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2016.11.07

【秋色には染まれず…上日川峠から源次郎岳】 山バス情報149

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(源次郎岳山頂付近にて)

【山行日】 2016年11月03日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
八王子 06:35 - 07:38 甲斐大和 (中央線各駅停車)

「バス」
甲斐大和駅  07:45 - 08:30 上日川峠 (栄和交通:臨時便 1000円)

「歩行」
上日川峠   08:40 - 09:30 192鉄塔入口
鉄塔入口   09:40 - 10:20 NTT日川無線中継所 
無線中継所  10:35 - 11:35 源次郎岳
源次郎岳   12:10 - 13:21 嵯峨塩鉱泉バス停 

「バス」
嵯峨塩鉱泉  13:22 - 13:31 やまと天目山温泉 (栄和交通 600円)

「温泉」
やまと天目山温泉 13:32 - 14:20 (割引券使用 310円)

「バス」
やまと天目山温泉 14:31 - 14:45 甲斐大和駅 (栄和交通 300円)

「鉄道」
甲斐大和   15:30 - 16:37 高尾  (中央線各駅電車 遅延)
高尾     16:38 - 中央線某駅   (中央特快 遅延)

【地形図】 「大菩薩峠」

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(1530m圏峰近く…三年前に比べ弱々しい感じ)


 せっかく越してきたのだから…と、この日は奥多摩の早いバスに乗って、某尾根を歩くつもりでいたんですけれど、寝過ごしてしまい、ええ、また山中止?と一瞬思ったのですが、天気予報を見るととても好い予想。

 ちょっと距離があるのだけれど、歩いて行ける某バス停から八王子駅へ行くバスがあって、その一番便なら、なんと、06:35発の八王子始発松本行きに余裕で間に合ってしまうということを思い出し、確か甲斐大和発上日川峠の臨時バスにちょうどいい接続と思い当たり、三年前に歩いたお気軽源次郎コースに行くことにしました。

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 八王子駅では結構時間があったのですが、この電車はハイシーズンはいつも混雑するので、早くからホームで並んで待っていたものの、乗ってみれば、空席を残して出発。甲斐大和駅では予想通りすごい人出。臨時便が待機。「はい、終点まで行く人は奥に乗ってー、小屋平で降りる人は前の方で…」と職員がてきぱきと仕事をしてくれています。
 
 07:45を少しまわって補助席まで出したところで出発。ちょいと荒い運転で(笑)、ぐんぐん高度を上げていくうちに、今日はとんでもなく展望が良さそうだとわかって、これは小屋平で降りて石丸峠から牛ノ寝に変更しちゃおうか…と一瞬思いましたが、いちおう、家を出るとき残してきたメモに上日川峠から源次郎・嵯峨塩鉱泉と書いてきてしまった手前、予定通り終点の上日川峠まで乗車。
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 降りた上日川峠は、陽差しが燦々で、標高の割にはあまり寒さも感じません。雲海の向こうに南アの雪化粧した山塊が見え、これから歩く展望無しの予定コースを少し後悔。でも目の前の紅葉が意外にも鮮やかで、これはもしや…と少々期待を胸に駐車場方面へと歩きます。

 前回もそうでしたが、この時間に駐車場の方へ向かって歩いて行くと、駐車場から歩き始めた人とスライドするので、「道間違ってますよ」と言いたげな、「でも忘れ物取りに戻ってるのかナ」といった感じの目線にあって、少々小っ恥ずかしい感じです。

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(右の駐車場ではなく左奥の道を行きます)

 駐車場を右手に見て、砥山の指導標に従って明瞭な径をのんびり歩いていきます。すぐに砥山に上がる踏み跡が見つかりますが、前回来て面白味もない山頂と判っていたため、あっさり巻きます(笑)。

 カラマツ主体ですが、時折交じる雑木の紅葉が青空に映えるとやはり美しい。紅葉は青空あってのものだな、と思いますが、径が稜線に近くなると風が冷たいです。上着を脱いでシャツだけで歩いているとけっこうな寒さを感じてしまいます。

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 径は舗装道路のすぐ脇を通るようになり、大菩薩湖など見えてきますが、前回同様、この辺りはプーさんの痕跡がかなり見受けられ、こんな唐松林なのに何故?とは思いつつも、登山道の真ん真ん中に大きな落とし物を見かけたりすると、どこかで見られているのかも…ばったり遭わなきゃいいのだけれど…とちょっぴり不安になります。

 林道に出ると、前回未舗装だった林道も綺麗に舗装され、すぐ近くでなおも道路工事が続いているようで、工事車両を何台かみかけます。舗装道路を歩いて行くと送電鉄塔の巡視路入口が見つかります。ここを入ってはダメなのは判っていますが、この先適当な休憩場所もないことも判っているので、鉄塔の入口でティータイムにしました。

 舗装道を歩き、送電線をくぐったすぐ先右手に、中日川峠・1627.1三角点への登山道があります。判読不能な古い指導標があるだけなので、注意が必要です。登山道に入ってすぐ、大久保平からの径との分岐があるのですが、こちらはほとんど笹藪に覆われてしまっており、気づかない人がほとんどではないかと思います。2013のエアリアにはこの径に赤破線が入っていますが、ここはもう赤破線未満なのではないでしょうか。三年前分岐点にあったお手製の指導標も無くなっていました。

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(大久保平分岐地点 中日川峠)

 中日川峠から先もカラマツが主体ですが、ここら辺になると熊棚らしきものも見かけますし、径の中央に立入禁止とでも言いたげな多量のフンもあるし、で、ちょっとあまりいい気はしませんが、1627.1手前のピークあたりはブナや雑木の黄葉が結構綺麗で、ああ、なるほど、このあたりに食糧を求めてやってくるのかもな、と納得します。

 三角点は、前回確認していますし、面白味のないところと判っているので、砥山同様、あっさり巻いてしまいました。三角点へ上がる踏み跡も三年前より薄くなっているような気がします。巻いてからしばらくでNTT日川無線中継所のでかいアンテナ施設が見えてきます。このコースはベンチもなく、腰を下ろすのに最適な場所もなく、また人工物のそばで小休止とします。

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 無線施設からは荒れた感じの林道を歩き、エアリアにある「不明瞭な」峠への近道(実際はものすごく明瞭)を今回は見送ってゲートを経由して大回りで行って見ることに。。。たいして時間は違わないと思うので近道と言うほどではないですけれど、あれだけ明瞭な径なんだから、こちらの大回りなゲート経由の径にある「源次郎岳」の指導標を近道の方へ設置しても好いと思います(近道の入口には赤テープがあるだけです)。

 下日川峠からは、唐松林の小径をゆるゆると行く感じで、唐松林がブナをはじめとする広葉樹に変わってくると、いよいよ源次郎の分岐です。分岐には下日川峠と源次郎岳を示す指導標だけが残され、嵯峨塩鉱泉方面を示す表示は撤去されていました。今はちょっと判りにくいマーキングがあるだけです。

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 で、ここからがハイライトのはずの三年前秋色に染まった径なのですが、今年の紅葉は覚悟していたとおり残念ながらあまり芳しいものではありませんでした。例年だとおもわず「わぁ」と声が出てしまうのですが、今年は、ややため息まじりです。赤が弱いせいもあるのでしょうが、色に張りがないというか、弱いというか…。

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(いまひとつ、いまふたつみっつ…)

 冷え込みが弱いせいもあるだろうし、夏場の天候不順の影響もあるのでしょう。どうもぱっとしないという印象がぬぐえません。いつもだとなかなか進まない足ですが、今日はわりとすいすい進んでしまって、源次郎岳に到着。

 三年前に来て唖然とした山頂ですが、今もあまり変わることがなく、展望が良くなったとは言っても、見えるのは奥秩父と八ヶ岳ぐらいのもの。南アも木々に隠されてしまっているし、富士山はまるで山頂からは見えません。1530m圏峰近くでよく見える場所がありますので、富士山が見えるようにする必要も無いでしょうけれど…。

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(源次郎の山頂では見えないが1530m圏峰近くに展望地点がある)

 誰もいない源次郎の山頂でお昼を食べ終わったら、先ほどの分岐点まで戻って嵯峨塩鉱泉へ下ります。この径、緩斜面で落ち葉が多いせいか、ミスコースする人が多いためでしょうか、嵯峨塩鉱泉への指導標がなくなってしまったのは少し寂しいことです。

 確かに間違えやすいところもあるのですが、間違いやすいポイントには必ず「こっち行っちゃダメよ」のしるし=枝が何本も並べておいてある、がありますし、青とピンクのビニールヒモのマーキングがあるので、注意して下っていけばそれほど難しくもないと思うのですが、実際には「そっちじゃないでしょ」という方向にクッキリしたミストレースもあったりしますので、結構道間違いをしてしまう人が多いのかも知れません。

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(直進は× 左折です)

 この嵯峨塩鉱泉への径も、例年だと、結構うっとりしてしまう箇所が何カ所かあるのですが、今年はやはりダメ。いつもの年のを見ている目には、不満の残る色づき具合でした。

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 最後の皆さん間違えてしまい易い左手に折れるべきポイントの手前あたりに、以前は上の林道との交差点にあった指導標が移植されています。「←嵯峨塩 25分」となって25分のところを削っていますが、しっかり見えてしまっていて、ここから25分かかった人はこの先で間違えて更に左に折れる点を見逃してしまったということになります(正しく進むことができれば、ここから10分もかからずに嵯峨塩鉱泉のバス停に着きます)。

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(上の林道との交差点から移植された)

 最後にまたもう一度富士山の見えるポイントを通過して、バス通りに降り立つと、ドンピシャでバスがやってきたので、今回は嵯峨塩鉱泉ではなく下の「やまと天目山温泉」へ。。。バスの運転手さんにもらった割引券でなんと310円で入浴出来、缶チューハイで〆。そういえば、今日は上日川峠から嵯峨塩のバス停まで山中では誰にも会わなかったなぁ…とバス停に向かいながら思い返していました。

 一時間後のバスで、14:45に甲斐大和駅に到着したものの、上り電車は15:30高尾行きまでなく、なんと45分待ち(笑)。幸いこの日は風もなく暖かな日だったので、駅前のベンチのある広場でコンビニで買ったビールなど飲みながら時間つぶしできましたけれど、もう少し寒い日とか逆に真夏とか、この45分待ちは結構ツラいかも知れません。

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コメント

ゴン太さん、こんにちは。

小生も以前紅葉の時期に同じコースを歩いたことがありますが、源次郎岳分岐の辺りから頂上まで赤色が素晴しかったのを覚えています。今年の赤色は仕方がないかもしれませんね。

天目山温泉、割引券で310円とは知りませんでした。先日、天目からバスに乗った時、上日川峠からの多くのハイカーが温泉で下車して、それぞれ1000円払っているのを見て、「えっ、駅までと同じ値段なの?」と思いましたが、割引券で帳尻は合っているようですね。(笑)

投稿: AKIO | 2016.11.08 11:07

 
 AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 ああ、そういうことでしたか! 私も天目山温泉で下車の時、料金が600円と言われて、あれ、確か三年前の嵯峨塩から甲斐大和駅のときと同じ金額か?と思ったのです。

 それでも、割引券をもらったし、310円では入れるなら嵯峨塩より安いし、まぁ、いいか、と思っていたんですが、結局のところ、帳尻あわせなのですね。

 よくよく考えてみたら、嵯峨塩で入浴して、そのまま甲斐大和までダイレクトで帰った方が安いことに気づいたのは、甲斐大和駅で300円払って駅前で45分待たされたときでした。
 こんなに電車がないのなら、天目温泉から甲斐大和までぶらぶら歩いても好かったなぁ…なんて思ってしまいましたよ(笑)。

 紅葉は今年は期待しない方が良さそうですね。ココは好い時を知っていただけに、かえって落胆も大きかったです。

投稿: ゴン太 | 2016.11.08 20:32

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