« 2020年11月 | トップページ | 2022年8月 »

2022.07.25

【初めての尾瀬…その2】 山バス情報182

 

1st_oze0254

(二日目、天気上々、青空のもと、尾瀬ヶ原散策を楽しんだ)

【山行日】 2022年07月17日(日)
      2022年07月18日(祝) 

【使用公共交通機関の詳細】

「高速バス」
バスタ新宿 07:15 - 11:05 大清水(ダイヤでは11:30着) (関越交通 4400円)

「歩行」

【一日目】

大清水バス停 11:10 - 12:05 一ノ瀬無料休憩所
一ノ瀬    12:20 - 13:35 尾瀬沼山荘
尾瀬沼山荘  13:40 - 大江湿原散策 - 14:35 尾瀬沼山荘 (泊:二食付き弁当=10100円)

【二日目】

尾瀬沼山荘 06:10 - 07:15 白砂田代
白砂田代  07:25 - 08:45 見晴
見晴    08:55 - 10:30 山ノ鼻
山ノ鼻   10:45 - 11:48 鳩待峠

「シャトルバス」
鳩待峠 11:50 - 12:15 尾瀬戸倉 (片品観光 1000円)

「バス」
尾瀬戸倉 12:35 - 13:58 沼田駅 (ダイヤでは14:02着)(関越交通 2100円)

「鉄道」
沼田  14:38 - 15:24 高崎  (JR上越線)
高崎  15:50 - 17:15 高麗川 (JR八高線)
高麗川 17:32 - 八高線某駅   (JR八高線)

 

1st_oze0203

(ベタな写真ですが(笑)、燧ヶ岳もくっきり)


 翌朝は、明るくなった04:30頃に目が覚めてしまい、そのときは何となく胃の調子も良くない感じだったので、朝食はパスして早めに出かけようかとも考えたのですが、朝食の席に着いてみると、そう悪い調子でもないようでしたから、再利用できる封切りしていないふりかけや納豆だけ残して、朝食をそそくさと済ませて、出発することにしました。

 そんなに急いで出なくても大丈夫だと思うんだけどなぁ…とも思ったのですが、お昼のお弁当もできたてのほやほやを持って6時10分過ぎには出かけることに。。。

 未明に音を立てて降っていた雨も上がってくれて、青空に陽差しが燦々という、山の朝らしいスタートです。ゴゼンタチバナ、ワタスゲ、それにこれは、ハクサンシャクナゲでしょうか、蕾だったり、しおれかけだったりと状態が良くありませんでしたが、シャクナゲを見るのもずいぶんと久しぶりのこと。

1st_oze0157

(小沼のあたりで、ハクサンシャクナゲ?)


 沼尻平では先客がお休み中でしたので、少し先の白砂田代というところで一息入れることにします。陽差しが強い為、日焼け止めを塗って、置いてきたサングラスを持ってくるべきだったと反省したりしながら、水筒の水をがぶ飲み。小屋でポカリを買ってくるつもりだったのですが、慌てて出たので忘れていました。

 で、この先からが結構大変でした。沼尻から見晴までコースタイムで下りでも2時間とあり、標高差や距離から、何でそんなにかかるのかな…と不思議に思っていたのですが、確かにここはそのぐらい見積もっておいた方が良いかもしれません。

 というのも、この間の径は所々大きな段差の歩きにくい沼地だったり、本当に、これって何?と言うほどの滑りやすい木道が続くのです。

 特にこの日のように雨上がりで、沼地で靴を泥だらけにした後の木道下り(特に黒ずんだ木道は摩擦係数ほぼゼロ)は気をつけているつもりでも滑ります。話には聞いていましたが、これほど滑りやすいとは…というのが感想です。実際私も滑ったのは10回を超え、うち3回は思いっきりスリップして尻餅。最初のスリップでは左手に激しい打ち身、右手に出血するほどの傷を負ってしまいました。骨折しなかったのが幸いという感じです。

 そんな状況でしたから、余裕もなく、あまり花の写真も撮れなかった見晴らしまでの道中ですが、滑りそうになった途中でとったこの花は?

1st_oze0174

(この花は?ご存じの方ご教示を)


 将来来ることになるかもしれない?見晴らしのキャンプ場分岐道標を過ぎてから、おそるおそる下っていくとようやく見晴です。 山小屋がたくさん建ち並び、どこかで、ポカリでも買おうかなと思っていたのですが、9時前で片付けに忙しそうな雰囲気。

「燧ヶ岳伏流水」という表示のある水が流れっぱなしのところで給水。さらに持っていたペットボトルに持参してきたアクエリアスの粉末を入れて、アクエリアスの一丁上がりとしました(笑)。

1st_oze0182

 

 休憩後、いよいよ尾瀬ヶ原散策の始まりです。尾瀬ヶ原と言えばコレという感じで、木道がずっと続く平坦な草原の先に至仏山、振り返れば燧ヶ岳。。。特に至仏山は私好みのすてきな山容。近づくにつれ、山の鼻から上がる尾根径が遠くからでもわかるほど。百名山マニアではない私もいつか登ってみたいな、と思いました。

1st_oze0231

 この日は天気も良く、雲やガスに邪魔されることなくずっと遠望がきいたまま湿原の中の一本道(二本ありますが尾瀬では原則右側通行)をゆったり歩けたのが何よりでした。

 途中見かけた花の名前がほとんどわからないのが情けないところですが、やはりここも鹿の食害は無視できないのかな、と言う印象で、全体に咲き乱れているというのとはほど遠い印象です。キンコウカの中にたまにキスゲやサワラン?ショウキランが顔をのぞかせるといった感じ。

1st_oze0193

(サワラン?)


 竜宮を過ぎると、鹿柵も出てきましたし、さらには山の鼻に到着というところでは、実物の鹿にも遭遇。しかも、この鹿ときたら、完全に人慣れしていて、観光客の要請にポーズまでとって見せて、写真撮影に応じている(?)きらいもありました(苦笑)。

1st_oze0269

(観光客の目を意識しまくっているとしか思えない鹿)


 あと、見てみたいなぁと思っていたヒツジグサですが蓮の小さいやつみたいな葉っぱはたくさん見かけましたが、花はなかなか…。午後二時にならないと咲かないというのは嘘と言うことらしいですが、なかなか見つけられず、あきらめかけていた頃、前を歩いていた花に詳しい女性が、「あ、ここに咲いてる」と言われて見かけたのが、唯一。木道の隙間でしたので、近寄ってアップでは撮れませんでしたが、たぶん、コレがそうだと思います。

 

1st_oze0257

(画面ほぼ中央、クリック拡大可です)

 

 山の鼻に到着したのは10時半過ぎ。どう考えても予想より早く着きすぎなぐらいです。もっとゆっくりしていて良かったのだと思うと、昨日のしつこい忠告とあの大音量が恨めしくもありましたが(笑)、雷予報も出ていることだし、早い分にはまぁ、いいかと。。。

 お昼にするには早すぎるし、11:50のバスには間に合わないだろうし、と言うことで、一息入れてから鳩待峠へ登っていくこととしました。

1st_oze0277

(ヤマオダマキ)

 

 一息入れたあと、鳩待峠への登りですが、登り始めてすぐにヤマオダマキを発見できて気をよくして、先へと行きますが、なかなか高度が上がってくれません。刈り払いされているせいか、あまりお花らしいお花も見かけないままでしたが、、、

1st_oze0281

 

 中途でキスゲにもあえて最後の急登をこなすと、あれもう峠?という感じで鳩待峠。時計を見ると11:45分ほど。11:50のバスに間に合っちゃうじゃん、という感じで発券所で切符を購入。残席わずかのシャトルバスに乗り込み、席を確保できました(実際には追加の便が出たので、私のあとから来た人も、バスに乗れたようです)。

1st_oze0284_2

(シャトルバス:チケットを買ったあと、乗り場まで少し距離があります)


 始めて乗る鳩待峠のバスが下りというのもおかしな話かな、と思いつつ、さすがに睡眠不足だったようで、戸倉までの車中で何度もこっくりこっくりと船をこいでしまいました。

 戸倉に着いて、座りたい一心でJR沼田駅行きの路線バスのバス停を探したものの、なかなか見つからず、焦ってしまいましたが、見つけると、私の前には三人だけ。実際のバス乗客も合計7名ほどで、あれほどたくさんいたシャトルバスの乗客のほとんどはマイカーということで、ガラケー使用者ほどではないにしろ(笑)、今や車を持たずに山を歩く人種は珍しいのだなぁ、そういえば同宿の二人も私が車を持っていないと聞いて大変驚いていたっけと考えながら、小屋で作ってもらったお弁当を食べてバス待ち時間をつぶし、1時間半かけて沼田駅へ。

 沼田駅では30分ほど待ち時間があり、ビールをあおって電車を待ち、高崎でそう悪くない八高線の連絡があったので、こちらも久々の気動車に揺られて帰途につきました。

 

                               完


 

                                                                         その1に戻る

| | コメント (12)

2022.07.24

【初めての尾瀬…その1】 山バス情報182

 

 

1st_oze0103

(初日、大江湿原:ニッコウキスゲの見事な群落)

 

【山行日】 2022年07月17日(日)
      2022年07月18日(祝) 

【使用公共交通機関の詳細】

「高速バス」
バスタ新宿 07:15 - 11:05 大清水(ダイヤでは11:30着) (関越交通 4400円)

「歩行」

【一日目】

大清水バス停 11:10 - 12:05 一ノ瀬無料休憩所
一ノ瀬    12:20 - 13:35 尾瀬沼山荘
尾瀬沼山荘  13:40 - 大江湿原散策 - 14:35 尾瀬沼山荘 (泊:二食付き弁当=10100円)

【二日目】

尾瀬沼山荘 06:10 - 07:15 白砂田代
白砂田代  07:25 - 08:45 見晴
見晴    08:55 - 10:30 山ノ鼻
山ノ鼻   10:45 - 11:48 鳩待峠

「シャトルバス」
鳩待峠 11:50 - 12:15 尾瀬戸倉 (片品観光 1000円)

「バス」
尾瀬戸倉 12:35 - 13:58 沼田駅 (ダイヤでは14:02着)(関越交通 2100円)

「鉄道」
沼田  14:38 - 15:24 高崎  (JR上越線)
高崎  15:50 - 17:15 高麗川 (JR八高線)
高麗川 17:32 - 八高線某駅   (JR八高線)

 

1st_oze0002_1

(初めての尾瀬は、初めてのバスタ新宿利用でした)

 長らくの更新なし、今回は実質2年以上の長さでした。長期更新なしは、もう何度目?という感じですので、今更のように更新しても…という感じはありますが、久々に登山靴を履いて出かけてきましたし、予想を大きく外れて好天のもと、高原歩きを楽しめましたので、報告することにします。

 これまでの二年間は、Twitterにもあるように、無線無線無線!、モールスモールスモールス!、という日々でしたが、CW(モールス)で4月頃、全都道府県の局と交信を達成したあたりで、やはり以前のように山の空気を吸いたいな~というふうに心持ちに変化が生じてきました。

 しかし実際に行動に移すのは意外と難しいもの…。そんな中、リンク先のcyu2さんの記事や某BSSの書き込みなど見て、尾瀬で燧ヶ岳や至仏山に登らずに高原散歩のお花見なら暑さに苦しめられずに復帰のきっかけがつかめるのでは…といろいろ調べていました。

 苦手な夜行バスは平日以外は全く空きがなく、当初はテントで行こうかと思っていたのですが、なんと3連休の5日ほど前に何気なく見てみた尾瀬の山小屋サイトで男性一名の空きを発見♪ 日曜夜泊は、土曜に所用のあった私にはうれしいことですし、これなら雨に降られても…という感じで予約を入れてしまいました。

 で、行きのバスですが、新宿発の直行バスは、6時と7時のバスが空いていましたが、朝、山のために早起きをしたのはずいぶんと昔のことで、自信がありませんでしたので、7時の便にしました。電車と路線バスを乗り継いで行っても良かったのですが、初日は戸倉ではなく大清水までだったので、こちらも予約を入れてしまいました。携帯メールに乗車証を送ってもらうシステムですが、これはガラケーでも大丈夫です(笑)。

 初めてのバスタ新宿、こんな仕掛けになっているんだ、とすっかり田舎者になってしまった私はびっくり。まるで空港ですね。

1st_oze0001

 

 バスは大型で、たいそう混み合うのかと思っていたのですが、乗客は途中練馬区役所から乗った方を併せても10人いたかどうかという状況。夜行は平日でも満席と聞いていたので、ちょっとびっくりでした。途中8時過ぎに三芳パーキングエリア、9時半過ぎに赤城高原サービスエリアで休憩がありますが、11時過ぎには大清水に着いてしまいました。渋滞がなければ、これは早さの点からもコスパがとても好いですね。

 一ノ瀬行きのバスは毎時0分と30分にあるのですが、鳩待峠行きのバスと違って、このシャトルバス(実際にはライトバン)は高度はあまり稼いでくれないし、700円もするし、25分も待たないといけないので、雨だったら利用するつもりでしたが、予報と違って晴れているし、ゲートの先にある神社で旅の安全を願ってから、足慣らしがてら歩くことにしました。

 

1st_oze0011

(晴れていたので、一ノ瀬まで歩きました)

 林道は、途中、旧道に降りる道もありましたが、ぬかるんで歩きにくそうだったので、暑いなぁと思いながらも林道を歩いて行きます。一ノ瀬には無料の休憩所があって、ちょうどお昼頃になっていたので、用意しておいたコンビニおにぎりとアクエリアスでお昼にしました。

 昼食後、思ったほどの登りでもなく、三平峠へ。途中、岩清水という水場があります。久々の登りで少し筋肉痛気味でしたが、無事、予約が取れた尾瀬沼山荘へ。チェックインは14時からとのことでしたので、大江湿原を散策することに。。。

 大江湿原は、ガイドブックにニッコウキスゲが見事という写真もあったのですが、私の持っているガイドブックは20年前のもので、そのガイドブックの花の写真にはこれまでことごとく裏切られていたので(笑)、期待半分で行ってみたのですが…。

1st_oze0092

 いや、これは結構見事ではないですか…。たぶん以前はもっともっとすごかったのでしょうが、これだけ咲いていれば満足です。個人的には、これだけのキスゲを見たのは、たぶん初めてだと思います。

 もっと奥まで行けば、もっとすてきな風景が見られたのかもしれませんが、雲行きが怪しくなってきて、遠くでゴロゴロ言い出したとのほかの登山者の助言があって、戻ることに…。

 戻る途中も後ろ髪引かれる思いで、何度か写真を撮ったのですが、宿に戻って手続きをしていると、どっと降ってきてしまいました。

 ところで、大江湿原に向かう途中、長衞小屋のあたりだったと思うのですが、これってヒメサユリでは、というのがあったので写真に収めてきました。どうも色がちょっと変な感じもして、自信がないのですが、どなたかご存じの方いらっしゃいましたら、間違いの指摘も含めお知らせくださるとうれしいです。

1st_oze0078

 

 自分としてはニッコウキスゲが見られたら…という感じで出かけたところで偶然目にしたものですので、全然違う花であっても全く問題ないのですけれど。。。

 山小屋の手続きもずいぶん久しぶり。お支払いは現金で?と聞かれたので、聞き返しただけなのですが、カードも去年から使えるようになったそうです。そして、これは尾瀬だけかもしれませんが、お風呂のご案内も…。おそらく、この先、尾瀬の小屋の予約がこんな簡単に取れることもないだろうし…、ということで、ちょっとだけ入ってみましたが、感想はやはりsanpoさんのご指摘と同じで、尾瀬に風呂は必要なのか?というものでした。筋肉痛を軽くマッサージするだけで、備え付けのシャンプーやボディウォッシュは使用しませんでしたが、何とも複雑な気分。従業員の方のみの利用でも登山者からは文句も出ないだろうに…、と思いました。
 
 夕食と翌日の朝食は写真を撮ろうと、カメラを持って行ったのですが、撮影し忘れ(笑)。夕食は結構なボリュームで鍋もありました。ご飯はおかわり自由でしたし、物足りないと感じる人はいないと思います。

 

1st_oze0059

(宿泊した尾瀬沼山荘。ほとんど旅館?)

 部屋は4人相部屋でしたが、一人減って三人で使用。ゆったりで、とくにコロナ対策など不要な、余裕のあるスペースです。ところがところが、翌日の予定の行程(見晴に降りて尾瀬ヶ原を散策して山の鼻から鳩待峠)を話すと、一人が、「それは無理な話だ、山の鼻でもう一泊しないと、鳩待峠の最終バスに間に合わない」との主張を繰り返します。いや、だって、ガイドブックにも載っている6時間ほどのアップダウンの少ないコースですよ、と言っても、聞きません(笑)。

 まぁ、こちらは尾瀬初めてですので、謙虚に聞きますが、自分としては鳩待峠に早く着きすぎたときのことを考えて、帰りの高速バスの予約を見送ったぐらいです。 朝ご飯をゆっくり食べてから、のんびりお花見散歩でも、鳩待峠に14時には余裕で着くはずとの目算でした。

 まぁ、そしたら、明日の朝はなるべく早く出ることにしようか、と思いつつ床についたのですが…。この強弁家のイビキの物凄いこと物凄いこと。先に寝ていたもう一人いた同宿者も起きてしまったぐらい。。。鼾のひどい人というのは大人数の相部屋では必ずといっていいほどいるもので、これまでの経験から1時間ほどしても収まらない場合は、起こして注意してあげて横向きに寝かせてやればたいてい収まります。結局2時間ほど経過したところで、「鼾がひどいので横向きになって寝てくれませんか」と言ったら、布団を90度回して寝てしまい、またすごい鼾で元通り(苦笑)。布団の位置の話じゃなくて、体の向きの話だと再度言ったものの、ダメ。そのまま明け方近くまで轟音は鳴り響き、私ともう一人は眠れない夜。。。

 これじゃぁ、鳩待峠までは本当に無理かも…とあきらめかけた頃、鼾の主が起きて、「鼾がひどいので横になって寝てください」の意味を取り違えていたことが判明。つまり、私(ゴン太)の鼾がひどいので、その人に横になって寝てくれと、わざわざ頼んだのだと思い込んでいた…。 そうです、本人は自分が大音量の鼾をかいているとは夢にも思わなかったのです。

 その後は嘘のように大音響は収まり「何とか仮眠はとれた」という状態で朝を迎えました。

 

                   翌日のその2に続く

 

| | コメント (0)

« 2020年11月 | トップページ | 2022年8月 »