【アカヤシオ姫に逢いに…矢岳北尾根 その1】
【山行日】 2013年04月27日(土)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
新宿 05:20 - 05:29 池袋 (JR山手線)
池袋 05:39 - 06:32 飯能 (西武池袋線準急)
飯能 06:34 - 07:19 西武秩父(西武秩父線)
御花畑 07:25 - 07:39 武州日野(秩父鉄道)
「歩行」
武州日野駅 07:45 - 08:40 北尾根取り付き
取り付き 08:45 - 10:00 820m地点
820地点 10:05 - 10:50 営林署ルート合流点
合流点 11:00 - 12:00 矢岳
矢岳 12:25 - 13:25 大伐採地
大伐採地 13:30 - 14:10 大反山
大反山 14:20 - 15:05 国見の広場
国見の広場 15:15 - 16:10 浦山口駅
「鉄道」
浦山口 16:38 - 18:33 池袋 (秩父鉄道&西武線直通急行)
池袋 18:39 - 18:45 新宿 (埼京線)
【地形図】 「秩父」 「武蔵日原」
※この記事で登ったルート「矢岳北尾根」は、登山地図にはない尾根歩きルートで、一般登山道とは違います。登山口もなく、また、指導標だけでなく途中に矢岳に関する「標識」さえ一切ありません。地形図とコンパスで進むべき方向を割り出すスキルがあり、地形判断ができる方のみのコースです。また山頂にある警告通り、スキルがある方でもこの尾根を下るのは危険です。
三年ぶりにアカヤシオ姫に逢いに秩父へ。。。今回は今まで登ったことのない矢岳に行ってみました。矢岳はエアリア登山地図などで遭難の多い山とされていますが、実際に歩いてみたところでは、それほどの悪場もないようで、遭難の大半は気象遭難や下りに難ルートを取っての道迷い遭難なのではとの印象を受けました。
矢岳は、ただ、そのルート取りにちょっと悩む山です。松浦本『バリエーションハイキング』に掲載されている営林署からの登りルートは、西武秩父駅からタクシーを使うもので、私の考えでは、一人で高いタクシー代を払ってまで登りたいとは思いませんし、武州日野の駅から延々と林道を歩くのも気が進みません(それにあの尾根、相当な急傾斜です(笑))。
同書では「明ヶ指のたまご水」も併せて紹介されており、このたまご水のすぐそばに矢岳から長々と伸びている北尾根があることに気づき、「たまご水」を見学がてら、北尾根を登って、下りは松浦本に記載のルートをたどって浦山口か、(時間や体力との兼ね合いでは)整備された武州中川へ降りるという計画で臨みました。
さて、今回も比較的長時間のコースになりますので、朝できるだけ早いスタートにしたいところです。私の家から一番早い電車で西武秩父駅到着は7時19分。Yahoo!の路線検索では秩父鉄道の御花畑駅発三峰口駅行き07:25には乗り継げず、07:51の乗り継ぎとなっていますが、今までの乗り継ぎ経験では、6分あれば(急ぎ足で)乗り継げそうに思えます。ただし、秩父鉄道はパスモやスイカが使用できませんので、切符を買う必要があります。あらかじめ秩父鉄道の切符用に小銭300円をポケットに用意して乗り継ぎに挑戦。
実験結果は、予想通りトイレなどに寄らなければ乗り継ぎ可能。武州日野駅を8時前のスタートです。なお、武州日野駅で熊倉山の白久ルート(谷津川林道コース)通行止めの表示がありました。まぁ、あのルートは一般ルートですがとてもいやらしいルートで、開通したとしてもお奨めできません。
武州日野駅からたまご水までは前掲書の松浦本通りで特に付け加えることもないのですが、私は持小屋沢を渡ったところにある「たまご水1分」の指導標ところで、持小屋沢沿いにあるものと勘違いして時間を消費してしまいました(たまご水は安谷川沿いにあります)。
結局、持小屋沢を渡ってから「たまご水」を見付けるまで10分もかかってしまい、こんなことで、ちゃんとRF出来るのだろうか、と先が思いやられます。そんなわけで、北尾根に取り付いたのは、駅を出てから1時間後。比較的傾斜が緩やかな左(持小屋沢寄)側(北東)から尾根に這い上がります。
右自然林左植林の支尾根を登っていくと、585の手前で予想通り右から尾根が合わさり、やっと尾根道らしくなりますが、両側共に植林となってしまいます。585から15分ほどで大木の下に祠を見て、登下山の安全をお祈りしてから更に植林尾根を登っていきます。やがて右側が自然林となって、尾根が広がり、足もとにはカタクリの葉っぱが散見されるようになりますが、一枚葉がほとんどで花は見付かりません。もっともこの標高ではもう終わっているでしょう。
やがて右側に熊倉の宗屋敷尾根がそびえてきて、傾斜が弛んできたところが820地点でしょう、山桜も咲いていて、ここで少し休んで水分補給。この調子なら矢岳に昼前は余裕だろうとこのときは調子こいていました(笑)。
820m地点を後に自然林が優勢となった尾根を登っていくと、尾根が痩せてきて、岩がちのアセビの尾根に…これはアカヤシオの雰囲気…と、1000mの手前で、この日初めてのアカヤシオ。しかし、そこは右側が完全に崩落したちょっと危ない箇所で、崩落した尾根にぶら下がったアカヤシオの樹ですから、とても近づいて写真を撮る勇気は出ません。崩落のお陰で熊倉山の宗屋敷尾根がばっちり見えています。
更に進むと落花したアカヤシオ、と上を見上げれば花が一つ二つ。。。先ほどの樹に比べ随分花付が悪いです。うわこれってひょっとして大凶作?と呟きながら少し進むと今度はわりと花付の好い樹があって、少し頬がゆるみます。。。とまた非常に花付の悪い樹…。標高1000mあたりだとこんなものか、もう少し上に行けば…と気を取り直して急斜面を両手両足で登っていくと、大きな石を落石させてしまって…、でも誰もいないだろうから、「ゴメンねクマさん」とだけ呟いて更に登っていくと、ああ、イワウチワちゃん…写真を撮って更に登っていくとやがて後ろから咳払いが聞こえてきて…ぐぐ、マズイ…。
営林署からの尾根(979からの尾根)を併せる頃になるとまたアカヤシオ姫がまぁまぁな花付きでお出迎え。。。979方面にも少し下って写真を撮りました。分岐点に戻ると先ほどの咳の主と思われる男性登山者が登って来られたので、落石を詫びがてら伺うとなんと私の一本後の電車で来られたそう。私は本当にノロマだなぁと思いつつ、ちょうどそのあたりに沢山咲いていたイワウチワを撮りながら休憩して、男性に先に行ってもらうことに。
合流点から更に進むとイワウチワが沢山咲いていて、踏みつけないように気をつけなければならないぐらい。。。全部写真に撮っていたら先に進めないので、少しだけ撮影して先へ進んでいきます。ここから上ならアカヤシオ姫も結構見頃かも…との期待で登っていきますが、どれも花付の悪い樹ばかり。蕾を付けた樹もみましたが、蕾の数自体が少なすぎるので、GW後半ですとせっかく訪れてもあまり楽しめないのではないかと思います。
矢岳山頂直下は、予想通り、岩がちの急傾斜。アカヤシオの咲く山の最後はどうしてどこもこう急なんでしょうか。頂上には「北尾根を下らないように」との埼玉県警のプレートがまだありますが、破損している上、字も消えてしまっており、警告の機能もこれではゼロに近く、ただのゴミとなりかけています。
山頂到着は結局12時ほとんどジャストに近い時刻。途中で余裕をこきすぎました(笑)。時間も時間なので山頂でお昼ごはんにしました。
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