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2013.12.03

【無生野行きバスに乗って…阿夫利山 北尾根~北東尾根】 山バス情報128

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(阿夫利山北尾根…まだ紅葉が楽しめた)

【山行日】 2013年12月01日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅  - 07:44 北野 (京王線急行)
北野  07:45 - 07:55 高尾  (京王線)
高尾  08:01 - 08:25 上野原 (JR中央線)

「バス」
上野原駅 08:28 - 09:00 古福志 (富士急山梨バス 510円)

「歩行」
古福志   09:10 - 09:30 北尾根末端
尾根末端  09:40 - 10:55 阿夫利山
阿夫利山  11:25 - 12:15 490圏峰
490圏峰 12:25 - 13:05 秋山温泉

「温泉」
秋山温泉  13:05 - 14:00 (700円/一日)

「無料バス」
秋山温泉  14:00 - 14:15 上野原駅(送迎バス)

「鉄道」
上野原  14:31 - 14:48 高尾 (JR中央線)
高尾   14:54 - 中央線某駅  (中央線快速電車)


【地形図】 「大室山」


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(同じく阿夫利山北尾根にて)

 このブログを始めてから何故かずっと乗っていなかった上野原発無生野行きのバス…。調べてみたら、最後に乗ったのはナント12年も前! どうしてでしょう? 自分でもこんなに長いこと乗っていなかったのが不思議です。そういえば、帰りのバスが随分前から14時台一本になっちゃった…そこらへんが「もし逃したら…」ということで、乗っていなかった原因のひとつかも知れません。とにかくハイシーズンでもこのバスだけは99%空いているんですけど、その代わり乗っている人がとにかくみなさん玄人っぽい(笑)のは昔と変わりありませんね…。

 今回も松浦本『バリエーションルートを楽しむ』を参考に、というか、(ほとんど)まんま記事通りに、北尾根を登り北東尾根を下ってみました。このコースなら下山先が秋山温泉なので、時間が余ろうが、富岡15:07に乗り遅れようが、秋山温泉の無料送迎バスがあるので、安心です。

 久しぶりに乗った無生野行き、長いこと乗っていないうちにいつのまにか、そこら中に立派なトンネルとバイパスが出来ているのにびっくり。でも、富士急バスは昔の小道を昔通りのんびり走るのですね。乗っていて「やっぱこのバス好いなぁ」と惚れ直し(笑)ました。

 松浦本では、古福志の先の神田木橋を過ぎたところで降ろしてもらうように書いてありますけど、玄人ばかり乗っている車内で「もう少し先のナントカ橋で降ろしてくれ」と言う勇気はなくて、というのはウソで、古福志バス停の写真を撮りたかったので、古福志で降りました。バス停の写真を撮りたいというようなけったいな趣味を持っていなければ、発車前に運転手さんに予め言っておいた方がいいです(古福志バス停からだと10分ぐらい余計に歩かされます)。

 橋を渡ってすぐの山梨大瀬工業の手前の階段を下りて行きます。↓こんな案内表示がありますが、これはお車でいらっしゃる方への案内。我々バス派は、300m先まで行ったりしないように。

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 降りていくとすぐに吊り橋が見えてきますが、これが「夢の掛橋」。ロマンチックな名前は明らかにネーミングミスです(笑)。渡るとそこがもうキャンプ場ですから、上の方へずっと上がっていくとバンガローがあってその奥が北尾根の末端。取り付きは松浦本通りで至極簡単です。

 高度差400m弱。稜線まで一時間強で行けそうですから、尾根の取り付き(休憩舎)でいきなりティータイム。ここから見えるデン笠・金ピラ山がなかなか好い秋色を見せてくれていて、阿夫利山にしろ、デン笠にしろ、昔はエアリアに破線も入っていなかったのに、このあたりも随分歩かれるようになってきたのですかね~。

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(尾根末端の休憩舎…ここでいきなりティータイム)

 この北尾根、おおむね右植林、左雑木で、左側ばかり見ながら歩を進めていきます。12月入りだというのに、まだこの高度では落葉しきっていなくて、もちろん、錦繍とはいかないのだけれど、まだまだ紅葉が楽しめたりして…、でも目の前ではらはらと落ちていく葉を見ていると、もう紅葉もこれで打ち止めかなぁ、などと少し物寂しい感じもしたり。。。

 今日も天気は好く快晴で風も無し。二週連続で山日和の日に山に出掛けられる幸せをかみしめながら、急坂を登り切ると左に曲がるような感じで563ピーク。確かに枯れ木が三本並んでいるのが見つかりました。

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 高度を600、650と上げていっても結構黄葉は楽しめて↑、阿夫利山って晩秋の名残黄葉山行に結構いいのかも…と考えながら、地形図で覚悟していた稜線前の急坂も、それほど苦しまずに登り切って、出たところは…710m圏峰のやや左(東)。地形図を注意してみていないと、北尾根の下り口って結構見付けるのは難しい気がします。もちろんマーキングはありますが、そこは尾根が分岐しているようには上からはなかなか見えない感じの場所です。

 さて稜線に出ると、さすがにエアリア赤線が通っているだけあって、結構明瞭な踏み跡が認められます。松浦本では718ピークに寄っていますが、つまらなそうなところらしい(笑)ので、カット。阿夫利山に直行します。…と、12月だというのに健気に花を咲かせているのに気づきました…。

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稜線は巻き径もありますが、尾根上にも踏み跡はあり、ここから三つ目のピークが阿夫利山のはず、と地形図を見ながら予想をつけて、尾根通しに進んでいくと、予想通り三つ目のピークが阿夫利山。

 山名表示とその下に木を何本も並べただけの超簡易ベンチ(笑)があるだけの静かな山頂。11時前と少し早いですが、ここ以外ランチ場所のアテもないので、お昼ごはんにしました。

 阿夫利山山頂は大室山が立派な姿を見せてくれるのですが、その右手にあるはずの富士山はおそらく御正体(?)に隠されて見えません。そんなわけで、折角の快晴なのに展望が…と少し残念に思っているところに目に飛び込んできたのが西に見える白銀の山塊♪。これって南アは間違いないと思うのですが、甲斐駒にしては丸っぽいし、ひょっとして今夏登ったナンバーツーのあそこ? 自信がないのですが…どうもそんな気もしてます。

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(南アは間違いないと思うんだけど…)

 
 昼食後、久しぶりの尾根下りです。地形図・松浦本のコピー・コンパスを握りしめ、気を入れて下り始めます。地形図の破線や最近のエアリア赤線と最初の方は重なりますが、地形図を見ながら自分なりの予想も加えて判断していくことを心掛けました。

 しかし、この最初の稜線はとてもイイですね~。落ち葉積もる雑木の径をゆるゆる、という感じで、とても気に入りました。黄葉もそれなりに楽しめますし、とにかく静か。ここまで(というか実は最初から最後まで)山中では誰にも会わないし、こんな素敵な場所を独り占めはちょっと贅沢すぎたかもしれません。

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(結局山中では誰にも会わなかった…)

 さて、エアリア実線(地形図破線)と別れて尾根を直進するところですが、ここには「←阿夫利山 ● 富岡バス停・秋山温泉→」の上野原市の指導標の次に ”お手製”の指導標があって、ご丁寧に私がこれから入ろうとする尾根に「祠~左回り富岡」と記されたものも掲げられています。

 う~ん、結論から先に言うのはどうかとも思うのですが、この先難しい尾根の分岐で確かにマーキングはあるのですけど、ここに指導標を掲示するのなら、その先の難しい分岐にも指導標をつけないと…。地形判断できない人がコンパスや地形図無しで入った場合、尾根ひとつ間違えただけで、そこから先はまさに迷宮ってことですから…。だいたいこの先舗装道路に出るまで標識も指導標も一切無しですから、マーキング通りに辿れたとしてもかなり不安になるんじゃないでしょうか。。。
 
 初っぱな結構急傾斜な尾根の直下りもありますし踏み跡も不明瞭。そしてなにより尾根の分岐が結構難しい…特に540m圏。490m圏、460m圏、その下の尾根が二手に分かれるところもちょっとね。。。踏み跡を追うだけしか出来ない人が下りにとるのは危険な気がします。

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(金比羅様の小祠…490m圏峰ではなく、北に突き出た尾根のコブにある)

 とはいえ、この尾根、巧いこと辿れたから言うのではないですが、かなり楽しい尾根でした。地図読みの面白さ、ほどよい緊張感、そして静かな尾根の魅力。そういったものがこの小さな山塊にぎっしり詰まっているという感じです。最後、小さな工場の脇を通って道路に出ると、そこには来た方角を指して「阿夫利山→3」という山頂で見た山名板と同じ書体の指導標がありました。

 バス通りに出ず、里道を通り近道をして秋山温泉へ。確か昔は千円以上払わないといけないクア施設という感じだったと思うのですが、今は温泉だけなら700円で一日入り放題。これで無料の送迎バスもあるし、レシートには「得!得!!390円券」と印字されていて、今月31日の有効期限内なら、このレシートを持参すれば390円で入館できて、しかも帰りは無料で上野原まで送ってもらえるらしい!? …ということで、このあたりに降りるプランを思案中です(笑)。

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(秋山温泉)

 秋山温泉のバス、行きの富士急バスが通らなかった、例のバイパスや新設トンネルをひた走るので、15分ほどで上野原の駅に着いてしまいます。私は14時ちょうど発に乗ったのですが、どうなんでしょう、15:30発ってひょっとして15:07の富士急バスとたいして違わない時刻に上野原の駅にいるんじゃないでしょうか…。
 

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コメント

ゴン太さん、こんばんは。

何年か前に全く同じコースを辿ったので懐かしかったです。まだ紅葉も綺麗ですね。小生も北東尾根は分岐が多いので楽しめました。下りきった民家の横の細い道は、当時は道標もなかったので「登りに取ると入り口が難しいなぁ」と思いました。何か表示がないと、あそこを入っていくのはちょっと勇気がいると思います。

先月17日(日)は奥牧野BS~県界尾根~平野峠~安寺沢林道~阿夫利山南尾根~井戸沢ノ頭~金剛山と歩いて、温泉に入って送迎バスを利用しました。以前は日曜日はバスは休みだったと記憶していましたが、サイトを見ると毎日運行しているようなので電話で問い合わせたら、要望が多いので9月から日曜日も運行することになったそうです。序でに見たウエブサイトのクーポンを印刷して持って行くと500円でした。(印刷しなくても携帯電話でそのページを見せたら良いそうです。)バス代だけで温泉に入って更に上野原まで送ってもらえるのですから、本当に素晴らしいですね。

小生は阿夫利山と井戸沢ノ頭の間が好きなので何回か歩いていますが、大抵秋か冬なので一度春に歩いてみたいと思っています。数年前の初訪時に比べると道標はだんだん整備されているようですが、ハイカーが増えているようでもなく、手軽に静かな山歩きが楽しめるお気に入りの一つです。

投稿: AKIO | 2013.12.04 20:37

 AKIOさん、こんばんは~。コメントどうもありがとうございます。17日に歩かれたコース、このあたりに不案内なものですから、「え、どこどこ?」という感じで、調べてみました。金剛山というのは阿夫利山の東北東にある632mピークのことなのですね。

 そして、ここらへん、どうなっているのかなぁ、と気になっていた県境尾根。ここを登路に平野峠までなんてシブ過ぎます!

 なるほど、こんな小さな山塊でも、AKIOさんは、随分たっぷり歩かれたのだなぁ~と感心してしまいました。それに奥牧野から歩かれたということは、たぶん藤野発06:47バスで早朝スタートってことですよね。これにも一本とられた!という感じです。なんだか、AKIOさんにはいつも教えられてばかりです。。。

 それから、温泉の送迎バス…以前調べた時は、おっしゃるとおり、ああ日曜は走っていないのか…とがっかりしたのですが、いつの間にか日曜ダイヤがあって、しかも月~土にはない15:30発というなんともイイ時間帯のバスがあるので、日曜ダイヤの方が私には好都合です。

 ここらへん、今回の訪問とAKIOさんのコメントで俄然興味が湧いてきました。私もこのあたりの支尾根を踏査してみたくなっちゃいました。どうもありがとうございます♪

投稿: ゴン太 | 2013.12.05 19:59

あらららら、私もこの日上野原の駅で行先は違うけど同じ時間のバスを待ってたんですよ~。
先週のレポで「あら、sanpoさんと同じバスだったんだ!」って思ってたばかりなのに(^^ゞ
この時間帯は誰かに会いそうなので、キョロキョロはしていたんですが…
お顔を知らない方は探しようがありませんでした、残念!
で、昨日は私、sanpoさんやcyu2さんたちとご一緒で
この無生野行きのバスに乗りました(^^)。
帰り道でゴン太さんのことちょこっと話題に出てたんですよ
くしゃみ出ませんでしたか(^^ゞ

投稿: pallet | 2013.12.08 11:37

 
 palletさん、こんばんは~。コメントどうもありがとうございます。

 花粉の季節でもないのに、どうしたのかな?と不思議に思っていたのですよ~(笑)というのはウソですけど…、そうですか、うれしいな、女子三名の山行で私のこと話題にしてくれたなんて…、光栄です。。。でもどうして話題に出たんでしょう。やっぱ無生野行きバスに乗ったばかりだったから?

 それにしても、この時期に、そのメンバで、無生野行きのバスということは…ウフフ、わかりましたよ、去年のリベンジに私がこの日登ったお山のすぐ近くに行かれたのですね♪ そうと知っていたら、私もゴボウを削って作った料理を持って待ち伏せしていましたのに…なんてね(笑)。

 そうそう、この日のバスですけれど、電車25分のバス28分だったので、電車降りるやすぐバスに乗ってしまったので、まるで周囲を注意してみる余裕がなくて、仮にお顔を存じ上げていても見逃してしまったかも知れません。

 山を再開してから、cyu2さんと丹沢大山でニアミスするし、sanpoさんとpalletさんはバスでニアミスするし、そのうちどこかのお山でお会いするかも知れませんね。。。グリーンのウエアにエンジ色のザックで、ちょっと取っつきにくい感じの単独男を見かけたら、ゴン太かもと疑ってみてくださいまし。。。

そうそう、山を再開する最後の一押しがあのみなさんの楽しそうな菊花山~馬立山のレポだったりしたのですよ。

お三方のレポ楽しみにしていますね♪

投稿: ゴン太 | 2013.12.08 19:53

ゴン太さん、こんにちは~。
ってことで勝手におウワサさせて頂きました(^^♪
バッタリ残念でしたね~って。

秋山温泉無料送迎バス、そっか!帰りだけ使えばいいんですね!
いつも行きたいと思いつつ、駅からのバスが使いづらい時間帯だったので。
わたしも帰り利用でコース考えてみようと思いました、情報ありがとうです。

投稿: cyu2 | 2013.12.13 13:11

 cyu2さん、こんばんは~。
コメントどうもありがとうございます。

 cyu2さんはじめみなさんの女子会忘年山行レポ読ませていただきましたが、本当に楽しそうで羨ましかったです。私はジコチュウな男で、タクシー相乗りはしても、その先は一人歩きしたいと考える人間なのですが、去年・今年と催された女子会のレポを拝見すると、こういうのだったら、一年に一回ぐらい私もオフ会山行してみてもいいかなぁ、なんて思ってしまいます(笑)。

 今年になって山を再開したばかりだというのに、cyu2さん、sanpoさん、palletさんとリンクさせていただいている女性ハイカーさんにニアミス。。。お互いその場で気づけなかったのは残念でしたけど、こういうご縁を実際に山や山に行くバスという場所で持てたことですし、そのうちまたどこかでバッタリお会いできるような感じがしています。

 秋山温泉のバスは、つい最近日曜運行が始まったばかりのようで、個人的には、これも山バスの充実の一環なんじゃないかと思っています。。。あのあたりは比較的マイナーな山域なので、帰りのバスとして使うようなプランは立てにくいかも知れませんが、温泉で時間調整はいくらでも出来ますので、是非一度ご利用になってみて下さい。入浴料は普通ですし、バス代は無料ですから、ホント利用価値はあると思います。
 

投稿: ゴン太 | 2013.12.14 22:17

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