2018.01.03

【信州の神社で初詣 霧訪山から大芝山】 山バス情報165

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(小野駅駅前の国道には大鳥居が架かっている)

【山行日】 2018年01月01日(元旦)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅 - 05:13 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾 05:14 - 05:50 大月 (JR中央線各駅停車)
大月 05:53 - 06:41 甲府 (JR中央線各駅停車)
甲府 06:46 - 08:03 岡谷 (JR中央線各駅停車)
岡谷 08:10 - 08:34 小野 (JR中央線各駅停車 信濃大町行き)

「歩行」
小野駅 08:45 - 09:00 矢彦・小野神社参拝
神社  09:10 - 10:25 霧訪山
霧訪山 10:55 - 11:40 大芝山
大芝山 11:50 - 13:55 塩尻駅

「鉄道」
塩尻  14:43 - 16:22 甲府 (JR中央線各駅停車 塩山行き)
甲府  16:53 - 中央線某駅 (JR中央線各駅停車 立川行き)

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(大芝山へ向かう道のりは美林の尾根歩きで楽しかった)


 18きっぷの消化が思うように進まないなか、元旦から初詣をかねて行く山…ということで、以前から気になっていた霧訪山(きりとうやま)なら、元旦のバス運行を気にする必要もなく駅から駅で歩けるうえ、通常だと片道だけで三千円ほどかかる為、最低でも18きっぷの元は取ることができる、ということで、朝一番の高尾発の下り中央線をつかまえます。

 それにしても、大月からの電車は三両なうえに、暖房がほとんど効かないというのが毎度のことで、何とかして欲しいものです。甲府から岡谷は六両に変わった上に乗客がほとんどいない(笑)ので、これも寒々した車内。窓の外の景色も富士見駅あたりではホームが雪で真っ白。今年の冬は寒いとは言ってもやはり東京の寒さなど甘っちょろいもののようです。

 岡谷ではホームが変わり、中央線辰野経由の信濃大町行きが発車する0番線まで、後ろの方の車両に乗っていた私には結構距離がありました。この乗り継ぎをするためには前の方の車両に乗っていた方が好いようです。岡谷からの電車はワンマンカーで車両も実質的に大糸線です。一旦辰野に下ってから戻って塩尻・松本と経由してそのまま大糸線へという、ちょっと変わった経路を走ります。なお、こちらの二両編成の車内はとても暖かかったです。

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(岡谷駅0番線発 実質大糸線のワンマン車両)


 小野駅では前の扉から下車(運転手さんにきっぷを見せて気づいたのですが、女性の運転手さんでした)ということでしたので、駅員は居ないものとばかり思っていたのですが、降りてみると実際はいらっしゃって、ちょっとびっくり。予想していた駅と違って駅(そと)にはトイレもありますし、駅前に飲食店もあり(この日はさすがに休業)、わりとすぐ近くにはコンビニもありました。

 あと、駅前からはバスも発着しているようで、辰野町営バス飯沼線と、塩尻市の地域振興バスのバス停がありましたが、辰野町営バスは行き先が逆ですし、塩尻市の地域振興バスにしても、さすがに元旦ですので動いていないようでした。

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(小野駅前のバス停)

 ガイドブックのように、駅から国道を北上します。国道に大きな鳥居がかかっていて、塩尻市との境になると標高が814mあるとの表示に出くわします。その先に霧訪山登山口の標識が見つかりますが、初詣を二社でしてから登りたいので、そのまま左折せずに直進。間もなく神社が見えてきて、小野神社、矢彦神社にそれぞれ参拝してから登山口へと向かいます。

 中学校の右脇から回り込むように進んでいくと、あたりがぱっと開けて、小野の牧と呼ばれた平原の向こうに里山のようなたおやかな峰峰が見えて、本当に気分の佳い場所です。

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(中学校の裏手に回ると開けた場所に出る)

 指導標に従って歩いて行くと登山口手前に霧訪山駐車場と記された駐車場もあり、そこには霧訪山登山絵図もあります。マラソン大会のような登山口にはクマ出没注意の看板もあり、前回の山行でどうやら留夫山に置き忘れてしまったらしいクマ鈴も新しいものを購入したばかりなので、さっそく使用開始。腰につけて歩き始めます。

 「これより階段257段」の標識があり、のっけから急登ですが、頂上まで1時間ちょっととのことですので、ゆっくり登っていきます。ガイドブックを読む限りでは、雑木の森のように書いてある気がしますが、実際は赤松林ですね。そのためか、「ここはきのこの山なので、登山道以外歩いたら罰金」のような警告が繰り返し現れます。登山道の両サイドにはずっとロープが張られていて、登山者と言うよりはキノコ採りの人たちへの警告と言うことのようです。

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(短いコースだが、途中にベンチもある)


 霧訪山大権現碑の前にベンチ↑があったので、喉を潤すため、ちょっとひと休み。その先は「かっとり城跡」と書かれた送電鉄塔地や、青いトタン屋根の避難小屋など現れ、「あと何分」「あと何百m(距離)」などの標識も次々現れ、道形も実にはっきりしているので迷う心配はまずありません。

 「頂上まで400m」の標識のすぐ先でベンチがあり、展望の開ける場所があります。このあと向かう大芝山方面の稜線はスッキリ見えますが、奥の八ヶ岳方面は雲がかかっています。その先を登っていくところで、少々凍結のために滑りやすい箇所がありましたが、ロープや鎖などもあり、もうすぐ山頂ということで、アイゼンはつけずに何とか登り切りました。

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(山頂手前の展望地より大芝山方面)

 山頂は、360度開けた大展望のはずなのですが、誠に残念ながら一番見たかった北アルプスは雲の中に隠れほぼ全滅(笑)。すぐそばの中央アルプス方面も深い霧の中。もちろん、この霧訪山の山頂は青空が広がり好天なのですが、アルプス級の大きな山塊はどれも昨日の降水が蒸気になって気化しているためでしょうか、南アルプスも山座同定不可能なほど頭上に雲を被っていますし、八ヶ岳方面も、山頂の山名板を見ないことにはどれがどれだか判らないほどです。

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(北アルプス方面の展望は ほぼ全滅)

 山名板によれば、今夏登った雨飾山も見えることになっているのですが、ま、昨日の降水を考えると致し方ないのでしょう。山頂着は10時半前。最近設置されたのでしょうか「夢叶う霧訪の鐘」をひとつ鳴らして、お腹も空いてしまったので、早いですがお昼ごはん(?)の大休止にしました。

 霧訪山山頂では幸いあまり風もなく陽差しもじゅうぶんでしたので、お湯を沸かしてのんびりすることができましたが、こんな元旦のこんな小さな山でも結構登ってくる人がいて、お昼を食べているときだけで都合三組のパーティーが上がってきました。

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(鐘は結構大きな音がする)

 山頂からはガイドブックには載っていませんでしたが、ネットで下調べしてきた通り、北の尾根(大芝山方面)へ行き、下西条の集落へ降りるコースを行ってみることにしました。北斜面を下る形になるので、アイゼンを装着してからスタート。すぐに男坂と女坂の分岐になりますが、ここはどちらをとっても同じと言うことでしたので、ハイカーの上がってきた男坂を避けて女坂を下りました。

 下っていくとすぐに男坂の径と合わさり、そのすぐ先で大芝山への尾根径と下西条へ直接下る径との分岐(ブナの分岐)になります。このまま下ってしまおうかと一瞬考えましたが、時間はまだ11時を少し過ぎたばかりで天気も好いままのようでしたので、大芝山へと尾根歩きをしてみることに。。。

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(ブナの分岐:ここで降りてしまうことも可能)

 すると5分ほど歩いた先で北小野登山口と大芝山との分岐も現れます。これがガイドブックに紹介されている周回コースなのでしょうか、自分の頭の中ではもう少し手前にあるものとばかり思っていたのですが…。いずれにしても小野駅から帰宅の途につくのは非常に不便(小野駅発の塩尻行きは12:54の次が15:12でその次は17:11)ということで、大芝山への尾根径を進んでいきます。

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       (JR 中央線 小野駅 時刻表 2018.1.1現在 クリック拡大可)

  ここから先、たきあらしの峰という小ピーク(送電鉄塔がある)から大芝山あたりまでがこの日のハイライトでした。 これぞ綺麗な雑木の尾根径という道がずっと続いていき、アップダウンもそれほどなく明るく楽しい道のりです。

 大芝山でちょうどまた小一時間ほど経過していたので、ひと休みしようとしたら、後ろからハンターの方が銃を下げてきたので少しばかり緊張。しかし、普通の登山者と同じように挨拶をくれてホッと一安心です(笑)。

 特に眺めもない山頂ですが、静かな雑木に囲まれたなかなかの場所で、ひと息入れてこの先のコースを大まかに頭に入れてから出発します。

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(大芝山の少し手前あたり)

 大芝山を後にして5分ほどで大芝山の肩という分岐点に出ます。ここは朝、駅や登山口で見たように善知鳥峠への分水嶺コースが分岐しているのですが、善知鳥(うとう)峠へ出てもせいぜい みどり湖駅へのエスケープにしかならないことが判っていましたから、ここは「洞の峰展望台をへて下西条へ」と指し示された尾根径を進みます。


 この先が少々判りにくいところかも知れません。指導標はだいぶ古びて読みにくいのと、指し示している方向をよく見てみないと径が見つけにくい箇所があります。5分ほど進んだ先の送電鉄塔のある展望地の更に先に洞ノ峰の標識というか指導標があるのですが、そこは先ほどの展望地点よりは展望がよくありません。ここで、左手にある巡視路には入らず、「下西条へ」と記された道しるべのある先へ進むのがポイントです。

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(この標識の奥へ進む)

 「下西条へ→」の指導標は右手(東側)を指していて、径も東に行くように一見見えるのですが、実際はジグザグを切って尾根をもう少し北進します。北進してしばらくで、今度は尾根を直進しないように木を倒して通せんぼしたうえに左手(西)を指して「山の神自然園へ50分」の道しるべが見つかりますので、ここから西へ小尾根をトラバースするような径に入ります。

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(小さな支尾根をトラバースする道に入る)

 あとは踏み跡を辿っていけば、送電鉄塔を何本か通過する形で高度を下げていって山の神社の裏手に綺麗に着地できます。慣れていないとちょっと不安になるコースかも知れませんが、慣れている人であれば、巡視路を辿りつつうまく繋げているコースと解り、面白い道のりでしょう。

 あとは両側が果樹園(桃や柿?)の磁北の方角に延びた舗装道路を歩いて行き、線路(小野駅から塩尻駅へ延びる単線線路)を渡って、ずっと道なりに歩いて、この標識↓が現れたところで国道には出ずに左折して素直に塩尻駅へ向かえばいいのですが、結構長い道のりです(山の神社からこの標識まで約30分ほど)。

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 ここから先は朝見掛けた地域振興バスのバス停も見つかりますが、時刻も合いませんし、元旦ですから走っていません。この左折から塩尻駅までは更に半時間ほど。私は地図で見て登山口から駅まで5kmほどだろうと判っていたので、このぐらい歩いてしまえばいいと思ったのですが、普通ならタクシーを呼ぶところでしょうか(笑)。

 塩尻の駅に着いたのは14時少し前。調べておいた通り、次の上りの普通列車は茅野止まりでその後の連絡がありませんので、塩尻の駅で とり釜飯と真澄のワンカップを購入して、釜飯だけ待合室でゆっくり食べて(待合室内は飲酒不可)時間を潰し、14:43発の塩山行き(六両でした)に乗って、ワンカップをチビチビやりながら帰途につきました。

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(かまめし は容器がプラスチックだったのがちょっと残念…)

 この列車は塩山まで行きますが、終点まで乗らずに甲府で下車して、甲府始発の普通列車立川行きに乗り換える方が賢明です。塩山まで行って乗り換えても帰る時間は同じですが、結局塩山で同じぐらいの時間待たされますし、甲府では駅構内の売店で飲食物を仕入れることも可能ですし、何より座席を確保できるからです。

 

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2017.08.23

【木曽駒ヶ岳 18きっぷで日帰り失敗の巻】 山バス情報160

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(乗越浄土への登り…天気も好く登山者も多かった)

【山行日】 2017年08月19日(土)
      2017年08月20日(日)?

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅 - 06:19 大月  (JR中央線各駅停車)
大月 06:23 - 07:12 甲府  (JR中央線各駅停車)
甲府 07:25 - 08:41 岡谷  (JR中央線各駅停車)
岡谷 08:43 - 09:50 駒ヶ根 (JR飯田線各駅停車)

「バス」
駒ヶ根駅前 10:00 - 10:45 しらび平 (伊那バス 1030円)

「ロープウェイ」
しらび平 11:25 - 11:33 千畳敷 (1210円:往復切符2260円を利用)

「歩行」 
千畳敷駅  11:40 - 12:25 乗越浄土
乗越浄土  13:15 - 13:55 木曽駒ヶ岳
木曽駒ヶ岳 14:05 - 15:05 千畳敷駅

「ロープウェイ」
千畳敷  18:10 - 18:18 しらび平 (雷のため一時間半運休)

「バス」
しらび平 18:20 - 19:07 駒ヶ根駅 (伊那バス 1030円)

「鉄道」
駒ヶ根  19:38 - 20:46 岡谷  (JR飯田線各駅停車)
岡谷   21:40 - 22:18 小淵沢 (JR中央線各駅停車)
小淵沢  22:23 - 23:01 甲府   (JR中央線各駅停車)

zzz 甲府ホテル泊 zzz

『翌日8月20日』
「鉄道」
甲府   09:17 - 10:50 高尾  (JR中央線各駅停車)
高尾   10:51 - 中央線某駅  (JR中央線快速)

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(頂上小屋付近 … 駒ヶ岳を目指す)

 お盆休みも結局山に行かなかった…。このままでは、18きっぷが使いきれないどころか元も取れずに終わってしまう…との思いもあって、この週末は何としても出掛けるつもりでおりました。

 金曜日の昼休み、天気予報で各地の天気を見て回るうち、長野県の駒ヶ根市なら土日共に晴れマークが並んでいて、自宅からのアクセスも10時前に駒ヶ根駅へ行けて、帰りは19時前の電車に乗れればその日のうちに帰ってこられるとわかり、いくらあの待ち時間の長いことで有名なロープウェイでも9時間あれば木曽駒ヶ岳のピストンぐらいは可能だろうと、行ってみることにしました。駒ヶ根の往復と前回の上諏訪の往復と併せれば、もうそれだけで18切符の元は取れてしまう計算なので、なかなか良いアイデアです???

 『木曽駒・空木岳』のエアリアは持っていなかったので、帰りに書店で購入。ロープウェイの待ち時間が余りに長かったら、登らずに遊歩道のお花畑散策だけにしてもいいし、念のために小屋泊まり出来るだけのお金もお財布にプラスして、早めの就寝です。

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            (遊歩道にて…エゾシオガマ)


 朝の天気予報で晴れマークが減っていたとはいえ、地元近辺に比べたら天気はずっと好さそう。帰りの地元は雨の予報だった(実際ひどい土砂降りで停電もあったらしい)ので、中央線の某駅までは自転車ではなく徒歩で30分かけて行きました。

 05:24立川始発の中央線は、いつも空いていて、おまけに大月まで乗り換え無しなのがいいですね。がらがらの車内ではずっと寝そべっていても大丈夫なくらいです。大月から先も甲府から先も3両編成ですが、どちらも空いています。岡谷から、生まれて初めて乗る飯田線(正確には辰野駅からが飯田線?)。岡谷では乗換時間が2分ですが、目の前のホームに停まっている電車に乗り換えるだけなので、全然慌てる必要はありません。乗り込んだ車両はそれまで乗っていた中央本線と同じモハ210というロングシートの車両で3両編成まで同じ。どんな車両なのかと期待していただけに完全に肩すかしを喰らった格好です。

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(飯田線、初めて乗ったが中央本線と同じ車両だった…)

 飯田線には登山客らしい人はほとんど乗っておらず、少々小っ恥ずかしい感じです。いまどき18きっぷで山登りをする人自体少ないのでしょうが、18きっぷでアルプス日帰りとか考えつくような酔狂はもっと稀なのでしょう。駒ヶ根の駅で降りると、中央アルプスがあると思われる方角は分厚い雲がかかっていて、ああやっぱりさすがにあの天気図じゃ山はガスガスだな…と少しテンションが下がりながら駅前に既に停まっているバスに乗り込みます。

 HPで調べておいたので、当然バスの車内でも買えると思っていたのですが、往復割引の切符は買うことが出来ないそうで、仕方なく片道の料金を前払いします。空いていた車内も菅の台バスセンターでマイカー派が大勢乗り込んですぐ満席になってしまいますが、立ち客が出ないように臨時を何台も増発しているようです。管ノ台バスセンターには既にロープウェイの待ち時間が看板に記されていますし、バスの車内でも30分の待ち時間とアナウンスがありましたが、実際の待ち時間はもっと長くなると思っておいた方がいいようです。

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(しらび平…ガスだらけだった)

 しらび平で降りると、ロープウェイの係員がさっそく整理券を配っているので受け取って、整理券番号がアナウンスされるのをじっと待ちます。自分の整理券番号がアナウンスされても中で更にちょっと待たされます。チケットを持っていなかったのでその場で往復割引のチケットに帰りのバスのチケットも付いたものを購入しました(3290円)。バスを降りてから約40分ほどでロープウェイに乗れたので、このときは「この調子ならガイドブックに載っていた濃ヶ池の周回コースも行けるんじゃ…」なんて考えていました。

 ロープウェイで上がってみると、なんと青空が見えています。しらび平では真っ白なガスしか見えていなかったので、一気にテンションが上昇してしまいます。駒ヶ岳神社で一礼して、ろくに準備体操もせずに遊歩道へ歩き始めてしまいました(これがあとになって…?)。遊歩道には、エゾシオガマ、クルマユリ、グンナイフウロ、それからこれ↓はアキノキリンソウで良いのでしょうか?たくさんのお花が目を楽しませてくれます。

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 そして、遊歩道から登山道へ移る頃には強い陽差し、白く湧き立つ雲、青空、カールのお花畑、岩イワの登山道、これぞ夏山♪な景色が広がってきました。ここからは登山道なので登山装備でとの注意書きがありますが、結構観光客っぽい人も登っています。そして降りてきます。その数や、さすがアルプスというだけのことはあるな、という感じ。話している言葉に関西弁が交じっているのを聞くにつけ、「ああ、夏のアルプスに来たんだ」との感を強くします。

 しかし、この坂マジできついです。いきなり地上の3分の2の酸素量からの歩き出しだからでしょうか。 前回一万尺に登ったのは4年前の北岳。それ以来ですから、この感覚は実に久しぶりです。いつものペースで登っていると途端に苦しくなってしまう丁度その臨界点から歩き始めたのをすっかり忘れていました。。。

 それでも周りの人のペースについ乗せられたのか、観光客風情に負けてなるものかと年寄りの冷や水で無理をしたのが祟ったのか、ろくに準備運動もストレッチもせずに登り始めたからでしょうか、乗越浄土に上がった途端と言っていいと思います。急に息苦しくなって立っていられなくなりました(このときの時刻が。12:30)。

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(この写真を撮った直後、急に…)


 50代になって、この症状が山でときどき出るんですけど、大概は座り込んでじっとしていれば10分も経たないうちにケロリと治ってしまうので、しばらく座り込んでいたのですが、動悸が激しくていっこうに治りません。あまりに長いので、よっぽどすぐ近くの小屋まで行って相談しようかと思ったのですが、立ち上がることすら出来ず、ちょっとこれはやばいかな…山で死ぬのは本望だけど(幸いココは浄土だし)、もう少しあちこち北アルプスとか登ってからにしたい(笑)などと、考えつつ、とりあえず身体を横にして様子見。

 端からは昼寝にしか見えないらしく、誰も声をかけては来ませんでしたが、声をかけてくれる人がいたらとりあえず小屋の人を呼んでくれるように頼みたいぐらい苦しかったです。

 しかし横になって10分ほどで、あっけなく回復(笑)。お腹も減ってきたので、おにぎりタイムにしました。腹ごしらえが済むと先ほどまでの「死ぬかも知れない、どうしよう」はどこ吹く風(笑)。乗越浄土での滞在時間は一時間弱。長すぎた大休止ということで、深田百名山山頂へ向かいます(13:20)。

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(乗越浄土から中岳:左・木曽駒:右を望む)

 ただ、このアクシデント、そして、人の多さも考慮すると、濃ヶ池周りの周回はやめにして、あまり好きではないけれど、堅実にピストン=木曽駒ヶ岳の往復としなければと、判断としてはこの時点で間違っていたわけではありませんでした。

 中岳から駒ヶ岳への稜線は、ほぼ見た目どおりで、緩やかな登りであっさりと中岳。ほぼ山頂は素通りのような形で、テント場が見える頂上山荘へと一旦下り、こうやって、色とりどりのテントを目にすると、こんな爽快な稜線鞍部なら自分もテントでまったりしたいなぁ…などと、さきほど軽い日帰り荷物で急登に喘いだくせに思ってしまいます。

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 木曽駒ヶ岳山頂は欺しピークもなく素直に登頂。将棋頭山への素敵な稜線を見ながら「のんある気分」でひと息入れます。
 しかしやはりこの人の多さを見るにつけ、あまりノンビリもしていられないと判断。10分も山頂には滞在していなかったと思います。回れ右をして中岳方面へ引き返します。

 あまりに真正直なピストンでは…と、中岳は帰りは巻き道をとってみました。 人通りは少なくて静かは静かなのですが、あまりラクをさせてくれるわけでもなくて(笑)、結局たいして時間を節約できませんでした。「難所あり」と指導標にありますが、凍結していたりしない限りは、通過はそれほど危険ではないと思います。トウヤクリンドウが咲いていました。

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 で、乗越浄土に戻ってきて、伊那前岳への稜線を、やっぱり歩きたいなぁ…なんてちょっと思ってしまいましたが、千畳敷からのアナウンス「帰りの便の整理券を配り始めています」が聞こえてきて、やれやれとは思いつつも、ひと息も入れることなく千畳敷への急下りを開始です。

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(もう少し まったり していたかったが…下山)

快調に下っていき、折角なのでちょっとだけ遠回りだけれど…と、剣ヶ池の方の遊歩道へ足を踏み入れてしまったのが、あとになってみれば、悔やまれる選択だったのかも知れません(笑)。千畳敷で受け取った整理券ナンバーは740番。呼び出し予定時刻は16:15(あとで16:30に変更になった)でした。

 1時間ほど時間があるので、ホテル千畳敷のレストランで生ビールを一杯(700円)。レストランは16時までなので丁度いいかなと…。ウスユキソウの花を撮ったり、ロープウェイの写真を撮ったりしたのが、16時過ぎ。自分の番号の前720番までの人が呼ばれたあたりで、空からはぽつぽつと雨が…。でも、もうすぐ乗れるのだし、降りるのには10分もかからない。やっぱ日帰りは可能…。などと考えていたら、「雷だと停まることがあります」のアナウンス。 16:30。雨が強くなってきたところで、雷のため運休の発表です。ええっそんなぁ~(泣)。

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(16時過ぎの撮影…ロープウェイは動いていた…)

 すぐやむと思っていた雨はなかなかやまず、階段で座って待機するように言われ、雨は激しくなるばかり。実際雷も何度か鳴って、スマホで雨雲レーダーを見ている人が、18時過ぎに雨雲が抜けると言っているのを聞いて、かなり絶望的な気分になります。 18時過ぎてからの運転再開では、どう頑張ったって18:55発の駒ヶ根発岡谷行きの飯田線には乗車できません。

 何とか早く運転再開して欲しいと祈るような気分でじっと待機しましたが、運転再開は1時間半過ぎた18:10。幸い再開後最初のロープウェイに乗車できて、すぐに連絡してくれた臨時のバスの発車は18:20頃。ああ、せめてあと20分早く再開していてくれれば、何とかギリギリ間に合ったのでしょうが、バスに乗ったところで、やっぱりアウトか…とガックリ。

 実際、列車出発時刻はバスの中で迎えてしまいました。折しも管ノ台バスセンターでマイカー派の皆さんが降車している最中に、乗らなければならない列車時刻をバスのデジタル時計が示しています。なんだか悪い夢を見ているようで、実際これが現実なのだとは、なかなか受け容れることが出来ませんでした。。。


 ※このあとの列車及び甲府ホテル泊などの顛末、書いてはみたのですが、かなり長くなってしまいました。またほとんど写真もなく、山歩きに役に立つ情報とも言えません。そこで、別ブログにアップしてみました。もし、このあとのゴン太の狼狽・苦悩ぶりを知りたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、引き続きそちらの方でお楽しみいただければ(笑)幸いです。


 というわけで、甲府篇は「こちら」になります。
但し、ウンザリするほどの長文(テキストだけで9キロバイト)で、写真は1枚だけです。
お時間のあるときにどうぞ(笑)。


※お花の名前、間違いありましたら、お知らせいただけると嬉しいです。m(__)m

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