【超美林♪ 権現山鋸尾根】 山バス情報118
【山行日】 2013年04月29日(祝)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
京王線某駅 - 06:52 北野 (京王線)
北野 06:54 - 07:04 高尾 (京王線)
高尾 07:11 - 07:44 猿橋 (JR中央線)
「バス」
猿橋 08:18 - 08:50 浅川 (富士急山梨バス 570円)
「歩行」
浅川 08:52 - 09:30 浅川峠
浅川峠 09:35 - 10:40 権現山
権現山 10:45 - 11:35 1267.5の先の小ピーク
小ピーク 11:55 - 12:10 北峰
北峰 12:20 - 14:15 杉平入口バス停
「バス」
杉平入口 14:33 - 15:00 猿橋駅 (富士急山梨バス)
「鉄道」
猿橋 15:25 - 中央線某駅 (JR中央線快速電車東京行き)
せっかく好天に恵まれたGW前半。矢岳に続いてもうひとつどこか出掛けたい…。この時期は天気さえ好ければ、そしてお金と体力さえ持てば(笑)毎日でも歩きたい、一年で一番山が活き活きと輝く季節ですね。
矢岳は行き帰りともバスを使わなかったので、パスモは意外に残高が減っていません。今回は、行き帰りともバスを使ってみたいのですが、GWですから、空いたバスとなるとかなり限定されます。。。富士急バスの大月営業所管轄バスならこの時期でも空いていることが多いので、行きは浅川行き帰りは上和田発の猿橋駅発着バスで権現山から麻生山経由で鋸尾根を下るコース、ここなら巧くいけば咲き残りのヒカゲさんにも会えるかも知れないし、実はいつか歩こうと思っていたもののずっと先延ばしにしていたルートだったので、今回歩いてみようということになりました。
交通費を節約すべく京王線経由で猿橋に浅川行きバス発車時刻の30分前に到着しましたが、さすがにGW。バス停前には大勢の登山客。山に使える朝のバスは8:18の浅川行きと8:28の上和田行きぐらいのものとはいえ、浅川行きのバスで立ち客が出るのを見たのは初めてのこと。。。みんな浅川から浅川峠で、半分は扇山としてもあとの半分はみんな権現山??? ウソでしょ、そんな…と思いきや、福泉寺前で7割以上が下車。皆さん百蔵山へこちらから登られるのですね。
猿橋ですでに柔軟体操を済ませておいたので、浅川バス停からはすぐに出発。今日はできることなら杉平入口発16:12ではなくその前の14:33のバスに間に合わせたい事情があったので、私にしてはハイペースで40分かからずに浅川峠着。
浅川峠から権現山への稜線は何度も通ったお気に入りの径。最初は平坦な自然林の多い径で、ちょうど芽吹き始めたばかりの萌葱色の新緑が美しい。チゴユリ(?)が咲いているのも見付けられて、ルンルン気分で進んで行くと、やがて急傾斜が目の前になるので、ここでいつものように水分補給をして気合いを入れ直してから急登に取りかかります。
この急登は、尾根にジグザグを切ってくれてはいるのですが、距離は短いのに高度差は大きいので、やはり何度登っても簡単には登らせてもらえません。それに今朝、通常使用の登山靴に穴が空いていた(笑)のに気づいて、重登山靴に履き替えたのもあって、足がなかなか前に進まない…そしてこの靴を履くと決まって出来る踵の靴擦れが気に掛かります。
しかしどんな急傾斜もいつかは終わるもので、権現山の肩に到着。楽しそうな声の聞こえる権現山に寄るべく、疲れた足を何とか持ち上げて山頂へ。朝京王線の窓からこの季節にしてはクッキリ見えていた富士山ですが、やはりこの季節では10時半ともなると霞んでしまって、写真には巧く収められないので、自分の目にしっかり焼き付けて、一休みした後は元の径を下って権現山の肩から麻生山方面へ…。
いつかそのうち…と思いながらもなかなか足が向かずに実行に移せないコースというものが私は多くて、この麻生山方面の尾根もそのひとつ。ガイドブックなどでもまずお目にかかれない比較的マイナーなルートですが、エアリアでは赤実線ですし、前回の矢岳がRF・RF・RFだっただけに、こういうRF不要の一般登山道をのんびり歩くというのも佳いものです。
径は本当に静かで、アップダウンもあまりなく、稜線は自然林が芽吹き前とはいえ美しい。ときどきコブを上手に巻いてくれたりして、ゆったり静かな径を歩きたい方にはお奨めです。マメザクラやミツバツツジも咲いていて、稜線もすっかり春の雰囲気です。
権現山から1時間弱で着いた麻生山の標識がある1267.5mの三角点では、先客のご夫婦がひと組いらしたので、その先の小ピークでお昼ごはんにしました。
昼食後、北峰方向へ。駒宮の分岐を見送り尾名手峠へ向けて下りにかかります。下り切った尾名手峠は古くなって判読不能な木の指導標の残骸と、破損して道標が地面に置かれている大月市のプラスティックの指導標がありますが、一般登山道にしてはちょっと頼りない感じになります。
(壊れて地面に落ちた大月市の指導標…そろそろ新しいのに取り替えないと…)
尾名手峠からはこれまでとは打って変わって、アップダウンの激しい急傾斜急下降の岩尾根が続きます。前方に見えている北峰らしいピークまで結構時間がかかり、神経も使うところです。確か松浦本の記述ではここら辺にヒカゲさんがいるハズだけど…見あたらないなぁ…、靴擦れも痛いし、慣れない重い登山靴で転落しないようにへっぴり腰でアップダウンをこなしていくものの、ヒカゲツツジの姿は見えず、「あれって確かシャクナゲみたいな葉っぱだったよなぁ」などと思いながら、進んで行くも葉っぱにも気づかないまま、前方に見える北峰へ急登…。
ん?もしかして前方に見えた北峰だと思っていたピークは偽ピーク?と登り着くと、そこは鏡のある紛れもない北峰(笑)。結局お恥ずかしい話ながら、葉っぱにも気づかずヒカゲさんを見逃してしまったようです。もしかしたら咲いているのにも気づかなかったのかな?とよっぽど戻って見直そうかとも考えたのですが、「いやいくら何でも咲いていれば気づくだろう…きっと終わってしまったんだ…花は全部落ちてしまって咲き残りもなかった、そうだきっとそうだ、そうに違いない」と無理矢理自分を納得させて(笑)、大峰やその向こうに見える大菩薩の展望を楽しみつつ、一休みしたら、鋸尾根の指導標に従って、下山開始。
時間は12時20分。14時半のバスまで2時間ありますから、慌てずゆっくり下ることに。。。鋸尾根というと、岩場・ヤセ尾根の登降を繰り返すようなイメージが強いのですが、この尾根は岩場は上手に巻いてくれていますし、全体に緩やかな下りの歩きやすい尾根でした。
で、この鋸尾根、下部へ降りるほどに、落ち葉ザクザクの気持ちの好い雑木林がずっとずっと続いてくれて、下手っぴいな写真では巧く伝わらないのですが、私の乏しい山歩き経験の中でおそらくナンバーワンの素晴らしい美林です。とかく自然林が多い登山道でも、多くは途中にところどころ植林帯が混ざるものですが、この尾根は標高にして650mあたりまでまったく植林というものに出会いません。
下の方ではヤマツツジも咲き始めていて、この超美林とヤマツツジ、そしてマルバアオダモ↑の白い花も美しく咲き誇り、ヒカゲさん見逃しの失態もすっかり忘れさせてくれるほどの感激でした。
(降り立った小姓集落からみた新緑の山肌…降り立った集落もまた素晴らしかった)
強いて難をあげるとすれば、登山道下部にある倒木の多さで、これがちょっと玉に瑕といえばそうなのですが、それにしても素晴らしすぎる美林で、これは是非とも紅葉の時期に歩き直さなくては!との思いで下山。最後は竹林の脇を通り、民家のすぐ脇を抜けて、舗装道路へ。北峰から杉平バス停までコースタイム1時間半のところを2時間近くかかってバス停到着。近所の子どもに気持ちの好い挨拶を頂き、残った水筒の水を飲みながら猿橋経由大月行きのバスを待ちました。
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コメント
権現山でしたか!
私も昨日、浅川から権現山へ行こうとしていたんですよ~。
ヤマツツジに魅かれて扇山(南尾根から)~百蔵山へ行ってしまいましたが。
でも、権現は墓村に下りる予定だったので、行かなくてよかった。
ここなら私でも行けそう…。このコースいただきです(^^ゞ
で、マルバアオダモ、私も見てきました。
初めて見たような気がします。さわやかな美しい花でした♪
投稿: pallet | 2013.05.06 22:26
palletさん、こんばんは。いつもコメント、ありがとうございます~。
扇山南尾根のヤマツツジ、私は歩いたことが無いので、一度みてみたいのですが、レポ拝見すると、ずいぶん沢山咲いているようですね。花付の悪い樹はあまりなかったですか?
3日に歩いた殿平のヤマツツジもそうだったのですが、樹によって花付の善し悪しが極端に違いました。なんかアカヤシオもそうだったのですが、ツツジ系は今年は樹によって花付きがまちまちというのがわたしの印象です。
マルバアオダモ、でいいのかどうかいまいち自信がないのですが、私も今回目にとまったこの花は何だ!?という感じでネットで調べて、どうもコレなんじゃないかと…。たぶん同じ花を見ているのだと思うのですが、新緑のライトグリーンにとてもよくあう白色ですよね。
そうそう、私も今の季節、降り立った山麓で山肌にゴソッとある藤の花が大好きです。長い林道歩きも、山肌の新緑に時折混じるあの薄紫が見えると思わず頬がゆるみます♪
膝の方の調子ももう余り心配しなくてよさそうですね。無理せず、マイペースでお山を楽しんでください。
投稿: ゴン太 | 2013.05.06 23:06