐらい晴れたり、と実にめまぐるしい天気。上だけ着ていたレインウエアを脱いで手に持って歩いたりと、苦笑しながら対応。幸い雷は遠くで一度鳴ったきりで、感じとしては、良性で、想定内というものでした。

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(三角点ベンチ)

 三角点でベンチ休憩したあとは、お花もちらほら見え始め、一度下ってから登り返せば、草原状の眺めの好い尾根歩きになります。雲が眼下に見えるようになり、2011m地点のベンチでも少しだけ水分補給。何とか天気は持ってくれそうかな…と、歩いてくと、五光岩のベンチあたりで、それまでとは違いなかなかやんでくれない雨が降ってきて、もう降らないだろうと2011mベンチでザックに仕舞ったレインウエアを再び取り出して着直しました。

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 結局レインウエアを羽織り直してから五、六分で雨は止んでしまい、「全く忙しいお天気だ」と呟きながら歩いて行くと、振り返った向こう側には日本海まで広がる視界。。。前方にも太郎平小屋が見えてきて、ヤマハハコの写真など撮りながらエッチラ登り切れば、太郎平小屋。受付を済ませて、小屋や小屋前でのんびり。。。バスで一緒だったハイカーの方と、翌朝行かれるという雲ノ平のお話などして、ゆったり過ごしました。

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(夕刻のひとときをビール片手に小屋前で…)


 木曜ですし、100人以上泊まれる山小屋なので、空いているだろうと思ったのですが、この日はほぼ満員。蚕棚方式の寝床でお隣との間には仕切りもなく、一番の懸案だった、鼾(笑)は、両サイドから容赦なく、よく眠れませんでしたが、それでもまぁ、あの尾瀬の鼾に比べればかわいいもの(?)で、早くから身体を横たえ続けて、途中で時計も見なかったので、少しは眠れたようで、疲れも感じずに翌朝起きることができたのでした。

二日目

 

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2005.10.02

【大混雑を避けて涸沢紅葉見物】 山バス情報14

金曜日に休みをもらって、当初は妙高へ行く予定でしたが、木曜に見た新潟の天気予報が土曜にも傘マークが付いてしまったため、急遽、涸沢行きに変更。混雑回避を狙って徳沢にテント泊は大成功でしたが、ガスで紅葉の方はちょいと期待はずれ。天気も傘マークがどんどん前倒しになって、二泊の予定だったのを一泊に切り上げて帰途につきました。

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【山行日】2005年9月30日(金)
 ~2005年10月1日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿 07:00 - 09:38 松本 (スーパーあずさ1号)

「バス」
松本BT 10:15 - 11:45 上高地BT (松本電気鉄道)
(バス代=2400円)

「徒歩」
上高地BT 12:25 - 13:35 明神池 (自然探勝路回り)
明神池 13:50 - 15:00 徳沢 (テント泊)

 ☆☆☆ 満天の星空 ☆☆☆

徳沢  05:45 - 06:35 横尾
横尾  06:45 - 07:48 本谷橋
本谷橋 08:05 - 09:35 涸沢ヒュッテ
涸沢小屋 10:25 - 12:00 本谷橋
本谷橋 12:00 - 13:00 横尾 (昼食)
横尾  13:35 - 14:20 徳沢 (テント撤収&祝杯♪)
徳沢  15:00 - 15:40 明神
明神  15:45 - 16:35 上高地BT

「バス」
上高地BT 16:40 - 18:20 松本BT

「鉄道」
松本 18:35 - 21:06 新宿 (スーパーあずさ34号)

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徳沢のキャンプ場はテント派の方にはお勧めです。人が少ないし、地面も草がほどよくあってやわらかい。そしてなによりひろびろとしていて気持ちがいいのです。普段テントでは眠れないことが多いのですが、今回はよく眠れました。トイレもここだけはチップを強要しない(笑)し、お風呂に入りたい方は村営徳沢ロッジの方で400円ではいることもできるようです。

コースタイムの方ですが、二日目の土曜日は登ってくる登山者に道を譲り続けていたら、あっというまにコースタイムをオーバーして、涸沢小屋から本谷橋まで1時間半以上もかかってしまいました。

ただ、徳沢~上高地BTは、徳沢でがぶ飲みしたビールの影響で某生理現象(笑)が発生したことも手伝って、テント装備の割にはかなりのハイペース。しかし、これが災い転じて福となり、松本行き直通バス16:40にすべり込みセーフ。良いことは続くもので、そのあとの松本発新宿行きのスーパーあずさにもドンピシャで、徳沢を15時に出て帰宅は22時前でした。

新島々(松本BT)~上高地BTのバスは低公害バスなので、沢渡での乗り換えはありません。また松本BT~上高地BTのバスは長時間の乗車ですが、トイレはありません。乗車前にビールを飲み過ぎないように注意が必要(笑)です。 新型のバスだけあって、乗り心地はとても良かったです。

お恥ずかしい話ですが、山を始めて7年以上なのに上高地自体、今回初めての訪問でした。
しっかし、上高地だけでなく涸沢の人出もすごい。20人とか30人とかの大団体に何組も遭遇しました。土曜の夜は小屋は当然のこと、テント場も満員御礼だったのではないでしょうか。

ところで、帰ってきた東京の暑さには驚きました。徳沢では朝4時に満天の星空を見上げていたとき、吐息が真っ白だったのがヘッドランプでよーくわかるほどの冷え込みだったのに…


☆☆☆ この山行のレポートはこちら  ☆☆☆

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2005.04.10

【新穂高温泉から新宿(裏技?)】山バス情報1

山とバスの情報基地を目指すサイトの割には、バス情報がほとんど
ないじゃないの、というお叱りが聞こえてきそうなので、そろそろ
出さないといけませんが、花粉症のこともあって山行にもいけず、
ここでは「最新情報ではないけれど」という但書きつきでの情報
提供となります。

昨夏、初めて北アルプスを歩き、富山県の有峰(折立バス停)から
雲の平経由で鏡平〜新穂高温泉と縦走しました。これはそのとき
実際に使ったバス利用の帰途方法です。

新穂高温泉から、首都圏にお住いの皆さんは、バスやタクシーで
松本駅に出て、松本から「あずさ」なり各駅停車の中央線なりを
使って都内や新宿に戻られる方がほとんどかと思いますが、バス
を使った安くて快適な帰途の方法がありますので、紹介します。

1.新穂高温泉から「高山バスセンター行き」か「平湯温泉行き」
のバスで「平湯温泉」に行きます。
(新穂高温泉でバスの待ち時間があれば次の2.の便を電話で
予約しておくと良い)

2.「平湯温泉」から「新宿行き」の高速バスで新宿に行く。

3. 新宿から各自の家にそれぞれの交通手段で戻る。

1.については1時間に1本以上のバスの便がありましたので、
ほとんど問題ないですし、時間があれば、新穂高温泉の無料の
温泉にでも入って時間調整すればなんら問題ありません。

2.は濃飛乗合自動車(電話0577-32-1688)に新穂高温泉から
電話したところ、当日の便でもその場で予約可能でした。
今夏のタイムテーブルはまだ確定していないかもしれませんが、
それほど便は多くないと思いますので、必ず濃飛バスのHPで確認
のうえ、計画を立てて下さいね。
平湯温泉バスターミナルには食事をとるところや温泉施設(有料)
もありますし、おみやげの店などいろいろあるので時間をつぶす
のにそれほど苦労はしなくてすむと思います。

濃飛バスのHPは
http://www.nouhibus.co.jp/top1010.htm


ここから「高速バス案内」→「高山〜新宿線」の「時刻運賃」
をクリックして進んで下さい。お値段とタイムテーブルが表示
されると思います。

3.新宿までは、当然のことながら、途中の交通事情(渋滞や
事故)によっては時刻表通りの時間で到着できないことが多々
あります。私の場合、予定時刻より少々遅れただけですみまし
たので、松本にでて各駅で帰ってくるよりはずっと早く新宿に
到着できました。

この帰途方法のいいところは、
☆バス利用なので大きな荷物はトランクに収納できて、周囲の
旅行客の迷惑にならない。
☆年寄りが乗り込んできても、新宿までは席を譲るべきかどう
かなどと、疲れた身体と頭で考えなくてすむ。
☆安くて、うまくいけば、松本回りの「あずさ」で帰るより早
く帰ることができる。
ことです。

バスが苦手、バスより電車が好き、という人は別ですが、そう
でなければぜひ利用してほしい、お勧めの交通手段です。

ちなみに、このとき、平湯温泉〜新宿の登山者風の乗客は私だ
けで、バス自体も平日(金曜)のせいかかなり空いていました。

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