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2015.12.07

【金山峠を越えて…高柄山】 山バス情報139

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(金山峠みちで…まだ紅葉が十分楽しめた)

【山行日】2015年12月05日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 07:43 北野 (京王線特急)
北野    07:46 - 07:56 高尾 (京王線)
高尾    08:01 - 08:25 上野原 (JR中央線)

「バス」
上野原駅 08:30 - 09:00 古福志 (富士急山梨バス 520円)

「歩行」
古福志   09:05 - 09:55 金山峠
金山峠   10:05 - 10:30 金山神社(金山集落)
金山神社  10:40 - 12:05 高柄山 
高柄山   12:30 - 13:10 新矢の根峠
新矢ノ根峠 13:20 - 14:00 御前山分岐
御前山分岐 14:10 - 15:15 上野原駅

「鉄道」
上野原  15:41 - 16:10 高尾 (JR中央線快速東京行き)
高尾   16:32 - 京王線某駅  (京王線 準特急新宿行)

【地形図】 「上野原」


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(金山集落)

 以前から気にはなっていた金山集落。前回の山行でも思い出して、やはり訪れてみたいと思いまして、考えたのが今回のルートです。

 古福志にある案内板↓の高柄山コースは、金山峠に登った後、稜線伝いに大丸を経由して高柄山へと行くコースですが、そのコースではなく、最近のエアリアには金山集落から高柄山の東稜へ上がって登るコースまで赤実線で示されているのを見て、金山峠を越えて金山集落に降り、そのあと高柄山東尾根の上半分を登るというコースにチャレンジしてみることにしました。

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 朝08:30の無生野行きバス。いつの間にやら小型バスになっているので、へえ~と思いながら乗車してみると、席はほとんど埋まっている状態。それでも私は運良く座れたのですが、あとから11人の団体さんが乗り込んできて、立ち客が出る始末。

 そして何よりも驚いたのは、このバス、 走行区間が変更になっていることです。たぶん道路事情のせいだと思うのですが、運転手さんも何の説明もしませんでしたし、富士急山梨バスのHPにも何の情報も無いようです。落合入口を過ぎたあたりで、急にバスの案内表示を先送りし始めて、え?何々?と思っている内にバイパスの方へと進路を変更。ちょっとびっくりしてしまいました。

 運転しなくなってしまった区間は落合入口から富岡入口あたりのようで、この日は隧道経由の運転となっていました。この為というか到着時刻合わせのためでしょう、金山入口で約七分間の時間調整がありました。つまり奥牧野あたりでは下車出来ないわけです。

 いつまでなのかよくわかりませんが、この日たまたまとかいうのでない限り、ホームページに情報を載せて欲しいものですね。

 さて、古福志バス停で下車。エアリアには登山口まで15分と表示されていますが、実際は5分ほど。のんびり歩いたって10分もかからないでしょう。登山口から右手にすぐ送電線の巡視路がありますが、ここは登らないこと。まっすぐ道なりに歩いて行けば左手を指して「金山峠」の指導標が現れます。径は昔ながらの峠道らしく抉れ方も深くしっかりした径です。要所には指導標もあるので迷うこともないでしょう。今年はやはり暖かいせいか、このぐらいの高度ではまだまだ紅葉が楽しめました。

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 バス停から50分ほどで見覚えのある金山峠。とりあえずお茶で小休止。今日は12月にしては気温も高く、南面を歩いてきたせいもあって結構汗もかきましたので、水筒の水も飲み足します。

 休憩後、ここからが問題です。前回金山峠を訪れた際、金山への径を探してみたのですが、どこだかよくわかりませんでした。地形図によれば、少し大丸方面へ戻ったところから北北東に派生している尾根に破線が引かれています。

 おそらく出だしは間違えていないと思うのですが、最終的にズッコケてますので(笑)自信はありません。何しろ暗い植林帯で、踏み跡があっても不明瞭、歩いた足裏の感触もかなり柔らかいものでした。

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(下りはじめ)


 尾根に沿って下っていくと半分ぐらいのところで尾根が二分します。地形図の破線はその真ん中を通っているのですが、真ん中辺りはどう考えても進めるような状況ではなく、方向からしても右手の尾根の方が具合が良さそうなので、右手を選びました。

 おそらくここまでは正しかったと思うのですが、そのあとがいけませんでした。踏み跡は消え、ずるずるの急斜面で、戻るのも面倒。眼下には金山集落の建物や道路まで見えていたので、今度は左手にあるヤブの少ないところをズルズルと降りて行ってしまいました。

 結果降りたところは金山神社の西30mぐらいのところ。道路までは3mほどの高さの擁壁で、ザックからロープを取り出せばすぐに降りられますが、幸い30mぐらい東に擁壁が斜めに落ち込んだ箇所があり、擁壁伝いにトラバースして、道具無しで無事着地できました。

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 着地地点↑には、「←日影沢 金鉱跡」の表示があって、矢印の方向は林道のようになっていましたので、おそらくこちらの林道へ降りる、つまり最後の最後で右手に降りて行くのが正解だったのだと推測しています。ただ、降りた地点には旧秋山村の標識はありませんでしたので、まったく違う地点が正解なのかも知れません。

 ともあれ、怪我もなく無事金山集落に着地出来たので、目の前にある金山神社に参拝。お茶を口にして一息入れてから出発です。金山集落はその名の通り砂金が採れたようで、現在も砂金取りの体験が出来るようです。

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 金山集落も登下集落同様、明るい雰囲気の集落でした。砂金取り体験場、金山資料館と歩いて行くと、高柄山東稜方向へと高度を上げていく舗装道路がありますので、そこをあがっていきます。

 舗装道路の末端近くに高柄山を示す指導標があり、その手前で地元の方にお会い出来たので少しおしゃべり。やはり金山峠道は現在は地元の方も使っていないそうです。そして昔は目の前の山(おそらく596ピーク)に金(きん)が眠っているとして「金の山」と呼んでいたそうです。

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(墓地まで行かずに手前のこの階段を登っていきます)

 指導標に従ってそのまま進むと墓地で行き止まり。折り返してすぐの白い手すりがあるコンクリ階段↑を登って電気柵沿いに進むと東稜へ上がる登山道となります。ここは、もう一つ指導標が欲しいですね。南面の割には植林はほとんど無く、けっこう紅葉が楽しめました。高柄山東稜にはいつの間にか上がっているという感じで、指導標がなければ気づかない人もいるのではないでしょうか。

 しかし日射しが強く、暑いです(笑)。目の前に640m圏峰(ホウジ丸)が立ちはだかるところで落ち葉に腰を下ろして水分補給。地形図と松浦本で読んでいたので、判ってはいましたが、ホウジ丸までは二段階の急登があって、それぞれが両方共に大変な急角度。トラロープがあったので使わせてもらいましたけれど、それにしても厳しい登りです。

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               (高柄山東尾根は林相がとてもよろしい)

 そして、ホウジ丸を過ぎたあとにも最後の急登が待ち受けています。幸いというか本当に林相の好い、明るい尾根の登りだったので、それが救いではありましたが、ジグザグを切ってくれたりとかそういうのは一切ありませんから、エアリア赤実線とは言え、歩いた感じはほとんどバリハイコースです。かなりの急傾斜ですから、下りは慣れた人以外使わない方が無難かもしれません(特に凍結時は危険)。

 最後の急登を登っていくとき、上から降りてくる人がいました。東尾根を末端までたどるのでしょうか。。。急登を登り切って、さぁあともう少し…というところで、十二時を知らせるチャイムがどこからともなく聞こえてきて、高柄山頂上には12時05分の到着。

 17年ぶりの高柄山山頂。前回は山を始めたばかりの秋に来たので本当に久しぶりです。北側が眺めが良かったので、下りに使う上野原への尾根を眺めながらのんびりおにぎりタイムにしました。

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(高柄山山頂からの展望)

 腹ごしらえを済ませ、下山です。17年前に来たときは、四方津から大丸経由で高柄山に登ったあと今回たどる上野原への一般登山道を下ったのでした。当時は千足沢の登山道で事故が起きたばかりで、登りでも通行止めで使用出来ず、川合からの道を登りました。そして上野原への径もゴルフ場建設のために御前山山頂直下まで登り返す登山道に付け替えられたばかりだったと記憶しています。

 山頂から見たとき、自然林が多い尾根に見えたのですが、右手は自然林でも左手は植林なのですね。 それでもここでもまたそこそこ紅葉が楽しめて、軽快に下っていきました。
 しかししかし、下り初めて20分ほど経過した頃でしょうか、突然めまいがして息苦しくなってしまい、かなり動揺。立っていると下手をすると倒れそうだったので、その場にしゃがみ込み、しばらくじっとしていました…。

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(上野原への一般登山道も紅葉が綺麗だったがアクシデントが…)

 このコースが途中エスケープもなく、三時間近くかかること、そして御前山の手前でかなり厳しい登り返しがあることは記憶にありましたので、よっぽど戻って千足沢から四方津へのルートに変更しようかと考えたのですが、じっとして水分を口にして様子を見てみると、立って歩いても大丈夫そう…ゆっくりのんびり行けば行けるかな…と予定通りに歩くことに。

 新矢野根峠の休憩舎ではすっかり落ち着いて足休めをすることが出来、通行止めになっている尾根の確認などもする余裕ができて、さっきの眩暈はやはり一時的な一過性のものだったようです。 

 すっかり調子を取り戻したのですが、やっぱり御前山の手前ではヤんなっちゃいました(笑)。最新の地形図の破線とは違う径がつけられていて、実際は御前山手前の430m圏峰に登らされるのです。なんだよ話が違うじゃん…とか文句たれながら、御前山との鞍部に降り立ったときは、もはや御前山に登る気力はまったく失せていました。

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(ああ、もう疲れたよ…笑)

 17年前は、ここから鶴鉱泉に寄って汗を流して帰ったので、今日は17年ぶりの再訪を記念して入浴後にビールでも頼んじゃおうかな…なんて考えていたのですが、訪れてみた鶴鉱泉には「本日休業」の赤札が(笑)。

 今日はホントによく汗をかいたし、これは残念。でも、上野原の駅のすぐ近くで前回は ビールを仕入れて、鶴鉱泉で遇った人と電車の中で乾杯したことをよく覚えていたので、あそこまでの我慢ガマン…とバス通りを歩いて行くと…、なんとその酒を商うお店もどうやら閉店の様子でシャッターが降りてます(笑)。

 上野原駅のキオスクも土日は13時まで。こうなるともう笑うしかなく、高尾駅で京王線に乗り換えるときに、一旦下車して近くのスーパーでやっとこさ酒類を仕入れたのでした。

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コメント

ゴン太さん、こんにちは。

土曜日は丹沢方面でしたが、やはり林道周辺の低いところはまだ紅葉も楽しめましたね。

先月下旬に、久しぶりにこの界隈に紅葉を見に出かけようかなと思ってバス時間を調べたら、平日だったので帰りのバスが無いのでやめました。バイパス経由のルート変更はおそらく一時的なものでしょう。奥牧野からは神奈中も運行しているので、どちらかに乗れるので便利ですね。

レポを読んでいて、小生もホウジ丸の斜面の下りで落葉の下が凍結していて慎重に下ったことを思い出しました。

ほんとに上野原駅前は困ったものですね。これからの季節は「コンビニのおでんとビールで列車待ち」で小生は満足なのですが。(笑)

投稿: AKIO | 2015.12.08 09:19

 AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 komadoさんのところの掲示板で「寿岳」と見たとき、どこのことかしばらくわかりませんでしたが、キュウハ沢とヒルと聞いて、ああ丹沢かと気づいた次第です。キュウハ沢へのアプローチは宮ヶ瀬の方からだったのでしょうか。

 あの吸血地帯は、ほとんど私歩いてないので、この冬にでも少し遊びにいっておきたいところです。

 上野原駅前はむかしからずっとコンビニ無しですよね。そろそろ出来てもいい頃だと思うんですけど…でも、ちょっと思ったのは、あの閉鎖したらしいお店がコンビニになる可能性って結構高いような気がします。

 結局、高尾では日が暮れて寒くなってきたので、ビールではなく日本酒を買って京王線のホームでチビチビやってました。おでんがあるともっと好かったんですけど(笑)。
 

投稿: ゴン太 | 2015.12.08 21:06

ゴン太さん、

キュウハ沢のアプローチは、友人の車で塩水橋からでした。このブログの趣旨から外れて申し訳ありませんが、実は小生も両刀使いです。でも公共交通機関を使う方がずっと多いですが。(タクシーは単独行では使いません。苦笑)最近は車の人が多いですね。この日も塩水橋に7時すぎ到着で、すでに20台くらい駐車していて、最後のスポットに止めました。

投稿: AKIO | 2015.12.08 22:13

 AKIOさん、

 いえいえ、このブログの趣旨は「山に行く方法も人それぞれ」ですから、どうぞ気になさらないでください。というか知りたかったのは宮ヶ瀬の方からアプローチされたのか、塔ノ岳の方からアプローチされたのか、ということだったのです。

 しかし、7時過ぎで20台ですか…。私の想像の中では12月ともなれば3,4台がいところだとばかり思っていました。

 タクシーはほんと一人だともったいないですね。何回か一人で利用したことがありますが、お金だけじゃなくて資源を無駄遣いしている感じで、乗っていても余りいい気分がしませんでした。相乗りだとそういう点でホント気が楽でいいですね。

投稿: ゴン太 | 2015.12.08 22:49

ゴン太さん、こんにちわ。

ずーっと更新されなかったから、元気なのかな?って思ってたんですよ~!
元気そうで良かった♪ちょっとホッとしました(#^.^#)

先ずは、事後報告を~(笑)
大弛峠線のバス、乗ってきました。
いつも情報ありがとう♪非常に助かっております。

古福志からの道、エアリアに載ってるんですか。
私が持ってる地図が古いせいか、一古沢からの道しか載ってない(笑)
そぉいえば、3枚目の看板。浜沢で見た事があります。
高柄山まで6時間…恐い看板でした(笑)

以前から、金ピラ、デン笠、高柄山の紅葉は気になっていて。。。
その前に、新しいエアリアを見ないとですね^^;

投稿: れれちゃん | 2015.12.13 12:02

 れれちゃん、こんにちは。コメントどうもありがとうございます。

 長期更新無しはホント反省しています。余計な心配をかけるだけなので、なんか記事を書かなきゃ、と思うのですが、ズルズルとそのまま放置してしまって…。

 大弛線はほんとありがたい路線ですよね。手軽に2000mの上へ行けるので、今後も利用して存続につなげないとと思っています。

 古福志から金山峠は13年のエアリアで赤実線です。この峠道は傾斜もほどよく歩きやすいものですが、金山集落から高柄山東尾根も同じく赤実線というのは個人的には「うーむ、どうかな??」と思います。指導標もあるし藪も無いので登りにとる分にはそう難しくはない印象でしたけれど。。。

 今冬は暖冬のようで、まだ紅葉が残っているようですが、逆にすっきりとは晴れてくれないですね。厳しい寒さも苦手は苦手ですが天気の計算が立たないのは悩ましいところです。

投稿: ゴン太 | 2015.12.13 16:09

ゴン太さん、

金山峠を越えて金山を訪れていたのですね!
自分もあちらはかなりご無沙汰していますが、金山峠からの北側はたしかに道らしきものはなかった覚えがあります。

でも記事を拝見すると何とか行けそうですね。昔かずさんが歩いていた金山からの短い南東尾根が気になってます~。

投稿: komado | 2015.12.23 20:45

 komadoさん、こんばんは~。
コメントどうもありがとうございます。

 金山峠を越えて…といっても降りる方は変なところに降りちゃっていますから(笑)、峠を越えて、とスマートに行ったわけじゃないのが、お恥ずかしい限りなんですけど、たぶんkomadoさんならかつての径路を探し当てて難なく下れると思います。

 南東尾根というのは、596ピークの尾根ですよね。あれは、komadoさん、金山集落から見たらきっと登りたくなりますよ(笑)。何しろ印象的な突起で、金山集落の皆さんは、あの山をこそ金の山と呼んでいるらしいです。

 そうかぁ、かずさん、あそこ登ったのかぁ…サイト閉鎖しちゃったみたいでレポが見られないのが残念ですけど、取り付きはどうしたのかなぁ…。予め正解を知らないとかなり難しいと思います。

投稿: ゴン太 | 2015.12.23 23:23

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