【細野から文台山・尾崎山】 山バス情報175
【山行日】 2018年11月24日(土)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
中央線某駅 - 06:56 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾 07:06 - 07:42 大月 (JR中央線各駅停車)
大月 07:52 - 08:07 都留市 (富士急行)
「バス」
都留市駅 08:15 - 08:32 細野 (富士急山梨バス 380円)
「歩行」
細野バス停 08:40 - 09:30 鞍部(矢花山往復後)
鞍部 09:40 - 10:50 文台山(大野山)
文台山 11:30 - 12:35 930m圏峰
930 12:45 - 13:05 尾崎山(967.8)
尾崎山 13:15 - 14:43 東桂駅
「鉄道」
東桂 15:00 - 15:29 大月 (富士急行)
大月 15:47 - 16:30 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾 16:31 - 中央線某駅 (JR中央特快東京行き)
【地形図】 「都留」
都留市駅発・道坂隧道行きのバスは、立川06:53発の大月行きで行けば間に合うのですが、連休の中日で好天では、私のところからは座れない可能性も高く、そのうえ、大月駅での富士急乗換が慌ただしい感があって、世田谷時代から一本前の中央線で行っていました。
この方法ですと絶対では無いですが、座れる確率も高く、大月の乗り換えも余裕があり、富士急行線の座席も好きなところをゆっくり選べます。今回もその乗り継ぎを採用。実際富士急行線は4両編成にもかかわらず、大月駅を発車する時に既に立客が出ていました。
バスもちょうどピッタリ席が埋まるほどの盛況で、同じコースの人がいるかなと思ったのですが、細野で降りたのは私ひとり。落合橋を渡ってすぐ右の舗装道を上がっていきます。しばらく歩けば右手に「文台山登山口→」の標識が見つかり、階段を上がって、御岳神社の鳥居をくぐり、道中の無事を祈ってから、文台山への登山道の概略が記されたほほえましい標識を頭に入れて、山径を登っていきます。
概略が記された標識にあるように、地形図の未舗装林道をショートカットする形でしっかりした道形があります。地形図「都留」には載っていませんし、13年のエアリアでも途中まで未舗装林道を上がるように記されていますが、径はしっかりしていますし、要所には「文台山へ至る→」の標識がありますので、地元の方が整備して下さったこの山径を使う方が良いと思います。
ただ、この径、880mピーク(矢花山)と993mピークの鞍部(820m)=稜線に出るまで、ずっとヒノキとアカマツの植林ですので、紅葉はまったく目にすることは出来ません。鞍部には来た方角を細野とし、反対側に降りる径を小野としてあり、松浦本にある「この先行き止まり」の標識は矢花山の方へ向かう尾根に移動されていました。
今日は一本(1時間)あとのバスでもOKとふんでいた行程ですし、矢花山を往復してから文台山へ向かうことに。
ややヤブがちではありましたが、尾根づたいで迷うこともなく矢花山はすぐでした。ただ立木に赤テープで山名が小さく記されているだけ。すぐに鞍部に戻ってひと息入れてから、文台山へ向かいます。
稜線は少し上がると雑木が増えてきて明るい感じになります。ただ、もうこの高度(900m)ですと、紅葉は既に落葉しているものがほとんどで、せめて先週あたりに来るべきだったかな…という感じでした。また、先の台風24号によるものでしょう、倒木が多く、跨いだり迂回したりする箇所も結構ありました。
落葉してしまっている分、見晴らしはまぁまぁあって、樹林越しですが、左手に御正体山のどっしりした姿、背後に今倉山の双峰、右手には三つ峠と、やはり自分が今登っている山とはひとまわりもふたまわりもスケールが大きい山は違うな、と想いながら歩を進めます。
10時のチャイムがどこからともなく聞こえると、993m手前のピーク。ここは下りにとったときに間違えやすいところらしく、紺色のマーキングがありました。その先はもう完全に落葉したいわば冬枯れの尾根歩き。陽の光がやさしく身体を包み込んでくれて、嬉しい。
1000mあたりからの急登を登り切ると左手から御正体山・ハガケ山方面の尾根が合わさりますが、御正体やハカゲの標識は見当たらず、マーキングがあるだけです。「登山道」の標識の余白に文台山と細野の追記がマジック書きされているだけで、地形を読まない人はあるいは気づかないかも知れません。
御正体からの尾根を併せて間もなくで、「保安林」の標識があるだけの東峰、そこから想像していたほどのアップダウンもなく三角点のある西峰に着いてしまいます。時刻は10:50。時刻は少し早いですが、この先の行程の方が長く、大休止を取れる場所の見当も付かないので、文台山山頂でお昼ごはんにしました。
おにぎりをむしゃむしゃやっていると、これから向かう北尾根の方角から登山者がひとり。今回も誰にも会わない山旅になるかと思っていたのですが、少し話をして目の前にある鋭鋒が杓子ではなく鹿留と教えていただき、ああ、そういえば松浦さんの『静かなる尾根歩き』にあった鹿留山北尾根はまさにあの尾根では…と思い至りました。
山頂は雑木に囲まれた陽当たりの好いところで、だいぶのんびりしてしまいましたが、陽が少し陰ってきたのをしおに腰を上げ北へ向かう尾根に入ります。地形図で見てもかなりの急傾斜ですが、実際落ち葉が積もってズルズルで気が抜けません。そして、地形図で見ればわかるように、これから歩く北西尾根に入るには北東の小尾根に入り込まないように気をつける必要があります。
実際その地点にはマーキングもありますから、注意していれば間違わずに済むとは思いますが、松浦本『新バリエーションハイキング』記載の「左にトラバースして北北西の尾根に乗る」のは、マーキングが無ければ、結構難しいところかと思います。
その先も930m圏峰に上がるまでは、進む方向が右に左にと、実際歩いている感覚としては、地形図にあるより急角度に変わる感じがします。地形図と照合すれば面白いところではありますが、マーキングに留意しながら進んでいくことでRFと言うほどのことはせずに済みます。
830m付近からのかなり厳しい登りで930m圏峰に到達すると、来た径を文台山、右手(北東方向)を指して都留アルプスの標識があります。都留アルプス(都留文科大学駅や都留市駅方面への稜線)に行った方が整備されていて良いとは思いますが、西方向には尾崎山や東桂駅を示す標識はありませんので、古渡の方へ降りたい方は、注意が必要です。
930m圏峰から尾崎山(△967.8)までは地形図で見る通りの緩やかな尾根で、登りと言うほどのこともなく歩けます。左手にまた鹿留山の鋭峰が顔をのぞかせて、そのダイナミックな尾根が私を魅了します。いつの日かあの尾根を…と想いを馳せながら尾崎山に到着。930mからそれほど時間がかかってはいませんでしたが、この先の東桂駅まで、急傾斜の尾根を下って1時間以上とわかっていましたから、腰を下ろして小休止しておきます。
明るい雑木の山頂で降り注ぐ秋の陽差しを十分に味わってから、また最初は北へその後北西へと延びる尾根に入りますが、今度はそれほど難しいことはありません。難しいというかしんどいのは標高850m以下の急傾斜で、ここは春先など凍結した雪が踏み固められるとかなり危険だと思います。まさに転げ落ちそうなほどの急角度。
転ばないように下っていくと、ちょっと「ん?」という箇所があります。おそらく740mあたりで尾根が送電鉄塔のある北方向と古渡へ向かう北西方向に分岐するあたりだと思うのですが、ここにヒッチさんのお手製指導標があって「←至・古渡 ● 尾崎山・至→」となっています。地形図を見れば、送電鉄塔の方へ行ってそこから巡視路で降りる方が楽な感じもしましたが、これまでの下りで相当な数の倒木がありましたし、ここは素直にお手製の指導標に従って北西へ下りました。
が、この先が傾斜が緩むことも無く、倒木も今まで以上に増えて結構大変でした。そして、最後の、もうほとんど里が見えるところに来て、ルートをはずしてしまったようで、少し左(西寄り)に降り立ってしまいました。
そのことで動揺したわけではないと思うのですが、古渡橋を渡ったすぐ先で、どういうわけか右折せず左折してしまい、鹿留集落方面へ歩くという大ポカ(笑)をやってしまいました。
桂橋を渡って左折というのと混同していたのかな…などと呆れつつ、戻って古渡橋・桂橋と過ぎ、どのみち14:17発の電車には間に合わなかったし、きっと鹿留山が呼んでいるのだろう(笑)などと勝手な解釈をして、15:00ちょうどの列車まで時間があることだしと、国道に出たところでローソンに寄ってから、東桂駅に向かいました。
※最後にちょこっと山バス追加情報です。
11月1日より、富士急山梨バスの夕方18時台の便が運休となっているようです。山に使えるバスとしては帰りの便だけに絞って言うと、
日影18:11発 大月駅行き
朝日小沢上18:48発 猿橋駅行き
西奥山18:03発 大月駅行き
が運休です。
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コメント
ゴン太さん、こんにちは。
文台山の辺り、写真を見るとなかなか良い感じですね。文台山〜尾崎山は歩いたことはありませんが、以前から機会があれば行ってみたいと考えていました。このレポを参考にして歩いてみたくなりました。
投稿: AKIO | 2018.11.26 14:17
AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。
私も文台山は以前から行きたいと思っていたのです。何度も計画したのですが、なかなか実行に移せないというパターンでした。
結構地図読みの材料としても面白い部分がありますし、稜線に出てからは、わりと明るい雰囲気で、人も少なく静かで、お奨めです。
私は初めてでしたが、次はコースを代えて都留アルプスや、御正体からなど歩いてみたくなりました。
投稿: ゴン太 | 2018.11.26 20:26