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2018.11.11

【三ツ星からボッコノ頭・大沢山】 山バス情報174

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(ボッコノ頭への登りで…今年は見ずに終わると思っていた雲海が見えた)


【山行日】 2018年11月10日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅 - 06:19 大月  (中央線各駅停車)
大月 06:23 - 07:05 石和温泉 (中央線各駅停車)

「バス」
石和温泉駅 07:35 - 08:06 三ツ星 (富士急バス 730円)

「歩行」
三ツ星バス停 08:10 - 09:15 1190m(?)地点
1190m  09:25 - 10:10 ボッコノ頭
ボッコの頭  10:20 - 11:05 大沢山
大沢山    11:30 - 12:20 1059
1059   12:30 - 13:35 奥野稲村神社
奥野稲村神社 13:40 - 14:15 笹一
笹一     15:10 - 15:15 笹子駅

「鉄道」
笹子 15:35 - 16:33 高尾(中央線各駅停車)
高尾 16:34 - 中央線某駅 (中央特快東京行き)

【地形図】 「笹子」


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(大沢山北東尾根1059付近にて…この辺りが紅葉の見頃だった)


 もう随分前のことになりますが、笹子駅~大沢山~ボッコノ頭~大洞山~笹子峠と歩いたことがありまして、その時気になったのが、当時できたてのホヤホヤだった指導標でボッコノ頭にあった藤野木を指す道標でした。当時はこの辺りに赤破線さえ入っておらず、赤破線が入ったあともエアリアには「藤野木方面を指す道標があるがルート判断を要するので不用意に入らないこと」との注意書きがあります(藤野木方面には赤破線は記されていません)。

 当時あった記録ではkomadoさんがボッコノ頭の西尾根を下りに取ったものぐらいしかなく、例によってさらりと(笑)書かれているため、登りにとるにもどこから取り付いたら好いものか皆目見当が付かないまま、十数年の歳月が経過してしまいました。

 しかし、平成28年に出た松浦本『新バリエーションハイキング』では、この三ツ星からのルートが図入りで紹介されています。登りなら何とかなるのでは…と、笹一のこのシーズンに挑戦してみることにしました。

 引っ越してから、富士吉田~河口湖~石和温泉~甲府のバスも、かなり早い時間帯のものを利用できるようになったのですが、列車との接続が、どうも微妙なダイヤになっていて、河口湖駅07:08発は07:06着の列車で間に合うのかどうか…。

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(新しくなった石和温泉駅)

 そして、以前は石和温泉駅入口という駅から結構離れたバス停まで歩いて行かないといけなかったのですが、石和温泉の駅前まで入ってきてくれるようになったのは好いものの、07:35発は07:35着の列車乗客を待っていてくれたりするのか…。ということで、石和温泉駅着7時過ぎの電車で行って、朝御飯でも食べながら07:35発のバスをのんびり待つことにしました。

 久しぶりに降りた石和温泉駅は、上野原駅同様、駅前ロータリーが整備された関係で以前のようにホームからすぐ出口ではなく、一度階段を登って改札を出て、階段(右)かエスカレーター(左)で地上に降りる形に変わっていました。これだと35分着で35分発は無理かなぁ…という感じです。
 
 なお、この07:35発のバスですが、35分発の富士山駅行きの前に31分発の甲府行きのバスが入ってきますので、間違えてそちらに乗り込まないように注意が必要なのと、この便は途中バイパスを通る関係で桧峯神社入口や十郎橋・上黒駒などの停留所では下車できないことに注意して下さい。

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(バイパス経由だと8つもバス停を通過してしまうので注意)


 石和温泉駅の「あしゆ」の前にあるバス停留所に富士山駅行きのバスがやって来たのは07:34頃。すぐに発車するかと思ったら、やはり、電車の到着を待ってからの発車で、この日、実際に発車したのは07:37頃でした。駅に着いたらダッシュして右側の階段を降りれば、間に合うかな…といったところでしょうか。しかしいつもどの運転手も待ってくれるのかどうか…まではわかりません。乗れなければ駅前にわんさかいるタクシーを使うつもりで試してみるのも一案かも(?)知れません。

 三ツ星バス停で降車したのは、もちろん私ひとり。運転手さんの「お気をつけて」の言葉を胸に出発です。少し河口湖方面に進んだ横断歩道のところに左手に下っていく舗装道路がありますが、ここが三ツ星集落に行く道になります。ちょうど対面に甲府行きのバスが停まるバス停があるのが目印になります。

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 左手に矢ノ沢山(1248.2三角点)から続く1290m圏峰ピークらしき山↑を眺めながら金川に架かる橋を渡り進んでいくと、背後にスキー場も見えてきます。なおも舗装道を進んでいけば、小さな橋が見えて、右手を見ると目印の電柱があって、取り付きは簡単にわかりました。鈴を付けてから登り始めます。

 尾根らしい地形となって間もなくで傾斜はほとんど壁のようになり、直登は出来ないので、歩きやすいところを自分なりにジグザグを切って歩くしかなくなります。標高1050m~1190mあたりは、このようにして高みを目指すしか無く、ここを尾根をはずさずに下ったkomadoさんの力量には脱帽するしかありません。

 1190m付近で、やっと何とか直登可能な傾斜になってくれて、時間もバス停から1時間ほど経過していたので、水分補給をかねてひと息入れます。

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(ひと息入れたところ)

 1190m付近から1270m付近まではそれでもまだ急登の部類で、なかなか前へ進ませてもらえません。尾根が分岐している1270m付近は、尾根が分岐しているとは気づかない人も多いかと思います。下りにとった場合、ここで多くの人は左手に伸びる南西尾根に引き込まれて、すぐ先でとんでもない急傾斜に難渋することになってしまうのではないかと感じました。
 
 1270m付近からは、今までの急登のご褒美のように歩きやすく明るい雑木の尾根道となります。松浦本では「防火帯のような」とありましたが、15年も経つと随分変化してしまったのでしょうか、防火帯のような尾根とは感じませんでした。

 紅葉はこの高度でもう既に終わっていて、残った葉も茶色の枯葉ばかり。しかし、右手には御坂黒岳とその左にちょこんと頭を覗かせた富士が見え、背後を振り返ると甲府盆地のあたりでしょうか…雲海が広がっていたりして、これはこれで満足のいく尾根歩きとなりました。

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 四等三角点が見つかるとその先に見覚えのある指導標が見え、来た方角を「御坂町藤野木」としていますが、登ってきた尾根の方角より随分左(南?南西?)に外れたところに点々とピンクテープが付けられています。道標に書かれているのは三ツ星ではなく藤野木ですから、方角としては合っていますが、南尾根は急傾斜なんて言うレベルではないほどですし、一体どのように径がつけられているのか、というか、径があると言えるレベルなのか…。三ツ星からのボッコノ頭西尾根ルートを歩けば、この指導標の意味がわかるとばかり思っていたのですが、そういうことではないようです。

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(尾根を南に外れて付けられている感じのピンクテープ)

 ボッコの頭はそれほど展望が開けているわけではないのですが、今度はちょうど塩山・勝沼の盆地あたりでしょうか、北方向に雲海が見えていて、12年前同様このピークは気分が良いものでした。

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(勝沼・塩山方面にも雲海が…)

 ひと休みしたら、大沢山へ向かいます。ところどころ、このあいだの台風24号によると思われる倒木がありますが、跨いだりくぐり抜けたりで通過可能です。この稜線は250mほど下って同じぐらい登り返すのですが、それほどきつく感じませんでした。と言うのも、↓ご覧の通りのイワカガミの葉っぱの大群落に出逢えたからでした。ここは是非5月半ばあたりに再訪したいですね。「これが全部咲きそろったら、スッゴいだろうな~♪」と呟きながら歩いていました。

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 大沢山が近づき、振り返ると、あんなに下ってこんなに登り返したのか…という感じ。大沢山山頂は明るい雑木の山頂。ベンチが二つあり、ベンチの方角には富士山も見えていますが、もうこの頃(11時過ぎ)には、だいぶ雲に覆われていて、富士山に背を向けながら(笑)のランチタイムにします。  

 ここに10時頃に着けたら、本社ヶ丸にも足を伸ばしてみようかな…と考えていたのですが、11時を過ぎていますし、このところロングは全然歩いていないので、このまま北東に伸びる緩やかな尾根を下って、追分から笹一酒造へ20号線を歩くことにしました。  

 松浦本には「大沢山(女坂山)の山名標と並んで『笹子駅(道跡不明瞭)約2時間』の道標がある」と記載されていますが、実際は「エアリア大菩薩」に記載のようにこの道標(分岐点)は、山名標のある場所から東に約30m下ったところにあります。しかも、ここにある指導標には1分もかからない大沢山を指して5分とあったりして、指導標の材質が古く、ここまで見てきたものとは違っているので、ちょっとまごつくかも知れません。

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 2013年のエアリアでは赤実線に昇格している大沢山北東尾根ですが、今回下りにとって歩いてみて、やはり赤破線のままの方が好いような気がしました。途中、地形図とコンパスがないと少々まごつくところもあり、おまけに1059の手前には、ご覧のような尾根上を通せんぼするかに見える黄色テープが張られていたりして…

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 ここは通せんぼの先の尾根に直進しないとかえって危険ですから、当然のようにくぐり抜けました。

 で、紅葉ですが、1059近辺が見頃と言えば見頃でした。が、やはり台風とその後の昇温の影響でしょうか、今年の紅葉はやはり「いまひとつ」。。。台風などで傷んだ葉っぱが色づいたという感じです。12年前にも登りでここで休憩を取ったような気がする木の切り株に腰掛けて、ティータイムにします。「境界見出標」のある地点です。

 その先は送電鉄塔を過ぎると、徐々に緑色も混じるようになってきますが、色づいている葉を見る限りでは、このあとグンと冷え込んだとしても、この緑色が鮮やかに色づいて錦繍になることはまずないだろうと容易にわかります。

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(いまひとつ鮮やかさに欠ける紅葉)

 やがて周囲が植林に変わり、問題の899m地点。ここには私がかつて誤って登りにとってしまった尾根方向(北)には数十本の枝が並べられて、通せんぼされており、右手の急下降方向には赤テープもあるので、注意していれば間違うこともないでしょう(間違って入ったとしても、たぶん送電線の巡視路で降りられると思いますが…)。

 「小さなアンテナ」や52号鉄塔を見て、持ってきた松浦本のコピー通りと一安心。最後の方で鮮やかな赤の紅葉を見つけたのですが、残念、陽の光が足りず、いい写真は撮れませんでした。

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 奥野稲村神社で、無事下山の感謝と、12年前の正月にお詣りし損ねたことを詫びてから、笹一へ。

 試飲は今回も見送って、自分の分と友人の分を購入して発送手続きをしたら、すぐに帰るつもりだったのですが、ヤマトの送り状を書き終えて、電車の時刻が書かれた貼り紙を見に行くと、なんと現在時刻14:35の次は一時間後の15:35まで上り電車は無い!と判明。試飲は出来ないので、ワンカップをひとつ買ってゆっくりと飲んだり、構内をゆっくり見て回ったりして、時間を潰してから笹子駅へ向かいました。

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コメント

ゴン太さん、こんにちは。
御坂の方でしたか。
自分はあの日はゴン太さんの以前のレポにあった小路沢左岸尾根でした。

試飲はされなかったのですね。
帰りは同じ電車だったようですが、自分は飲みすぎて大酔っぱらいになってしまいましたのでほとんど記憶がありません。。。(苦笑)

投稿: リブル | 2018.11.12 21:00

 リブルさん、こんばんは。

 御坂の方が交通費はかかるけれど、静かで好いかな…というのが今回歩いてみた感想です。

 同じ電車でしたか…。私はもう少し早く帰るつもりだったのですが、あの時間帯は14時半を逃すと次は一時間後なのですよね。

 千円になってからは試飲はしなくなりました。歳のせいかもしれないけれど、山のあとって、とくに日本酒は少量ですぐに好い気分になってしまうので、飲みたければ今回のようにワンカップを買って「ほろ酔い」でちょうどいい感じです。

 その代わり自分宛に宅急便で一升送って(笑)、家でチョビチョビと2~3週間かけて飲むんです。実は友人には悪酔いすると良くないからとか言い訳して(笑)4合だけ贈ってます。

投稿: ゴン太 | 2018.11.12 22:10

ゴン太さん、こんにちは。

笹子周辺を歩きたくなる季節になりましたね。

石和温泉駅のバス、常識的には待っていてくれそうですが、ゴン太さんのレポで待っていてくれることがわかったのは収穫です。

数年前にやはりボッコノ頭から三ツ星BSへ下りましたが、途中からは正面に見える人工スキー場が良い目印になっていた記憶があります。

道標の「藤野木」は藤野木集落というよりむしろ藤野木方面といった感覚ではないでしょうか。

投稿: AKIO | 2018.11.15 08:52

 AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 石和温泉駅のバス、必ず待ってくれるという補償はないですが、見た感じでは、階段を駆け下りてくるハイカーがいるかどうか確かめてはいた、という印象でした。結局誰も降りてこないので発車という風に私は受け取りました。

 AKIOさんも、ボッコノ頭西尾根を下りにとったのですか! 私には登りにとった直後の今なら出来る気がしますが、数年後にやってみろといわれて出来るかどうか自信はないです。

 >道標の「藤野木」は藤野木集落というよりむしろ藤野木方面といった感覚ではないでしょうか。

 ええ、私も、今回登ってみるまではそう思っていたのです。。。しかし、山頂直前で右手からピンクのテープが上がってきていたのに気づいて、、ひょっとしたら、藤野木へ下るマーキングでは…と思ってしまいました。

 方角としては合致しているのと、ボッコ~大沢山の稜線上にもピンクテープが散見されましたので、もしかすると…と。

 ただ、南尾根は地形図で見る限り、記事中にも書きましたが、急傾斜なんていう悠長なレベルではないので、機会があっても、あのピンクテープを拾いながら下ってみる気にはちょっとなれませんね。

投稿: ゴン太 | 2018.11.15 21:30

ゴン太さん、

御坂自体、お花が減ってかなりご無沙汰しているのに、あちらはもっとご無沙汰しているので正直記憶がほぼありません。。。でもあの辺りは雑木林も多いので、むしろこれからがシーズン。一度歩き直してみなければ行けないなと思っております。

笹一、自分は日曜でした。まぁもう17時近かったのでハイカーは誰も居なかったけど、抽選で二等が当たり荷物が増えて帰りが大変でした(笑)。

投稿: komado | 2018.11.18 23:39

 komadoさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 あの界隈は、いつ行っても静かで佳いですね。今回も12年前も、山中では誰にも会いませんでした。記憶では雑木が多かったので、北東尾根を下っていけば、紅葉もまぁまぁの場所があるのでは…との期待もありました。

 でも私としては今度はお花の時期にイワカガミ目当てに行ってみたいな…と強く思いましたヨ(確かkomadoさんはイワカガミの時期に歩かれていたと記憶しています)。

 笹一は、3時半過ぎないとハガキ抽選をやらないと言っていたので、購入分の代金に応じた抽選だけでしたが、今年もお水だけ(笑)。2本もあると重いだけなので、現地で飲んでしまいました。お酒が当たると、そうか、飲んでしまうわけにいかないから、当たらない方がかえって好いのかも知れない(???)ですね。

投稿: ゴン太 | 2018.11.19 20:30

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