【ニッコウキスゲの回復ぶりを見に…霧ヶ峰】 山バス情報202
(コロボックルヒュッテ近くで…電気柵越しだが見事な回復ぶり)
【山行日】 2024年07月21日(日)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
八王子 06:35 - 09:31 上諏訪 (JR中央線各駅停車)
「バス」
上諏訪駅 09:35 - 10:25 八島湿原 (アルピコ 1500円)
「歩行」
八島湿原バス停 10:35 - 11:25 ヒュッテみさやま
ヒュッテみさやま 11:35 - 12:00 1792mピーク(内輪?)
1792m 12:20 - 12:30 蝶々深山
蝶々深山 12:35 - 車山の肩経由 - 14:02 車山
車山 14:20 - 15:10 車山高原バス停
「バス」
車山高原 15:20 - 16:20 上諏訪駅 (アルピコ 2000円)
「鉄道」
上諏訪 16:39 - 17:07 小淵沢 (JR中央線各駅停車)
小淵沢 17:23 - 19:44 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾 19:45 - 中央線某駅 (JR中央線特別快速)
【地形図】 「霧ヶ峰」
(こちらは車山の肩から車山へ上るところ)
また一か月あいてしまいました。連休は北アルプスの山小屋と新幹線を予約していたのですが、前線の停滞予想と梅雨も明けない、ということで、すべての予約をキャンセル。その後、梅雨明けも宣言され、18きっぷのシーズンということで、出かけた先は、またもや霧ヶ峰。今回は八島湿原から白樺湖まで、ゆっくりお花見をしながらという予定です。
上諏訪駅から八島湿原へ行くバスは、八王子発06:35の松本行鈍行でも、何とか間に合いますが、トイレに行く暇もなく、駅を出て、小走りに階段を駆け上がって、降りた出口とは反対側の駅前へ行かなくてはなりません。そして、二台用意されていたバスも、すでに立客が出た状態。。。慌てて乗り込みますが、立ち位置は運転手さんのすぐ横。幸い丁寧な運転で、立っていてもそれほど辛くありませんでしたが、このバスを好天の土日祝日に利用される方は、出発まで30分ほど待たされますが、高尾発06:15の松本行で行くか、朝一のあずさで行った方が善いでしょう。
八島湿原は大混雑。駐車待ちの車がすでに列をなしていて、バスも反対車線を走らないと停留所に行けない始末(苦笑)。昔はバスも混まなかったし、駐車場もここまでひどい混雑ではありませんでした。鹿対策で植生が回復したためでしょうか。最近はSNSの情報で人が動くようになったので、それも原因のひとつかもしれません。
(駐車場は満車で空き待ちの車で渋滞を起こしてました 奥は鷲ヶ峰)
トイレを済ませて、準備をしたら早速、八島湿原へ入っていきます。イワベンケイ、ニッコウキスゲ、キンバイソウ、カラマツソウ、ノハナショウブ、シモツケソウ、ハクサンフウロ、イブキトラノオ、そして、これを目当てに右手のコースを選んだヤナギラン。ヤナギランの群落地では大きな望遠レンズで、飛来する蝶?を待ち伏せ中の人たちがたくさんいました。
鹿除け地帯の扉を抜けると、途端に花が減少しますが、それでもカワラナデシコやコウリンカ、などなど、気を付けていれば見つかります。
ヒュッテみさやま で木陰に座るところが見つかったので一休み。水分補給をしてエアリアマップ(山と高原地図)を開き、この先のルートを考えます。とりあえず、植生が回復してニッコウキスゲが増えたという車山の肩方面を目指す予定でしたが、沢渡の手前で、前回も気になっていた踏み跡とそこに設置された道しるべ「蝶々深山・物見石方面 内輪まで30分」を見つけ、車山はカットするにしても(笑)蝶々深山には寄ってみたいと考えていたので、草がかぶっている感じでしたが、この道で蝶々深山に寄ってみようと踏み込んでいきました。
(草深いが踏み跡自体はしっかりしている)
踏み跡はしっかりしていて、草がかぶった踏み跡をたどっていくと、針葉樹の植林?に入りますが、すぐに開けて、あの美しい草原歩きになります。地形図には沢渡付近から破線が1792のピークの東側(右手)を巻くようにして物見石~蝶々深山の鞍部へと走っていますが、実際の踏み跡は違っていて、真っ直ぐ1792mピークに上がるようになっています。
1792ピークには特に標識も見当たりませんでしたが、時間もちょうどお昼ということで、蝶々深山を前にここで食事休憩としました。
(1792より…左奥:蓼科山、右奥:車山、右手前ピーク:蝶々深山)
昼食後、物見石と蝶々深山の鞍部に降りていくと、来た方角を「沢渡り」と表示した指導標があり、登り返して蝶々深山へ。山頂はお昼時ということで、たくさんのハイカーたちが食事休憩をとっていました。私も少し腰を下ろして、車山に登るかどうか、コースタイムを検討。取り敢えずは巻き径で、車山の肩を目指し、ニッコウキスゲの回復ぶりをこの目で確かめてみよう、そのあと登るかどうか時間と相談して決めればいい、ということに。
肩に近づくと、バイクの轟音など聞こえてきて、またかやれやれ、と思いますが、コロボックルヒュッテの前には長い行列が…。店の前には「行列は作りたくありませんが…」みたいな看板もあり、昔から人気あったけど、これって何?という感じでした。テレビででも紹介されたのでしょうか?
そしてニッコウキスゲですが、そのコロボックルヒュッテの前の柵で囲われたところはこれでもか、というぐらいニッコウキスゲが群落になって、ここまで回復するの?というぐらいの咲きっぷり。6年前とは天と地の差。観光客がほとんどですが、盛んにキスゲをバックに記念撮影しまくっていました。
咲きっぷりは確かに見事でしたが、すぐそばでバイクのけたたましい轟音はするし、電気柵で人間様も近くには寄れない状態。6年前同様やはり隔靴搔痒の感はぬぐえません。遠くから何枚か写真を撮ったものの、やはり柵の向こう側にある花ということで、鑑賞していても、もどかしい気持ちになってしまいます。一回りしたら、交通量の激しい通りを渡って、念のためバス時刻を確認。13時台の便はあるものの。これが強清水止まりという、何とも不可思議な便。
このまま来た道を戻っても、14時台の西白樺湖のバスには間に合いそうもないし、16時台の便は時間が余りすぎてしまいそう…ということで、とりあえず車山の頂上まで行ってみることに。。。上がっていく途中も右手にずっと電気柵が張られ、その向こうにはニッコウキスゲがたくさん咲いていますが、電気柵が途切れると途端に青野原…。やはり個体数を減らさないと、根本的な解決にはならないのでしょう。
反対側に目をやると、ウスユキソウやアザミ(?)が見つかり、キスゲはそんなにおいしいのかな…、確かに柔らかそうな花弁は食感は好さそうな感じがするけれど、などと思いながら、ゆったりした傾斜をゆるゆると登っていくと、懐かしい(?)車山山頂。前回も前々回も車山山頂には来なかったので、山頂は二度目。
山頂も観光客が多く、気象レーダードームの南側には立派なテラスも出来ていて、スカイプラザからリフトで上がって来られるだけあって、すごい人出です。霧ヶ峰はとても素敵な場所ですが、局地的に極端に観光地化されていて、そこでしかニッコウキスゲの群落は見られないというのはどうにも皮肉なお話です。水分補給と、残りのおにぎりで一息入れ、山頂の神社にお参りした後、まだ歩いたことのない車山乗越の東側のルートを目指します。
道は、車山乗越との分岐を過ぎると、車も通れるほどの幅の広い砂利道↑になって、正面に白樺湖とその向こうにそびえる蓼科山を眺めながら、ゆったりと下れる道なのですが、右手にリフトやスカイプラザが見えていたりなのが、玉に瑕。こちらにも数か所電気柵が見られましたが、柵の設置は近年なのか、キスゲの数は少なく、成果は今後現れてくるのでしょう。
ルートはスカイプラザへと大きく右に南下を開始するあたりで、尾根道の破線が2023のエアリア(山と高原地図)に記載されていますが、その場所らしき箇所には指導標にそちらの踏み跡を指して「草原内立入禁止」と書かれていて↑、道なりに「白樺湖」と書かれています。結局スカイプラザとの分岐まで行くしかなく、時計を見ると、スカイプラザに降りれば、15:20発の車山高原始発の上諏訪行バスに間に合ってしまいそう…。
朝のバスの様子からして、西白樺湖から乗って座れないということは十分考えられるし、夕立にあってしまうリスクもあります。白樺湖への尾根道は歩いてみたかったけれど、下の途中から車道歩きになるような道を三十分歩いて、バス待ちが長時間というのはあまりにばかばかしい選択。今回は、帰りの便なので座って帰りたいし、始発である車山高原バス停からバスで帰京しよう。
そう決めて、スカイプラザに降りていきましたが、初めてなので、どこがバス停かわからず、通りに出てバス停に並んでいるハイカーを見つけ、ここなのか、とやっとわかった次第。。。バス停に着いたのは15:10。あと10分ほどでバスがやってくるし、上諏訪駅では鈍行まで時間がたっぷりあった前回のことを思い出し、ビール探しはやめて、下山通知を出してから、ほどなくやってきたバスに乗り込みました。
しかし、バスは二台用意されていたにもかかわらず、霧ヶ峰インターで立客が出てしまい、八島湿原では何とか積み残しは免れたという有様。おまけに運転はかなり荒っぽく、立っている人はちょっとつらそうで気の毒な感じでした。
上諏訪駅にはしかし、その少々荒っぽい運転のおかげ(?)で定刻に到着。前回間に合わなかった16時の小淵沢行(三両)にほぼドンピシャで間に合ってくれて、ビールの代わりに自動販売機で炭酸飲料という顛末。小淵沢でもビールはゲットできず、高尾まで乗り換えなしの6両に乗り込んでビール無しで帰途に就いたのでした。
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