« 2022年7月 | トップページ | 2022年10月 »

2022.08.21

【18きっぷと北杜市民バスで日向山】 山バス情報184



Hinatayama0091

(浜辺で遊んでいる子供もいます:笑)

 

【山行日】 2022年08月15日(月)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅    - 06:19 大月  (JR中央線各駅停車)
大月    06:25 - 07:13 甲府  (JR中央線各駅停車)
甲府    07:24 - 07:50 日野春 (JR中央線各駅停車)

「バス」
日野春駅  08:03 - 08:25 べるが東名水公園 (北杜市民バス 200円)

「歩行」
べるが東名水公園バス停 08:33 - 09:05 竹宇駒ヶ岳神社駐車場
駐車場         09:15 - 10:00 舗装道路に出たところ
舗装道路        10:05 - 10:45 稜線に出たところ 丸太ベンチ
稜線          10:50 - 11:50 雁ヶ原
雁ヶ原         12:10 - 12:55 丸太ベンチ
丸太          13:00 - 14:33 べるが東名水公園バス停

「バス」
べるが東名水公園 14:33 - 14:53 長坂駅 (北杜市民バス 200円)          

「鉄道」
長坂 14:58 - 17:14 高尾  (JR中央線各駅停車)
高尾 17:19 - 中央線某駅   (JR中央線各駅停車)

 

【地形図】 「長坂上条」

 

Hinatayama0088

(三角点から雁ヶ原へはほぼ平らな道のり)

 

 山梨百名山で、タクシーを使わずに日帰りできそうな未踏の山というのは、私の場合、もうさすがに残り少なくなってきておりまして、この日向山とあとは足和田山、それに身延山ぐらいでしょうか。。。

 日向山は、過去に何度か計画していて、それは韮崎から下教来下行きのバスを使って、松浦本のバリハイルート、もしくは長い車道歩きをするというものでしたから、夏場はちょっとしんどいものがあります。

 それになぜか、行こうとすると夢見が悪くて(笑)、行き先を変えたり、山行き自体を見送ったりしていました。

 そろそろ、足慣らしを称した高原歩きばかりやっていても、行きたい山に登って降りてくる筋力がつかないということもあって、いろいろ調べていましたところ… 皆様も御存知の北杜市後援のマウンテンタクシー。この尾白線を使って…というのも一つの手なのですが、予約をしなければ乗れない上、今年から(?)は土曜休日は料金が1500円と、ええ?それはちょっと…、という値上げ。。。矢立石まで上がってくれるのなら、その料金も納得ですが(そういう意味では観音平線は利用してみたいですね…)、たいして高度も稼いでくれない駐車場まで1500円も出すのはちょっとなぁ…、と迷っておりました。

 ところが、よく調べてみると、北杜市民バスの3号車(西線:愛称グリーンライン)が朝の8時過ぎに日野春駅前から出ていて、これが「名水公園べるが東」というところまで行ってくれます。運賃はたったの200円で、1500円乗り合いタクシーの行く駐車場まで徒歩30分ほど。。。マウンテンタクシーに小淵沢駅で乗車する時刻に、駒ヶ岳神社の駐車場に着けるわけです。

 幸い私のところから、日野春駅に8時前に行く電車を捕まえるのは早起きさえできれば訳のないことなので、暑くて大変だろうけれど、行ってみようと言うことで、チャレンジしてみました。。。

 幸い夢見も悪くなく目覚めてくれましたので(笑)、予定していた各駅停車を乗り継いで日野春駅。

Hinatayama0005_b

(北杜市民バス:3号車)

 

 バスはバス停の前ではなく、改札を出て左のところにスタンバイしていて、愛称の通り緑色の車両です。バスはどこから乗ってどこで降りても一回200円です。

 「名水公園べるが東」のアナウンスがあったので、降車ボタンを押して、200円払って降りると、え?、という感じのだだっ広い畑のど真ん中みたいな場所で降ろされます(笑)。

Hinatayama0013

(名水公園べるが東バス停)

 コンパスと地形図「長坂上条」で行く方向を割り出そうかとも思ったのですが、幸い同乗していらした登山者は若くて、感じの好い方だったので、「甲斐駒まで行かれるのですか?」と問いかけ、スマホを持っていらしたので、この方にきいた方が早い!と「今いる場所わかりますか?」と聞いてみました(なんて厚かましいジジイなのでしょう(笑))。

 その結果、簡単に答えがわかりました。。。

 かいつまんで言えば、バスの走り去った方向に歩いて行くと、すぐに十字路になり、「べるが通り」という通りにぶつかりますから、左折して、べるが通りをずっと歩いて行けば、指導標に突き当たります。山が行く手に見えていますし、なるほど、という感じです。

Hinatayama0025

(しばらく歩くと、この標識に突き当たります)


 もちろん、もう一つ先のT字路まで行って、エアリア赤線をたどってもいいのですが、駒ヶ岳神社の方からアプローチするのでしたら、ただ遠回りになるだけです。

 朝っぱらから、暑い中を長い長い林道歩きで行く気はありませんでしたし、将来、黒戸尾根を登る機会の下見(?)もかねて、駐車場まで歩きます。
 暑いです、やはり夏場は避けるべきです。予想通り駐車場まで30分ほどでしたが、もう汗が噴き出して、駐車場の先で水分補給してから、登山口へ。

 予想通りでしたが、今や滝の続くルートは冬期以外も、登路としても使えない状態のようです。仮に滝の続く道を事故らずに通過できても、その先の林道が崩落していて、歩行者も通行止めの状態になっているためです。私の持っているエアリア『北岳・甲斐駒』2017年版では12月から4月は渓谷道の通行が禁じられ、夏秋でも上り一方通行との表示ですが、こうしてみると現在は実質的に通行できない状態のようです。

Hinatayama0043

 

 渓谷道はあきらめ、矢立石への登山道を進むことにします。矢立石まで50分との表示がありますが、私は一時間近くかかりました。久々の登りらしい登りで、しかも標高も700mあたりからのスタートですから、物凄い汗が出てきます。途中、休憩中の小学生の子供たちに「杖をついてズルイ」と言われたりしながら(笑)登ります。

 植林が無く、自然林の森を歩けるのはこのコースの好いところではありますが、とにかく汗が凄い量です(笑)。何回か炭窯跡らしい石積みを見て、いったん車道に出たところで、たまらず水分補給。その先でショートカットの急登をこなすと、いわゆる矢立石の駐車場と思われるところに出ます。。。狭い場所に10台は駐めてあります。

Hinatayama0061_b

 

 下の駐車場から上がってきたらしいカップルが「こんなところに駐車場があったの?今までのこの汗は何?」と言っているのを聞いて、まったく同感(笑)。私のストックなんかより、この車の人たちの方がずっとズルイでしょ、と先ほどの小学生に言ってやりたい気分でした。

 矢立石登山口からは、少しずつ傾斜が緩む感じですが、尾根に出るまでは結構な登りで、またまた汗が噴き出てきます。尾根に出たところにちょうど良い丸太を横たえただけのベンチ(?)があったので、そこで水分補給をかねて一息入れます。先ほどの休憩から30分ほどしか経過していないのですが、、ここからも結構な道のり(まだ300mほど登らないといけません)なのはわかっていましたので。。。

Hinatayama0077

(主尾根に乗ったところの丸太ベンチ?)

 

 尾根に上がってからは、稜線歩きですが、笹が腰高~背丈という伸びっぷり。尾根の下は刈り払いされているせいで、ホトトギス以外お花はほとんど見られないのだと思いながら上がってきたのですが、尾根上は刈り払いがされていなくて、笹藪に近いところもあって、逆の意味でお花が見当たりません(笑)。。。

 笹原をずっとたどっていけば、やがて日向山の三角点の分岐があり、そこに行けば山梨百名山の標柱があるかも知れないと行ってみましたが、あったのは三角点と日向山三角点の標識だけ。ちなみに分岐点から1分もかからないです。

Hinatayama0085

(分岐からすぐの三角点…なぜかお賽銭が…)

 

 そこから、実質的な日向山山頂である雁ヶ原は思ったほどの時間もかからず到達したのは標高差がほとんど無いからでしょうか。。。

 それまでの笹原から一気にこんな場所に…という感じはありますが、高いところが苦手な私はここでズルッといったらと思うと怖くて(笑)、皆さんのように突端まで行く気がしません(苦笑)。

 

Hinatayama0102

(みなさん、突端まで行ってました…)

 お昼ご飯を食べながらも、谷側の淵近くを歩いている子供を見ているだけではらはらしてしまいます(笑)。

 展望は周囲の山にガスがかかっているせいで、あまり楽しめませんでしたが、それでもやはり、もうひとつの山梨百名山である、お隣の雨乞岳は同じような水晶ナギが目印になってくれたこともあって、しっかり確認できました。 やはり、ここは冬に、空気が澄んだ頃に訪れるのが好いのでしょう。

 さて、下山ですが、ここ雁ヶ原にも真新しい警告が掲示されていて

Hinatayama0100

 

 これを見て、ピストンしかないか、まぁ、元のバス停に戻ることには変わりが無いし、ということで、8の字にルートをとることもあきらめることにしました。

 何年か前でしたら、自己責任で下の林道まで…とも思ったのでしょうが、事故無く錦滝への林道に降り立ったとしても、その先の林道が崩壊しているそうですし、もう2年も山歩きをサボっていたという自省もあります。そして、自分はもう中年でさえないという年齢。。。そしてピストンなら14時のバスに間に合うかも知れない…ということも頭をかすめましたので、潔くピストンすることにしました。

 来た道を戻るだけですので特筆することは無いのですが、途中でモーターの音がしたと思ったら、なんと、登山道の整備をしている人たちでした。登るとき気になっていた、段差の激しい部分の崩落個所を修理してくれていたのです。おそらく、尾根の上部の笹藪も刈り払いしてくれたのではないかと思います。

 さて、矢立石の下で、車道に出たところで、いい加減下り疲れたので、朝の駒ヶ岳神社駐車場には降りずに、そのまま、車道を歩くことにします。エアリアのコースタイムを見ると、タイムが短縮できるような気がしましたし、モロピストンは避けられる(?)からです。

 

Hinatayama0111

 皮肉なことに、登山道よりも、こちらの車道歩きの方がお花もたくさん見られましたし、下りで陽差しもあまりないので苦になりません。

 やはり、エアリアの車道歩きのコースタイムは当てにならないなぁ…と感じながら、ようやく里に近いところに出ると、別荘や最近できたばかりらしいオートキャンプ場がありました。

 14時のバスには間に合わないか…、でも今日は暦の上では平日だから16時のバスがあるかも知れないし、15時の日野春駅手前までしか行かないバスなら来るはずなので、それまでの時間は尾白の湯で汗を流せばいい、そのために地形図「若神子」も持ってきたし。。。と歩いていたら朝降りた停留所の近くで、ドンピシャでやってきたバスを手を振って停めて、頭を下げて乗り込みました。

 この14時のバスなら、長坂駅まで運んでくれるし、長坂駅では、すぐの高尾行きの各駅停車に連絡してくれます。ありがたいことです。もともと地元の住民の方たちのために走っているバスを、こんな風に利用して、多少申し訳ない気もしましたが、降車時にお礼を言って料金を支払い、無事連絡の好い各駅停車に乗ることもでき、ゆったりとした車内で寛ぎながら、帰途につきました。

Hinatayama0118

 

| | コメント (4)

2022.08.14

【季節限定バスで美ヶ原散策】 山バス情報183

Utsukushigahara0086

(アルプス展望コースの清々しい稜線漫歩)

 

【山行日】 2022年08月11日 (山の日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
八王子 06:35 - 10:17 松本 (JR中央線篠ノ井線各駅停車)

「バス」
松本バスターミナル 10:35 - 12:00 山本小屋 (朝日観光の表示:実質アルピコ 2500円)

「歩行」
山本小屋バス停   12:05 - 12:10 美しの道思い出の路
美しの道思い出の路 12:30 -
       (アルプス展望コース経由)
           - 14:00 王ヶ頭
王ヶ頭       15:10 - 15:22 王ヶ鼻
王ヶ鼻       15:25 - 15:50 美ヶ原自然保護センター

「バス」
美ヶ原自然保護センター 16:30 - 17:58 松本駅アルプス口 (第一観光 1000円)

「鉄道」
松本 18:43 - 21:27 大月 (JR篠ノ井線中央線各駅停車)
大月 21:31 -  中央線某駅 (JR中央特快東京行)

 

Utsukushigahara0175

(15時半、王ヶ鼻からも槍が見えていた)


 車さえ持っていればいつでも行ける美ヶ原。しかし持っていないハイカーが日帰りで訪れるチャンスはごくわずかの期間のみです。そして、その期間は東京など首都圏在住だと、もっと少なくなってしまいます。

 というのも、検索で簡単に見つかる美ヶ原行きのバスは、美ヶ原観光協会でも宣伝している松本駅アルプス口と美ヶ原自然保護センターを結ぶ1000円のバスですが、この朝の便(08:15発)に乗るのは首都圏在住だと、まず無理です。

 私のところから高尾発の始発の中央線で行っても松本到着は8:32。あと20分出発時間を遅らせてくれたら乗れるのですが、残念ながら、ここ数年このダイヤは変更されておらず、たぶん来年も無理な気がします。

 ただ、このバスのほかに、もっと期間限定な松本駅発美ヶ原高原美術館行きのバス というのがあって、これなら首都圏在住の方はほぼ捕まえることができます。毎夏、海の日の連休からお盆あたりまでという超限定ですが、ただ、このバスが山本小屋に着くのは12:00になってしまいます。そして運賃は2500円! 前述の自然保護センター行きのバスのなんと二倍以上のお値段です(苦笑)。

 まぁ、確かにタクシーで行くよりは、はるかに安いわけではありますし、こちらは三城や扉峠も経由してくれますので、ありがたい路線ではあるのですが、到着時刻とお値段と、そして期間の短さが、はい…。

 ま、そんな事情ではありますが、一度は訪れてみたい場所ですし、私のように山に復帰をするのが夏になってしまった場合の足慣らしには、まぁまぁ良いコースでありますから、18きっぷで電車賃を大幅に節約できることもありまして、決行と相成りました。

 乗り換えなしとはいえ、さすがに4時間近くも鈍行に乗っているとおしりが痛くなってしまいますが、松本駅で降りて18分という、ちょうど良い乗り継ぎ時間の美ヶ原高原美術館行きのバス。。。ターミナルに行ってみると、想像以上に巨大なバスが待機していて(五十人は楽に乗れると思います)、びっくり。なるほどこれなら予約不要なわけだと納得です。

Utsukushigahara0011

(行きのバスは乗り心地良い大型バス)

 バスは、乗り心地よく、ゆっくりと走ってくれます。ただ、降車ブザーはなく、降車バス停にすべて停車し、降車客がいないことを確認の上、発車するという、ちょっと変わった運行形式です。バスターミナルで料金を払って乗車券を受け取るという精算方式ですので、交通系ICカードのリーダーもありません。

 途中下車は三城荘前で一名降りた登山客がいただけで、一時間半ほど揺られて山本小屋バス停。しかし、昔のガイドブックや登山地図にあるように山本小屋の前まで運んでくれるのではなく、その手前の屈曲点で降ろされますので、山本小屋まではバイクや車の行き交う車道を歩くことになります。

Utsukushigahara0016

(車道脇に咲くマツムシソウ)

 
 車道にも結構お花が咲いていて、もうマツムシソウが咲いているなどと、観察しながらの歩きですが、やはり交通量の多い車道歩きは快いものではありませんね。ソフトクリーム屋がある「美しの道思いでの路」というところにベンチがあいていたので、ベンチ代としてソフトクリームを購入して、ここでお昼ご飯にしました。観光客や車の騒音がうるさいですが、蓼科山を眺められる場所でしたので、まぁ、よしとしましょう。ここは観光地ですから。。。

Utsukushigahara0029

 食事が終わったら、「ふる里館」と書かれた建物の前を通って、砂利道を山本小屋の方へ向かいます。ガスもなく、青空に秋のような雲が浮かび、右手の牧柵越しに牛を見ながら歩いて行きます。山本小屋前には美ヶ原高原ホテルの表示とともに、ジンギスカン(一人前1200円)やフランクフルト、天然きのこ汁、鹿汁!? などのメニューも掲げられていて、コンビニおにぎりを用意しなくてもおなかを空かせて困ることはありません(笑)。

 

Utsukushigahara0048

(鹿汁って(笑)?)

 山本小屋を過ぎると、少しずつですが登山ルックの人も見かけるようになり、今度は左手に遠くまで広がる牧場を見ながらの砂利道歩きになります。右手に「美しの塔」のモニュメントが出てきたあたりから先は観光客も少しずつ減ってきて、行き交う人と挨拶するようになります。

Utsukushigahara0058

(おなじみの美ヶ原の放牧風景)

 

 塩クレ場。。。天気も良いので、ここで、いったん茶臼山方面への道に入っていき、茶臼山へは行かずにアルプス展望コースを目指すのがポイントです。少し遠回りになりますが、道は登山道っぽくなってきて、アルプス展望コースに入ると、本当に素晴らしい展望の中、稜線歩きを楽しめます。

 

Utsukushigahara0074

(槍から乗鞍までずっと見えていた)

 上空の雲は相変わらず刷毛で掃いたような秋雲で、陽差しと涼風の絶妙にバランスされた気候のもと、本当に気持ちの良い高原歩きです。

 ああ、今日は美ヶ原に来て本当に良かった…、そう感じながら、槍の穂先から乗鞍岳まで視認できる北アルプスの長大な山並みを眺めながら、遠くアンテナ群がそびえ立つ王ヶ頭に向かいます。

Utsukushigahara0102

 

 展望も好いのですが、足もとのお花だってなかなか楽しめます。

 ヤマハハコ、コウリンカ、ツリガネニンジン、ウメバチソウ、マツムシソウにアキノキリンソウ、シモツケソウ…。ヤナギランは見落としかもしれませんが、見られませんでしたが、顔ぶれは晩夏から秋のものに変わっていて、お山の方はもう秋の気配です。

Utsukushigahara0108

(ヤマハハコ咲き始め)

 暑さにやられて(?)ぐったりとなったコオニユリを見たら、いよいよ王ヶ頭への最後の登りです。

 ハイカーには興ざめのおびただしいアンテナ群ですが、アマチュア無線家にとっては、どこら辺がサービスエリアになっているのかな、と少し興味もあります。山頂ではすでに先客が無線運用中。私も少し無線遊びで時間をつぶして行こうと、周波数がかぶらないようにご挨拶だけして、離れたところで、休憩がてら無線運用しました。

Utsukushigahara0159

(王ヶ頭山頂では無線の先客も…)

 

 例のSOTA山岳アワードの頂(サミット)で、先ほどの先客さんとの交信を除いた4局と交信できたので、バスの時間を理由にQRT(閉局)し、撤収します。本当は時間がもう少しあったのですが、さすがに15時を過ぎると上空の雲が怪しい色になってきたのと、もうひとつのピーク、王ヶ鼻にも行ってみたかったためです。

 15時半近くでしたが、もう誰もいないかもと思っていた王ヶ鼻には結構たくさんの人がまだいました。本当に展望が良いところで、ここでもまだ槍の穂先が見えていました。王ヶ頭よりもこちら王ヶ鼻の方が普通のハイカーにとっては好ましい場所なのではないでしょうか。

Utsukushigahara0171

 

 王ヶ鼻から来た道を戻り、王ヶ頭との中間点近くで左に伸びる自然保護センターへの砂利道を行きます。途中で王ヶ頭にあった立派なホテルの送迎バスを見かけました。一般車両は入って来れませんが、関係車両は入って来られるのですね。しばらく歩くと王ヶ頭からの直接登山道との合流地点にいたり、ここには関係車両以外入って来られないように柵があります。

 

Utsukushigahara0182_b

(ホテルの送迎バスには結構な数のお客さんが乗ってました)

 自然保護センターに着いたのは16時10分前。 カフェのような店もあって、ここでビールにありつけると思ったのですが、残念ながら、本日は営業終了との表示。自然保護センターを見学したりしていましたが、外の方が涼しいので、出てみたら、バスがやってきました。

 バスは20分前にやってきたのですが、尾瀬のバスの経験で、もう慌てる必要もないと余裕でいたところが、列をなして乗り込む乗客数にびっくり。慌てて乗車して席を確保しましたが、ぬわんと、バスの定員を上回る乗客がいることが判明。。。

Utsukushigahara0193

(このバスが満席になって…)

 

 運転手さんが、慌てて携帯で連絡して、積み残し分をタクシーで運ぶ事態に。。。やりとりを直接聞いたわけではないのですが、運転手さんに1000円渡して、残りの方たちはタクシーに無料で乗れるという手筈のようでした。

 コレを見ていた私は結構ビビりました。タクシーが上がってくるまで1時間は待つはず…。それから降りたとして、松本駅は何時??? そうです、あの木曽駒ヶ岳のように終電に乗り遅れてしまうと言う悪夢…。いや、今となっては笑い話ですが、私が積み残し組だったとしたら、結構不安な気持ちになっていましたよ~。松本発の鈍行の最終は19:35。あずさの最終は20時。おそらく鈍行にも間に合ったとは思うのですが、実際、当事者だったら、道中かなり不安にかられていたことは間違いないと思います。

 幸い、定刻(17:45)より遅れたものの、18時前に松本駅に到着でき、ゆっくりビールを傾けながら松本駅ビルで夕食もとれました。。。

Utsukushigahara0196

 

 そうそう、この帰りのバスですけど、今となっては珍しい、灰皿付きのシートでした(笑)。そして、道路事情もあるかと思いますが、結構揺れましたね。行きのバスとは大違いでした(バスの外側の写真は撮りましたが、動揺したせいか、あの灰皿シートの写真を撮る心の余裕がありませんでした)。。。

 車内禁煙とはどこにも書かれていませんでしたが、たばこは吸えないと思います(笑)。そして、このバスも降車ボタンはなく、発車する前に、運転手さんが「美ヶ原温泉で降りる人?」「浅間温泉で降りる人?」と聞いて、乗客が、小学生のように手を上げて答えるだけ。。。
 手を上げた人のいなかった美ヶ原温泉は素通りして松本駅へ。。。 (尚、このバスは、バスターミナルのあるお城口ではなく、アルプス口が降車場所になっています。)こちらも交通系ICカードのリーダーは無く、降りるときに運転手さんに1000円札を渡して精算です。

 松本駅:3分前にお隣のホームから出た空席だらけのあずさを見送って、発車した鈍行の大月行きは3両編成。前回乗ったときも思ったのですが、こういうお盆連休の初日とか最終日、18きっぷの最終日とか(笑)6両編成にしてくれたら…というのは無理なお願いでしょうか。。。

 大月でガラガラの10両編成の車両に乗り換えて、雨の降りしきる中、中央特快に乗りながらちょっと思ったのは、行きのマスクはいいけれど、帰りのマスクはやだな~ということ。せっかく山で体の空気を入れ換えてリフレッシュできたのに、その感触が阻害されてしまっている感じがしてなりませんでした。コロナ禍以前の山の帰り道のようには開放感に浸れないもどかしさ…。

 もうそろそろ、(マスクを外して)お酒飲んで眠りこけたっていいじゃん…、そんなことを考えながら帰途につきました。

 

| | コメント (6)

« 2022年7月 | トップページ | 2022年10月 »