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2013.05.21

【恵能野川を彷徨い南大菩薩連嶺へ その2】 山バス情報120

 
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(縦走路:標高1500m~1600mは芽吹いたばかりの新緑がきれい)


 休憩らしい休憩は尾根の末端からとっていなかったこともあって、縦走路に出てからは足が上がらずスピードアップできません。稜線も既に芽吹いて新緑が楽しめるのと、もうRFする必要がないので気は楽ですが、高度をゆっくりと上げる稜線にこちらの足がついていかない感じです。目の前のピークは1567で大谷ヶ丸でないことはあきらかでありながら、遠く感じて思い通り足が運べずもどかしい…。

 1567を越えてから一旦下って登り返すあたりで前方を歩く人がいることに気づき、慌てて鈴をポケットにしまい挨拶。登り返しが結構こたえて、「もう今日は大谷ヶ丸から縦走はやめて、米背負沢経由で下ろう、疲れたヨ」と独り言を言いながら、大谷ヶ丸への最後の登りをこなし、三角点の近くでお昼にしました。前回大谷ヶ丸西尾根を登った時、次回ランチは北峰でと考えていたのですが、北峰まで移動する気力はまったく残っていませんでした(笑)。

 幸い山頂は誰もおらず、シートを広げてランチタイム。足は疲れているのに今日はあまりお腹が空きませんでしたが、食べてみるとだいぶ元気が出てきました。エアリアのコースタイムを見ながらこれから先の進路を思案。。。コースタイム通り行ければ、大蔵高丸3時としても、陽が落ちる前、4時には余裕で林道に降りられます。明日は日曜だし、ひとつ行ってみることにしようか…と。逆に歩いた時の記憶では、ハマイバ丸から大蔵高丸はほとんど平坦な気持ちの好い草原だったし、ハマイバ丸までだって開放感のある素敵な尾根だった。。。ここまで来てあの闊達な尾根を歩かない手はない。。。でも今日は道間違いをしたりして疲れているからなぁ、やっぱ素直に降りてお風呂入っちゃうか(笑)…ん~どうしよ、とりあえず米背負峠まで下ってから考えるか…

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(大谷ヶ丸山頂にて…シロバナノヘビイチゴ?)


 そんなことを考えていると、若い男子二人が登ってきて、記念写真を撮って欲しいと頼まれ、慣れないスマホ操作にどぎまぎしながら撮影。シートを畳んでまずは米背負い峠への下り。。。しかししかし、こんなに下ってしまって、こりゃ相当登り返しきついぞ…と、後ろから先ほどの男子二人が降りてきたので道を譲って先に行ってもらいます。

 米背負峠で、米背負沢を下っていく二人を見て、なぜか完全に大蔵高丸へと気持ちが固まりました(笑)。来週末はまた文楽の予定で、山には出掛けられないし、いっちゃえいっちゃえ! しかし、100m下ってからの登り返しはやっぱりしんどい。しかも前方のピークは1626mしかなく、あそこまで登ってもまだ大谷ヶ丸からたった今手放した高度を回復できないのですから、そう考えるとさすがに気が重い(笑)。ようやく登りついた1626m峰には大きな石があってその裏に「天下石山頂」の表示。ああ、そういえば、そんな場所があったけれど、1626m峰だったのか…。

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(開放的な尾根…草原歩きが楽しい♪)


 天下石から、また下って高度を落とし、やや左に尾根が曲がると、径が草原状になって、いよいよあの素敵な稜線歩きの始まりです。目の前に見える偽ピークの先に1648m峰があるはずで、そこまで行ってやっと大谷ヶ丸とほぼ同じ高度に復帰というのがいかにもアレ(笑)ですが、これだけ開放的な尾根もそうそうなく、殊に今は芽吹き始めたばかりの稜線ですから楽しんで歩くことにします。。。と登り始めて左手に、ああ、なんと、うっすらとですが、南アルプスが甲斐駒から聖までぜ~んぶ見えちゃってます。。。これは全然期待していなかったので、嬉しい誤算。カメラには収まらないだろうな~と思いつつも何度か撮影を試みてしまいます(実際カメラには捉えられませんでした)。

 そして、高度を上げてふと後ろを振り返ると…今日は百パーセントお目にかかれないと思っていた富士山が、三ツ峠の上にぽっかりと浮かんでいます。こちらも何回か撮影してみたのですが、なんとかその面影が残る写真が一枚だけ…。

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(富士山…見えるでしょうか…:笑)

 冬の大展望でクッキリはっきり見える富士山や南アルプスも素敵ですけど、こういう春霞に浮かんだ高山の姿も好いものですね。大蔵高丸へは過去三回ほど登りましたが、一度も富士山を拝んだことが無く、うっすらとはいえ、今回初めてここからの富士山を目にすることが出来ました。

 やっぱり、米背負峠から下りなくて正解だった、ホント登ってきて良かった、と展望を励みに最後の登りをこなしてハマイバ丸。大谷ヶ丸を出てからちょうど1時間ほどだったので、誰もいない山頂で水分補給がてら休憩。ハマイバ丸から大蔵高丸はほとんどアップダウンもない広々した草原歩きです。時間も十分あるので、もうここからはゆっくりのんびり歩くことに…。通路用ロープがあり、昔はこんなものもなくて、ほんとありのままの草原だったことを思い出します。

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 ロープの両サイドはまだほとんど花はなくて、カヤトや笹ばかりですが、これから暑くなるに従ってここら辺も色とりどりの夏のお花が咲いてくるのでしょうね。この日はオオカメノキの白い花↑が目につきました。ほかに気づいた範囲ではワチガイソウ フデリンドウ。大蔵高丸はさすがにこの時間では誰もいなくて、名残を惜しむ意味で石に腰掛けてボーッとしてました。

 時刻は2時半前。今からゆっくり下れば、林道歩きもつらくないでしょう。あのまま米背負い沢を下っていたら、林道歩きで炙られたうえ、帰りのラッシュで交通機関も混雑して大変なことになっていたでしょう。。。懐かしい湯ノ沢峠へ下ります。下っていくと鹿よけの柵があったりして、昔とは随分変わってしまった感じがします。鹿柵の扉を閉めて進むとイチリンソウが咲いていました。湯ノ沢峠への下りで登ってくる人に結構出会ったのにはちょっとビックリ…。

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(湯ノ沢峠へ…前方は黒岳)

 峠から一瞬湯ノ沢沿いの素敵な径にも気持ちが動きましたが、バスの時間を調整する温泉がある焼山沢林道への径を選びます。今日は沢山汗をかいたし、なによりビールが飲みてー(笑)ので。。。避難小屋の方へ下っていくと、栄和交通のタクシー運転手さんが黒岳からのお客さん待ちだったので、ちょっと立ち話。小屋を覗くとザックが二つ。ここに泊まる人たちのでしょう…下っていくと水場で二人男性が水を汲んでいたので挨拶すると、やはりお泊まりの方でした。

 焼山沢沿いの径は以前かずさんとhillwalkerさんと三人でタクシー相乗りした時に登ったことのある径で、すぐに終わると記憶していたのですが、下ってみると、疲れていたせいか、こんなに長かったっけ…という感じでした。ニリンソウ、(ヨゴレ?)ネコノメソウなどが咲いていました。

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 林道歩きになるとさすがに足が疲れてきたこともあって、はかどりません。途中「田野 初鹿野駅 に至る」の割れた指導標を発見したり、廃村となった焼山集落の廃屋を見たりして、その昔、ここを夜中に歩いて「鞠を持った少女が現れそうで怖い」と書かれたFYAMAのレポを思い出し、まだこの季節の明るいうちだから林道歩きもいいけれど、冬とか、日が暮れてからだとやっぱヤだよなと(笑)…。

 竜天宮を過ぎ、キャンプ場を過ぎると立派な舗装道路とぶつかって、やまと天目山温泉です。時刻は16時半ですが、栄和交通の臨時バスがスタンバイ。まぁ、17:12と18:27に市営バスもあるし、温泉に浸かることにします。と温泉入口で、峠で立ち話をしたタクシー運転手さんとバッタリ。お客さんを温泉までちゃんとお送りするのですね。17時の市営バスで帰るというと、18時のにして、ゆっくりごはんでも食べていきなよとのアドバイス。。。でもここの食堂って17:00ラストオーダーなんですよね。

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(やまと天目山温泉に到着:奥に臨時バスがスタンバイ)

 結局夕食は食べずにビールだけ飲んで17時半の栄和交通臨時バスで帰ったのですが、今は「やまと天目山温泉」でバスの臨時の案内も館内放送でアナウンス入れてくれるのですね! この日乗った臨時便も立ち客が出るほどの盛況。。。いやあ栄和交通さん、あの上日川峠バス通してくれただけでも大感謝なのですが、こんなきめ細かいサービスも忘れずにしてくれるなんて、ほんと今後のますますの発展を願ってやみませんです♪




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2013.05.19

【恵能野川を彷徨い南大菩薩連嶺へ その1】 山バス情報120

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【山行日】2013年05月18日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 05:25 吉祥寺 (京王井の頭線)
吉祥寺   05:35 - 06:13 高尾  (中央線各駅停車)
高尾    06:14 - 06:51 大月  (中央線各駅停車)

「バス」
大月駅 07:00 - 07:17 遊仙橋 (富士急山梨バス 370円)

「歩行」
遊仙橋   07:22 - 07:45 恵能野神社
神社    07:55 - 09:00 山の神
山の神   09:10 - (途中迷走)- 10:10 尾根取り付き
尾根    10:20 - 11:45 縦走路
縦走路   11:45 - 12:20 大谷ヶ丸
大谷ヶ丸  12:45 - 13:50 ハマイバ丸
ハマイバ丸 13:55 - 14:20 大蔵高丸
大蔵高丸  14:25 - 15:30 焼山沢林道
焼山沢林道 15:35 - 16:30 やまと天目山温泉

「温泉」
やまと天目山温泉 16:30 - 17:25 (市外 500円/3時間)

「バス」
天目山温泉 17:30 - 17:45 甲斐大和駅 (栄和交通 臨時便 300円)

「鉄道」
甲斐大和 18:07 - 19:07 高尾 (中央線各駅停車)
高尾   19:14 - 京王線某駅  (京王線準特急)


【地形図】「大月」 「笹子」 「大菩薩峠」

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(尾根に上がってすぐ カラマツの新緑までが美しい)


 先週末は文楽を観に行ってしまったため、山行きはお休み。この週末は金曜日に休みをもらって泊まりがけで山を存分に楽しもうかと考えていたのですが、万年日雇いの身では五月はGWの減収が痛く、休みを取って山小屋という優雅な生活は見送らざるを得ないのがつらいところ…。青空を恨めしそうに見上げながら結局金曜日は日銭稼ぎに出勤(笑)。

 幸い土曜日は一日天気がもってくれそうなので、日帰りでどこかへ行けそうです。シロヤシオかそれともイワカガミか…。今年のツツジ系はどうも花付がよろしくないようなので、イワカガミ狙いでという感じで、直前まで迷った挙げ句の決定でした。

 イワカガミを意識しての山行きは実は初めて。。。行き先は、例によって松浦本『バリエーションルートを楽しむ』をヒントに、恵能野川からアモウ沢乗越のすぐ上に出て、そのあとは、このあいだ行ったばかりの滝子山ではなく、大谷ヶ丸へ。大谷ヶ丸で時間と余力があれば大蔵高丸、なければ米背負沢を下って天目山温泉というコースを組んでみました。

※毎度のことではありますが、恵能野川を遡り、尾根に取り付き、アモウ沢乗越のすぐ上まで登るルートはバリエーションルートで、一般登山道とは異なり、指導標は一切無し、また今回のルートでは標識もゼロです。
 お恥ずかしいハナシ、私は途中支沢に入り込んだりして目指すルートからはずれていますが、どのように間違えたのか判断でき、その後目指すルートに復帰できたのは、コンパスと地形図があり、且つ、まがりなりにもこの二つの道具を使う方法を心得ていたからです。


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(遊仙橋バス停 傘が数本有り、時計も新しいものが掛けられている)

 前回同様、ハマイバ前行きのバスに乗り込みます。今回は新型車両。乗客も私の他に登山客が一人と自転車持ち込みのカップルがひと組。遊仙橋で降りたのはもちろん私一人です。もちろん、このコース、間明野から切り目峠越えで入っても良いのですが、恵能野の集落を見てみたかったので遊仙橋から恵能野神社までのんびり歩くことにしたのです。

 集落は朝早い時間だったこともあって本当に静か。ただ、自動車修理工場(?)には飲料水の自動販売機があったりして、それほど奥まった集落といった趣きはありませんでした。集落の一番奥に恵能野神社があり、登下山の安全をお祈りし、サンドイッチをひとつお腹に入れ、鈴をつけてからスタートです。

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(集落の奥にいくと恵能野神社がある)

 舗装道が土道に変わり、「鎌倉古道」の標識を見ます。ここから少々松浦本と異同があり、穴のあいた木橋はなく、きれいな木橋を渡って、ホースの下をくぐります。廃車が放置されていたと思われる場所は空き地となっていて、しっかりした道を進むと堰堤の上部で左岸に渡れば「18.19号鉄塔まで50分」の黄色い標柱があります。

 以降、ほとんど松浦本通りの道が続きますが、途中崩落箇所などがあるものの、全体としてはそれこそエアリア赤線といってもいいぐらいのしっかりした道形です。山の神の直前まで長いこと左岸を歩くことになるのですが、途中右岸に渡った方が良さそうな所があったりするのが注意すべき点です。特に大きな岩の先で道が途絶えてしまう箇所があって、ここは右岸には渡らずに左岸から沢に降りて少し進んで左岸に復帰します。

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 右岸に渡るのは、右上からかなり明瞭な踏み跡が降りてくる(大久保山から?)地点でここには黄色い標柱「← No.18 No.19 山林愛護」があります↑。右岸に渡ればすぐに山の神↓(空色のトタン屋根が崩壊している)です。神社から1時間少々が経過していたので山の神で水分補給を兼ねた休憩をとります。

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 ここまでは逡巡があったものの、まぁまぁ順調でした。問題は山の神から先アモウ沢の堰堤に出るまででした。松浦本の竹林を抜けるあたりまではほとんど問題はありませんでしたが、その先の「路肩の崩れかかった所を過ぎる」地点でまず躓きました。

 ここはもう完全に崩れてしまって通行は出来ない感じになっています。で、マーキングに従って一旦右岸に渡ってこれを回避しているのですが、この右岸から左岸に戻らずに更に奥の方の谷へとマーキングがあって、ついついそちらへ引きこまれてしまったのです。こちらはコンパスを取り出してみればあきらかに違う方向へしか進めないことが判るので、戻って元の左岸に復帰します。このときのロスタイムは10分ほどだと思います。

 次に躓いたのは、後から見れば、本当に馬鹿馬鹿しい地点で、アモウ沢の巨大堰堤まであと5分という地点(笑)。またピンクのマーキングがあって、道が途絶えた感じになるので、ここから右岸に渡ってしまったのです。しかしその先の踏み跡は進むにつれ不明瞭になったり錯綜したり。。。ここで時間を浪費してしまいました。正解は結局道が途絶えた感じになるピンクのマーキングでは右岸には渡らずそのまま左岸沿いに行けばよいのでした。少し進めばとても明瞭な道が左岸沿いに堰堤まで伸びています(笑)。

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(この堰堤のすぐ手前で右往左往してしまった:笑)

 汗びっしょりで「あ~、またアホなミスやってしまった~、バカみてぇ~」とクマさんも驚くぐらいの声で自嘲しながら、堰堤脇に出て、「つっかれた~」と喚きながら林道を上がっていけば左手に明瞭な尾根とそこに上がる明瞭な踏み跡。「やれやれ40分近いロスだ」と呟きながら、尾根の末端に腰掛けます。山の神から尾根まで松浦本で20分のコースタイムのところ1時間も費やしてしまいました。
 私は沢経験がないこともありますが、あまり頭を使わなくてすむ尾根の登りばかりバリルートで取っていたのも今回の迷走の原因かも知れません。今後は沢ルートも研究&実践してみないといけないなと反省です。

 尾根末端で休憩をとり、「まぁ、もうひとつ後のバスで来たと思えばいいか」と気を取り直して、急傾斜の尾根を登ることに…。沢は上に行くほどに支沢が分岐して厄介なのですが、尾根は逆で、登るほどに主尾根へ統合していくので、足は重くても気は楽です。沢沿いでも新緑は美しかったのですが、やはり気が楽になった分、尾根では新緑をうっとり眺めることが出来ます。

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 新緑にトウゴクミツバツツジが時に混じりますが、花が少ないのが残念。高度を稼ぎ、標高1300mあたりから足もとに注意していればイワカガミの葉っぱがちらほら…。しかし花は見付からず、まだ早かったかなぁと思いながらも更に登っていけば、咲いていました! 本当に小さな花ですけれど、ピンクの花が咲いているのが見付かるとやっぱり嬉しい。。。尾根の脇の日当たりの良い所にポツポツとですが咲いているのが見付かります。大谷ヶ丸に午前中の夢は潰えたので(笑)、ゆっくり写真を撮りながら休憩代わりにします。

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 放置されたワイヤーを見て明瞭な尾根を合わせたあと、標高1500m近くでもイワカガミが咲いているのが見られ↑、今回はイワカガミ狙いで正解だったかもと満足して、更に登っていくと、傾斜の緩んだ黒木の森をふらふらと歩いていけば、ロープで通せんぼされ大月市の指導標が建つ一般登山道の屈曲点に飛び出しました。ここで休むわけにもいかないので、縦走路をそのまま大谷ヶ丸方向へ歩いていくことに。。。時刻はこの時点で12時15分前でした。





その2


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2013.05.11

【吹切尾根から雁ヶ腹摺山 その2】 山バス情報119

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(金山峠へ登り返す…このあたりの新緑はきれい)


 固く踏みしめられた一般登山道を登っていくと、さっそく降りてくる登山者に会います。こんにちは~こんにちは~と挨拶を交わすも、向こうの目は、この人ヘンという感じです。大峠からのはずなのに、汗びっしょりで、鈴は鳴らすは、コンパスはぶら下げてるはで、きっとちょっと異様ないでたちに見えたのでしょう。
 
 ポケットに鈴とコンパスをしまい込んで緩やかな道を上がっていきます。それにしてもこの固さ、なんだか土の径ではないような、そんな足裏の感覚です。もう完全に雁ヶ腹摺といえばイコール大峠なのでしょうね。1600mを越えていますから、さすがにここは芽吹き前で新緑はまだですが、林相は良いので、もう少しすれば、このあたりも新緑が楽しめそうです。

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(雁ヶ腹摺山への最後の登り…林相はいいのだけれど、立ち枯れも多い)


 来た方向を「至 真木」と記した大月市の指導標がありました。昔は大峠まで登山道があって、みんなそれこそ真木から登ってきたのでしょうが、今は桑西から登るアホはいても、真木からはさすがにいないのではないかと思います。

 神奈備石の前で展望がひらけますが、残念ながら五百円札の富士山は雲の中。ゆるゆると草原のようなところを登っていくと、懐かしい雁ヶ腹摺山の山頂です。前回来たのは2003年の11月の三連休中日。もちろん、タクシーで大峠まで上がってです。ヤフオクで売りまくった不要品が結構いい値段になって、そのお金でタクシーを奮発。運転手さんが女性ドライバーだったのを10年近く経った今でもよく覚えています。当時で6490円。たぶん、一人で払ったタクシー代金としては、これが最高額だと思います。

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 頂上到着はお昼を少し過ぎた頃。 人がたくさんいるだろうと覚悟していたのですが、山頂は二人ほど。シートを広げてお昼ごはんの大休止にします。オニギリをむしゃむしゃやっていると、姥子山と記された指導標の方向から男性が登ってきました。。。


 そういえば… 朝、ハマイバ前行きのバスに乗車した時、バス停でハマイバ行きに乗らずにバスを待っていた登山者がいたのですが、それが彼でしょう。西奥山行きのバスで登ってきたのです。うーむ、えらい。これからどっちに下るのでしょうか、もしかして上和田まで頑張っちゃうとか…あるいは明日も休日だから、今日は湯ノ沢の避難小屋泊とか…、ちょっと聞いてみたい気もしましたが、目で挨拶して、下山にかかります。


 下山は前回同様、遅能戸へ。へとへとに疲れていたり、山頂着が遅くなってしまった時は大峠からてくてくと林道を歩いて桑西というエスケープも考えていたのですが、今日は天気も好いし、まだ足に余力は残っているので、遅能戸まで一般登山道を下ることにします。

 しかし、休憩中も悩んだのが遅能戸からのバスの便。。。土日祝祭日は13:59の次は17:09。どう考えても13:59には間に合いっこないし、ゆっくり歩いても17:09は逆に時間が余りすぎそう。。。計算では1時間前に着いてしまう勘定。で、金山鉱泉で日帰り入浴を頼んでみようと、、、そうすれは時間をもてあまして困ることもない。もし断られたら? そうしたら、仕方ないので、やけくそで大月駅まで歩き通して、片道バス山行*の新記録を更新するしかない(笑)。

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(遅能戸へ…下り始めはこんな感じ)


 下っていくと、またまた、このコースを登ってくる人たちに出会います。思わず、こんにちはではなくて、お疲れ様と言ってしまいました。そういえば、前回来た時は、大峠から楽をしたにもかかわらず、下っている途中で膝が痛くなってしまって、最後の方はつらかったのを思い出しますが、あのときと違って今回は山行間隔が空いていないので、まず大丈夫でしょう。

 姥子山の分岐を見て、姥子山に行って時間稼ぎをしようかとも考えたのですが、前回立ち寄っているので、今回は見送って、金山鉱泉で時間調整ということで、そのまま下っていきます。雨量計が現れ、更に下ると土止めの階段で林道に降り立ちます。野脇ノ峰の下の林道と続いている林道ですが、こちらは、舗装もまだです。林道から更に下って三頭山が見えるところで、少し足休め。

 一息ついたら、登り尾根を下って金山峠へ。こちらはカラマツが多く、あまり新緑が楽しめないのが残念なところですが、ミツバツツジがきれいに咲いていたりして、登りは樹木、下りはお花、といった感じです。

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 高度を落として、再び未舗装のやや荒れた林道に降り立ちます。奈良子へと続く林道です。百間干場とはなんなのでしょうか。私にはただの林道の一角にしか見えませんが、きちんと標識があります。林道から金山峠へは登っていきます。疲れた足にはちょっとしんどいですが、幸いこのあたりは新緑がきれいでちょうど見頃だったこともあって、まぁ、このくらいの登りなら…という感じで登っていきました。

 金山峠は14時過ぎの到着。やはりちょっと時間が余ってしまいそうで、ここから金山鉱泉に電話で問い合わせて、入浴不可なら、大岱山に寄って時間を稼ごうかと考え、携帯を取りだしたのですが…、何と電池切れ! ったく山中で事故ったらどうするつもりだよ…と苦笑しながら、お風呂はダメ元でいいやと、金山鉱泉へ直接下る径を選択しました。
 
 急な坂を下っていくと、5分も下らないうちにトラバース道がなんと完全崩壊! ええ?どうするよ? 高巻く?といってもズルズルの斜面でとても高巻けそうにないし、でもここを登ってきた人があれだけいるのだから、もっと簡単な方法があるはず…と下を見ると涸れ沢に踏み跡が…。少し戻ると、ああ皆ここを通ってきたんだとわかる足跡があり降りて涸れ沢を伝って進めば難なくしっかりした登山道に復帰。

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(トラバース道、完全に崩壊)


 その先は何度も何度も沢を渡り返していく道で、さきほどの崩壊地点は、雨後や雨の日で水量があったりしたらどう対処するのかな…とちょっと疑問符。。。幸い沢沿いの径は崩壊せずしっかりしていて、お花もネコノメやハシリドコロの咲き残りなど少し楽しめました。

 登山道が高巻き始め、登りになるとすぐに林道に飛び出します。あとは林道を下るだけか…とほっとしていると、今度はものすごい土砂崩れで、ガードレールが思い切りゆがんでいる始末。。。こちらはひょっとして大地震の影響でしょうか。。。


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(林道も土砂崩れで…)

 林道がしっかりした道になると、今度は何これというぐらい真っ赤っかなモミジ…。一瞬秋にタイムスリップしたみたいに赤い葉っぱを付けた樹があって、目を丸くしてしまいました。

 金山鉱泉山口館に着きました。写真を撮り、おそるおそる「こんにちは~」と声をかけ、日帰り入浴はできますかと訊いてみると、ああ、いいですよ、とのお言葉。助かった、これで巧い具合に時間が調節できます。入浴料は何と500円。やっぱり五百円札のモデルだから???でしょうか。とてもリーズナブルなお値段です。

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 お風呂はとても小さな檜造りのお風呂です。洗い場にはシャンプーやリンス、ボディソープも完備で、タオルに着替えだけ持っていけば十分です。お湯はちょっと熱めですが、かき回して温度を調節。特に匂いもなくぬるつきもないのですが入ってみると肌に優しい感じでした。あがった後がとても好い感じで、身体が芯から温まった感覚が続きます。

 時間も巧いこと調節でき、前回は気後れして入浴できるかどうか聞けず、入りたいな~と思いつつ、前を通り過ぎるだけだったのですが、今回は思い切って聞いてみて良かったです。というか、ここらへんが年をとって図々しくなったところなのだと思いました。

 鉱泉を後に、林道を下っていきます。このまま大月駅まで歩けてしまいそうな感じですが、遅能戸からのバスにも乗りたい…。前回来た時は、実はバスではなく、バス停で待っていたら地元の方に拾われて大月駅まで車で送っていただいたのです。このブログの創設以来ずっと変わっていないプロフィール写真は、その時撮ったもので、爾来このバスに乗りたいと思いつつずっと今日まで乗っていなかったのです。

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(鉱泉を後に遅能戸へ…今の時期なら林道歩きも楽しい)

 ゆっくり歩いて遅能戸にはバス発車の40分前に到着。バス停でずっとぼんやりしながらバスを待っていたら、降りてきて車で帰る人たちが結構いるのに気づきました。なんと車を持っていながら、大峠ではなく、遅能戸からピストンする人もいるのですね。もう大峠以外の登山道なんてこれから忘れ去られる運命にあるとばかり思っていたので、個人的にこれはとても嬉しいことでした。

 17時のバスには意外にも私以外に登山客がもう一人遅能戸から乗り、途中の浅利公民館からは、三人ほどのパーティーが乗車してきて、こんな狭い道を通るバスがひそかにハイカーに利用されていることを喜びながら、大月駅へと向かったのでした。



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  *片道バス山行…日帰りでバスは往路復路のいずれか一回だけ使用可。 タクシーもマイカーに拾ってもらうのも不可。 家を出たその日のうちに帰宅する。
 (この条件でまだ標高1800m以上の山に登ったことがないのです。)

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2013.05.08

【吹切尾根から雁ヶ腹摺山 その1】 山バス情報119

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(鳥屋ノ丸の手前にて)

【山行日】2013年05月05日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 05:25 吉祥寺 (京王井の頭線)
吉祥寺   05:35 - 06:13 高尾  (中央線各駅停車)
高尾    06:14 - 06:51 大月  (中央線各駅停車)

「バス」
大月 07:00 - 07:22 桑西 (富士急山梨バス 460円)

「歩行」
桑西    07:30 - 08:40 鳥屋ノ丸(1205m峰)
鳥屋の丸  08:50 - 10:00 野脇ノ峰
野脇の峰  10:10 - 10:55 1516m
1516  11:10 - 12:05 雁ヶ腹摺山
雁ヶ腹摺山 12:35 - 13:15 林道交差点の先
林道交差  13:20 - 14:05 金山峠
金山峠   14:10 - 15:00 金山鉱泉山口館

「温泉」
金山鉱泉山口館 15:00 - 15:40 (500円)

「歩行」
山口館 15:40 - 16:30 遅能戸

「バス」
遅能戸 17:09 - 17:30 大月駅 (富士急山梨バス 280円)

「鉄道」
大月  17:34 - 18:22 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  18:34 - 京王線某駅  (京王線準特急)

【地形図】 「大月」 「七保」

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(これも鳥屋ノ丸手前 … 全般に面白い形の樹が多かった)

 五百円札のモデルとされている雁ヶ腹摺山。もう近年は大峠から登るのが当たり前となった感がありますが、松浦本『バリエーションルートを楽しむ』で紹介されている吹切尾根下降の記事と併せて紹介されている鳥屋ノ丸(1205m峰)へ桑西から登るルートを組み合わせて、タクシーを使わずに雁ヶ腹摺山を日帰り、帰りは念願の(?)金山鉱泉での立ち寄り湯もお許し頂いて、まさにお腹いっぱい大満足の一日となりました♪

 ただし、今回も登りのコースはいわゆるバリエーションルートで、地形図とコンパスを使って向かうべき方向を割り出すスキルが必要です。標識は数ヶ所ありますが、いわゆる指導標は皆無、踏み跡も薄くかつ錯綜した部分が多く、記事のコピー片手に歩けるわけではありません。

 このところ、朝一番の高尾発松本行き電車に乗るのに、吉祥寺経由で行くようになった関係で、前の方の車両に乗っていたところ、この日はリンク先の方々に松本行き電車の中でバッタリ♪ ビックリするやら、久しぶりで嬉しいやら、今日も楽しい一日が始まりそうです。

 大月駅で下車してトイレに行って出てくると、駅前のすっかり立派になったバスターミナルにハマイバ前行き富士急山梨バスの旧型車両(床が板張り)がスタンバイ。乗客といったら登山者は私だけ。私の他は地元関係の方が一人で、結局乗客二人で出発。。。とてもGWとは思えない状況です。皆さん、このバスを是非ご利用検討してください。なくすのは非常に惜しいバスです。

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(まだ走っている旧型バス)

 桑西で降りてバス停の写真を撮ってから歩き出します。松浦本では☆ひとつだし、取り付きは簡単なんだろうと高を括っていたのは、少し最近調子に乗りすぎていたのでしょう。。。

 まず最初の取り付きの「最後の民家のすぐ先の右手の立ち木に「鳥屋ノ丸登山口」とビニールに書かれている所」ですが、かなり気をつけていないと見落としてしまいそうです。実際は「トヤノ丸登り口」と書かれた板きれがビニールに包まれて木の根っこにそっと立てかけてあるのですが、本当に目立たないので、よ~く右手を見ないといけません。その表示の左に可愛い木橋があるのでそこから山道に入ります。

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(橋というほどでもないけれど…)


 そして鳥屋ノ丸の南西尾根に乗る前がまたちょっと難しいです。「左上にアンテナを見る」のあとの、900mの赤テープで左後方に登るところですが、赤テープがある地点には左後方だけでなく道なりの踏み跡もあって、こちらへついつい行ってしまいます。私もつい進んでしまったのですが、コンパスを取り出してみると、進んだ先からは北東方向に進む尾根(南西尾根)には立てないことが判ります。

 戻って赤テープのところから左後方へ這い上がって、ちょうど先ほど左上に見たアンテナを左下に見るように上がっていけば、割とあっさり南西尾根に立てます。上がった所にも先ほどと同じ赤テープがあります。

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(南西尾根に上がったところ)

 目的の尾根に乗ってしまえば、あとはもう難しいことはありません。踏み跡もしっかりしてきますし、明瞭な尾根です。藪もなく幅も広いので歩きやすいです。急登をこなし、ブナが現れてくれば鳥屋ノ丸山頂はすぐです。とても面白い形のブナもあり、結構楽しめます。山頂には割と新しい標識があって、「鳥屋ノ丸 ヒッチ」と木の板に白字で書かれています。ヒッチって何でしょう? 良く見ると「←御前ノ頭 ◆ 野脇ノ峰→」と書かれた古いお手製の指導標も石標の近くに置かれています。

 鳥屋ノ丸で休憩後、野脇ノ峰を目指します。松浦本は下りのガイドですので、ガイドを参照する時は逆回しにして読まないといけません(笑)。北北西に尾根通しで歩きます。いきなりスズタケの藪ですが、鹿に喰われたのか刈払いしたのか葉っぱはほとんどありません。

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(鳥屋ノ丸を後に北へ…スズタケのヤブが始まる)

 送電鉄塔の手前で送電線の巡視路が左から上がってきています。あれ?もしかして、桑西から野分沢を進んでこの巡視路で来る方がラクなのでは?などと一瞬考えてしまいました。地形図を見れば野分沢には破線路もありますし。どうなんでしょう? ただ、この送電鉄塔も送電線も私の古い地形図には載っていません。巨大な鉄塔ですし、結構新しいのでしょう。そういえば滝子山の東尾根でも同様に地形図に載っていない送電鉄塔がありました。あれと多分繋がっているのでしょうね。
 
 スズタケはうるさいけれど、新緑がきれいで、ブナも沢山あるので、尾根通しに楽しく進んでいきます。ときにこれってあのお方の仕業?というような皮の剥げ方の樹もあったりしてちょいとビビリます。

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(この剥がれ方って…)

 登りになって小ピークで方向を少しかえるあたりまではいいのですが、もうその先の登りといったら、またアレです(笑)急傾斜を直登&急傾斜を直登。。。野脇ノ峰の前の林道に上がるまでは、相当厳しいだろうなと、おウチで地形図を眺めていた時から覚悟はしていましたけれど、やっぱり実際登ってみると、当たり前ですが息が切れます。ブナやミズナラが美しいのが救いですが、とにかく厳しい登り。

 で、ちょうど一番しんどかったあたりに松浦本にも載っているコケコッコみたいなブナ。 松浦本の写真だと完全に和んでいる写真ですけど、そりゃそっちは下りですからね(笑)。こっちは胸突き八丁で汗もボタボタ。それでもやっぱりあのブナには笑っちゃいました。

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 で、このコケコッコ↑を過ぎれば、もうひと登りで林道です。立派な舗装道路。誰がどのように使うのかわからないけれど、カーブミラーもあって、カーブミラーの脇にひょいと出る感じです。目の前は松浦本通り取り付く島のない擁壁となっているので、東側に回り込んで、またもやカーブミラー(こちらは倒されている:誰が倒したのかしら?いったい)のあたりから這い上がります。

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(誰でしょう、こんな悪いコトしたのは…)

 這い上がった所にはちょうど踏み跡があったのですが、地形図で見れば判るとおり、このあたり、地形が広がっていますから、やがて踏み跡は錯綜します。でもまぁ、すぐそこの小ピークと判っているので、適当にヤブを漕いでいくと、ポンと三角点のある野脇ノ峰に出ます。木に打ち付けられた板に「野脇の峰」と消えかかった字で書いてあります。鳥屋ノ丸から1時間以上経過していたので、一息入れることにします。。。

 野脇ノ峰から先は、地形図で見るとおり、地形が広がっているので、傾斜は楽ですが、踏み跡が薄くなり時に錯綜します。慣れていない人はちょっと不安を覚えるのではないでしょうか。。。  

 野脇ノ峰からコンパスで方向を定めつつ、吹切峰へ。スズタケがうるさく、歩いていてあまり面白くないです。ヤブの向こうでガサゴソ言う音が…、一瞬緊張しますが、どうも、誰か下りにとった登山者のような気もしました。動物だと大抵ニオイがするんですけどこのときは無臭。松浦本にある小さな草地と凹地を経て辿り着いた吹切峰も「これかい!?」というぐらい趣のない小ピークで、この尾根の名前の由来であるピークがコレではという感じです。ここでランチや休憩は絶対バツ(笑)。

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(野脇ノ峰から吹切峰に向かう径はスズタケのヤブがうるさい)

 吹切峰から進み、なかなか収まらないスズタケのヤブが少し勢いを弱め、前方に高くそびえる雁ヶ腹摺、左手にこんもりとピークが見える地点に降りて、左のあれが1516だよな、と地形図のコピーを出そうとポケットに手を入れると、あちゃちゃ、ない! 少し戻って探してみましたが、見付かりません。何処かで落としてしまったようです。やっちゃった自然破壊。幸い原本の地形図はザックの中に入っているので、それを見て確かめ、薄い踏み跡を探して1516へと登っていきます。

 1516からは左下に大峠へと通じる舗装道路が見え、左手には白谷ヶ丸の白ザレや黒岳が見え、小腹も空いてしまったので、ここでテルモスのお茶でオニギリをひとつお腹に入れておきます。時刻は11時。山頂はお昼過ぎになりそうですが、まぁ、1時をまわるようなこともないでしょう。ほぼ予定通りといったところです。

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 1516からは、背の低い小笹に薄く踏み跡のついた雰囲気の好い径↑になり、だんだんに尾根をはずれていってしまって、コマドリが啼いたのに感激しながら小笹の径をたどっていくと、どこで切り返して尾根に乗り直すのかなぁなんて考えているうちに、人の笑い声が聞こえてきて、ああ、もう大峠からの一般登山道に近いのか、などと思っていると、突然ごつんという感じで硬く踏み固められた一般登山道に突き当たりました。

 最後は尾根から少しはずれた形で一般登山道に合流したのですが、これでよかったのでしょうか。。。まぁ、私にしては上出来な感じがしたのでこれで良しとしましょう。

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(一般登山道に突き当たった)


その2


 

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2013.05.06

【ヤマツツジ咲く殿平から滝子山東尾根をたどる】

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(御正人のタル)

【山行日】 2013年05月03日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 05:25 吉祥寺 (京王井の頭線)
吉祥寺   05:35 - 06:13 高尾  (中央線各駅停車)
高尾    06:14 - 06:59 初狩  (中央線各駅停車)


「歩行」
初狩駅    07:05 - 08:25 殿平
殿平     08:30 - 09:35 クラゴ山
鞍吾山    09:40 - 10:55 御正人のタル
御正人のタル 11:05 - 12:05 滝子山山頂
滝子山    12:35 - 13:00 桧平
桧平     13:05 - 13:45 最後の水場
水場     13:50 - 15:05 初狩駅


「鉄道」
初狩  15:08 - 15:14 大月 (中央線各駅停車)
大月  15:21 - 17:10 新宿 (中央線快速電車)

【地形図】  「大月」  「笹子」


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(殿平にて)


 滝子山に登るのは、12年前のGW以来。。。当時山を始めて三年目で、GWのバスは大混雑ということを学習していたので、行き帰りともバスを使わずに行ける山として、選んだのだったと思います。コースはもちろん、ガイドブック通り笹子からスミ沢経由で登って、帰りは桧平経由で初狩に下山でした。

 12年ぶりの滝子山、これまでこの山にずっと登らなかったのは、まず南稜いわゆる寂惝(ジャクショウ)尾根での死亡事故にビビって二の足を踏んでいたのと、最初に訪れたとき、頂上で食べた昼食にあたってしまったのか、途中の沢で補給した水が原因だったのか、はてまた緊張のしすぎだったのか、原因は不明ながら、下りでお腹も下り始めてしまって(笑)、大変に苦しかった記憶がありまして、近くまで行ってもなかなか立ち寄る気にはなれなかったのです。
 
 しかし、南稜はともかく、この東稜(東尾根)は、初狩駅のすぐそばにある小さな山、殿平(でんだいら)から、ずっと尾根続きで、地形図で見ても、遠くから見ても、実に魅力的な尾根、あこがれの尾根でありました。今回天気にもめぐまれ、日も長く、ボルテージも最近とみに高めになっているこのときがチャンスと、思い切って出掛けてきました。


 今回も登りのコースはいわゆるバリエーションルートで、地形図とコンパスを使って向かうべき方向を割り出すスキルが必要です。標識は数ヶ所あるものの、いわゆる指導標は殿平から先は皆無、しかも長時間の登りになります。


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(初狩駅からみた滝子山 どっしりと大きい)

 笹子駅は何度も降りていますが、初狩で降りるのは本当に久しぶり。実際この日この電車で初狩下車の登山者は私一人だけ。子の神社までは一般登山道と同じで舗装道路歩き。山麓の集落の方たちに挨拶して子神社(ねのじんじゃ)で安全祈願後、指導標に従って殿平に向かいます。
 
 最初は植林の薄暗い径ですが、ヒトリシズカなどが咲く径を登っていくと自然林が優勢となって明るい雰囲気になります。新緑が美しく、マルバアオダモの白い花が好い感じで混ざって、踏み跡もしっかりしていますし、この殿平だけなら朝寝坊してちょこっと歩く山としてもいいのではと思います。百反刈山を過ぎると、ヤマツツジが美しく新緑に彩りを与えて、なかなか好い雰囲気です。神社から1時間弱で殿平到着。三角点と大月市の標識もあります。

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(殿平への径は自然林豊かな明るい径)

 殿平を後に北西に向かいます。北東方向の尾根にも踏み跡がありますので間違えないようにしなければいけません。倒木が現れ、ややヤブっぽい径になります。尾根は磁北方向へ向きを変え、高度があまり上がらないまま目の前にクラゴ山らしい山がそびえるように見えてきます。

 やがて登りが始まり、松浦本通り「一三七」の石標から先の登りといったら、もうバリルートの急登の直登は毎度のこととはいえ、今回のこれはとんでもない登りです。軍手をはめ両手両足を使って登っていきますが、休み休み呼吸を整えては登り、また整えては登りで、とても一気に登れるモノではありません。登り切ったところに「火の用心」の金属プレートがあり、マジックで「クラゴ」と落書きされています。

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(クラゴ山に登るまでの径はとんでもない急傾斜)

 何とか登り切った尾根を右に進むと1037.6m三角点のあるクラゴ山で、「鞍吾山1038m」のやや古い標識↑があります。殿平から一時間強経過していたので、ここでも水分補給の休憩をとります。

 休憩後、戻って西へ伸びる尾根を行きます。また高度が稼げない尾根が続きますが、それにしてはロープもある下りがあったり結構登らされたりで、平坦な尾根ではありません。赤ヒモの結びつけられたピークが1057なのでしょうか…、その先には古い地形図にはない送電鉄塔があり、岡松ノ峰らしいピークも見えて、いつかあそこらへんも歩いてみたいなと思ってしまいます(たぶんこっちよりもキツイのだろうけれど…)。

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(根元から折れた桜の木に花が咲いていた)

 送電鉄塔から、また余り高度の上がらない尾根を進むと、桜の木が折れていて、折れながらも健気に花を付けているのがいじらしい。。。 やがてまた登りが始まり、地形図で見たらわかるのですが、このコースは急登となると短区間ながら密度が濃すぎて、そこが厳しいところです。

 松浦本通り、右手からは沢の音が聞こえてきて、小ピークから今度はざらついた急傾斜をロープに掴まりながら恐る恐る下れば、そこはあの御正人のタル。上から見た時は通過にやや不安を覚えましたが、下りきってみれば恐怖感もなく渡れて、御正人のタルの少し先の安定したところで、休憩。時刻は11時前で少し小腹も空いていたので、サンドイッチとテルモスのお茶で中休止です。高度差や自分の力量から言って、お昼前に滝子山は無理そうなので、もう急ぐことはしません。

 御正人のタルから先は地形図で見るように急傾斜が長く続きます。このコースの難所とされる岩場は、この季節に天気快晴のもと登りにとる分には特に悪場という箇所もないですが、結構複雑にルートを取ります。赤テープなどに留意しつつ、一歩一歩慎重に歩を進めることが肝要です。

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 で、この近辺のイワカガミですが、たぶん、コレ↑がその葉っぱなんじゃないかと思うのですが、そうだとすればかなりの群生です。もちろん、この高度でこの季節ですから、花はまだ。でも咲き揃ったらさぞ綺麗なんでしょうね。葉っぱを踏まないように気をつけながら登っていきました。

 岩場を通過しても急傾斜は続きます。最後の100mぐらいは確かに少し傾斜が緩みますが、それでも結構な傾斜で、ここまで長い道のりを歩いてきた足にはしんどい登りで簡単には山頂を明け渡してはくれません。人の声がようやく聞こえてきて、何とか足を持ち上げ続けていくと、滝子山の三角点に辿り着き、そこには大月市の指導標で来た方向を「この先岩場危険」と表示しています。時刻は12時ちょっとだけ前、ここでお昼の大休止にする訳にもいかないので、目の前にある滝子山山頂へ重い足取りで登っていきます。

 山頂はとても良い展望地。三ツ峠の上にあるはずの富士山は生憎分厚い雲に覆われて見えませんが、反対側の南大菩薩連嶺などの展望は良好で、ここでお昼ごはんにしました。

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(山頂はなかなか眺めはいい)

 お昼ごはんを済ませたら、下山です。松浦本ではこのあと浜立尾根を下ったりしていますが、今日は五時間の登りで疲れているし、このところ、下山後のビールにありつけていないので、来る時に寄ったコンビニ目指して一般登山道で桧平から藤沢に戻って初狩駅へのコースにします。前回お腹が痛くなった径です(笑)。

 桧平への径は自然林の尾根でミツバツツジなど咲き残っている尾根を下っていくと、男坂女坂に別れて桜咲く桧平へ着きます。桧平で足休めに水分補給して更に下っていくと、エアリアで「尾根をはずす」と書かれた地点に指導標があり、尾根通しの方角にも「初狩駅」とあり、マジック書きで「90分(立河原)」と追記されています。少々興味がわきましたが、地形図を見ると降りたところはかえって初狩の駅から遠くなるようなので、12年前と同じ左手に尾根をはずれる藤沢への径を選択。ときおりブナなども混じる植林帯の径をぐんぐんと高度を落としていきます。

 下り疲れたあたりにちょうど最後の水場と書かれたベンチのある場所があったので、ここでも一休み入れて、更に高度を落とし沢沿いの径になります。下部はなかなか新緑が綺麗です。幸い今日はお腹は痛くありません(笑)。随分昔のあやふやな記憶なのですが、たしか12年前もあったと思われる橋を渡ってしばらくで登山口になり、舗装路をずんずんと下っていけば、朝来た子神社です。無事登下山のお礼にお参りしてから、藤沢の集落を下っていきます。と前方に上部は雲に覆われているものの、おおきな富士山が姿を現していました。
 
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 富士を眺めながら、この集落の元の名前は藤沢ではなく富士沢(富士見沢)なのだろうと思いました。実際それを裏付けるような表示↑もあって、やっぱりそうかそうか、と頷きながら下っていくと、しかし右手の斜面に見事な藤の花の群落があったりして、う~ん、両方かも知れない(笑)などとテキトーな解釈をしながら初狩駅へ。

 駅前のコンビニでビールを仕入れて駅に行ってみると、ちょうど下り列車が来るというアナウンス。待つほどもなくホームに滑り込んできた電車に乗り込み帰途につきました。

 

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2013.05.04

【超美林♪ 権現山鋸尾根】 山バス情報118

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(鋸尾根にて…新緑が本当に美しかった)

【山行日】 2013年04月29日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅    - 06:52 北野 (京王線)
北野    06:54 - 07:04 高尾 (京王線)
高尾    07:11 - 07:44 猿橋 (JR中央線)

「バス」
猿橋  08:18 - 08:50 浅川 (富士急山梨バス 570円)

「歩行」
浅川   08:52 - 09:30 浅川峠
浅川峠  09:35 - 10:40 権現山
権現山  10:45 - 11:35 1267.5の先の小ピーク
小ピーク 11:55 - 12:10 北峰
北峰   12:20 - 14:15 杉平入口バス停


「バス」
杉平入口  14:33 - 15:00 猿橋駅 (富士急山梨バス)

「鉄道」
猿橋  15:25 - 中央線某駅 (JR中央線快速電車東京行き)

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(鋸尾根下部…新緑にヤマツツジが彩りを添え…)

 せっかく好天に恵まれたGW前半。矢岳に続いてもうひとつどこか出掛けたい…。この時期は天気さえ好ければ、そしてお金と体力さえ持てば(笑)毎日でも歩きたい、一年で一番山が活き活きと輝く季節ですね。

 矢岳は行き帰りともバスを使わなかったので、パスモは意外に残高が減っていません。今回は、行き帰りともバスを使ってみたいのですが、GWですから、空いたバスとなるとかなり限定されます。。。富士急バスの大月営業所管轄バスならこの時期でも空いていることが多いので、行きは浅川行き帰りは上和田発の猿橋駅発着バスで権現山から麻生山経由で鋸尾根を下るコース、ここなら巧くいけば咲き残りのヒカゲさんにも会えるかも知れないし、実はいつか歩こうと思っていたもののずっと先延ばしにしていたルートだったので、今回歩いてみようということになりました。


 交通費を節約すべく京王線経由で猿橋に浅川行きバス発車時刻の30分前に到着しましたが、さすがにGW。バス停前には大勢の登山客。山に使える朝のバスは8:18の浅川行きと8:28の上和田行きぐらいのものとはいえ、浅川行きのバスで立ち客が出るのを見たのは初めてのこと。。。みんな浅川から浅川峠で、半分は扇山としてもあとの半分はみんな権現山??? ウソでしょ、そんな…と思いきや、福泉寺前で7割以上が下車。皆さん百蔵山へこちらから登られるのですね。

 猿橋ですでに柔軟体操を済ませておいたので、浅川バス停からはすぐに出発。今日はできることなら杉平入口発16:12ではなくその前の14:33のバスに間に合わせたい事情があったので、私にしてはハイペースで40分かからずに浅川峠着。

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(浅川峠から権現山へ向かう径)

 浅川峠から権現山への稜線は何度も通ったお気に入りの径。最初は平坦な自然林の多い径で、ちょうど芽吹き始めたばかりの萌葱色の新緑が美しい。チゴユリ(?)が咲いているのも見付けられて、ルンルン気分で進んで行くと、やがて急傾斜が目の前になるので、ここでいつものように水分補給をして気合いを入れ直してから急登に取りかかります。

 この急登は、尾根にジグザグを切ってくれてはいるのですが、距離は短いのに高度差は大きいので、やはり何度登っても簡単には登らせてもらえません。それに今朝、通常使用の登山靴に穴が空いていた(笑)のに気づいて、重登山靴に履き替えたのもあって、足がなかなか前に進まない…そしてこの靴を履くと決まって出来る踵の靴擦れが気に掛かります。  

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(権現山への登り…急傾斜だが自然林が多い)


 しかしどんな急傾斜もいつかは終わるもので、権現山の肩に到着。楽しそうな声の聞こえる権現山に寄るべく、疲れた足を何とか持ち上げて山頂へ。朝京王線の窓からこの季節にしてはクッキリ見えていた富士山ですが、やはりこの季節では10時半ともなると霞んでしまって、写真には巧く収められないので、自分の目にしっかり焼き付けて、一休みした後は元の径を下って権現山の肩から麻生山方面へ…。

 いつかそのうち…と思いながらもなかなか足が向かずに実行に移せないコースというものが私は多くて、この麻生山方面の尾根もそのひとつ。ガイドブックなどでもまずお目にかかれない比較的マイナーなルートですが、エアリアでは赤実線ですし、前回の矢岳がRF・RF・RFだっただけに、こういうRF不要の一般登山道をのんびり歩くというのも佳いものです。

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(麻生山へ…静かな尾根道)

 径は本当に静かで、アップダウンもあまりなく、稜線は自然林が芽吹き前とはいえ美しい。ときどきコブを上手に巻いてくれたりして、ゆったり静かな径を歩きたい方にはお奨めです。マメザクラやミツバツツジも咲いていて、稜線もすっかり春の雰囲気です。

 権現山から1時間弱で着いた麻生山の標識がある1267.5mの三角点では、先客のご夫婦がひと組いらしたので、その先の小ピークでお昼ごはんにしました。

 昼食後、北峰方向へ。駒宮の分岐を見送り尾名手峠へ向けて下りにかかります。下り切った尾名手峠は古くなって判読不能な木の指導標の残骸と、破損して道標が地面に置かれている大月市のプラスティックの指導標がありますが、一般登山道にしてはちょっと頼りない感じになります。

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(壊れて地面に落ちた大月市の指導標…そろそろ新しいのに取り替えないと…)

 尾名手峠からはこれまでとは打って変わって、アップダウンの激しい急傾斜急下降の岩尾根が続きます。前方に見えている北峰らしいピークまで結構時間がかかり、神経も使うところです。確か松浦本の記述ではここら辺にヒカゲさんがいるハズだけど…見あたらないなぁ…、靴擦れも痛いし、慣れない重い登山靴で転落しないようにへっぴり腰でアップダウンをこなしていくものの、ヒカゲツツジの姿は見えず、「あれって確かシャクナゲみたいな葉っぱだったよなぁ」などと思いながら、進んで行くも葉っぱにも気づかないまま、前方に見える北峰へ急登…。

 ん?もしかして前方に見えた北峰だと思っていたピークは偽ピーク?と登り着くと、そこは鏡のある紛れもない北峰(笑)。結局お恥ずかしい話ながら、葉っぱにも気づかずヒカゲさんを見逃してしまったようです。もしかしたら咲いているのにも気づかなかったのかな?とよっぽど戻って見直そうかとも考えたのですが、「いやいくら何でも咲いていれば気づくだろう…きっと終わってしまったんだ…花は全部落ちてしまって咲き残りもなかった、そうだきっとそうだ、そうに違いない」と無理矢理自分を納得させて(笑)、大峰やその向こうに見える大菩薩の展望を楽しみつつ、一休みしたら、鋸尾根の指導標に従って、下山開始。

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(北峰から大峰~雁ヶ腹摺山方面を望む)

 時間は12時20分。14時半のバスまで2時間ありますから、慌てずゆっくり下ることに。。。鋸尾根というと、岩場・ヤセ尾根の登降を繰り返すようなイメージが強いのですが、この尾根は岩場は上手に巻いてくれていますし、全体に緩やかな下りの歩きやすい尾根でした。

 で、この鋸尾根、下部へ降りるほどに、落ち葉ザクザクの気持ちの好い雑木林がずっとずっと続いてくれて、下手っぴいな写真では巧く伝わらないのですが、私の乏しい山歩き経験の中でおそらくナンバーワンの素晴らしい美林です。とかく自然林が多い登山道でも、多くは途中にところどころ植林帯が混ざるものですが、この尾根は標高にして650mあたりまでまったく植林というものに出会いません。

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 下の方ではヤマツツジも咲き始めていて、この超美林とヤマツツジ、そしてマルバアオダモ↑の白い花も美しく咲き誇り、ヒカゲさん見逃しの失態もすっかり忘れさせてくれるほどの感激でした。

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(降り立った小姓集落からみた新緑の山肌…降り立った集落もまた素晴らしかった)

 強いて難をあげるとすれば、登山道下部にある倒木の多さで、これがちょっと玉に瑕といえばそうなのですが、それにしても素晴らしすぎる美林で、これは是非とも紅葉の時期に歩き直さなくては!との思いで下山。最後は竹林の脇を通り、民家のすぐ脇を抜けて、舗装道路へ。北峰から杉平バス停までコースタイム1時間半のところを2時間近くかかってバス停到着。近所の子どもに気持ちの好い挨拶を頂き、残った水筒の水を飲みながら猿橋経由大月行きのバスを待ちました。

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