【赤城山でアカヤシオ】 山バス情報192
【山行日】 2023年05月04日(祝)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
八高線某駅 - 05:26 高麗川 (八高線)
高麗川 05:29 - 06:50 高崎 (八高線 3分ほど遅延)
高崎 06:53 - 07:07 前橋 (両毛線)
「バス」
前橋駅 07:35 - 09:00 赤城山ビジターセンター (関越交通バス 1500円)
「歩行」
赤城山VCバス停 09:10 - 10:00 稜線
稜線 10:10 - 11:10 黒檜山往復後、鳥居(黒檜大神)に戻る
御黒檜大神 鳥居 11:15 - 11:58 駒ヶ岳の少し先
駒ヶ岳 12:18 - 13:15 赤城山VCバス停 (稜線から南南東の尾根・覚満淵経由)
「バス」
赤城山VC 13:40 - 15:11 前橋駅 (関越交通バス 1500円)
「鉄道」
前橋 15:40 - 15:55 高崎 (両毛線 10分遅延 ダイヤは15:32 - 15:47)
高崎 16:00 - 17:33 赤羽 (湘南新宿ラインではなく湘南東京ライン!)
赤羽 17:36 - 17:50 新宿 (埼京線)
【地形図】 「赤城山」
昭和の日のヤマツツジのあと、やっぱり、アカヤシオが見たいなぁ…という気持ちになってきました。しかし、リンク先の情報など見ると、どうやら熊倉の高いところでも、もう落花らしいとの感触…。そこで、天気もよさそうな連休後半に北関東の高いところなら何とか咲き残りぐらい会えるのでは…ということで、いろいろ考えたのですが、ずっと行ってみたいと思っていた袈裟丸はやはり今の体力では無理そう…、そこで混雑覚悟でみどりの日に赤城は黒檜の稜線あたりへ行ってみよう!ということになりました。
このブログを始めてから、しばしば赤城を訪れてはいますが、深田百名山の黒檜を訪れたのは、ブログを始める前の2002年6月のこと。もう二十年以上も昔のことですが、結構そのときの記憶は残っています。当時は無線の免許も取り立てで、初めて自分からCQを出して、頭の中が真っ白けになるほど緊張したことも(笑)良い思い出です。
久しぶりの八高線の一番列車。高麗川でディーゼルに乗り換えると、途中で緊急停止もあって、数分ですが遅延。高崎での両毛線の乗り換えが心配になりましたが、同じホームの発車でしたので助かりました。
さすがに五連休の二日目の好天だけあって、朝一番の赤城山VC行きのバスにはすでに数人ですが並んでいて、若い大人数のパーティーも加わって、車内は立ち客が出るほどの混雑。そして、コレがまだあるからと奮発した今回の高額な山行き(笑)、あの「群馬バスカード」が3月末日で利用停止との表示にがっくり。。。
(バス車内にはカードリーダはあるが利用できない旨書かれています)
しかし、そんなこともあろうかとICカードには余裕のある金額をチャージしてありましたし、席を確保したあと、以前のように富士見温泉で乗り継ぐこともなく、終点の赤城山ビジターセンターまで行けたのは幸運でした。
バスカードは残額がだいぶあったので、到着後、運転手さんに尋ねてみると、前橋駅のマクドナルド(朝7時でも開いていました)の奥の向かいにバスセンターがあるので、そこで払い戻し可能とのこと、帰りも前橋駅なので、次はいつ来るか判らない北関東ですから、帰りに忘れずに払い戻しの手続きをしようと考えて、トイレを済ませて、ストレッチをしたら出発です。
「駒ヶ岳・黒檜山登山口」の標柱があるところから、稜線へ向けて岩がちのジグザグ道を登っていきます。このあたりは二十年前のことではありますが結構覚えていて、たぶん木製の階段も当時のものと同じではないかと思います。地形図で見ても判るとおりの急斜面で、大沼(おの)が眼下に見えてくると、アカヤシオが徐々に姿を見せ始めます。おそらく標高1500mあたりで、まだ蕾もあり開花もありといった感じで8分咲きの手前という印象です。
(まだ蕾もあります:1500mあたり)
実はバスの車窓からおそらくは鈴ヶ岳と思われる斜面が赤く染まっているのが見えていましたし、この斜面も登る前から赤く染まった部分が見えていましたので、やっぱり咲いている、と落ち着いた感じで眺め、登っていったのですが、落花は皆無で、蕾もまだあるのを見て、予想とは随分違うな…と少し複雑な気分で稜線へ上がりました。
ベンチもある稜線で、一時間ほど経過したこともあって一休み。ただ、このときすぐに偵察して正解だったのですが、南へと延びる桐生市と前橋市の境界尾根にかなり明瞭な踏み跡が下っているのをしっかりチェック、道標はありませんでしたが、かなりこの時点で興味をひかれました。
水分を摂ってひと休みしたら駒ヶ岳への伸びやかな稜線を進んでいきます。展望も好く、雲ひとつない青空の下、こういう稜線漫歩は本当に気分が良いですね。
ときどき、振り返りながら、登っていったのですが、このとき、息を呑んで見惚れたのがコレ。。。
(遠くから群落と判るほど染まっています:クリック拡大可)
先ほど気になって偵察したまさにその尾根が、こんな風に、明らかにアカヤシオ色に染まっているのです♪
当初は、駒ヶ岳・黒檜だけだと時間が余るかも知れないから、黒檜の先にある小黒檜への尾根を偵察しておこうか、それともいったん下って、行ったことのない陣笠山や薬師岳に行ってみようか…などと考えていたのですが、もうこの時点で、「ピストンして戻ったら、そのまま南下する尾根に行ってみよう!」とほぼ心が決まってしまいました。
稜線は、さすがに深田百名山指定山だけあって、すごい人です。余りに登山者が多く、道を譲っていたらキリがないほどで、少しずつ進みながら道を譲る形で登っていきましたが、駒ヶ岳の山頂は非常に狭く、前の休憩から時間も経過していませんのでほぼ素通り、北東方面にまだ冠雪したままの白き峰峰を山座同定する余裕がなかったのが残念でした。方角から上州武尊や谷川なのかなぁ…、今日はこんなに陽差しが強く暑いぐらいなのに、あそこはまだ遠目にも雪が残っているのがはっきりわかる、そんなことをぼんやり考えながら、大きく下っていきます。
(駒ヶ岳山頂は狭いが、展望が広がっている)
下りきったところは、その名も大ダルミ。エアリア16年版によれば、ここにアカヤシオがいるはずで、ここならまだ、という心づもりで来たのですが、蕾のひとつも目にすることはできず、山桜が目にとまるぐらいで、葉をつけた樹もなく…。稜線へ上がってくるとき見た蕾の様子や、何よりその稜線からはるか下に見下ろした尾根のアカヤシオの群落。。。これらを考え合わせると、この稜線のアカヤシオはまだで、来週以降で十分間に合う?のでは…という感触でした。
(1600m以上は山桜が咲き始めたばかり?)
大ダルミの標高は約1620m。黒檜山の三角点が1827.6m。さすがに200m標高差があると、目の前に立ちふさがるようですが、まぁ、200mほどの登り返しは、尾根歩きでは、焦らず登れば、見た目ほどたいしたことなく着いてしまいます。
登り切ったところは御黒檜大神と記された石碑と鳥居があり、そのすぐ先が百名山一座達成地である三角点のある山頂。11時過ぎでしたが、山頂は物凄い人人人。2分先に絶景スポットがあるという道標もありましたが、たぶん、二十年前に初CQを出したあの場所も、今日は人で一杯なのは行かなくても判りそうなもの。すぐに引き返して、御黒檜大神の鳥居の近くで、水分補給だけして一息入れます。
バス派にとって、ピストンというのは大げさに言えば屈辱に似た感覚があって、これをやるときは、気分が乗らないものですが、今日は違います。地蔵岳と長七郎山に挟まれるようにして見える小沼(この)を遠望しながら大ダルミへと下っていき、登り返しも、難なくこなして駒ヶ岳。その先の登山道から少し外れたところに休憩場所を見つけて、時間もちょうど正午近くにおにぎりタイムとしました。
(駒ヶ岳の先に長七郎山:小沼:地蔵岳)
昼食後は、ワクワクしながら下って、登ってきた「大沼→」の道標を右に分けて、そのまま尾根を南下直進です。すぐにアカヤシオが現れましたが、登ってきたときと同じような蕾もまだある8分咲き前といった感じで一本だけ。更に明瞭な尾根筋の踏み跡をずんずん下っていけば、やっと現れましたヨ♪
蕾も少しあるものの、ほぼ満開状態のアカヤシオの木々樹々花々。。。アカヤシオの海です。
知らなかった、こんなところにこんな群落があって、そこには今では明瞭な踏み跡が付いているなんて…、エアリア16年版には破線もないけれど、十分実線状態のトレースです。
やがて、右を指して「鳥居峠→」の指導標も…。
(ここの尾根の分岐はわかりにくいのでこの標識はありがたいですね)
私はその親切な尾根の分岐の指導標の先、南東尾根部分が更に素晴らしいアカヤシオ群落だったので、時間もあるしと、そちらにも少し足を伸ばし、楽しんだあと戻って登り返して、鳥居峠方面への南尾根部分を降りました。
途中「覚満淵」を記したお手製の指導標も現れたので、そちらの方が近いし、ピンクテープの付いた踏み跡方面は、これまた素晴らしいアカヤシオ帯だったため、そちら経由で覚満淵の近くに降り立ちましたが、結局その先は鳥居峠近くにある駐車場&売店のすぐ近くで、満足しながらビールを買い求め、覚満淵脇の遊歩道を通ってビジターセンターへ戻りました。
ビジターセンターにはバス発車の30分近く前に着きましたが、朝の混雑から推測して…とまだお一人しか並んでいないバス停ベンチで日よけの帽子で日光を遮りながら、バスを待ちました。推測以上の混雑で、午後の早い時間帯とはいえ、積み残しに近い状態で発車。途中での乗降が難しいほどでした。
前橋駅には15時過ぎの到着。教えられたとおりバスセンターでバスカードを払い戻し、両毛線で高崎へ。ところが、この両毛線が10分ほど遅延。高崎駅では八高線も含め多数の連絡列車が乗り換え待ちの待機をさせられる事態になっていました。
八高線へ走って向かう乗客の数を見ると、あの二両編成では座れない可能性が高そう…、ふと同じホームに停まっている平塚行きがドアを開けて発車準備中だったので、居合わせた駅員に「新宿に行きますか」と尋ねたところ「行きます」と答えたので、乗り込んで席を確保したのですが、実際は上野回りで新宿は経由しない列車でした。新宿経由なら、寄りたかったところもあったので聞いたのに、もう…。
最後はみそがついたけれど、結局赤羽で乗り換えて新宿に出るだけのこと。まぁいいか、あんな綺麗なアカヤシオをたくさん見ることができたし、バスカードも手数料なしで払い戻せて、バスカード使い切ったのと同じだし…、と心の中で呟きながら帰途についたのでした。
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コメント
ゴン太さん、こんにちは。
赤城山の詳細レポを楽しく読ませていただきました。赤城山は行ったことがないので、いつか行ってみようと考えていましたが、このレポを参考に来シーズンのアカヤシオの時期に行ってみたいと思います。
他の花でも同じですが、まだ蕾も残っている八分咲きくらいが好きですね。ちょうど良い時期に行かれたと思います。おそらく達成感があったのではないでしょうか。
そういえば、群馬バスカードというのがありましたね。以前に使用したことがあります。首都圏もこのようなカードが無くなって久しいですが、時代の趨勢とはいえちょっと寂しいです。
投稿: AKIO | 2023.05.07 09:01
AKIOさん、こんにちは。コメントどうもありがとうございます。
赤城はいいですよ。アカヤシオだけでなくシロもトウゴクも、そしてレンゲも当たり年は群落で咲き乱れて壮観です。それで、ちょっとお財布が軽くなってしまうのも覚悟で出かけてしまったりします(笑)。
8分咲きぐらいがホント好いですよね。花の色がほんの少しですが微妙に違っていて、その色が何とも言えずいい味を出してくれます。
群馬バスカードは昨年の尾瀬の帰りに、あれ、まだ使えるんだ!とバスの車内で気づいて、今回持って行ったのですが、払い戻し期間もいつまでもというわけでないし、持って行ってよかったです。
払い戻しの窓口のお姉さんによれば、使用できた3月末までは210円の手数料を取っていたそうですが、今は払い戻し手数料はかからないとのことで、逆にラッキーでした。
群馬バスカードは5000円支払いで6050円分乗れましたから、なくなってしまったのは残念ですね。赤城山直通1日フリー乗車券というのもあるのですが、3200円なのでただの往復より200円高くて意味がありません。以前は確か割安な価格で発行していたと記憶しているのですけれど…。
投稿: ゴン太 | 2023.05.07 13:50
ゴン太さんこんにちは~
私も今年初めて知りました、赤城山の篭山というところにアカヤシオがたくさん咲くってこと。
間に合って良かったですね、あの何とも言えない優しいピンク色が良いですよね。
高崎の駅を6:53に乗れるなんて凄い!私ですと新幹線使ってもその時間の電車には乗れません・・・
赤城山って公共機関だとなかなか気合のいる遠さで、最近は行かないようになりましたが、こんなアカヤシオが見れるなら行ってみようかな、という気になりました(でもたぶん来年は裏年ですね・笑)
投稿: cyu2 | 2023.05.07 16:18
cyu2さん、おはようございます。コメントどうもありがとうございます。
私は、山に咲く花の中で、このアカヤシオが一番好きです。派手過ぎず、ちょうどいい具合のあでやかなピンク色が、この日のような青空とマッチしているさまは、心が穏やかになってうれしい気持ちになります♪
朝一番のバスに乗るのは難しいですが、8時台に急行バスがありますので、そちらで行っても十分間に合います。私も世田谷時代は7時のバスは乗れませんでしたが、8時台のバスで何度も通いました。
つつじは今年が当たり年なので、来年は裏かもしれませんね。でも裏年でも、「今年も見てみたいなぁ」という気分になるお花ですよね。
南関東はシロヤシオももう後半戦のようですね。 cyu2さんんのブログで、いろいろな場所のいろいろなお花の情報が得られてとてもありがたくそして楽しく拝見させてもらっています。毎週更新楽しみにしています♪
投稿: ゴン太 | 2023.05.08 06:45