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2017.05.03

【山に行き損なって…平山城址公園から野猿峠】

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(平山城址公園)


【歩行日】 2017年4月30日(日)

【歩行過程】
  自宅    - 10:20 季重神社
季重神社 10:25 - 11:45 鎌田鳥山の先のベンチ
ベンチ  12:00 - 12:30 北野駅
北野駅  13:00 - 自宅

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(野猿の尾根道)


 今回は雨に降られないようにと、29日の不安定な天気を見送って、翌日の日曜日にアカヤシオを見に行くことにして、朝も早起きして出掛けたのですが…。

 この日のプランは帰りの下車駅が同じ駅になるかどうか微妙でしたので、某JRの駅までは自転車ではなくテクテクと徒歩で歩いて行ったのです。で、駅近くのコンビニで朝御飯とお昼ご飯を仕入れようとしたのですが、何と!財布がありません。歩いてきたので落としたのなら気づくはずで、ほぼ間違いなく家に置き忘れたのでしょうが、家に戻る途中、もしや落としたのではないかと来た道を地面ばかり見ながら忠実に戻って行きました。この間のロスタイムおよそ1時間。

 帰ってみるとやはり置き忘れていて、今から戻って出直しでは、バスには間に合わないし…、しかし大丈夫か自分?財布忘れて出掛けたりして…と、気分も落ち込んでしまいました。
 仕方ない、今日は衣替えでもやるか…と朝っぱらから洗濯機を回しながら、のんびり朝食をとっていたのですが、洗濯物を干しながら、外の景色を見ていると…やっぱり天気が好すぎる(笑)、これは出掛けないのはもったいないと。。。

 連続で高尾も何だし、以前から気になっていたベランダから南東に見えている丘陵地帯を散歩がてら歩くことにしました。幸い手持ちの『東京日曜散歩』というガイドブック(25年前の購入)に「平山城址公園から野猿峠(やえんとうげ)」というのがあって、たぶん見えているのはそのあたりだろうということで、グーグルマップで調べてみると、自宅から平山城址公園は電車やバスを使ってもそれほど早くは到達できないし、歩いても1時間ほどで行けそうとわかり、徒歩でアプローチすることに(笑)。

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 グーグルマップで示されたルートは、人か自転車以外渡れない踏切を通ったり、トマトを直販している畑↑の前を通ったりで、これまで知らなかった発見があって楽しい道のりでした。小一時間ほどで平山城址公園駅に至り、ガイドブックに従って取り付こうとしましたが、さすがに25年前のガイドブックでは異同がたくさんあり、自動車整備工場などどこにもなく、地図に示されたルートを上がって行くも看板もなく、いきなり唐突に日野市の標柱が現れます。

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 平山城址公園と記された方向に上がっていくと、自然林100%で、もう新緑ではなく濃緑ですが、なかなか好い雰囲気です。すぐに尾根上に到達して、そこからは今日行くはずだった(?)山々と思われる場所も見えています。しかし尾根上まで住宅地となっていて、少しの間ですが車道と遊歩道が並行します。

 七生丘陵散策コースと記された指導標に従って平山城址公園方向に進むと平山季重神社に到達します。ガイドブックには祠があるだけのように記されていますが、今や立派な社殿が建ち、シイの木の巨木は今もしっかり残っています。ちなみに平山季重(ひらやますえしげ)とは源平合戦「一ノ谷の合戦」で名を馳せた人とのことで、その平山氏の館があったことから、平山城址公園はじめこの一帯が平山と呼ばれるゆえんとなったのだそうです。

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(平山季重神社)

 平山城址公園は神社からすぐですが、中に入って行くと野猿峠への尾根径から遠ざかるばかりなので、中はちょこっと見学するだけ。それでもツツジが咲き誇っていて、公園内も植林無しの自然林ばかりですので、結構目を楽しませてくれました。

 城址公園から外に一旦出るような感じで、一目で尾根径とわかる道を西進します。植林もなく雑木の森で歩いていて楽しい道です。アップダウンもほとんど無く、自宅から一時間ほどで来られるのだし、また季節を替えてお散歩に来てみたいと思いました。

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 しばらくで六国台という藤棚のある場所↑に着きます。昔は展望地だったらしく、見える山の展望図が石に彫ってありますが、現在は木々が育ってしまったせいでしょう、山はほとんど見えない状態です。皮肉にもこの日行くつもりだった山の方角だけは、わずかながら山塊が見えていたりしましたが(笑)。

 尾根径に戻ってなおも西進しようとすると、「この先車は通り抜けできません 日野警察署」と書かれた古い錆びた看板があり、赤のカラーコーン(日野警察署)が道の真ん中にあって、「ここから先というか、ここまでだって車は来られないでしょ…」とつぶやきながら歩いて行くと道が妙にヤブっぽくなってきて、あれ~変だな…と思っていると「私有地に付き進入することをおことわりします 地主」と書かれた看板に行く手を遮られました。

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 ええ~そんな~ここからが楽しみなハイキングコースとガイドブックには載っているのに…。最近こういう看板をよく見かけるようになりましたが、やはりこの場所もハイカーの方に目に余る問題行動があったのでしょうか。残念なことですが、ここは通行を諦めるしかありません。すぐ隣に東京農工大の遊歩道も通っていますがそちらに行く扉には鍵がかかっていて通れないようですし、諦めて戻ることに。

 戻って地図で見てみると、しばらく尾根と平行に住宅地の舗装道路を歩けば、長沼公園からはまた野猿の尾根径を歩けるらしいとわかったため、一旦下山(笑)。ヒルサイドテラスという遠くから見ても目立つマンションのすぐ前を通って南陽台方面へと登り返す車道を歩けば、ちょうど峠に相当するあたりの信号から「81段の階段」が上がっています。

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(81段の階段:ここから尾根歩きが再開できる)

 ちなみに車道を上がってくるとき、左手に往時の尾根径の名残と思われる箇所を見つけましたが、今やもうほとんど廃道化していると言ってもいい状態で、ヤブ山を歩き慣れている人間が注意して見ていない限りは気がつかないと思います。ですので、あの看板を無視して強引に尾根通しに進んでも相当難儀する(看板のある地点ではまだ道が続いているように見えますが実際はそうではない)ことになります。

 長沼公園の81段の階段を上がりきると、そこは野猿の尾根道と栃本尾根(長沼駅方面)との合流地点↓で、ベンチがあって、すぐそばには「現在尾根道づたいに平山城址公園へは行けません」の注意書きもありますが、迂回路を具体的に示しているわけではありません。

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 しかし、こちらの長沼公園の方も雰囲気の良い雑木の尾根道で、ツルニンジン(ジイソブ)の保護地があったり、ヤマツツジが咲き誇っていたりで楽しい道のりです。時折右手に視界が開けて奥多摩の山々が眺められます。

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 南陽台方面へ降りる道を左に分けてなおも尾根上を進んでいけば、ブルーベリーの農園が左手に現れ、右手には子供たちが遊ぶ公園があって、そろそろフィナーレかなと思っていると、「峠の小さな美術館」というかわいらしい建物が見つかりました。

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(峠の小さな美術館)

 あとはガイドブックにもあった鎌田鳥山のお店があったのですが、値段を見てびっくり(笑)。とても入れないなと、少し歩いた先にある無料のベンチでテルモスのお茶で小休止してから、道なりに下っていけば野猿峠からは随分八王子方面へ下ったところに出ました。

 せっかくなので、野猿街道を下柚木・国立方面(南)へ登り返してバス停を撮影。かたくら書店という廃業した地方出版社の『峠と路』に掲載されていたバス停の写真とはちがって、屋根付きのベンチもある立派な停留所になっていました。

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(現在の野猿峠バス停)

 バスは今行ってしまったばかりのようだし、まだ歩き足りないので、とりあえず北野駅まで野猿街道を下ってぶらぶら歩くことに。。。15分も歩くと北野駅に着いてしまったので、駅前の松屋でお昼ごはんを食べて腹拵えをし、地図を見ながら自宅までさらに一時間ほど歩いてしまい、結局この日は交通費は1円も使わずに終わりました。

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コメント

私道のハイキングコースを歩かせないのは理由があります。
怪我などすると整備が悪かったからと賠償請求する人がいるらしいです。
公道でも凸凹があって転ぶとクレームにするらしいです。
お互い気を付けて歩きましょう。

投稿: 西やん | 2017.05.03 22:31

ゴン太さん、こんにちは。

もうすっかり肉離れの方は良くなったのでしょうか。
野猿峠コース、あのあたりは何度歩いても楽しい所ですね。
そうそう、随分前は水道施設の横を通って歩けたのですけどね。

自分も久しぶりに長山丘陵や平山城址公園に行きたくなっておにぎり食べに行きました。
お花もあって楽しい公園ですね。
あそこまで歩いていける距離なんて羨ましいです。

投稿: リブル | 2017.05.04 19:24

ゴン太さん、こんばんは。

「峠と路」は小生も好きな本です。何年も前ですが、図書館で見て気に入ったので購入しようと思ったら絶版だったのでコピーしたら、古本でもそれほど高価ではありませんでした。

かたくら書店の廃業は知りませんでした。山の本ではありませんが、かたくら書店から出版されている「八王子事典」という本は、なかなか面白いと思います。他の市町村もこのような本を出版して欲しいと思っています。

投稿: AKIO | 2017.05.04 20:28

 西やんさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 怪我の賠償請求ですか…。自分の不注意でなく登山道整備のせいにするなんて、それはちょっと違う気がしますよね~。怪我を防ぐのは自分しかいないという当たり前のことが判ってない、そんな人が山に出掛けているなんて、嘆かわしい。。。

 ただ、ここの通行止めの理由は、おそらくですが怪我ではないような気がします。ここにはあえて書きませんけれど、実際にその場所の付近を歩いてみれば、通行止めの理由はピンと来るものがきっとあると思います。

投稿: ゴン太 | 2017.05.04 21:14

 リブルさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 肉離れの方ですが、お陰様でもう大丈夫のようです。その節は優しいお言葉ありがとうございました。

 再発しないかとちょっと心配ですが、ただ、いつまでも怖がっていても仕方ないし…ということで、今日はちょっとしたロングコースを歩いてきました。近々またレポをアップしますので、お時間のあるときに読んでいただけたら嬉しいです。

 すぐ近くで野菜を直売していたりで、けっこうな田舎に引っ越してしまったな(笑)という感じですが、年をとってくると、こういう環境の方がありがたい気がします。

 近くではないですが、あの丘陵歩きを徒歩だけで半日かからずに済ませられるのは、ありがたい話だと思います。今日も今まで乗れなかったバスに乗って山を歩いてきたのですが、やはり、これだけ近いと帰りも楽で好いですね。

 あとはもう少し山に行く費用を捻出できればなぁ…なんて(笑)考えています。

投稿: ゴン太 | 2017.05.04 21:26

 AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 かたくら書店は、だいぶ前に廃業してしまったのですよ。ご主人(書店&出版経営者)がお年を召したため、これ以上続けるのはしんどいということが理由だったと伺っています。

 今は小さな出版事業をしていた人たちが高齢化してしまって、あとを継ぐ人がなかなかいないため、採算がとれていても廃業せざるを得ないというケースが非常に多いのです。

 市町村はそういった出版社に資金援助をしたりすることも滅多にありません(かろうじて地元関係の出版物を図書館で購入するぐらいです)から、今後はこういった出版物は姿を消していくばかりと思います。

 残念なことですが、現状の出版流通がほぼネット中心になってしまったことももうひとつの理由かも知れませんね。

投稿: ゴン太 | 2017.05.04 21:38

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