【御坂の未踏区間を歩いて笹一へ…御坂峠から清八峠】 山バス情報150
【山行日】2016年11月12日(土)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
中央線某駅 - 06:19 大月 (JR中央線快速)
大月 06:22 - 07:14 河口湖 (富士急行)
「バス」
河口湖駅 07:18 - 07:36 三つ峠入口 (富士急山梨バス 370円)
「歩行」
三つ峠入口 07:50 - 09:05 御坂峠
御坂峠 09:20 - 09:50 御坂山
御坂山 10:00 - 11:00 八丁峠
八丁峠 11:10 - 11:25 八丁山
八丁山 11:55 - 12:20 清八峠
清八峠 12:30 - 13:35 駐車場(舗装道路開始点)
駐車場 13:45 - 14:55 笹一酒造
笹一 15:10 - 15:20 笹子駅
「鉄道」
笹子 15:35 - 16:35 高尾 (中央線各駅停車 遅延)
高尾 16:36 - 中央線某駅 (中央特快東京行き 遅延)
【地形図】 「河口湖西部」 「笹子」
(あとで振り返ってみると、結局、登山口のあたりが一番鮮やかだったりします:笑)
次の週から四週連続で土曜日に予定が入ってしまったため、12日は、できることなら土曜にしか行けないコースを、とも思ったのですが、やはり笹一の誘惑には勝てず(笑)、笹子に降りるプランで、何度もプランしながら実行に移せなかったコースを歩いてきました。
とはいえ、せっかく多摩方面へ引っ越してきたのですから、今まで乗りたくても乗れなかった富士急行の始発列車を使うことにしました。この列車に乗れれば、バスの乗り継ぎも好く、8時前に三つ峠入口を出発できるので、日の短くなったこの季節でも、御坂主稜線で未踏だった御坂峠~清八峠のコースものんびり歩けそうです。
さすがにこの時間帯の電車ですと、車内もガラガラで、中央線、富士急共にゆったり座れるのが好いですね。河口湖でのバス待ちも私一人だけ。今日はバスも貸し切りかと思ったのですが、富士山駅から乗ってきたハイカーの方がいらして、同じ三つ峠入口で下車。足ごしらえを見るに、相当健脚の方のようなので、スパッツを着けて時間稼ぎをしたりして、先に行ってもらうことに。。。
御坂峠までの道のりは、最初は植林帯がずっと続きますが、意外にカラマツの紅葉↑が綺麗なところがあったりして、その先の広葉樹は…と見てみると、やはりというか、あまりぱっとしません。紅葉は、字義通り、赤の鮮やかさがないと、どうしても画竜点睛を欠くという感じですね。
高度を上げていけば少しは好くなるかというと、そういうわけでもなく、峠が近づくと今度はほとんど落葉してしまっています。下の方も、葉の様子からして、これ以上よくなることもなく落ち葉となってしまいそうな印象でした。
そして、峠近くなると、それまで小枝越しに見えていた富士山に雲がかかってきたりして、確か御坂峠は展望なかったよなぁ…せっかくお膝元まで来たのに…と、少々残念な気分。1時間15分ほどで到着した御坂峠はやはり展望はないものの、陽当たり好く暖かなので、とりあえず、お茶で一服することに…。すると、大きなザックを背負った学生さんたちが御坂山の方からやってきて、少しお話すると、今日は三つ峠からで、これから大石峠まで行ってもう一泊テント泊する予定とのこと。楽しそうな様子に思わず笑みがこぼれます。
(営業中止からだいぶ経つと思いますが、御坂茶屋、まだ建物は残っています)
休憩後、御坂山の方へ向かうと、枝越しの富士山は雲がとれた様子。御坂山に展望はあるのかな…とあまり期待はせずに稜線を進んでいくと、葉を落とした雑木の森の先に送電鉄塔が…。いつもなら、こんな無粋なものを…と思うところですが、ここなら富士山が綺麗に撮れるのでは…と進んでいけば、やはり送電鉄塔のところからは富士山が綺麗に眺められて、ばっちり写真に収めることが出来ました。
その先、御坂山の前後はブナなどもある林相の好い稜線ですが、ほぼ落葉してしまっており、ブナも茶色い枯れ葉が残っている程度。ただ、ちょっと意外だったのは、行きかう登山者が結構多いこと。天下茶屋の一番バスからの縦走にしては時間が早すぎるので、みなさん、先ほどの学生さんたち同様、三つ峠前泊なのでしょうか。前日は雨でしたし、ちょっと不思議な感じでした。天下茶屋に車を置いてピストン?なのでしょうか。
今日は暑いぐらいで、喉も渇いてしまい、展望のない御坂山でもテルモスのお茶で水分補給。小休止してから天下茶屋分岐へと進みます。途中、もう1カ所富士山が望める場所がありましたが、再び雲に覆われてしまいそうな雰囲気…。実際その先の天下茶屋分岐から先では、とうとう富士山はその姿を見せてはくれませんでした。
(30分前には綺麗に見えていた富士山が、雲に覆われているのがわかるでしょうか)
八丁峠への道は、途中少し薄暗い感じのところもありますが、基本的に尾根通しの広葉樹の稜線です。1498ピークの少し手前で尾根がグイッと左に曲がるのが実感できて、八丁峠とされる地点の目印=送電鉄塔も見えてきます。八丁峠は送電鉄塔があり、見廻り道とエアリアに表記されている踏み跡も上がってきていますが、鞍部より結構上がってきたところなので、あまり峠という感じの場所ではありません。御坂山からちょうど1時間ほど経過していたので、八丁山を前にここで水分を再補給してひと息。
八丁山への登りは、思ったほどは時間がかからずに着いてしまいましたが、朝早かったせいもあって、おなかはぺこぺこ。時間も11時半近かったこともあって、ちょっとお昼休憩にはどうかなという感じの狭い寂峰で、おにぎりタイムにしました。
八丁山は大きな岩のある山頂で、岩に座ってお昼を食べていると、ふと見た西の方に冠雪した山塊が雲の上にちょこんと顔を見せているのに気づきました。ちょうど黒岳と釈迦ヶ岳の尖峰の間なのですが、方角と形からしておそらくは南アの悪沢赤石~聖岳ではないかと思います。この時点で黒岳にもべっとりと黒っぽい雲がかかっていて、この日はこちら側に来て正解だったのかも知れないな~などと慰めにもならないようなことを考えていました。
お昼を済ませたら、清八山へ。初めて訪れたわけですが、山頂は電波塔があるわけではなく、結構広々していて、お昼を食べるならこちらの方が好かったかな~と。眺めも結構好かったのですが、お食事中のハイカーさんが数人いらっしゃったので、ちょっと立ち止まっただけで素通りに近い形でした。
女坂峠方面への分岐を左に分けて、清八峠。数回来たことがあるはずなのですが、調べてみたら十数年ぶり。さすがにあまり記憶に残っていませんでした。本社ヶ丸40分と指導標にあり、エアリアのコースタイムなど眺めて、寄って寄れないことはないけれど、そのあと角研まで一時間弱歩いて、そこから2時間弱下るのはいかにも億劫でしたし、展望も紅葉も期待できないと思うと、やっぱり予定通り長い舗装道路歩きの方を選んでしまいました。
しかし、この道はおそらく三度目だと思うのですが、あまりお奨めできる道ではないですね。最後林道に出るまでの道がかなりヤブっぽい上に、滑りやすい土質です。そして、この道は最初小尾根を下るわけですが、ただでさえ悪い今年の紅葉の一番悪い見本を見てしまったような感じでした。北斜面でかつ周りに大きな尾根があるせいで、陽当たりが悪いせいもあるのでしょう、言い方は悪いですが、枝に枯葉がついているだけという感じでした。小尾根につけられた径は結構傾斜も急ですから決して下りやすい道とは言えません。
(こうやってみると眺めの好い道に見えますが、実際はカヤトとヒノキの幼木がヤブのようになっています)
そして舗装道路に降り立ったところにある変電所が何ともいやな感じで、ああ、もうこの道は二度と使うまいと心に決めてしまったほどでした。
その後の長い舗装道歩きはそれほど苦になりませんでした。最初からそのつもりでしたし、車の通りも少ないため、静かなものです。トンネルを抜けて甲州街道に出ると途端にうるさくなりますが。。。
甲州街道に出たのが14時15分過ぎ頃。そういえば、追分はこのぐらいの時間にバスが通っていなかったっけ?と道路を渡ったところにあるバス停の時刻表を見てみると、やっぱりあった!14:18大月行き!と小躍りしかけたのですが、よく見ると時刻の上に白い四角マーク(□印…土休日は運休)。次は15:50ということで、笹一まではやっぱり徒歩。
ま、ここは笹一まで右側にちゃんと歩行者通行帯が確保されているので、それほどいやじゃないんですけど、とにかくでかいダンプがうなりを上げて走っているのでうるさいです。
で、お楽しみの笹一ですが、今年は試飲が千円ということなので、さすがの私も試飲を断って、商品(しぼりたて生原酒:新酒)だけ買って帰りました。知った顔がいないかな、とちょっと見回してはみたのですけれど、笹子発の高尾行きが15時半過ぎにあるとの掲示を見て、そそくさと帰ることに。
帰りの電車は笹子から乗る人が結構多かったせいもあって、大月で立ち客が出る始末。予想通り相模湖で特急待ちをしている頃にはかなりの混雑となって高尾駅へと向かい、高尾で接続の中央特快は座れず。しかし、世田谷時代とちがってたいした時間乗るわけでもなく、アルコールも入っていないので、苦ではありませんでした。
これで、主だった御坂稜線は、一番奥の王岳~三方分山が残ったわけなのですが、朝7時台の西湖民宿行きバスが捉まえられるようになったのだし、是非とも歩いてみて、河口湖から三つ峠経由で四尾連湖まで繋げてみたいものです。
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