« 【ヤマツツジ咲く殿平から滝子山東尾根をたどる】 | トップページ | 【吹切尾根から雁ヶ腹摺山 その2】 山バス情報119 »

2013.05.08

【吹切尾根から雁ヶ腹摺山 その1】 山バス情報119

Fukkiri_one42
(鳥屋ノ丸の手前にて)

【山行日】2013年05月05日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 05:25 吉祥寺 (京王井の頭線)
吉祥寺   05:35 - 06:13 高尾  (中央線各駅停車)
高尾    06:14 - 06:51 大月  (中央線各駅停車)

「バス」
大月 07:00 - 07:22 桑西 (富士急山梨バス 460円)

「歩行」
桑西    07:30 - 08:40 鳥屋ノ丸(1205m峰)
鳥屋の丸  08:50 - 10:00 野脇ノ峰
野脇の峰  10:10 - 10:55 1516m
1516  11:10 - 12:05 雁ヶ腹摺山
雁ヶ腹摺山 12:35 - 13:15 林道交差点の先
林道交差  13:20 - 14:05 金山峠
金山峠   14:10 - 15:00 金山鉱泉山口館

「温泉」
金山鉱泉山口館 15:00 - 15:40 (500円)

「歩行」
山口館 15:40 - 16:30 遅能戸

「バス」
遅能戸 17:09 - 17:30 大月駅 (富士急山梨バス 280円)

「鉄道」
大月  17:34 - 18:22 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  18:34 - 京王線某駅  (京王線準特急)

【地形図】 「大月」 「七保」

Fukkiri_one45
(これも鳥屋ノ丸手前 … 全般に面白い形の樹が多かった)

 五百円札のモデルとされている雁ヶ腹摺山。もう近年は大峠から登るのが当たり前となった感がありますが、松浦本『バリエーションルートを楽しむ』で紹介されている吹切尾根下降の記事と併せて紹介されている鳥屋ノ丸(1205m峰)へ桑西から登るルートを組み合わせて、タクシーを使わずに雁ヶ腹摺山を日帰り、帰りは念願の(?)金山鉱泉での立ち寄り湯もお許し頂いて、まさにお腹いっぱい大満足の一日となりました♪

 ただし、今回も登りのコースはいわゆるバリエーションルートで、地形図とコンパスを使って向かうべき方向を割り出すスキルが必要です。標識は数ヶ所ありますが、いわゆる指導標は皆無、踏み跡も薄くかつ錯綜した部分が多く、記事のコピー片手に歩けるわけではありません。

 このところ、朝一番の高尾発松本行き電車に乗るのに、吉祥寺経由で行くようになった関係で、前の方の車両に乗っていたところ、この日はリンク先の方々に松本行き電車の中でバッタリ♪ ビックリするやら、久しぶりで嬉しいやら、今日も楽しい一日が始まりそうです。

 大月駅で下車してトイレに行って出てくると、駅前のすっかり立派になったバスターミナルにハマイバ前行き富士急山梨バスの旧型車両(床が板張り)がスタンバイ。乗客といったら登山者は私だけ。私の他は地元関係の方が一人で、結局乗客二人で出発。。。とてもGWとは思えない状況です。皆さん、このバスを是非ご利用検討してください。なくすのは非常に惜しいバスです。

Fukkiri_one1
(まだ走っている旧型バス)

 桑西で降りてバス停の写真を撮ってから歩き出します。松浦本では☆ひとつだし、取り付きは簡単なんだろうと高を括っていたのは、少し最近調子に乗りすぎていたのでしょう。。。

 まず最初の取り付きの「最後の民家のすぐ先の右手の立ち木に「鳥屋ノ丸登山口」とビニールに書かれている所」ですが、かなり気をつけていないと見落としてしまいそうです。実際は「トヤノ丸登り口」と書かれた板きれがビニールに包まれて木の根っこにそっと立てかけてあるのですが、本当に目立たないので、よ~く右手を見ないといけません。その表示の左に可愛い木橋があるのでそこから山道に入ります。

Fukkiri_one17
(橋というほどでもないけれど…)


 そして鳥屋ノ丸の南西尾根に乗る前がまたちょっと難しいです。「左上にアンテナを見る」のあとの、900mの赤テープで左後方に登るところですが、赤テープがある地点には左後方だけでなく道なりの踏み跡もあって、こちらへついつい行ってしまいます。私もつい進んでしまったのですが、コンパスを取り出してみると、進んだ先からは北東方向に進む尾根(南西尾根)には立てないことが判ります。

 戻って赤テープのところから左後方へ這い上がって、ちょうど先ほど左上に見たアンテナを左下に見るように上がっていけば、割とあっさり南西尾根に立てます。上がった所にも先ほどと同じ赤テープがあります。

Fukkiri_one32
(南西尾根に上がったところ)

 目的の尾根に乗ってしまえば、あとはもう難しいことはありません。踏み跡もしっかりしてきますし、明瞭な尾根です。藪もなく幅も広いので歩きやすいです。急登をこなし、ブナが現れてくれば鳥屋ノ丸山頂はすぐです。とても面白い形のブナもあり、結構楽しめます。山頂には割と新しい標識があって、「鳥屋ノ丸 ヒッチ」と木の板に白字で書かれています。ヒッチって何でしょう? 良く見ると「←御前ノ頭 ◆ 野脇ノ峰→」と書かれた古いお手製の指導標も石標の近くに置かれています。

 鳥屋ノ丸で休憩後、野脇ノ峰を目指します。松浦本は下りのガイドですので、ガイドを参照する時は逆回しにして読まないといけません(笑)。北北西に尾根通しで歩きます。いきなりスズタケの藪ですが、鹿に喰われたのか刈払いしたのか葉っぱはほとんどありません。

Fukkiri_one52
(鳥屋ノ丸を後に北へ…スズタケのヤブが始まる)

 送電鉄塔の手前で送電線の巡視路が左から上がってきています。あれ?もしかして、桑西から野分沢を進んでこの巡視路で来る方がラクなのでは?などと一瞬考えてしまいました。地形図を見れば野分沢には破線路もありますし。どうなんでしょう? ただ、この送電鉄塔も送電線も私の古い地形図には載っていません。巨大な鉄塔ですし、結構新しいのでしょう。そういえば滝子山の東尾根でも同様に地形図に載っていない送電鉄塔がありました。あれと多分繋がっているのでしょうね。
 
 スズタケはうるさいけれど、新緑がきれいで、ブナも沢山あるので、尾根通しに楽しく進んでいきます。ときにこれってあのお方の仕業?というような皮の剥げ方の樹もあったりしてちょいとビビリます。

Fukkiri_one81
(この剥がれ方って…)

 登りになって小ピークで方向を少しかえるあたりまではいいのですが、もうその先の登りといったら、またアレです(笑)急傾斜を直登&急傾斜を直登。。。野脇ノ峰の前の林道に上がるまでは、相当厳しいだろうなと、おウチで地形図を眺めていた時から覚悟はしていましたけれど、やっぱり実際登ってみると、当たり前ですが息が切れます。ブナやミズナラが美しいのが救いですが、とにかく厳しい登り。

 で、ちょうど一番しんどかったあたりに松浦本にも載っているコケコッコみたいなブナ。 松浦本の写真だと完全に和んでいる写真ですけど、そりゃそっちは下りですからね(笑)。こっちは胸突き八丁で汗もボタボタ。それでもやっぱりあのブナには笑っちゃいました。

Fukkiri_one120


 で、このコケコッコ↑を過ぎれば、もうひと登りで林道です。立派な舗装道路。誰がどのように使うのかわからないけれど、カーブミラーもあって、カーブミラーの脇にひょいと出る感じです。目の前は松浦本通り取り付く島のない擁壁となっているので、東側に回り込んで、またもやカーブミラー(こちらは倒されている:誰が倒したのかしら?いったい)のあたりから這い上がります。

Fukkiri_one132
(誰でしょう、こんな悪いコトしたのは…)

 這い上がった所にはちょうど踏み跡があったのですが、地形図で見れば判るとおり、このあたり、地形が広がっていますから、やがて踏み跡は錯綜します。でもまぁ、すぐそこの小ピークと判っているので、適当にヤブを漕いでいくと、ポンと三角点のある野脇ノ峰に出ます。木に打ち付けられた板に「野脇の峰」と消えかかった字で書いてあります。鳥屋ノ丸から1時間以上経過していたので、一息入れることにします。。。

 野脇ノ峰から先は、地形図で見るとおり、地形が広がっているので、傾斜は楽ですが、踏み跡が薄くなり時に錯綜します。慣れていない人はちょっと不安を覚えるのではないでしょうか。。。  

 野脇ノ峰からコンパスで方向を定めつつ、吹切峰へ。スズタケがうるさく、歩いていてあまり面白くないです。ヤブの向こうでガサゴソ言う音が…、一瞬緊張しますが、どうも、誰か下りにとった登山者のような気もしました。動物だと大抵ニオイがするんですけどこのときは無臭。松浦本にある小さな草地と凹地を経て辿り着いた吹切峰も「これかい!?」というぐらい趣のない小ピークで、この尾根の名前の由来であるピークがコレではという感じです。ここでランチや休憩は絶対バツ(笑)。

Fukkiri_one147
(野脇ノ峰から吹切峰に向かう径はスズタケのヤブがうるさい)

 吹切峰から進み、なかなか収まらないスズタケのヤブが少し勢いを弱め、前方に高くそびえる雁ヶ腹摺、左手にこんもりとピークが見える地点に降りて、左のあれが1516だよな、と地形図のコピーを出そうとポケットに手を入れると、あちゃちゃ、ない! 少し戻って探してみましたが、見付かりません。何処かで落としてしまったようです。やっちゃった自然破壊。幸い原本の地形図はザックの中に入っているので、それを見て確かめ、薄い踏み跡を探して1516へと登っていきます。

 1516からは左下に大峠へと通じる舗装道路が見え、左手には白谷ヶ丸の白ザレや黒岳が見え、小腹も空いてしまったので、ここでテルモスのお茶でオニギリをひとつお腹に入れておきます。時刻は11時。山頂はお昼過ぎになりそうですが、まぁ、1時をまわるようなこともないでしょう。ほぼ予定通りといったところです。

Fukkiri_one181


 1516からは、背の低い小笹に薄く踏み跡のついた雰囲気の好い径↑になり、だんだんに尾根をはずれていってしまって、コマドリが啼いたのに感激しながら小笹の径をたどっていくと、どこで切り返して尾根に乗り直すのかなぁなんて考えているうちに、人の笑い声が聞こえてきて、ああ、もう大峠からの一般登山道に近いのか、などと思っていると、突然ごつんという感じで硬く踏み固められた一般登山道に突き当たりました。

 最後は尾根から少しはずれた形で一般登山道に合流したのですが、これでよかったのでしょうか。。。まぁ、私にしては上出来な感じがしたのでこれで良しとしましょう。

Fukkiri_one194
(一般登山道に突き当たった)


その2


 

|

« 【ヤマツツジ咲く殿平から滝子山東尾根をたどる】 | トップページ | 【吹切尾根から雁ヶ腹摺山 その2】 山バス情報119 »

コメント

ゴン太さん、こんばんは。

最近は活発に活動されていますね。楽しんで読ませて頂いています。「ヒッチ」の標識は山梨県界隈で見たことがあります。記憶に間違いがなければ、昨年、徳並沢ノ頭から大日影トンネルに延びている尾根で標識を見たことがあります。「地元の山岳会かな?」と思いながら歩いていましたが、さて?

投稿: AKIO | 2013.05.09 21:25

 AKIOさん、こんばんは。コメントどうもありがとうございます。

 最近確かにボルテージ高いと自分でも思います(笑)、が、そういう時って調子に乗りすぎてミスをおかしやすいときでもあると思うので、気をつけなければ…と思っています。

 今月は残りの週末が、予定など入っている関係もあって、サルのように日帰り山行を繰り返したGWでした。あと、ずっと長いこと山を歩いていなかったので、今までの空白部分を補いたかったのかも知れません(笑)。

 「ヒッチ」はやはり山岳会の呼称ですか…、そうなのかなぁ、と私もちょっと思ったのですが、「会」とか「連」とか「クラブ」とかではないので、もしかして個人名(ハンドルネーム)みたいなものかなと思ってしまいました。ともかく、他にもあるということは、山岳用語とかではなくて、固有名詞なのですね~。

投稿: ゴン太 | 2013.05.09 22:05

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 【ヤマツツジ咲く殿平から滝子山東尾根をたどる】 | トップページ | 【吹切尾根から雁ヶ腹摺山 その2】 山バス情報119 »