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2015.11.03

【三頭山でプチ紅葉狩り…鶴峠から都民の森】 山バス情報137

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【山行日】2015年10月31日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅   - 07:03 北野 (京王線)
北野   07:05 - 07:15 高尾 (京王線)
高尾   07:26 - 07:54 上野原 (JR中央線)

「バス」
上野原駅 08:10 - 09:20 鶴峠 (富士急山梨バス 1030円)

「歩行」
鶴峠   09:30 - 10:30 オマキ平(向山)分岐
向山分岐 10:45 - 11:55 三頭山西峰
三頭山  12:15 - 12:55 鞘口峠(さいぐちとうげ)
鞘口峠  13:10 - 13:50 森林館 (ヒグラシの路経由)

「バス」
都民の森 14:35 - 15:45 武蔵五日市駅 (西東京バス:急行バス 936円:IC)

「鉄道」
武蔵五日市 15:55 - 16:58 新宿 (ホリデー快速あきがわ2号)


【地形図】 「七保」 「猪丸」

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 またまた長いブランクが開いてしまいました。前回の山行きは丘のようなところをちょこっと歩いただけで半年以上前。バスを使ってまともに山を歩いたのは菜畑山が最後ですので、山のバスに乗るのも一年ぶりです。

 今まで、ブランク後の山の始動は高尾というのがほとんどだったと思うのですが、今回はちょうど近郊の山の紅葉シーズンということもあり、できたら標高1000m以上のところを歩きたいと思いまして、ひねり出したのが鶴峠から三頭山に登って都民の森に降りてしまうという、超お手軽コース。

 私の場合、ブランク明けの山行きで決まって痛むのが左膝の裏。しかし、このコースなら下りも1時間ほどで済み、登りも2時間ほどですから膝に来ることもない(?)だろうと、出掛けてみることにしました。

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(上野原発鶴峠行きバスの車内ではこんなクーポン券が配られていました)

 以前はシーズン中の上野原08:08発は飯尾止まりだったのですが、今は08:10発が鶴峠まで行ってくれます。京王線の特急に乗って北野乗り換えで高尾へ。高尾駅では既に小淵沢行きが入線しているのが見えたので、ああ、こりゃ座れないかと思ったのですが、意外にも楽勝で座席を確保。上野原からのバスも拍子抜けするほど空いていて、普段なら乗ってこない日大明誠の学生さんも乗り込んできて座ってしまえるほどでした。

 さて、鶴峠行きのバスで鶴峠まで乗るのは今回が初めてなのですが、鶴峠の状況を知っている私には、いったいどこで転回して帰っていくのか興味がありました。鶴峠バス停付近にはどう考えても転回出来るスペースがないはずだからです。

 答えは簡単でした。鶴峠下ともいえる地点がバスの転回場所になっていて、今はそこに立派なバイオトイレまであるのです。そこからほんのわずか登ったところが鶴峠バス停というわけです。

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(バイオトイレ完備の鶴峠下のバス転回場所)


 登山口のあるバス停に上がってみると、富士急バスの鶴峠バス停には時刻表がありませんでした。8年前には鶴峠に降りてきて15時台のバスで帰途についたこともあったのですけれど。。。
 コレ、富士急山梨バスのHPで見る限り12月13日の日曜までは土日休日に限り15:40と16:45に小菅の湯発のバスが通過すると思うのですが、時刻表が外されているのは何かワケがあるのでしょうか。HPを見て午後こちらに降りてきた人はかなり不安になるのではないかと思います。

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        (なぜか時刻表がはずされていた…)

 何となくもやもやした気持ちでしたが、見覚えのある三頭山登山口からさっそく登っていきます。最初は色づきはじめの紅葉が見られるのですが、すぐに植林となってしまうので、この区間はややピッチを上げて飛ばします。径は地形図の破線とは少し違っていて尾根の東側を巻くように進んでいきます。

 20分ほどで北東方向に延びる尾根に乗り、ここからは広葉樹林が続く素敵な径です。径は正確には尾根上ではなく尾根の左(北側)につけられていますが、植林はなく自然林百パーセント。標高も1000mを超えて、紅葉もちょうど見頃となった感じです。ただ天気が曇りがちで青空に映える紅葉とならないのが少し残念なところです。

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(尾根に乗る:ここからは広葉樹のプロムナードがずっと続く)

 何度も立ち止まっては色づいた樹林を写真に撮りますが、やはり陽の光がないと、なかなか絵になる写真は撮れません。それでもブナも多くなってきた秋の広葉樹の森を歩くのは気分が好いですね。久しぶりの山歩きでこんな素敵な紅葉狩りが出来て顔にも笑みがこぼれます。

 歩き始めて一時間ほどでオマキ平(向山)の分岐。ちょうど尾根の辺りが赤も雑じって綺麗に色づいていたので、尾根に上がってテルモスのお茶で休憩します。後で考えてみても、この1300m付近が最も色づきが良かったように思います。

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(向山分岐付近にて)

 休憩後も尾根の北側に沿って歩くかたちになります。ただ、注意点はヌカザス・モロクボ尾根への巻き道に引き込まれないようにすること。「三頭山→」の標識もある尾根を上がって行きます。

 今まではなだらかな勾配でしたが、ここからは尾根通し。急傾斜になり、神楽入ノ峰の先には結構なアップダウンもあります。紅葉もこの先では落葉が目立つようになり、神楽入の峰の先は、ほぼ落葉しきって、はや冬枯れ径の様相でした。

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(神楽入ノ峰の先…落葉した冬枯れ径)

 前方に、「ああ、なるほど三頭山という名前の山だ」と思わせる山のシルエットが見え、何度かアップダウンをこなし、話し声が聞こえてくると三頭山の西峰に到達します。家族連れの姿も目立ち、さすがに奥多摩三山に数えられるだけあって人気の山です。少し迷いましたが、スペースもあったし、ちょうど時間もお昼の五分前ということで、西峰でおにぎりタイムにしました。

 昼食後は予定通り鞘口峠の方へ下っていきます。よく間違える人がいますが、蛸(タコ)ではなく刀をおさめる鞘(サヤ)です。読みはおそらく鞘口(さやぐち)が転訛してサイグチとなったのでしょう。コース中にはずっと↓こんな標識があって、ライトが点滅しています。後で気づいたのですが、なんとこの日はハセツネだったのですね。

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 耐久レースは10月だとばかり思っていたのですが、鞘口峠には「リタイアはこちら」と書かれた標識があり、休憩していると、その場にいた係員が「今スタートした」という連絡を受けていました。

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(鞘口峠への径でもきれいな紅葉が見られた)

 鞘口峠到着は13時前。13:05のバスには間に合わないだろうし、14:35のバスには時間が余りすぎ。。。膝の方もまだ大丈夫そう…ということで、休憩後は風張峠の方へ登り返し、都民の森の遊歩道:ヒグラシの路をのんびり歩いて時間つぶしすることにしました。

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(ヒグラシの路にて)

 歩いてみるとヒグラシの路にしろ、そのあと下りに使った黒滝の路にしろ「ほとんど歩かれていない径路」という感じです。人気(ひとけ)がまったくなく、三頭山や都民の森と聞いたときに思い浮かべるイメージとは全く違います。 三頭山で静かなコースをお望みの方は、この「○○の路」なる径路経由で歩かれることをお奨めします。

 ただ、径路は複雑に入り組んでいますので、エアリア裏面程度の地図を携行していないと今自分がどこにいるかわからなくなってしまうでしょうし、径路もザレたところが多く、どちらかというと経験者向(笑)かもしれません。

 ガスも出てきて、紅葉を堪能とはいかなかったヒグラシ&黒滝の路でしたが、静かな森をゆっくりと歩くことが出来てこれはこれでなかなか好い時間つぶしでした。で、黒滝は本当に小さい流れで、「こんなんでも滝っちゅうんかいな?」と言いたくなるぐらい、落差も飛沫も全くないチョロチョロの流れです。名瀑といった滝とはまったく違うものです。

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(落差数十センチの黒滝)

 炭焼き小屋を経由して森林館へ。中はこの季節でこの標高だけあって暖房が入っていました。檜原都民の森は以前にも一度来たことがあるはずなのですが、なにぶん十五年前の話なのでほとんど記憶に残っていませんでした。

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(森林館へ)

 帰りのバスは座れないと悲惨ということで、30分ほど前からバス停で待機。待っている間ライダーの爆音がうるさく、ああ、そうだそうだ、といろいろ思い出してきました。陽差しがなく標高1000m近くあるとさすがにバス待ちの間は肌寒く、上着を着ての待機です。

 バスは臨時が一台出て、二台でスタートしたのですが、立ち客が出る有様。立っている人には申し訳ないなと思いつつ、何度も居眠りをしながら一時間あまりかかって武蔵五日市駅に到着。五日市からはちょうどホリデー快速が連絡よかったのですが、このホリデー快速も四両しかなく、五日市駅で既に立ち客が出ていました。

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コメント

ゴン太さん、こんにちは。
山歩き復帰、おめでとうございます。

鶴峠にもトイレができたのですか。
8:10がいつの間にか鶴峠行きになっていたのですか。その代わり、もう一本飯尾からあった遅いバスがなくなっていたりするようですね。

今年はやはり色づきが悪いですけど、それでも点で見れば良い木もありますよね。今週末も雨らしいし、今年は雨の多い年のようです。やはり冬も当たり前のようになってしまった暖冬なんでしょうか。

投稿: リブル | 2015.11.09 20:50

 リブルさん、こんばんは~。
いったい何度復帰し直したら気が済むんだ、といわれても仕方がないほど長期休暇を繰り返していて、お恥ずかしい限りです(笑)。

 08:10が鶴峠行きで、08:30が今まで通り松姫峠行きです。飯尾行きですが、12月の半ばからオフシーズン・ダイヤでまた08:30発が復活すると思います。。。ん?、帰りのバスのことかな…。

 帰りのバスは16時台が最終で問題ないんじゃないかなと、個人的には思います。旧秋山村方面なんかだと、14時台最終って、ほんとちょっと早すぎて勘弁して欲しいですけどネ…。

 紅葉の色づきは、さすがにこんな生ぬるい冷え込みだとぱっとしないでしょうね。当日は陽差しがほとんどなかったのも痛かったです。やっぱり紅葉はスカイブルーの青空のもと、赤・橙・黄色・緑の色がきらきら輝いてナンボですからね~。

 今週末は土曜日に用事があって、日曜日が晴れてくれないと今年の笹一のお酒はお預けになってしまう(笑)ので、てるてる坊主を逆さに吊してお天道様にお願いするしかなさそうです。

投稿: ゴン太 | 2015.11.09 22:04

 あ、逆さに吊したら雨になっちゃうのか…。なんか、頭ぼけちゃってきたかな(笑)。

 なんとか天気が好くなるといいですね。

投稿: ゴン太 | 2015.11.10 06:55

ゴン太さん、

ご無沙汰しております。
久しぶりに歩かれているレポを拝見して少々ホッとしました。

鶴峠、本当に変わったんですね。
しかも早いバスで行ってくれるのは朗報ですけど、できれば7時台が欲しい。。。あと温泉の割引券も魅力的だと思いました。ほとんど入らないけど(笑)頂ければたまには入りたくなるので。

投稿: komado | 2015.11.13 22:03

 komadoさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 ご心配おかけしてしまったようで、申し訳ありませんでした。無断長期更新無しは悪い癖なので直さないといけませんね。

 お盆過ぎあたりから、山に向かう気持ちと資力がやっと戻ってきたのですが、その頃からkomadoさんのサイトはチェックするようにしていたんです。

 で、お気づきかも知れませんが、今回の山行き出直し第一弾は、komadoさんの都民の森から浅間尾根や都民の森から三頭山ヌカザス尾根などをヒントにさせていただいたものです。

 鶴峠の早いバスはホントいいアイデアなんですけど、昔からkomadoさんが繰り返しおっしゃっているように、7時台のバスをたとえば、5月11月のトップシーズン限定でも好いので検討して欲しいですよね。上野原7時台はほとんどの人が間に合う時間帯ですから。

 鶴峠のバス停自体は昔とぜんぜん変わっていないのですが、その下に転回場とバイオトイレが出来たのはかなり画期的かも知れないです。

 温泉割引券ですが、「帰りに小菅の湯による方~?」と言って配っていたのですが、数馬の湯もカバーしてくれていて、帰りは西東京バスという私のような者でも使える良心的なモノでした。

 私もあれほどバスが混んでいなければ、数馬の湯に寄ったところなのですが、一本あとのバスはもっと混んで座れないだろうと、そのまま揺られて帰りました。

 なんにしろ、上野原営業所の皆さんは、ハイカーを大切に思っているようで、この日はバスに乗る前に、近郊の尾続山のコース案内パンフレットを配っていたりしていました。

投稿: ゴン太 | 2015.11.14 17:34

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