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2013.12.25

【薄雪を踏んで…矢平山からデン笠・金ピラ山】 山バス情報129

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(矢平山山頂)

【山行日】 2013年12月22日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅  - 05:25 吉祥寺 (京王井の頭線)
吉祥寺 05:35 - 06:13 高尾  (JR中央線各駅停車)
高尾  06:14 - 06:40 梁川  (JR中央線各駅停車)

「歩行」
梁川駅  06:50 - 08:00 490m付近沢の出合い
490m付近 08:10 - 09:40 矢平山
矢平山  09:50 - 10:25 大丸
大丸   10:35 - 11:00 金山峠手前小ピーク
小ピーク 11:30 - 12:50 秋山温泉

「温泉」
秋山温泉 12:50 - 13:55 (レシート提示:390円)

「無料バス」
秋山温泉  14:00 - 14:15 上野原駅(送迎バス)

「鉄道」
上野原  14:31 - 14:48 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾   14:54 - 中央線某駅  (中央線快速電車)


【地形図】 「上野原」 「大室山」

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        (デン笠から金ピラ山へ向かう)

 水木金と続いた降水が山ではどの程度の積雪になっているのか、まったく未知数でした。ただ、山行きが三週間も空いてしまったため、奥多摩石尾根とかにスノーシュー担いでいくほどのファイトは湧いてきません。
 
 今までの経験では、こういう場合、標高800m以下だとあまり積雪は深くないことが多く、雪に足を取られるほどのことはないだろう、という予想のもと、せっかく割り引きレシートがあるのだし、秋山温泉めがけて矢平山あたりから歩いてみることにしました。

 日曜日は朝の3時過ぎに目が覚めてしまったので、早い分には困らないだろうと、身支度をして一番早い電車で出掛けたのですが。しかしよく考えてみると、今の時期は朝の日の出がやたら遅いのですね(笑)。高尾駅で松本行きに乗り換える時はまだ真っ暗でした。

 それでも、梁川駅に着く頃には夜も明けて明るくなり、この日この電車で梁川駅降車は私一人でしたけれど、あまり寂しい感じはしません。梁川駅降車なんて本当に久しぶり。笹子以外で無人駅降車というのもあまりないし…なんだか妙に懐かしい感じです。

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(早朝の梁川駅)


 せっかくなので、矢平山北西尾根というバリエーションルートも考えてはいたのですけれど、梁川を降りて目に入ってきた山塊には遠目にも雪があるのがわかるほどでしたので、いちおう北斜面ですし、凍結していると山頂直下の急斜面は厄介でしょうから、今日の所は安全策で寺下峠経由の一般登山道にしておきます。その代わり、寺下峠までの径は地形図で見ると結構面白いルートなので、現在地を確認しながら、その先の地形を予測しながら、歩くことにしました。

 「寺下峠入口」の標識で山道にはいると、さすがに北面登山道、薄暗くて少々気味が悪いくらい…。 植林帯というせいもありますが、とにかく暗い(笑)。ときおり水道管がごぼごぼと音を立ててこれがまた気味悪さを助長しているのかも…。そして寒いです。上着を脱いだのは370m付近にある最初の沢の出合(大月市の指導標がある)。

 そこからエアリアにある水道施設らしきものを見て、小尾根に一瞬乗っかる様な感じになって(実際は乗っ越して)すぐさま沢を詰める形になるところ…、ホント摩訶不思議な地形に対してよくこんなルートを編み出したものだと感心してしまいます(727・713・519という尾根も一度歩いてみたい気がします)。ルートが南西から南南東に向きを変える490m付近の沢の出合で、歩き始めから一時間ほど経過したのでお茶とサンドイッチひとつの休憩にします。このあたりから地面を覆う雪が白く目立ってきました。

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(休憩地点 このあたりから雪が目立った)


 休憩後は、地形図で予想したとおり、傾斜がきつくなって、沢を詰めたあとは尾根に向かってジグザグにアプローチしていきます。エアリアに「ロープあり滑りやすい」と記されているあたりです。この日は結局アイゼンを使いませんでしたが、これから先雪が融けずに踏み固められて凍結すると一般登山道としては厄介なところになると思います。

 鹿の鳴き声が聞こえ、尾根をジグザグに登るようになり、やがて左側に乗越して、矢平山の立派な姿が見えてくると水平道となってしばらくで寺下峠です。寺下峠にある大月市の指導標は横倒しになっていました。

 峠道の通う寺下峠は尾根の最低鞍部ではないので、指導標のある位置から矢平山方面に向かうと下りになります。そして…最低鞍部にはちょっと紛らわしい標識↓が…。これって「寺下峠はここじゃなくてもっと先だよ」ということを言いたいのでしょうけど…最近のお手製の指導標にはかえって混乱を招くようなものが多いような気がします。作成者に悪気はないのでしょうけど…。

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(これも…)

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(これも… 両方とも無い方がいいのでは、と思ってしまう…)


 763ピーク(丸ツヅク山)へ向かうと雪が増えてきました。763ピークは左手(北側)を巻く径があり、私も巻き径を通りましたが、ここが凍結すると「要アイゼン」となりそうです。巻き終わったところから見る矢平山は仰ぎ見るほどで本当に立派な姿です。北西尾根の最後はやはり見た目も結構急斜面で、今日のところは見送って正解だったかも知れません。。。

 急傾斜を登ります。こちらからだと、ちょうど南西尾根を登る感じになり、傾斜があるので、雪はほとんど姿を消し、登りやすいです。時々振り返っては頭をちょこんと出している富士山を励みにしながら登り切ると矢平山の肩。北西尾根の分岐でもあるので、少し偵察してから東進して三角点。一息入れます。

 矢平山から大地峠・大丸方面へ。。。甚之函山への分岐はマーキングはありますが、指導標はないのですね。随分昔行った時は確かあったように記憶していますが、ほぼ真北に方角を変えて下り、大丸へ向かうと…え?「Akiyama Message」の指導標が現れますが、なんと金山峠方面には通せんぼのトラロープが張ってあります。戻って甚之函山から三本杉山経由で小和田に下りるという手もありますけど…。せっかく秋山温泉の割引クーポンがあるのに…。とりあえず、大丸に行って一休みしながらどうするか決めることに…。

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(金山峠方面は何故かとおせんぼロープが…)

 大丸で地図を広げながら考えました。時刻はまだ十時半。このまま四方津に降りるのだけはやめるとして、高柄山から上野原は余りに面白くない選択肢。甚之函山まで戻るのも面倒だし今更馬鹿馬鹿しい。トラロープが張ってあったけれど、通行止めと書かれているわけでもないし、自己責任と言うことで金山峠への尾根へ予定通り入ってしまおう、ついこのあいだリンク先の女性グループが歩いたばかりで、特に危険箇所もなかったはず…たぶん大丈夫でしょう、行っちゃえ行っちゃえ! これが結論でした。

 お茶を飲み終え、金山峠への径に侵入(笑)します。金山峠へのコースはほぼ尾根通し。雑木ばかりでなく、結構植林が続いて薄暗い部分もあります。尾根上に何回か狸(?)の溜めグ●があったりして、人も少ないので動物たちの生活の場になっているのかもしれません。もう少しで金山峠というあたりで、雑木の広がる素敵なランチ場所が見つかったので、朝早かったせいか、かなりお腹も空いてきましたし、ここでお昼ごはんにしました。

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(素敵なランチ場)

 朝はきつかった風も止んで、空は雲ひとつ無い青空、葉を落とした雑木の森は陽差しが暖かく感じるほどで、30分ほどじっとしていても寒さを感じずに済みました。ここまで会ったのは一人だけ。今日も静かな山を存分に楽しめて幸せです。。。

 金山峠。来た方向を指して「大地峠・高柄山」(右)秋山村古福志 (左)秋山村金山 となっています。尾根の行く先には何も記されていません。しかし、左の金山への径は、いったいどこ?という感じで、この指導標も上野原市の建て直しが待たれます。

 左植林右自然林の尾根をたどって急坂を登り切れば616mピーク「デン笠」。標識の下には「新大地峠 大丸」とも記されていますが、これはこの先で至るということでしょう。デン笠から下って登り返せば金ピラ山。山頂は錆びたトタンが石の上に被さっていることで、それとわかる祠があります。ここまでの無事を感謝して桜井峠へ向かいます。。。


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(金比羅様の祠跡)

 ところが、このあたりではもうエアリア赤実線モードでロクに地形図も見ずに足任せに下って行ったため、桜井峠の手前の鞍部でうっかり右下(南)に降りる小道に引きずり込まれて、桜井峠を見ずに舗装道に着地してしまいました(笑)。すぐそばに農道があったので、そのまま降りてみると、落合酒店のすぐそばに出られましたが、降りたところから、桜井峠のあたりを見てみるとだいぶ手前の鞍部で降りてしまったことがよくわかりました。

 降りる直前に↓こんな指導標もあったので、別に間違いではないのでしょうが、自分が辿ろうとしていた所ではないことは明白で、こんなことでこの先バリルートとかやって大丈夫かいな…とちょっとお恥ずかしいと同時に今後が不安になってしまいました。 

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 桜井バス停で年末年始のバスダイヤを写真に収めてから、ぶらぶら車道を歩いて秋山温泉へ。この日はレシート持参で390円で入浴できたうえ、再び1月31日有効期限のレシートもゲット♪ 来年もまたこのあたりへ降りるルートをひねり出して来ちゃうかも知れません(笑)。

 この日も、もちろん無料送迎バスで上野原駅まで送ってもらい、390円でお風呂に入れてもらった上に駅まで送っていただいて、なんだか申し訳ないような、しかしトクした気分で帰途につきました。。。


 さて、富士急山梨バス上野原営業所の年末年始のダイヤですが、12月29日から1月3日は休日ダイヤですが、元旦(一月一日)だけは特別ダイヤだそうで、下の写真のような特別ダイヤだそうです。まぁ、元旦早々富士急山梨バスを利用される方はあまりいないと思いますが、山バスのネタということで。。。ちなみに年始一月四日(金)は通常ダイヤだそうです。

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(上野原発着 元旦バス時刻 クリック拡大可)


一方、梁川駅付近で見付けた、大月営業所の年末年始ダイヤですが、こちらは、12月30日が休日ダイヤ、12月31日大晦日から1月3日までが特別ダイヤだそうです。

特別ダイヤの写真はちょっと見えにくくて申し訳ないのだけれど、こんな↓感じ…。
朝の便はほとんど使い物にならない感じですかね…。

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(見えにくくてごめんなさい…いちおうクリック拡大可です)

何しろものすごい寒さだったので、ビニールが結露してて(笑)。 
詳しくは大月営業所(0554-22-6600)へ直接お問い合わせ下さいませ。
m(__)m

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コメント

ゴン太さん、こんばんは。

阿夫利山の後しばらく更新がなかったので、「次はどこかな?」と楽しみにしていましたが、秋山温泉界隈の再登場には脱帽しました。(笑)

この界隈は数年前に歩いたきりですが、もちろん当時は大丸から金山峠方面のロープなどありませんでした。あくまでも推測ですが、最近は金山峠方面へ行くハイカーが増えて、踏み跡も道のようになり(ゴン太さんの写真)大丸から縦走路を歩くハイカーが金山峠方向へ迷い込まないようにロープを張っているのかもしれません。

金山峠から金山への道は、以前は暗い植林の中にはっきりふまれていた記憶があります。峠から少し大丸のほうに戻るように下っていたような記憶があります。金山峠の古福志側はなかなか良い感じだったと思います。デン笠もカマボコ板に手書きの見落としそうな表示があっただけでした。

投稿: AKIO | 2013.12.26 20:31

 AKIOさん、こんばんは~。
コメントどうもありがとうございます。

 秋山温泉連チャンは、芸がないなとは思いましたけど(笑)、何と言っても390円ですからね。。。バス代と考えても安いのに、
温泉入浴料+バス代<400円
ですから…。これはお得ですよ、絶対。

 リンク先の女性陣が忘年会山行で金ピラ&デン笠で楽しそうだったし、金ピラもデン笠も行ったことのない場所だし、温泉割引の期限が今月中だし、で、もうここしかない!という感じでした。

 とおせんぼロープは、なるほど以前に比べて確かに濃くなった踏み跡ですから、AKIOさんのおっしゃるように、うっかり迷い込まないように張ってあるだけなのかもしれませんね。高柄山や四方津に向かう人が金山峠に行っちゃったりしたら、確かにタイヘンですものね。疑問氷解しました、どうもありがとうございます。

 金山峠から金山への径はおっしゃるように、地形図で見てみると、少し大丸に戻ったあたりから尾根伝いに降りていますね。今度行く機会があったら、も一度確認し直してみます。

 ただまぁ、金山の集落に降りるハイカーってほとんどいないでしょうね。今はクルマでしょうけど、ちょっと前までは金山の集落の人は峠を越えて秋山側にしょっちゅう行き来していたのでしょうから、まだたどることぐらいはできるかもしれませんね。

投稿: ゴン太 | 2013.12.26 22:14

こんばんは~
山納め?はデン笠・キンピラでしたか!
通せんぼのロープ、
私たちは登り切ったところにあったので「あらら」でしたが
反対側から来るとくぐって入るには勇気がいりますよね。
「素敵なランチ場」は私たちとおんなじ場所かも♪
で、何を隠そう「金山峠・新大地峠⇒」の指導標のところで、みんなでトゲトゲを取りっこしてたんです(^^;
桜井峠からアメリカセンダングサ攻撃にあってやっと解放されたらあの指導標が目の前にあって、
私たちはそこで右へ直角に折れて矢印のほうへ登って行きました。
ゴン太さんは下ってきて左へ行けば桜井峠だったはず。
でも、センダングサ攻撃に会わなくてかえってよかったかもですネ(^^ゞ

良いお年を♪

投稿: pallet | 2013.12.28 23:44

 palletさん、こんばんは~。コメントどうもありがとうございます。

 そうですね、今年はこれが山納めになってしまいそうです。今日はお寝坊したうえに、台所周りの大掃除を念入りにやっていたら、あっという間に日が暮れてしまいました。普段からきれいにしておけばいいのでしょうけど…、毎年結局こうなってしまいます(笑)。

 ランチ場はpalletさんたちもここかな~と思いながら、しゃがんでいました。そこだけ雪がなかったので私は樹の根元に陣取りましたけど、たぶんほとんど同じ場所でしょうね~。

 棘のとりっこは、あの指導標の所でしたか…。左に折れる道には気づかず、指導標からものの1分で舗装道路に着地してしまって…。「あれー?トゲトゲの径に行く前に降りちゃったよ、せっかくスパッツで防御態勢ばっちりだったのになぁ…(笑)」なんて感じで、戻ろうかとも思ったのですけど、まぁ、また来ればいいや、とそのまま温泉に向かいました。

来年は何処かのお山でバッタリ出来ることを楽しみにしています。
よいお年をお迎えください。

 

投稿: ゴン太 | 2013.12.29 18:31

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