【林道で迷走…東西御荷鉾山】 山バス情報151
【山行日】 2016年12月24日(土)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
八高線某駅 - 05:25 高麗川 (八高線)
高麗川 05:29 - 06:35 群馬藤岡 (八高線)
「バス」
群馬藤岡駅 07:00 - 07:53 法久 (日本中央バス 一日フリー乗車券使用)
「歩行」
法久バス停 08:00 - 08:45 法久集落の神社
神社 08:55 - 10:45 スーパー林道登山口 (下の林道で道間違い)
スーパー林道 10:50 - 11:35 東御荷鉾山
東御荷鉾山 11:45 - 12:50 西御荷鉾山
西御荷鉾山 13:30 - 14:20 みかぼ高原荘入口
みかぼ高原荘 14:30 - 15:45 万生橋バス停
万生橋バス停 15:55 - 16:05 万場バス停
「バス」
万場 16:30 - 17:35 群馬藤岡駅 (日本中央バス 1日フリー券使用)
「鉄道」
群馬藤岡 18:28 - 19:37 高麗川 (八高線)
高麗川 19:49 - 八高線某駅 (八高線)
※日本中央バスの一日フリー乗車券はバス車内で購入可能:大人1500円
【地形図】「万場」
御荷鉾山は昨今マイカー登山の山として定着した感があって、実際『ぐんま百名山』(上毛新聞社)などにも、「車での入山を前提とする」などと書かれる始末。しかし逆にこうなると、バス派の血が騒ぐ(笑)というもので、電車とバスだけで登ってやろうじゃないの…と計画を立ててしまいます。御荷鉾山は遠くから見ると結構良い形をしていて、一度行ってみたいと思っていましたので、18きっぷで往復の交通費が節約でき、スーパー林道が閉鎖されている今の時期なら静かな山旅が期待できそうだと実行に移しました。
さて、この神流川流域の山に登る命綱は日本中央バスで、この一番バスを捉まえるのは結構難しい人が多いと思います。私のところからも難しいかと思いきや、八高線の某駅まで早朝自転車をぶっ飛ばせば、群馬藤岡の駅で待ち伏せ可能です。ただ、早朝約30分待ちはコンビニもないこの駅では、この季節少々ツラいかも知れません。幸いこの日は朝の冷え込みはそれほど厳しくなかったので、何とかなりましたが、氷点下に冷え込む日などはかなり厳しいものと思われます。
7時を回ってやってきたバスは、予想通り小型で乗客は法久(ほっく)まで私一人だけ。車内で一日フリー乗車券(1500円)を運転手さんから購入して、バス代も節約です。群馬藤岡から法久までだけで1000円近くかかりますので、帰りも日本中央バスの奥多野線を使うのであればとてもお得です。なお、ICカード(PASMOやSuica)は使用できないようでした。
法久(ほっく)で降車。吐く息は真っ白で、上着を着たまま法久入口と書かれた看板脇の舗装道を上がって行きます。ここから郵便ポストのあるところまでは車も上がれる舗装道ですが、ポストのあるところからは人しか通れない径になります。
(このポストのあるところまでは車道を歩いたが、国道まで下る道が道しるべによると別にあるらしい)
ピンクのプラスチック製の道しるべにしたがってしばらく歩くと法久集落の神社(鳥居のある表の階段は傾斜が非常に険しい)が現れ、ここで陽差しも強くなって暑くなったため、上着を脱いだり道中の無事を祈ったりして、小休止。
この先林道にぶつかるまでは、暗い植林帯ながら、土の道を歩けますが、林道に出てからがくせ者でした。まず、林道に出たところの道しるべが割れて落ちています。ここでちょっといやな予感がしてはいたのですが、ここから舗装林道をたどった次の分岐には「××工房→」の木製の指導標があるだけ。ここを上がっては欲しくないという意味だと理解した私は、その先に分岐があると信じてしばらく舗装林道を歩いてしまったのです。
なかなか道しるべが現れず、おかしいな、とは思ったものの、御荷鉾山の雄姿が姿を現したりした(トップ写真)ので、なおも舗装道を道なりに歩いていたのですが、林道が下りになったところで、やっぱりあっちだな、と、もとの「××工房」指導標へと引き返しました。この間のロスタイムは40分ほど。あとで考えると、これさえなければ、15時前のバスにちょうど間に合った計算になるので、このロスタイムは実にもったいなかったです。
結局、その工房の指導標の脇には元の道しるべの残骸と思われる鉄柱が淋しげに建っていて、道を上がって行ってみると例のピンクの「←至 みかぼ山」の道しるべが見つかります。その間が舗装道なので、間違えて上がってくる車が多いためのやむを得ない措置なのかもしれませんが、ここは指導標がないと非常にわかりにくい分岐なので、歩行者のみ通行可能の表示は出しておいて欲しいと思いました。
道しるべに従うと、廃屋が一軒ありますが、その先には最近建てられたらしい別荘のような建物がいくつか並んでいます。この小集落も御荷鉾山への道しるべが見当たらず、付近をうろうろ。更に10分ほど時間を消費してしまいました。結局放置された業務車両の向こうに登山道と思われる踏み跡が続いていて、案の定、ずっと先になって、例のピンクの道しるべが現れるという始末。ここまで暗い植林帯だったこともあって、いささか気分がふさぎ込んでしまいました。
道しるべのあとは、一瞬、綺麗な雑木林になったのですが、その先はスーパー林道に出るまで、暗い植林帯のうえ、道はぬかるみだしで、スーパー林道に出たところでやっとホッと出来た(苦笑)といったぐあいでした。
通行禁止のはずのスーパー林道では、なぜか車二台に遭遇。あれ~通行できないんじゃないの???と思っていたのですが、しばらく歩くと、ご覧の通り↓の生ぬるい通行規制の仕方で、なるほどというか、本気で規制してるのか、といった感じ。。。まぁあまり堅いことは言いませんけど、ね、ちゃんと規制してルール守らせないと、事故起こしたときホント大変ですよ。行政も当人も両方とも。
妹ヶ谷不動尊の分岐を右に分けてスーパー林道を「万場方面」と書かれた方向に進み(御荷鉾山展望台の方ではないです)、案内図があるだけでこれまた指導標のない東御荷鉾登山道への道に入っていくと、ようやく雑木林の素直な尾根径になります。ここで小腹も空いたので、メロンパンとテルモスのお茶で小休止。この時点で11時前。途中の林道迷走もあって、みなさん、ここまで車で上がってくるのか~と思うと、ちょっと複雑な気分でした。
休憩後、尾根に付けられた登山道を上がって行きます。最初は植林ですが、すぐに綺麗な雑木林となって、唐突に四十五丁目の丁目石が現れます。山頂まで五十一丁目の丁目石が置かれていましたが、一丁目はどこだったのでしょうか。ずっと東の雨降山(1012.5三角点)あたりからでしょうか。。。
先ほど林道から(笑)目にしたばかりの山容だったので、急坂は覚悟の上。登り切れば、石碑の居並ぶ東御荷鉾山です。小さなベンチもあり、眺めも好いのですが、狭い山頂。折しもこの日最初で最後のハイカーお二人組が西御荷鉾の方から登ってこられたので、先ほどメロンパンをお腹に入れたしお昼ご飯は西でも好いかなと、山頂を後に。
投げ石峠へ向かう道は、途中、釜伏山やその先のピークも上手に左手を巻いていきます。投げ石峠の手前では西御荷鉾が姿を現し、あんなに下ってあんなに登り返すのか…という感じです。林道に降り立ち、林道を右手に歩いて行くと「投げ石峠 標高1015m」「↑西みかぼ山50分」の立派な指導標。
先ほどの東御荷鉾同様、尾根径を直線的に上がって行くと、最後は暗い植林帯の急登で、お腹も空いてへろへろ。もうすぐ山頂というところで、西御荷鉾北尾根?に付けられた登山道の分岐を発見。最新のエアリア西上州を購入して確かめたところ、小柏という集落に降りられるようで、なんと、群馬藤岡駅と結ぶバスも一日五便走っているようです。
(北尾根を指すお手製の指導標:よく見るとバス時刻も書いてある)
西御荷鉾山は、広々とした山頂で、こちらも眺めが好いです。時刻は13時前。16:30のバスには余裕で間に合いそう…と西峰でゆっくりおにぎりタイムにしました。陽当たりも好いので、食事後、少し山座同定。両神山はすぐわかりましたが、それにしても見る方角が違うと、同じ山がこうも違った形で見えるのかと。。。北側の展望は少々木々に邪魔されているとはいえ、浅間以外ほとんど同定できません…西上州八年ぶりというブランクは大きすぎたかも知れません。
この季節さすがに長居は身体が冷えてしんどいので、バスまで時間が余るだろうとは思いつつも、下山開始。スーパー林道に降り立つまでの時間は20分ほどとはいえ、稜線での北側からの風はとんでもなく冷たくて、右の耳が凍傷にならないかと心配になってしまったほど…。上着を着たままでの下山でしたが、キリッキリに冷やされてしまいました。
林道に降り立てば、あとはそこからすぐの分岐で県道71号の舗装道をのんびり下るだけ。途中、足休めする場所も無さそうだったので、町営みかぼ高原荘の入口の日だまりに座って休憩。長い舗装道歩きも、ところどころ眺めのよい場所もあって、登りは勘弁だけれど、下りならこれもいいかな、というのが感想。
万生橋バス停のある国道に出るとすぐのところに酒屋さんがあり、ビールとワンカップを購入して、お店の奥さんと少し山の話になりました。話によると、近年はここでも毎年トレランの大会が行われるようになって、そのおかげで、登山道が新しく整備されたとのこと。実際新しく購入したエアリアにも万場のバス停の少し先から若御子山尾根径というのが、桐ノ城山を経由して西御荷鉾山の西登山口まで赤実線で通っています。
で、思ったのですが、御荷鉾山を電車とバスで歩く場合、この若御子山尾根径か、西御荷鉾山の北尾根を登路にとって、西から東に御荷鉾山を縦走して法久へ降りる方がわかりやすいのではないかということです。法久からスーパー林道は登りではなく下りなら間違えることもないだろうというのが個人的な感想ですし、北尾根は破線で描かれているように下りより登りにとった方が危険度が低いのではないかと思うからです。
お酒を仕入れたあとは、万場まで町の見学をかねてお散歩。万場のバス停には「待合所」があって、暖房こそ入っていませんが、ここでバスを待てば、他のバス停のように寒さをこらえてバスを待つということもありません(待合所の裏にはトイレもあります)。
帰りのバスは、途中乗車の乗客が二人いましたが、登山者はもちろん私だけ。行きのバスで購入した一日フリー乗車券を見せて群馬藤岡駅前で下車。八高線の次の上り列車まで一時間近くありましたが、近くにイトーヨーカドーがあり(駅から見ると7&iの大きな看板があるところ)そこで、軽食とお酒の追加を購入して時間を潰しました。イトーヨーカドー内ではラーメンなどの軽食を座って食べることも出来るようでしたので、夕方であれば寒さに震えずに列車を待つことが出来ます。
八高線は単線で本数が少ないですが、高麗川~高崎間の気動車が旅情があって好いですね。車内は混雑することもなくとても暖かいし、また利用したくなってしまいました。
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