【水郡線に乗って…袋田の滝と月居山】 山バス情報177
【山行日】 2019年01月03日(木)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
中央線某駅 - 06:34 新宿 (JR中央線各駅停車)
新宿 06:38 - 06:58 日暮里 (JR山手線)
日暮里 07:06 - 09:00 水戸 (JR常磐線)
水戸 09:22 - 10:31 袋田 (JR水郡線)
「バス」
袋田駅 10:35 - 10:45 滝本 (茨城交通 210円)
「歩行」
滝本バス停 10:55 - 12:00 月居城跡
月居城跡 12:30 - 13:48 袋田駅
「鉄道」
袋田 13:55 - 15:08 水戸 (JR水郡線)
水戸 15:35 - 17:35 上野 (JR常磐線)
上野 17:37 - 17:45 東京 (JR京浜東北線)
東京 18:00 - 中央線某駅 (JR中央特快大月行き)
(キハE130系気動車でいいのでしょうか…水郡線ディーゼル車)
年末の記事に頂いたAKIOさんからのコメントで思い出した水郡線。 実はもう20年ほど前になるのですが、当時購入した『茨城県の山』に掲載されていた月居山(つきおれやま)のコース。何度か計画しながら実行に移せていなかったような気が(記憶が定かではない)。。。
水郡線に関しては、気動車だということぐらいしか知識が無く、とりあえず一度乗車してみようということで、観光地「袋田の滝」を見物することもかねて、三が日の最後の日に出掛けてみることにしました。
エアリアには掲載されていない山域と思いますので、地図はありませんが、袋田の滝~月居山に関しては、所有するガイドブック『アルペンガイド8「筑波・那須・阿武隈」』(2001年発行)にも男体山(654m峰)までの縦走が掲載されていますので、この2冊のコピーだけで歩くことに。
私の家からはまったく地の利が効かない地域となってしまった常陸方面。18きっぷで行くと朝6時前の出発で袋田には10時半過ぎというのが一番早い列車となります。常磐線は走行距離をかなり稼いでくれますが、2時間乗車しているうちの半分は「山から遠ざかっていくばかり」というイメージで、取手で遠くに富士山を望んだときは、随分山から離れたところにきてしまったという感じでした。
水戸駅では、すぐに出発の水郡線は上菅谷から常陸太田へと向かう便なので、袋田には行けません。次の22分発の郡山行きに乗ります。気動車なのに列車は4両編成。ちょっとびっくりしましたが、実際4両すべて座席が埋まってしまい、立ち客も出ていました。自分のイメージの中では、気動車と言えば、八高線や小海線のように2両で席もなかなか埋まらない…というものでしたが、これは、帰りの便で完全に崩壊しました(笑)。
なお、出発の時は4両でも袋田の先の常陸大子で、2両になるとのアナウンスでした。常陸大子より先へ行く方は、早めに行って前二両に席を確保しておくことをお奨めします。
1時間ほどの乗車で袋田駅。駅前には滝本行きのバスがスタンバっていてくれましたので素直に乗り込みます。正月三が日なので、運休ならそのまま歩く予定だったのですが、2日から走ってくれていたようです。
滝本バス停前にはトイレもあり、すぐに続く土産物屋などの雑踏を進んで行けばずっと奥に袋田の滝があり、迷うこともないと思います。ただ、袋田の滝の観瀑台に行くには入場料300円也を払わなければなりません。というか、トンネルを抜けた先にあるハイキングコースに行くには入場料を払わないと行けないようになっているみたいです。
観瀑台に行ってみると、やはり以前に見たことがあるような無いような…。昔、茨城に住んでいた友人にクルマで連れて行ってもらって見たのか、それともテレビか何かで見たものが記憶として残っているのか…。ただ、とにかく、今回のように冬に見たのではないはずで、氷瀑を見るのは初めて…ということは確かです。
ガイドにあるようにトンネルの先の吊り橋を渡ったところにある急な階段を登り始めると、こっちには少なくとも来ていないよな…と。とにかく勾配の急な階段で、上から滝を見下ろすところまで来ると、さっきまでいた土産物屋が遥か下になります。その先も容赦ない急な階段を登り続け、いつもは憎悪する階段も、これがなければとても登れる傾斜ではない…、と半分ありがたいという感じの気持ちで登っていきます。
月居峠を指す古ぼけた指導標が現れたあたりで、急登は終わって、気分の好い尾根歩きになります。植林は無いので、葉のある季節の方が楽しい径かも知れません。
何の表示も見当たらなかったので、ここが月居山前山なのかどうかわかりませんが、ベンチが二つあるピークにたどり着きます。ここでお昼にしてもよかったのですが、歩き始めからずっと空を覆っている雲で陽差しが遮られているのと、12時までにはまだ少しあるので、もう少し先にピークも見えることだし、そこまでとりあえず行ってみることに。。。
次のピークに行く前に結構な急下りがあり、鞍部まで下っていくとお堂が見えてきます。案内板によれば、通称「月居観音」、月居山光明寺観音堂と言うのだそうです。20年前の古いガイドブックには廃寺の朽ちた観音堂と書かれていますが、立派な建物でしたから、建て直されたものかもしれません。
鞍部に下りきると、そこには袋田の滝や袋田温泉を指す道標などもあり、次にあるピークが404m峰の月居山(月居城跡)とわかります。
(鞍部にある案内板 クリック拡大可)
樹の名前を記したプレートがいくつかある径で、結構急な斜面をジグザグを綺麗に切って登っていくと、月居城跡の標識があるピークに出ます。少し先にベンチがあり、誰もいないので、ベンチに座ってお昼にしました。嬉しいことに陽差しが戻ってきてくれて、ゆっくりと日だまりランチを楽しめました。
お昼を済ませると時刻は12時半近く。20年前のガイドブックにはここから5分の後山(423m峰)を往復してから先ほどの鞍部に戻り、袋田駅に戻るように書かれていますが、これは明らかに423mの後山ではなく、この月居山か、その少し先にある小ピークの間違いでしょう。
次の顕著なピーク422.7m峰=後山(第一展望台ピーク)までトレランの人だって5分で行けないことは明白で、持ってきたアルペンガイドのコピーでも月居山~第一展望台の所要時間は40分とあり、目で見ても、そのぐらいはかかるだろうとすぐにわかります。
12時半に即下山というのももったいないような気がしましたが、ここから男体山(654m峰)まで途中エスケープがあるのかどうか調べてきませんでしたし、何より日没とハムストリングを気にしながらの下山は、新年早々、完全なアウェイでやる気がちょっとしませんでした。
参考までに男体山までのアルペンガイドのコースタイムは3時間45分。アルペンガイドのタイムはわりとタイトなことが多いのは、他の例で何度か経験していますので、また鞍部まで戻って、温泉にでも浸かってのんびりしよう、ということで、すぐ近くにある小ピークを往復するだけで下山としました。
すぐ近くの小ピークは巻くことも出来るようでしたが、結構蟻の戸渡みたいに細い部分もありますので、凍結時などは素直に巻いた方が良いと思います。小ピークには大子町の地籍図根三角点があり、眺めも良いところですが、眺めているうち、あそこを奥の一番高いピーク=男体山まで歩くと相当厳しそうだとますます感じて、来た道を戻ることにしました。
月居山を越えて先ほどの鞍部に下り、袋田温泉と書かれた方向へ下っていくと、わりとすぐに林道に出て、林道をノンビリ下って行けば、袋田のバス停に出ます。駅方向へ少し行くと、調べてあった袋田温泉浪漫館がすぐに見つかり、入っていって見たのですが、どうやら営業していないようでした。袋田駅~滝本のバスが停まる停留所もあるので、てっきりやっているものだとばかり思ったのですが、まだ三が日だからか…と、袋田駅へ。
帰りのバス時刻、滝本発が13:10 14:10 15:10となっていて、当然上り列車発車時刻にあわせているものだとばかり思っていたので、袋田の駅で時間余っちゃうよな~と思いつつ、ゆっくり歩いて行ったのですが、駅に着いてみると、あと7分ほどで13:55発の水戸行きが来るとわかり、新年早々ツイてるな~と。
それにしても、次の水戸行きは15:59と2時間後で、14時のバスで袋田駅に来た人はちょっと唖然とするのではないでしょうか(14:25の郡山行きに乗って東北本線回りで帰る方法がありますが、気づくかどうか…)。
しかししかし、来た列車は2両編成で、しかも席は埋まっている状態(笑)。幸い今日は足に乳酸が溜まるほど歩いていないし、お酒も途中のコンビニで買った小さなビールだけだったので、1時間の立ちっぱなしも何ということはなかったのですが。。。いやはや水郡線恐るべし、です。
3日が帰りの帰省のピークだったせいなのか、それともいつもこれぐらい普通に混むのか…ちょっとわかりませんが、ディーゼルのあの音を聞いていても、なかなか気動車に乗っているあの独特の気分にはならなかったのが逆に印象に残りました。
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