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2022.11.05

【落合から黄葉の伝通院・倉掛山】 山バス情報187

 

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(伝通院山頂…黄葉がちょうど好い感じでした♪)

 

【山行日】 2022年10月29日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」

八王子  06:35 - 07:51 塩山 (JR中央線各駅停車)

「バス」
塩山駅 08:30 - 09:30 落合 (山梨交通 1100円)

「歩行」
落合バス停 09:40 - 10:15 1322m地点(?)
1322m 10:25 - 11:25 伝通院
伝通院   11:50 - 12:50 絵図小屋山
絵図小屋山 13:10 - 14:10 白沢峠
白沢峠   14:20 - 15:48 天科バス停

「バス」
天科 15:51 - 16:45 塩山駅 (山梨交通 790円)

「鉄道」
塩山 17:08 - 18:37 高尾 (JR中央線各駅停車 ダイヤ大幅乱れ)
高尾 18:38 - 中央線某駅  (JR中央線 快速東京行き)


【地形図】「柳沢峠」

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(1578.2三角点手前の尾根で…)

 

 山歩きを再開してから、ずっと観光地のような人の多いところばかりで、そろそろ静かな山歩きを楽しみたいな、ということで、いくつか候補はあったのですが、前々回の山行きの帰りのに使った山梨交通のバス、せっかく柳沢峠を越えて落合まで行ってくれているのだし、ということで、松浦本『バリエーションルートを楽しむ』に掲載されている伝通院、これの倉掛山から先の下山を一般登山道にとれば、今の私の実力でも何とかなるのでは…との目論見で計画していました。

 ただ、自由乗降区間でピタリと御屋敷の林道入口で停めるのは、柳沢峠から先に行ったことのない私には相当難しそうですし、何よりこういう路線バスの終点まで行って、そこのバス停写真を撮りたい、ということもありまして、地形図「柳沢峠」の落合からの破線路を追って伝通院に立ってみようという、ちょっと生意気な試みになってしまいました。


 この日は、06:35八王子発の次で行くつもりで家を出たのですが、その松本行きにほぼピタリと間に合ってしまいまして、座れるようだったらこれで行ってしまおうと、最後尾から乗り込んだにも関わらず座れてしまいました。予定よりひとつ早い列車で塩山に到着。これがあとになって意外にも功を奏しました。

 塩山駅でバス停に行ってみると、すでに落合行きのバス停にザックがいくつも並んでいて、びっくり。あとの列車で来た登山客を乗せると車内はすし詰め。。。大菩薩峠登山口では半分も降りず、柳沢峠で降ろしたあとも、車内の席はほぼ埋まっていました。そしてなんと驚くべきことには、鶏冠山の登山口で自由乗降後も、車内にはなおも私を含め5人の乗客。これは本当に意外な展開でした。

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(終点・落合バス停では折り返さず、バスは丹波方面へ…)

 

 バスは全ての乗客を降ろした後、丹波方面に走り去っていきましたが、このバス停の塩山行きの発車時刻は30分後の10:00。どこで転回するのでしょうかね。。。そこまで頼めば乗せて行ってくれるのでしょうか??? 転回するバスの写真も撮ろうと考えていたのですが、それは残念ながら叶いませんでした(笑)。

 あと余計なことかも知れませんが、この落合バス停前には酒屋さんがあります。でも土日は営業していないかも知れませんから、帰りの便に使う際にバス待ちの間ビールをなんてことは期待しない方が好いかもしれません(笑)。

 今日は一応バリエーションハイキングですから、柔軟を念入りに行ってから出発です。松浦本にもある落合水源林管理事務所の一番丹波寄りに「100年の森 水道水源林 ハビロ沢」の標識がありますから、素直にそこから取り付きます。すぐに水源林の略図とその由来の書かれた看板↓が現れ、「遥拝殿跡」の先から伸びる破線が目指す尾根に乗るルートと判断し、そこを目指して登っていきます。

 

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(100年の森 説明板 クリック拡大可)


 遥拝殿跡は、土台のみがあってその由来が書かれた看板もあり、それによれば多摩川源流の水干にまつられた水神社奥宮の遥拝殿だったそうです。苔むしたベンチもあり、遙拝山の石柱も建っています。


 その先に奥へ奥へと進んでいくと尾根らしきところに乗れたのですが、明瞭な巡視路(?)は尾根の真上ではなく、脇につけられており、尾根を外さないように気をつけながら、登っていきました。

 さすがに水源林だけあって、色づきはじめではありましたが黄葉が綺麗です。とくに陽差しがあると輝きが一層増して好いですね。ただ色づきはじめのせいか、樹木の種類のせいか、赤色が少なく、あっても色づきが今ひとつといった感じでした。

 

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(1200mから下は、まだ色づき始め)

 地形図と照合して、1322はこのあたりかな、という地点で最初の休憩を入れました。その後の尾根の曲がり方からいっても間違っていなかったと思いますが、特に何の標識も見つかりませんでした。歩き始めて30分ほどで休憩を取ったのは、疲れてしまったからと言うより、やっぱり鈴をつけた方が良さそうだということがありました。落合で降りたうちの一人ぐらいは同じルートをとってくるかも知れないと思っていましたが、どうもそうではない様子でしたので。。。

 1322から先は、もう巡視路が尾根を大きく外すことはないという判断に傾いてしまったのと、尾根筋の踏み跡に大きく木が横渡しにされていたりしたこともありまして、尾根の巻き道のような水平径(明瞭な巡視路)に入り込んでしまいました。 一度は尾根に戻れたものの、急傾斜を嫌って再び巻き道に入り込んでからが、間怠っこしい道のり。。。同じところをぐるぐる回らされている感じです(笑)。すぐそこに伝通院としか考えられないピークがあるのがわかっていたので、植林の保護策にマーキングらしきものを見つけて、洒落臭いとばかりに巡視路から外れて這い上がってしまいました。

 笹に隠れ踏み跡も不明瞭な伝通院の山頂部ですが、ちょうど黄葉が綺麗で時刻も11時半と、まぁ予定通り。。。この静かな山頂でお昼ご飯に決めました。

 

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(紅葉を楽しみながら、おにぎり)

 

 お昼ご飯を済ませたら、コンパスで方角を定め、西へ降りる踏み跡を探して降りてゆきます。防火帯のようになっていますし、降りる先の鞍部(エアリアで「下の大ダル」と表記)に林道が通っているのも見えますので、伝通院から先は松浦本通りでわかりやすいです。

 

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(防火帯のような、西への道のり…鞍部に林道が見えます)

 

 林道を突っ切り「警告!バイク進入禁止」の看板の裏に明瞭な径が延びていますので、しばらくはこれに従い歩いて行きますが、松浦本の「やがて左から道が合わさる」の道は、よくわかりませんでした。これかな、と言うのがありましたが、道といえるほどのものかどうか…。あと「上の大ダル」には標識がありましたが、トタンの屋根というより、廃棄されたトタンのゴミといった感じで、雨宿りにはとても使えません(笑)。

 少しフライング気味に、明瞭な道を離れて笠取林道より手前で尾根に乗って、小笹の尾根道を楽しみながら登っていきましたが、覚悟していたものの、絵図小屋山(松浦本では「墨川山」と表記)への最後の登りは、それなりに絞られました(笑)。

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(気持ちの好い小笹の尾根道)

 

 1740m峰の絵図小屋山は、足も疲れたし、眺めも好いし、ということで、お湯を沸かして、紅茶を煎れてゆっくり休憩。富士山は見えなかったものの、山頂は開放的な雰囲気で、ここは倉掛山よりも一息入れるのには好いなという印象でした。

 予定通り、白沢峠経由の一般登山道で下山です。防火帯の広々した尾根をいったん下り、そこから、こんなに登るんだっけ???というぐらい壁のように立ちはだかっている倉掛山へ。

 このとき、足が痛み出して、なかなか足が上がらず、結構な時間をかけて倉掛山へ登頂(笑)。少しだけ倉掛山南西尾根の様子を偵察してから、白沢峠へ。

 幸い、足の痛みは急登を登るときだけで、下りや、少しのアップでは痛みはほとんど出なかったので、防火帯の尾根道をのんびり下っていきます。さすがに1700mあたりだともうほぼ落葉していますが、それでもこの開放感は、気持ちの好いものです。

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(防火帯の尾根下りは気持ち好い!)

 

 で、前回、倉掛山から下りたときは、あっさりと一般登山道の笠取林道に降りて白沢峠まで行ったのですが、今回は最近のエアリアにも書いてある尾根通しの方へいってみることに…、というか正直に申し上げますと、伝通院への登りで尾根を外してしまったのに懲りて、尾根側尾根側と歩いているうちに林道に降りる降り口に気がつかなかったのです(笑)。

 こちらはなかなかしっかりした踏み跡ですし、古い地形図には載っていない1578.2m三角点や結構綺麗な紅葉にも出会えたので歩けて好かったです。

 その三角点から右に折れる形で下っていけば、やがて白沢峠。標識はいろいろありますが、何と言ってもあの廃車が一番の目印(笑)ですね。峠道は結構な急傾斜という自分の記録があったので、ひとまず白沢峠で小休止。足が休まったところで、峠道を天科・円川方面へと下っていきます。

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 最近のエアリアでは「道狭く荒廃ぎみ」との表記があるとおりで、山を始めたばかりの初心者には、下りの場合、ちょっとわかりにくい径になってしまったな、、、という印象。径が狭いというか不明瞭な箇所が何カ所かあり、特に最初の方で、これから沢を高巻いていく、というその地点で、沢面に降りてしまいかねないミストレースがあります。ここで沢に降りてしまうと、そのあとはおそらく初心者には「道迷い遭難コース」になってしまうでしょうから、早々に沢に降りてしまったら、道間違いですので、すぐに戻らないといけません。

 しばらく沢音をはるか下に聞くような右岸の高巻き道が続き、いつまで高巻くんだろう?という頃に急降下していきます。沢を渡り返すのは、土道が終わってからで、そこまではピンクテープがずっとあります。ただ、肝心のミストレース部分にはテープの目印は見当たりませんでしたので要注意です。

 無事、140号のバス通りに出ると、ちょうど山梨交通の西沢渓谷に向かうバスがやってくるのに出会い、あのバスが戻ってくる頃に、ちょうどバス停につけるかな、という感じでとりあえず、芹沢バス停方向へ歩きます。

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 もちろん、自由乗降区間はわかっていますので、後ろに車の音が聞こえるたびに振り返りながら、車道を南下。しかし、芹沢バス停は見逃してしまったらしく(笑)、対岸の円川バス停で、山梨市の市営バスはもう行ってしまったことを確認。やっぱりあの山梨交通のバスで帰るのか…と思ったのですが、なかなか山梨交通のバス停が現れません(笑)。

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 ようやく着いた天科バス停では、登山者がお二人バス待ち。「紅葉が綺麗でしたね」とのお言葉をいただき、お二人はおそらく黒金山だったのだろうとは思ったのですが、紅葉が見頃だったことには変わりなく、「ホント、ぴったりでしたね」と返答して、まもなくやってきたバスは運良く座れて、塩山駅へ。

 塩山駅では、初狩駅での人身事故で、ダイヤが大幅乱れ。みなさん、各駅の前に出る「かいじ」で帰途につかれたようでしたが、私は、なにも今日中に帰れないわけではないし…と、先にホームにやってきた普通列車高尾行きで…。例によってお土産屋さんで仕入れたビールとワインを味わい、途中3本か4本だったか特急に抜かされ、50分以上の遅れもなんのその、ガラガラの車内に気分も好く、家路についたのでした。

 

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コメント

こんにちは。
伝通院に行かれたのですね。
あのあたり、やはり気持ちの良い場所が多いですね。
自分が歩いた時初夏は墨川山からは、きれいに富士山が見えましたが、この時期は難しいですね。

紅葉を楽しめて良かったですね。黄葉も日が当たるときれいですよね。
塩山で自分もいつもカップワインを買います。
最近はふとラベルを見ると山梨産ではなくて輸入物だったりするのですが。。。(苦笑)

投稿: リブル | 2022.11.06 17:40

 リブルさん、こんばんは。
 
 コメントどうもありがとうございます。

 さすがに水源林だけあって、目論見通り、紅葉狩りが楽しめました。

 あの日、私が歩いたところの上空は、晴れて陽ざしも燦燦、とても気持ちがよかったのですが、奥秩父は、黒い雲がかかっていて、墨川山から眺める飛竜や甲武信はどんよりだったのですよ。で、富士山も雲の中だったということなんです。

 あの週末は、実はあの奥秩父近辺に山小屋泊りで行こうかな、と考えていて、小屋の予約も取ろうと思えばとれたのですが、見送っていて、奥秩父の暗雲を見て、行かなくてよかったのかぁと複雑な気分だったのです。

 塩山でお約束のワインを買うのは毎度のことなのですが、あれ、ブドウが輸入物だったりしますよね(笑)。なんでそんなややこしいことするのかわけわからないのですが、味は好きなので、素直に酔っぱらっています(笑)。

投稿: ゴン太 | 2022.11.06 18:54

ゴン太さん、こんにちは。

良いタイミングで行かれましたね。
紅葉は、上はちょうどで下はこれからという感じでしょうか。
今年の秋は比較的暖かかったので標高の高いところは紅葉せずに枯れているのもありますが、1500m くらいから下はまずまずのようですね。今月一杯は低山でも楽しめるのを楽しみにしています。

投稿: AKIO | 2022.11.10 14:09

AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 まさにそのとおりで、10月末の時点では、1500mあたりがちょうど見頃だったように感じました。

 komadoさんの掲示板で書き込んだので、ご存知かもしれませんが、タワ尾根は、一週間後の11月初旬で少し下の1300m~1100mが見ごろになっていたという印象で、1400以上は終盤か、もう落葉、という感じでした。

 近場の低山はこれからのところもありますので、おっしゃる通り、今月いっぱいは楽しめそうですね♪

投稿: ゴン太 | 2022.11.11 22:37

ゴン太さん、

すでに記憶が曖昧なのですが、落合のバスは商店?の空き地のあたりへバックで入れて向きを変えていた覚えがあります。

この時期水源林は楽しいですね。でも行きのバスで峠越えてもお客で埋まっていたとは驚きです。

投稿: komado | 2022.11.12 23:19

komadoさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 日原も含め、今秋は、やはり水源林の紅葉は素晴らしいという認識が、この目で確かめられた、という感じです。

 落合のバスですが、私も当日、転回にはうってつけ(笑)と思われる商店の空き地を見ていたので、そのまま方向転換せずに丹波山方面へ走り去ったバスの後ろ姿を慌てて撮影したという次第だったのですよ。

 さほど遠くない(無生野バス停と赤倉が岳バス停ぐらいの距離)かもしれないですが、もう少し奥まで乗せていってくれるのなら…というルートで行ってみたいところもあるので、気になってしまいました。

 余談ですが、この日、塩山でバス待ちの間、山梨市か塩山市かわかりませんが、市の職員からバスについてのアンケートを受けました。

 バスの存続を強く訴えたのはもちろんですが、私が車は持っていないと答えると、そういう人も中にはいるのだ…、という感じで驚いた様子でした。

 行先を落合と答えた時も、意外そうな顔でしたし、目指す山の名前を伝通院とは言わず倉掛山と答えた時も、そんな名前の山があって、そんなところに落合からアプローチする人がいるというのも驚いた様子でした。

 ホントに、この日の落合行のバスの様子は、ちょっと意外過ぎて、峠を越えてもほぼ満席で、更に落合まで乗り倒した人が五人もいたということを、あの職員だけでなく、その自治体のバスの運営に関わる人たちにも知らせたい気分でしたよ(笑)。

投稿: ゴン太 | 2022.11.13 21:54

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