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2015.11.23

【里山で紅葉狩り…尾続山から登下の集落へ】 山バス情報138

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(尾続山の先で)

【山行日】2015年11月22日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 09:18 北野 (京王線特急)
北野    09:19 - 09:29 高尾 (京王線)
高尾    09:48 - 10:05 上野原 (JR中央線)

「バス」
上野原駅 10:25 - 10:41 尾続 (富士急山梨バス 330円)

「歩行」
尾続    10:50 - 11:30 尾続山(△538.2m)
尾続山   11:40 - 12:15 コヤシロ山
コヤシロ山 12:40 - 13:20 名前のない峠(登下・大倉分岐)
名無し峠  13:25 - 14:40 新井バス停(登下集落経由)

「バス」
新井   14:48 - 15:03 上野原駅 (富士急山梨バス 250円)

「鉄道」
上野原  15:07 - 15:23 高尾 (JR中央線各駅停車立川行)
高尾   15:32 - 京王線某駅  (京王線 準特急新宿行)

【地形図】 「上野原」

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(フィナーレは登下集落へ)

 この三連休は、せっかくの好天の土曜が観劇だったため、初日は出掛けられませんでした。9月シルバーウィークで収入減のうえ給料日前ですから、フトコロは厳しかったのですが、日曜は天気図で見る限り雨に降られることはなさそうですし、考えてみれば、山行きの方もまたまた3週間のブランクです。

 前回の山行で上野原からのバス乗車前、営業所の方が配っていた地元の山の紹介パンフに「要害山~尾続山コース」というのがありまして、これならPASMOの残高で何とかなりそう…と出掛けてみることにしました。

 上野原発飯尾行きのバスは実は10時台に通年運行の便がありまして、これで行っても時間は十分余りそうですし、何しろ空いているはず!…ということで、日の短いこの時期に褒められた話ではありませんが、上野原には十時過ぎの到着です。

 予想通り、登山者の姿は私以外にはあともう一人だけ。バスも余裕で座れます。なお、このコース、パンフでは新井の次のバス停「鏡渡橋(きょうどばし)」から登って「尾続(おづく)」に降りるように紹介されていますが、私はちょっと考えるところあって、尾続からスタートとしました。

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(尾続バス停より…聖武連山か?)

 尾続バス停で降りても、鏡渡橋のバス停と違い、指導標は建っていません。パンフがないと取り付きがわかりにくいかも知れませんので、簡単に書いておきますと、バス停から少し上野原方向へ戻ったあたりに「←この先30m防火水槽」の看板がある小径がありますので、そこを登っていくと、すぐに、来た方向を「尾続バス停」左「要害山用竹」とした指導標が見つかりますので、指導標に従っていけば、柚の木のある農道を経由して山道に導かれます。

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(山道の入口付近にて…)

 尾続山は13年のエアリアにも乗っていませんし、松浦本『バリエーション・ハイキング』で権現山からの下山路として紹介されていますが、踏み跡はしっかりしていますし、要所には指導標があって、読図が出来ないハイカーが下りにとっても迷う心配はないと思います。私は一応二万五千分の一地形図「上野原」とコンパス持参でしたが、駅前のバス停付近で配布しているパンフだけで歩いても問題のない、よく整備されたハイキングコースという印象でした。

 尾根に乗ると、モミの木が二本ある展望地点がありましたが、あいにくの曇りで市街地が望めるだけ。なだらかな尾根をゆるゆると登っていけば、538.2m三角点のある尾続山に着きました。歩き始めて40分ほど、時刻は十一時半。まだお腹も空いていないので、ここはテルモスのお茶だけで軽い休憩とします。 
 
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(バス停のふりがなは「おずく」、こちらは「おづく」のルビ)

 今年は本当に暖かい秋で、おまけにこの日は曇天ですから、紅葉は今ひとつぱっとしませんが、今回たどったコース中では、この尾続山の前後辺りが一番紅葉が綺麗でした。

 尾続山を後に、実成山(標識あり:609m地点)を経てコヤシロ山へ。コースはほぼ尾根上につけられていて、ピンクのテープや指導標がありますので、踏み跡の濃い方を選んでいけばよく、支尾根へ迷い込む心配もほとんどありません。尾根上は植林の部分もありますが、植林のすぐ向こうに雑木の紅葉が見えたりもして、この規模の尾根にしては雰囲気は明るい方だと思います。


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       (実成山からコヤシロ山へ向かう途中)

 コヤシロ山とは、地形図で言うと610m圏峰ではなくその手前の尾根の分岐点(標高600m地点)で、ここには丸太を横にしただけの簡易ベンチがあり、展望地点となっています。晴れた日なら富士山が綺麗に見えるそうです。

 時刻もお昼過ぎ。ベンチもあり人もいないので、このコヤシロ山で今日はおにぎりタイムです。この日は遠望が利かないので近くの尾根をぼんやり見ながら食事していたのですが、ここから見る610m圏峰から派生した支尾根の形状は何とも不思議なものでした。

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(不思議な地形に見えた…)

 どう言ったらいいのでしょう…、その支尾根はグイッと直角に曲がって大倉沢の対岸尾根に延びきって、窪地が出来ているように見えます。地形図で見ると対岸の尾根にそのまま伸びて繋がっているわけではないのですが、まるで大倉大沢がそこで堰き止められてでもいるかのようにこちらからは見えてしまい、林道も通っていることだし、いつの日か実地検分してみたいものだな…という気分になりました。

 お昼ご飯をすませると、数人のパーティーがやってきたので、私はベンチを離れて、要害山方面に向かうことにします。ここからは今までの径と違い、痩せ尾根となってアップダウンも多くなってきます。いったん下って登り返した590小ピークには「←用竹・尾続」「要害山・鏡渡橋→」の指導標があり、すぐ真下には登下集落らしきものも見え、ここから降りようと思えば、登下集落に降りられるかも知れないですが、かなりの傾斜ですし自重しておきます。

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 590小ピークから下った最低鞍部には祠があり、ここからも行こうと思えば登下集落に行けそうでしたが、要害山の手前まで行けば峠道が集落に降りていることが判っているのだし…ということで、ここも見送っておきます。

 登り返して「風の神様」と表示のある540m地点。展望地点となっていますが、見えるのは近郊の山だけ。風の神様から虎ロープもある細尾根のアップダウンをこなしていくと、左手に登下集落の家屋が見えてきます。舗装道路がかなり上の方まであがっており、やはり先ほどの鞍部の地点からでも容易に集落に降りられたのではないかと思いますが、峠道の通る鞍部はもうすぐそこです。

 570m小ピークから下りきった鞍部は果たして十字路になっていて、指導標も2つあって、左手を登下、右手を大倉と表示しています。そしてここには神木と思われる立派な木と「?葉大権現」と書かれた大きな石灯籠があり、いかにも古くからある峠という感じの場所です。峠の名前がわからないのが非常に残念。

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                           (峠)

 パンフに紹介されたコースですと、ここから目の前にある要害山(536m峰)を越えて鏡渡橋バス停へと至るのですが、私は迷うことなく(笑)登下集落への径を下って要害山はカットしました。

 地形図で見れば判るように、この集落は本当に摩訶不思議。途中の登下沢にはまったく人家が無く、沢の源頭に近い場所にぽつんと集落があるのです。こんな沢の奥にどうして人が住み着いたのか、そして何よりもこの集落の名前がなぜ登下(トッケ)なのか、似たような集落に高柄山の南にある金山という集落があり、ここもいつか是非訪れてみたいものですが、峠フェチの私としてはこちらのトッケ集落の方により強い興味を抱きます。

 峠道は地形図には記されていませんが、やはり予想通り今たどってきた尾根を逆方向に戻るようにトラバースしていって、集落の最奥に近い地点に降り立ちます。意外や降り立った地点には来た方を指して「←要害山登山道入口(約10分)」と結構真新しい指導標が建っていました。


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 そして少し心配していた、廃村になってしまっているのでは…という危惧は払拭されました。集落の内の一軒は、修復工事をしているらしく、足場が組まれており、他の人家も今もひっそりと暮らしているらしいことがすぐに判りました。降りてきたのが二時前と明るい時間帯だったせいかもしれませんが、集落の雰囲気は谷間の薄暗いイメージとはまったく違う明るい雰囲気の場所でした。

 これで古老にこの集落の名前の由来など聞ければ最高でしたが、私としては、久々に山村の集落に降りたときの何とも言えない味わい深さを満喫出来ただけでも満足でした。

 ぐるりと集落をめぐるように歩いてから、ゆっくりと林道を降りていき、それほどの長さも感じることなく、あれ、もう着いたか、とバス通りに出て、トッケ沢に架かる大きな棡原大橋を渡りつつ、降りてきた山の方角を望むと、そこには目立ってとんがった山のかたちが…そうです。今し方、登頂をすっぱり諦めた(笑)要害山がデンと居座っているのです。

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(ゆずりはら大橋から要害山を望む)

 私としては、集落の名前がトッケだというのはこの山のことをトッケと呼んだからではないかと思えてなりませんでした。「あのトッケの向こうに人が住んでいて…」と付近の住民から言われるうちにその最奥の集落の名前がトッケとなったのではないかと、そんな想像をしながら、車の通りの激しい車道を歩いて鶴川に架かる鏡渡橋を渡り、新井手前の酒屋でビールを買って飲みながら、何とか新井14:48発のバスに間に合いました。

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2015.11.08

『テルモスの寿命』

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 今年は整理の年と決めていたので、なるべくモノを買わないように心懸け、身の回りの不要品をネットオークションで売りまくっていたのですが、こいつが壊れてしまう(機能を果たさなくなる)と、さすがに買い換えないわけにいかないですね。

 テルモス…正確にはテルモス社製ではないので、保温機能のある水筒とかステンレス製ボトルとか言うべきなのでしょうが、今度の新しいので三代目です。

 初代(一代目)は登山開始当初の1998年に某登山用品店のバーゲンセールで購入した、まさにテルモス社製のもので、これは今となっては重さが判らないのですが、かなり重く、本体が400gはあったのではないかと思います。つまり500mlのお湯を入れると1kg近くなっていたワケです。

 最初のテルモスが壊れてしまったのは購入から約9年後の2007年3月。会社にも持って行っていたので、ほとんど毎日使っていたのですが、ある日突然という感じで保温機能がゼロになってしまい、本当にびっくりしました。中の真空部分にサビや衝撃などで穴があくと、ただの水筒になってしまうという理屈は判っても、初めての経験だった為、「あぁ、こいつにも寿命があるんだな」と今更のように気づいたものでした。

 私は当時アマゾンというのがどうも好きになれなかったので、ずっと利用しないようにしていたのですが、1500円以上なら送料無料というのが決め手で、初めての買い物=アマゾンデビューがこのステンレスボトル(二代目:象印)になりました。当時の価格が今でも購入履歴に残っており、税込み1780円でした。

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                  (二代目 象印製 261g)

 届いたものを開ける前、絶対に品違いだと確信してしまったほど、商品が軽く小さなものだったことを今でもよく覚えています。こんなんでホントに500mlも入るんだと素直に驚きました。

 で、それから月日の経つのは早いもので(笑)、二代目も8年半を過ぎた先日、これまた会社に持って行ったお茶が、ある日突然、思いっきりぬるくなっていて、ああ、二代目もついに…と。

 で、今回新しく買うにあたって、どうせ買うのなら、とことん軽いものを…ということで選んだのが、タイガーのその名も「夢重力ボトル」MMZ-A050。公称:約190gですが、手元のはかりで計測したところ、198gと表示されていて、それでも200gを切っています。

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                (三代目 タイガー製 198g)

 二代目の亡骸を計測したところ261g。軽すぎて間違いだと思い込んだ二代目よりも、三代目はなんと60g以上も軽くなっていることになります。

 それにしても、扱い方が悪いのか、ほぼ毎日のように使用しているからか、私の場合、二本ともだいたい9年の寿命でした。これって、短い方なのでしょうかね? みなさんのテルモスもだいたいそんなもんなのでしょうか。。。

 今回の製品は軽いぶん、薄くて弱いのかも知れず、扱い方に気をつけないと短命になってしまうのかなぁ…とそこがちょっと心配ではありますが、特にこれからの季節、お世話になることが多く、ありがたい存在なので、十分頼りつつも丁寧に扱うように心懸けないと、と思っております。

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2015.11.03

【三頭山でプチ紅葉狩り…鶴峠から都民の森】 山バス情報137

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【山行日】2015年10月31日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅   - 07:03 北野 (京王線)
北野   07:05 - 07:15 高尾 (京王線)
高尾   07:26 - 07:54 上野原 (JR中央線)

「バス」
上野原駅 08:10 - 09:20 鶴峠 (富士急山梨バス 1030円)

「歩行」
鶴峠   09:30 - 10:30 オマキ平(向山)分岐
向山分岐 10:45 - 11:55 三頭山西峰
三頭山  12:15 - 12:55 鞘口峠(さいぐちとうげ)
鞘口峠  13:10 - 13:50 森林館 (ヒグラシの路経由)

「バス」
都民の森 14:35 - 15:45 武蔵五日市駅 (西東京バス:急行バス 936円:IC)

「鉄道」
武蔵五日市 15:55 - 16:58 新宿 (ホリデー快速あきがわ2号)


【地形図】 「七保」 「猪丸」

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 またまた長いブランクが開いてしまいました。前回の山行きは丘のようなところをちょこっと歩いただけで半年以上前。バスを使ってまともに山を歩いたのは菜畑山が最後ですので、山のバスに乗るのも一年ぶりです。

 今まで、ブランク後の山の始動は高尾というのがほとんどだったと思うのですが、今回はちょうど近郊の山の紅葉シーズンということもあり、できたら標高1000m以上のところを歩きたいと思いまして、ひねり出したのが鶴峠から三頭山に登って都民の森に降りてしまうという、超お手軽コース。

 私の場合、ブランク明けの山行きで決まって痛むのが左膝の裏。しかし、このコースなら下りも1時間ほどで済み、登りも2時間ほどですから膝に来ることもない(?)だろうと、出掛けてみることにしました。

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(上野原発鶴峠行きバスの車内ではこんなクーポン券が配られていました)

 以前はシーズン中の上野原08:08発は飯尾止まりだったのですが、今は08:10発が鶴峠まで行ってくれます。京王線の特急に乗って北野乗り換えで高尾へ。高尾駅では既に小淵沢行きが入線しているのが見えたので、ああ、こりゃ座れないかと思ったのですが、意外にも楽勝で座席を確保。上野原からのバスも拍子抜けするほど空いていて、普段なら乗ってこない日大明誠の学生さんも乗り込んできて座ってしまえるほどでした。

 さて、鶴峠行きのバスで鶴峠まで乗るのは今回が初めてなのですが、鶴峠の状況を知っている私には、いったいどこで転回して帰っていくのか興味がありました。鶴峠バス停付近にはどう考えても転回出来るスペースがないはずだからです。

 答えは簡単でした。鶴峠下ともいえる地点がバスの転回場所になっていて、今はそこに立派なバイオトイレまであるのです。そこからほんのわずか登ったところが鶴峠バス停というわけです。

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(バイオトイレ完備の鶴峠下のバス転回場所)


 登山口のあるバス停に上がってみると、富士急バスの鶴峠バス停には時刻表がありませんでした。8年前には鶴峠に降りてきて15時台のバスで帰途についたこともあったのですけれど。。。
 コレ、富士急山梨バスのHPで見る限り12月13日の日曜までは土日休日に限り15:40と16:45に小菅の湯発のバスが通過すると思うのですが、時刻表が外されているのは何かワケがあるのでしょうか。HPを見て午後こちらに降りてきた人はかなり不安になるのではないかと思います。

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        (なぜか時刻表がはずされていた…)

 何となくもやもやした気持ちでしたが、見覚えのある三頭山登山口からさっそく登っていきます。最初は色づきはじめの紅葉が見られるのですが、すぐに植林となってしまうので、この区間はややピッチを上げて飛ばします。径は地形図の破線とは少し違っていて尾根の東側を巻くように進んでいきます。

 20分ほどで北東方向に延びる尾根に乗り、ここからは広葉樹林が続く素敵な径です。径は正確には尾根上ではなく尾根の左(北側)につけられていますが、植林はなく自然林百パーセント。標高も1000mを超えて、紅葉もちょうど見頃となった感じです。ただ天気が曇りがちで青空に映える紅葉とならないのが少し残念なところです。

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(尾根に乗る:ここからは広葉樹のプロムナードがずっと続く)

 何度も立ち止まっては色づいた樹林を写真に撮りますが、やはり陽の光がないと、なかなか絵になる写真は撮れません。それでもブナも多くなってきた秋の広葉樹の森を歩くのは気分が好いですね。久しぶりの山歩きでこんな素敵な紅葉狩りが出来て顔にも笑みがこぼれます。

 歩き始めて一時間ほどでオマキ平(向山)の分岐。ちょうど尾根の辺りが赤も雑じって綺麗に色づいていたので、尾根に上がってテルモスのお茶で休憩します。後で考えてみても、この1300m付近が最も色づきが良かったように思います。

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(向山分岐付近にて)

 休憩後も尾根の北側に沿って歩くかたちになります。ただ、注意点はヌカザス・モロクボ尾根への巻き道に引き込まれないようにすること。「三頭山→」の標識もある尾根を上がって行きます。

 今まではなだらかな勾配でしたが、ここからは尾根通し。急傾斜になり、神楽入ノ峰の先には結構なアップダウンもあります。紅葉もこの先では落葉が目立つようになり、神楽入の峰の先は、ほぼ落葉しきって、はや冬枯れ径の様相でした。

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(神楽入ノ峰の先…落葉した冬枯れ径)

 前方に、「ああ、なるほど三頭山という名前の山だ」と思わせる山のシルエットが見え、何度かアップダウンをこなし、話し声が聞こえてくると三頭山の西峰に到達します。家族連れの姿も目立ち、さすがに奥多摩三山に数えられるだけあって人気の山です。少し迷いましたが、スペースもあったし、ちょうど時間もお昼の五分前ということで、西峰でおにぎりタイムにしました。

 昼食後は予定通り鞘口峠の方へ下っていきます。よく間違える人がいますが、蛸(タコ)ではなく刀をおさめる鞘(サヤ)です。読みはおそらく鞘口(さやぐち)が転訛してサイグチとなったのでしょう。コース中にはずっと↓こんな標識があって、ライトが点滅しています。後で気づいたのですが、なんとこの日はハセツネだったのですね。

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 耐久レースは10月だとばかり思っていたのですが、鞘口峠には「リタイアはこちら」と書かれた標識があり、休憩していると、その場にいた係員が「今スタートした」という連絡を受けていました。

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(鞘口峠への径でもきれいな紅葉が見られた)

 鞘口峠到着は13時前。13:05のバスには間に合わないだろうし、14:35のバスには時間が余りすぎ。。。膝の方もまだ大丈夫そう…ということで、休憩後は風張峠の方へ登り返し、都民の森の遊歩道:ヒグラシの路をのんびり歩いて時間つぶしすることにしました。

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(ヒグラシの路にて)

 歩いてみるとヒグラシの路にしろ、そのあと下りに使った黒滝の路にしろ「ほとんど歩かれていない径路」という感じです。人気(ひとけ)がまったくなく、三頭山や都民の森と聞いたときに思い浮かべるイメージとは全く違います。 三頭山で静かなコースをお望みの方は、この「○○の路」なる径路経由で歩かれることをお奨めします。

 ただ、径路は複雑に入り組んでいますので、エアリア裏面程度の地図を携行していないと今自分がどこにいるかわからなくなってしまうでしょうし、径路もザレたところが多く、どちらかというと経験者向(笑)かもしれません。

 ガスも出てきて、紅葉を堪能とはいかなかったヒグラシ&黒滝の路でしたが、静かな森をゆっくりと歩くことが出来てこれはこれでなかなか好い時間つぶしでした。で、黒滝は本当に小さい流れで、「こんなんでも滝っちゅうんかいな?」と言いたくなるぐらい、落差も飛沫も全くないチョロチョロの流れです。名瀑といった滝とはまったく違うものです。

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(落差数十センチの黒滝)

 炭焼き小屋を経由して森林館へ。中はこの季節でこの標高だけあって暖房が入っていました。檜原都民の森は以前にも一度来たことがあるはずなのですが、なにぶん十五年前の話なのでほとんど記憶に残っていませんでした。

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(森林館へ)

 帰りのバスは座れないと悲惨ということで、30分ほど前からバス停で待機。待っている間ライダーの爆音がうるさく、ああ、そうだそうだ、といろいろ思い出してきました。陽差しがなく標高1000m近くあるとさすがにバス待ちの間は肌寒く、上着を着ての待機です。

 バスは臨時が一台出て、二台でスタートしたのですが、立ち客が出る有様。立っている人には申し訳ないなと思いつつ、何度も居眠りをしながら一時間あまりかかって武蔵五日市駅に到着。五日市からはちょうどホリデー快速が連絡よかったのですが、このホリデー快速も四両しかなく、五日市駅で既に立ち客が出ていました。

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