【信州の神社で初詣 霧訪山から大芝山】 山バス情報165
【山行日】 2018年01月01日(元旦)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
中央線某駅 - 05:13 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾 05:14 - 05:50 大月 (JR中央線各駅停車)
大月 05:53 - 06:41 甲府 (JR中央線各駅停車)
甲府 06:46 - 08:03 岡谷 (JR中央線各駅停車)
岡谷 08:10 - 08:34 小野 (JR中央線各駅停車 信濃大町行き)
「歩行」
小野駅 08:45 - 09:00 矢彦・小野神社参拝
神社 09:10 - 10:25 霧訪山
霧訪山 10:55 - 11:40 大芝山
大芝山 11:50 - 13:55 塩尻駅
「鉄道」
塩尻 14:43 - 16:22 甲府 (JR中央線各駅停車 塩山行き)
甲府 16:53 - 中央線某駅 (JR中央線各駅停車 立川行き)
18きっぷの消化が思うように進まないなか、元旦から初詣をかねて行く山…ということで、以前から気になっていた霧訪山(きりとうやま)なら、元旦のバス運行を気にする必要もなく駅から駅で歩けるうえ、通常だと片道だけで三千円ほどかかる為、最低でも18きっぷの元は取ることができる、ということで、朝一番の高尾発の下り中央線をつかまえます。
それにしても、大月からの電車は三両なうえに、暖房がほとんど効かないというのが毎度のことで、何とかして欲しいものです。甲府から岡谷は六両に変わった上に乗客がほとんどいない(笑)ので、これも寒々した車内。窓の外の景色も富士見駅あたりではホームが雪で真っ白。今年の冬は寒いとは言ってもやはり東京の寒さなど甘っちょろいもののようです。
岡谷ではホームが変わり、中央線辰野経由の信濃大町行きが発車する0番線まで、後ろの方の車両に乗っていた私には結構距離がありました。この乗り継ぎをするためには前の方の車両に乗っていた方が好いようです。岡谷からの電車はワンマンカーで車両も実質的に大糸線です。一旦辰野に下ってから戻って塩尻・松本と経由してそのまま大糸線へという、ちょっと変わった経路を走ります。なお、こちらの二両編成の車内はとても暖かかったです。
小野駅では前の扉から下車(運転手さんにきっぷを見せて気づいたのですが、女性の運転手さんでした)ということでしたので、駅員は居ないものとばかり思っていたのですが、降りてみると実際はいらっしゃって、ちょっとびっくり。予想していた駅と違って駅(そと)にはトイレもありますし、駅前に飲食店もあり(この日はさすがに休業)、わりとすぐ近くにはコンビニもありました。
あと、駅前からはバスも発着しているようで、辰野町営バス飯沼線と、塩尻市の地域振興バスのバス停がありましたが、辰野町営バスは行き先が逆ですし、塩尻市の地域振興バスにしても、さすがに元旦ですので動いていないようでした。
ガイドブックのように、駅から国道を北上します。国道に大きな鳥居がかかっていて、塩尻市との境になると標高が814mあるとの表示に出くわします。その先に霧訪山登山口の標識が見つかりますが、初詣を二社でしてから登りたいので、そのまま左折せずに直進。間もなく神社が見えてきて、小野神社、矢彦神社にそれぞれ参拝してから登山口へと向かいます。
中学校の右脇から回り込むように進んでいくと、あたりがぱっと開けて、小野の牧と呼ばれた平原の向こうに里山のようなたおやかな峰峰が見えて、本当に気分の佳い場所です。
指導標に従って歩いて行くと登山口手前に霧訪山駐車場と記された駐車場もあり、そこには霧訪山登山絵図もあります。マラソン大会のような登山口にはクマ出没注意の看板もあり、前回の山行でどうやら留夫山に置き忘れてしまったらしいクマ鈴も新しいものを購入したばかりなので、さっそく使用開始。腰につけて歩き始めます。
「これより階段257段」の標識があり、のっけから急登ですが、頂上まで1時間ちょっととのことですので、ゆっくり登っていきます。ガイドブックを読む限りでは、雑木の森のように書いてある気がしますが、実際は赤松林ですね。そのためか、「ここはきのこの山なので、登山道以外歩いたら罰金」のような警告が繰り返し現れます。登山道の両サイドにはずっとロープが張られていて、登山者と言うよりはキノコ採りの人たちへの警告と言うことのようです。
霧訪山大権現碑の前にベンチ↑があったので、喉を潤すため、ちょっとひと休み。その先は「かっとり城跡」と書かれた送電鉄塔地や、青いトタン屋根の避難小屋など現れ、「あと何分」「あと何百m(距離)」などの標識も次々現れ、道形も実にはっきりしているので迷う心配はまずありません。
「頂上まで400m」の標識のすぐ先でベンチがあり、展望の開ける場所があります。このあと向かう大芝山方面の稜線はスッキリ見えますが、奥の八ヶ岳方面は雲がかかっています。その先を登っていくところで、少々凍結のために滑りやすい箇所がありましたが、ロープや鎖などもあり、もうすぐ山頂ということで、アイゼンはつけずに何とか登り切りました。
山頂は、360度開けた大展望のはずなのですが、誠に残念ながら一番見たかった北アルプスは雲の中に隠れほぼ全滅(笑)。すぐそばの中央アルプス方面も深い霧の中。もちろん、この霧訪山の山頂は青空が広がり好天なのですが、アルプス級の大きな山塊はどれも昨日の降水が蒸気になって気化しているためでしょうか、南アルプスも山座同定不可能なほど頭上に雲を被っていますし、八ヶ岳方面も、山頂の山名板を見ないことにはどれがどれだか判らないほどです。
山名板によれば、今夏登った雨飾山も見えることになっているのですが、ま、昨日の降水を考えると致し方ないのでしょう。山頂着は10時半前。最近設置されたのでしょうか「夢叶う霧訪の鐘」をひとつ鳴らして、お腹も空いてしまったので、早いですがお昼ごはん(?)の大休止にしました。
霧訪山山頂では幸いあまり風もなく陽差しもじゅうぶんでしたので、お湯を沸かしてのんびりすることができましたが、こんな元旦のこんな小さな山でも結構登ってくる人がいて、お昼を食べているときだけで都合三組のパーティーが上がってきました。
山頂からはガイドブックには載っていませんでしたが、ネットで下調べしてきた通り、北の尾根(大芝山方面)へ行き、下西条の集落へ降りるコースを行ってみることにしました。北斜面を下る形になるので、アイゼンを装着してからスタート。すぐに男坂と女坂の分岐になりますが、ここはどちらをとっても同じと言うことでしたので、ハイカーの上がってきた男坂を避けて女坂を下りました。
下っていくとすぐに男坂の径と合わさり、そのすぐ先で大芝山への尾根径と下西条へ直接下る径との分岐(ブナの分岐)になります。このまま下ってしまおうかと一瞬考えましたが、時間はまだ11時を少し過ぎたばかりで天気も好いままのようでしたので、大芝山へと尾根歩きをしてみることに。。。
すると5分ほど歩いた先で北小野登山口と大芝山との分岐も現れます。これがガイドブックに紹介されている周回コースなのでしょうか、自分の頭の中ではもう少し手前にあるものとばかり思っていたのですが…。いずれにしても小野駅から帰宅の途につくのは非常に不便(小野駅発の塩尻行きは12:54の次が15:12でその次は17:11)ということで、大芝山への尾根径を進んでいきます。
(JR 中央線 小野駅 時刻表 2018.1.1現在 クリック拡大可)
ここから先、たきあらしの峰という小ピーク(送電鉄塔がある)から大芝山あたりまでがこの日のハイライトでした。 これぞ綺麗な雑木の尾根径という道がずっと続いていき、アップダウンもそれほどなく明るく楽しい道のりです。
大芝山でちょうどまた小一時間ほど経過していたので、ひと休みしようとしたら、後ろからハンターの方が銃を下げてきたので少しばかり緊張。しかし、普通の登山者と同じように挨拶をくれてホッと一安心です(笑)。
特に眺めもない山頂ですが、静かな雑木に囲まれたなかなかの場所で、ひと息入れてこの先のコースを大まかに頭に入れてから出発します。
大芝山を後にして5分ほどで大芝山の肩という分岐点に出ます。ここは朝、駅や登山口で見たように善知鳥峠への分水嶺コースが分岐しているのですが、善知鳥(うとう)峠へ出てもせいぜい みどり湖駅へのエスケープにしかならないことが判っていましたから、ここは「洞の峰展望台をへて下西条へ」と指し示された尾根径を進みます。
この先が少々判りにくいところかも知れません。指導標はだいぶ古びて読みにくいのと、指し示している方向をよく見てみないと径が見つけにくい箇所があります。5分ほど進んだ先の送電鉄塔のある展望地の更に先に洞ノ峰の標識というか指導標があるのですが、そこは先ほどの展望地点よりは展望がよくありません。ここで、左手にある巡視路には入らず、「下西条へ」と記された道しるべのある先へ進むのがポイントです。
「下西条へ→」の指導標は右手(東側)を指していて、径も東に行くように一見見えるのですが、実際はジグザグを切って尾根をもう少し北進します。北進してしばらくで、今度は尾根を直進しないように木を倒して通せんぼしたうえに左手(西)を指して「山の神自然園へ50分」の道しるべが見つかりますので、ここから西へ小尾根をトラバースするような径に入ります。
あとは踏み跡を辿っていけば、送電鉄塔を何本か通過する形で高度を下げていって山の神社の裏手に綺麗に着地できます。慣れていないとちょっと不安になるコースかも知れませんが、慣れている人であれば、巡視路を辿りつつうまく繋げているコースと解り、面白い道のりでしょう。
あとは両側が果樹園(桃や柿?)の磁北の方角に延びた舗装道路を歩いて行き、線路(小野駅から塩尻駅へ延びる単線線路)を渡って、ずっと道なりに歩いて、この標識↓が現れたところで国道には出ずに左折して素直に塩尻駅へ向かえばいいのですが、結構長い道のりです(山の神社からこの標識まで約30分ほど)。
ここから先は朝見掛けた地域振興バスのバス停も見つかりますが、時刻も合いませんし、元旦ですから走っていません。この左折から塩尻駅までは更に半時間ほど。私は地図で見て登山口から駅まで5kmほどだろうと判っていたので、このぐらい歩いてしまえばいいと思ったのですが、普通ならタクシーを呼ぶところでしょうか(笑)。
塩尻の駅に着いたのは14時少し前。調べておいた通り、次の上りの普通列車は茅野止まりでその後の連絡がありませんので、塩尻の駅で とり釜飯と真澄のワンカップを購入して、釜飯だけ待合室でゆっくり食べて(待合室内は飲酒不可)時間を潰し、14:43発の塩山行き(六両でした)に乗って、ワンカップをチビチビやりながら帰途につきました。
この列車は塩山まで行きますが、終点まで乗らずに甲府で下車して、甲府始発の普通列車立川行きに乗り換える方が賢明です。塩山まで行って乗り換えても帰る時間は同じですが、結局塩山で同じぐらいの時間待たされますし、甲府では駅構内の売店で飲食物を仕入れることも可能ですし、何より座席を確保できるからです。
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