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2023.01.07

【歩き初めは…綱子川右岸尾根】 山バス情報190

 

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(東海自然歩道から峰山のトサカ頭を望む)

 

【山行日】 2023年01月03日(火)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅  - 06:11 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  06:14 - 06:23 相模湖 (中央線各駅停車)

「バス」
相模湖駅 06:31 - 06:47 三ヶ木 (神名中バス 305円 ICカード)
三ヶ木  07:00 - 07:47 月夜野 (神名中バス 567円 ICカード)

「歩行」
月夜野  07:50 - 08:30 635m付近の急傾斜開始点
635m 08:45 - 09:45 平野山(730m圏峰)
平野山  10:00 - 11:20 舟山(587mピーク)
舟山   11:35 - 12:15 菅井・峰山分岐(綱子天神峠の標識)ベンチ
ベンチ  12:45 - 13:15 峰山(570m)
峰山   13:35 - 15:07 大鐘バス停(藤野さつき学園経由の大回り)

「バス」
大鐘 15:34 - 15:55 藤野駅 (神名中バス 242円 ICカード)

「鉄道」
藤野 16:06 - 16:32 高尾 (中央線各駅停車)
高尾 16:34 - 中央線某駅  (中央特快東京行)

【地形図】 「大室山」「青野原」「与瀬」

 

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(平野山への雑木の美林尾根)

 

 あけましておめでとうございます。今年も皆様が楽しく安全に山を歩けることを願っております。

 さて、新年の初歩きは、どこにしようかと、恵方が南南東ということで(笑)、比較的暖かそうな「三浦アルプス」なども、候補にあったのですが、やはり行きたいところに行こうと、前々から気になっていた綱子川の右岸尾根を訪れてきました。

 当初は月夜野から平野峠に上がって右岸尾根を歩いて、やまなみ温泉 に降りて温泉で時間調整して藤野へバスで出るプランを考えていたのですが、三が日は営業しているのかなぁ…と調べてみたら、何とやまなみ温泉は、現在リニューアル中で、休業中なのですね。それならばと調べた秋山温泉は三が日は送迎バスがないと言うことで、下山は舟久保というか奥牧野にして、大幅に時間が余った場合は秋山温泉で時間つぶしということで決行したのですが…。

 ネット上ではOKですが、何しろ三が日ですから、本当に月夜野へ行くバスがあるのかどうか猜疑心の強い私は(笑)なかったときのための別プランも用意して、初めて相模湖駅から三ヶ木行きのバスに乗ります。

 幸い三ヶ木では私と同じようなハイカーがたくさんいて、月夜野行きのバスは結構席が埋まっていました。月夜野行きのバスは以前に比べて発車時間が遅れて7時ちょうど発のため、5分前に入線してくるまで、停留所で待つのはこの時期いささか厳しいものがあります(笑)。

 予想通り、焼山登山口までで半数ほどが降車、最後まで乗り倒すのは私一人だけだろうとの予想は外れて、私ともう一人のハイカー、そしてひと組の家族連れ(?)が月夜野まで乗車していたのにはちょっとびっくりするやらうれしいやら…。

 しかし、この時期、日の当たらない国道413号線を冷たい風が吹き抜ける中、歩くだけでも相当厳しいですね(笑)。指が落ちてしまいそうだよ、と呟きながら登山口があるはずの西へ向かって歩いていると、うしろから、もう一人のハイカーが同じ方向へ歩いてきます。もしかして、と思いながら話しかけてみると、富士急バスに乗り継げると思って、大室山に登る計画で来たが、バスがないので歩いて一番近い登山口まで行くとのお話。

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 確かに、ネットの表示だけ見るとこの日は走っていてくれても良いはずなのですが、月夜野の富士急バス停には「12月29日から1月3日までは運休」との無情な張り紙↑が貼ってあり、私は、もともとがスクールバスとしての運行だったことを知っていましたので、予想としては今日は走っていないだろうとの推測は立っていましたが、利用したいと考えていた人もいたことを考えると…うーむ。

 久保からの径は危険なところもないし、その方は若くて足取りも速そうだったので、今の時間からなら大丈夫だろうと、話を切り上げ、自分の向かうべき方角へと舗装道路を上がっていきました。。。

 さて、平野峠への取り付きを、「エアリア赤実線なんだから…」と、事前に何もネットで調べていなかった私は、地形図だけ見て集落の一番北のところから登山道が出ているはず、ということで、取り付きを探しました。

 どこにも平野峠を示すような指導標は見つからなかったのですが、一番北の墓地の奥にあった鹿柵の向こうに明瞭な登山道としか思えない深くえぐれた径を見つけてしまい、何も書いていなけれど、ここだろうと、柵の鍵を閉め直して、その経路を上がっていきました。

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(これだけ明瞭なら…とこの径を上がってしまいました)

 

 ところが、この径をたどっていくと、やがて尾根の上に綺麗に乗るようになってしまい、ありゃ、地形図の破線と違うぞ、とは思ったのですが、その尾根もすっきりとした歩きやすい径でしたので、そのまま尾根をたどっていきました。

 635m付近で突然尾根の傾斜が急になり、尾根方向に赤テープが下がっています。今までたどってきた径がエアリア赤実線の峠ルートだとすると、もうこの辺で右にトラバースする径が見つかるはずで、少しそちらへも様子を見に行きましたが、どうも違う、そもそも取り付きを間違えたらしい、と判断。地形図とコンパスを取り出して、お茶を飲みサンドイッチをぱくつきながら、おそらくこの尾根を直登すれば832m点のピークに行けるのだろうと判断。予定よりだいぶ遠回りのルートになりますが、急傾斜を上がっていくことにしました。

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 尾根は急傾斜ですが、何故か虎ロープ↑が現れたりして、全体に雑木の尾根なので雰囲気は明るく、それほど苦もなく稜線へ。たどり着いたところはおそらく832で間違いない気がするのですが、帰ってから調べた峠道の取り付きはもっと東にあったらしく、見覚えのある稜線ではあるものの、そこが地形図の832m地点と判る目印もなかったので断言はできませんが、高度計やその後の行程から判断するに832mに上がってしまったのではないかと思います。

 平野峠までは、かつて歩いたことのある径。最初植林だった左側もやがて両サイド自然林の明るい尾根道になって、ここら辺は本当に素敵な場所です。

 平野峠に降りる手前、地形図の730m圏峰に上がってみると、そこには「平野山」の標識が二つ。。。明るく雰囲気の良い場所で、この先の平野峠よりずっと良い場所と、ここでゆっくりテルモスのお茶と残りのサンドイッチで小休止にしました。

 

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(明るい平野山山頂…平野峠よりもこちらで休憩がお奨めです)

 

 平野山からは樹間越しに大室山が見えていて、今朝のあのハイカーは今頃どの辺だろう、こちらは低山のお気楽尾根歩きだから、こんな日だまりでぼうっとしていられるけれど、むこうは1500mを超える登高、しかも北面…、そんなことを考えつつ腰を上げ、平野峠へ。

 平野峠では月夜野からの峠道の入口がありますが、かつてあった通行不可の標識もない代わりに、月夜野を示す標識や道志側の呼称である「臼久保峠」の標識もなくなっていて、立木にピンクテープと缶詰の蓋があるだけです。

 

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(たどれなかった平野峠道=臼久保峠道…)

 見た感じの道型はわりとしっかりしていますが、灌木の藪があり、エアリアにずっと記載されている「道荒れている」とはどの程度なのか、今日は確かめることもできず、そのまま「自然環境保全地域 神奈川県 自然を大切にしましょう」との標識があり、ご丁寧に入道丸方面へ行く人たちのために置かれている とおせんぼ枝 を跨いで、目的の尾根「綱子川右岸尾根」に入っていきます。

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(綱子川右岸尾根出だしは、こんな感じ)

 ここからはエアリアにも赤線がはいって「いない」尾根歩きが天神峠まで続くことになるので、松浦本『バリエーションハイキング』との異同を指摘しておくと、「平野峠の菅井方面を示す道標」「大河原分岐の手書きの標識」「小鞍部から登り返すところの『登山道』の木標」この三つは私の見落としでなければ、23年1月初旬現在ありません。

 間違いやすいところを指摘しておくと、松浦本にさらりと書かれている「560mで枝尾根が張り出しているが、東北東の尾根に乗る」という箇所。ここは注意していれば、道なりの方向に通せんぼの枝が見つかります↓ので、気がつくと思いますが、何の標識もありませんから、尾根歩きに慣れていないと難しいかも。。。コンパスで東北東(左)方向に尾根を見つけて進んでいくと、赤テープが見つかる程度。。。

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(こんなかんじで 通せんぼ枝 が置かれている程度)

 

 天神峠に降りる箇所も、少し難しいかも知れません。よゐ子の私は(笑)突端が崖になっているのを確認して、右後方の擁壁が斜めになった箇所へ向かう踏み跡で遠回りに林道に降りて、林道を左に折り返して東海自然歩道の入口に戻りましたが。感じとしては突端から左方向にも降りて降りられないこともない箇所があるようです。1~2分の違いですので、よい子は右後方へ(笑)。

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(よいこはここに降りたちます…)

 天神峠からは東海自然歩道とエアリア赤実線ですので、舟山の登降を除けば道型は明瞭です。でも、私の個人的な印象というか感想では、植林が多く暗くて、7,8本大きな倒木が重なっている箇所もあったりする上、ハンターの雄叫び(?)がうるさく、舟山では落ち着いて休むこともできず、降りる段になって銃声も近くで聞こえ、気分的にはウンザリでした。

 ちなみに舟山は私も松浦本のように、東海自然歩道の一番高い箇所から北尾根で山頂へ行きましたが、東側にわりと明瞭な踏み跡があるようですので、そちらを往復すべきなのかも知れません。植林に囲まれて展望もない山頂ですから、寄らずに東海自然歩道をそのまま菅井・峰山方面へ行ってもいいと思います。

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(舟山山頂…寄らなくても好いかも…(笑))

 

 右に採石場を見て下りきった鞍部までは、植林だらけですが、鞍部から登り返すと、本当に明るい尾根歩きになって左手に目指す峰山も見えてきて、とても気分が好い道のりになります。

 そんなルンルン気分の明るい雑木尾根歩きを楽しんでいると、エアリアで言う「青根・峰山分岐」現地標識で「綱子天神峠480m」というのもある菅井・青根・峰山の三叉路分岐点に着きました。陽差しもたっぷり。ベンチもあり、時刻もお昼を回った12:15。峰山まではまだだいぶありますし、ここでお昼ご飯の大休止にします。

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(このベンチでお昼にしました)

  
 お湯を沸かし、おにぎりを口にする、このひととき、少し風が強くなってきましたが、陽差しがたっぷりなので、気分も上々です。

 30分ほどゆっくりしたら、いよいよトサカ頭の峰山へ向かいます。綱子への道を左に分け、送電鉄塔を過ぎ、尾根が暗い植林帯に入ると、再度綱子への道を分けて、割れた石仏のある峰山直登尾根の登りになります。道は最近設置されたらしい黒い土留めと(高尾山稲荷尾根にもあるような)黒い手すりのある明瞭な登山道。。。さすがに遠くから見て目立つ山だけあって、息が上がります。

 山頂は大室山と富士山がある方向は開けていて、大室山の右、ちょうど厳道峠のあたりにちょこんと富士山が顔をのぞかせてくれて、お社(山頂案内図では古峯神社)もあったので、ここで本日二度目の初詣(一度目は月夜野集落の神社)にしました。

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(峰山山頂…大室山方面に展望開けています)

 時刻は13:15。やまなみ温泉はリニューアル休業中ですし、帰りの神名中の奥牧野発バスが13:59 15:29 17:22 18:10。13:59は間に合いっこありませんし、15:29は中途半端に時間が余ってしまいそう…。山頂でゆっくりして舟久保の方へ下ることにして、のんびりミカン休憩。

 13:35。腰を上げて下山にかかります。三つの石塔のそばには「雨神・大竜王・風神」という標識がありますが、石に刻まれた文字は左から「雨神・諸大龍王・風伯」のように私には読み取れました。

 そしてその先の分岐ですが、結局、私はひとつ目の指導標で舟久保方面へ入ってしまい(笑)、結果287mへのルート(エアリアで「林道終点」の表示があるコース)をとってしまって、そのことに気づいたときは、膝が痛み出してしまった(朝柔軟をせずに登り始めてしまったためかも…)こともあって、そのまま綱子川の林道に降り立ってしまいました。

 うら悲しい林道歩きの先でゲートを這ってくぐると、案内板があって現在地も明記されており、自分の間違いを再確認。右手に藤野さつき学園を見ながら歩いて行けば、奥牧野方向への径には「この先前川橋は通り抜けできません」の立て看板。。。

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(これって歩行者も?それとも…と思いましたが)

 これって、前に安寺沢右岸尾根をたどったとき は、実際は歩行者は通り抜けできてたよなぁ…車両が通り抜けられないってことだけなのでは…、とは思ったのですが、ここで近道をしても陽が当たらない奥牧野バス停で時間がたくさん余ってしまうだけ、かといって秋山温泉に行っても送迎バスは無し。富士急の無生野線も今は午後便が無い。。。ということで、再び登りに転じる面倒な舟久保への舗装道をのんびり歩いて舟久保バス停へ。

 舟久保バス停でもまだ時刻は15時前。もう少し陽当たりの良さそうなところでバス待ちしたいと、バス通りを東へ。。。小津久バス停は陽当たりがいまひとつで、時間もあり、さらに東進。ふじの温泉病院の送迎バスを恨めしく眺めながら(笑)、車道を歩いて着いた大鐘バス停は陽当たりも好いし、それにもう歩き疲れた、ということで、陽当たりの好いところで ぼんたん飴など食べながら時間つぶし。

 
 幸い風もほとんど無かったので、じっとしていても凍えることは無く、今日一日の山行き(そういえば、山中では誰ひとり会いませんでした)を思い返しながらバスを待つことができました。

 藤野駅行きのバスは、一人乗客が乗っているだけ。。。やまなみ温泉でお一人ハイカーの方が乗車して、この日の乗客は計3名。

 藤野駅では目の前で10両編成のオレンジ車両の上り線が出てしまって(笑)、新年早々ついてないかな…と思ったのですが、10分ほどで6両の高尾行きが来ることが判り、ホームの日だまりベンチでゆっくりと上り列車を待ったのでした。。。

 

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