【上信電鉄に乗って…四ツ又山から鹿岳】 山バス情報93 タクシー情報15
【山行日】 2008年12月28日(日)
【使用公共交通機関などの詳細】
「鉄道」
新宿 05:19 - 05:28 池袋 (山手線)
池袋 05:39 - 05:47 赤羽 (埼京線)
赤羽 05:54 - 07:27 高崎 (高崎線)
高崎 07:33 - 08:37 下仁田 (上信電鉄 1080円)
「タクシー」
下仁田駅 08:40 - 08:50 小沢橋 (1880円)
「歩行」
小沢橋 09:00 - 10:40 四ツ又山
四つ又山 10:50 - 11:25 マメガタ峠
マメガタ峠 11:30 - 12:20 鹿岳一ノ岳
一の岳 12:40 - 13:00 鹿岳二ノ岳
鹿岳 13:15 - 14:30 車道
車道 14:50 - 16:10 小沢橋
「バス」
小沢橋 16:24 - 16:40 下仁田駅 (南牧乗合バス 200円)
「鉄道」
下仁田 16:45 - 17:44 高崎 (上信電鉄 1080円)
高崎 17:58 - 19:32 赤羽 (高崎線)
赤羽 19:38 - 19:53 新宿 (埼京線)
上信電鉄に乗って西上州に行くのは1年8カ月ぶり。西上州から足が遠のいたのは、やはり、雨沢~観能方面の朝の南牧バスが一時間遅れになって、さらに役場前止まりになってしまったことが大きいですね。
そんな悪条件下でも、どうしても登ってみたいと思っていたのは、西上州のどこから見ても一番目立つ岩峰=鹿岳(かなたけ)です。鹿岳だけなら、09:50発のバスでもなんとかなりそうですが、四ツ又山と繋げて歩く場合、陽の短い今の時期に私の鈍足では暗くなる前に降りてこられるかどうか自信がありません。そこで、早朝の高崎線に乗ってタクシーを奮発することにしました。
下仁田駅でトイレを済ませてからタクシーに乗ると、早い早い!あっという間に小沢橋に着きますが、料金は1880円。バス代の十倍近くです。野々上の登山口は小沢橋を渡って右折したあと美容院を左折した道のずっと奥になります。最奥の集落までかなり坂を上がりますので、タクシーの場合、ここまで上がってもらった方が好かったかも知れません。
最奥の民家でご主人に呼び止められちょっとした頼まれごとを…。そして登山道の様子を教えてもらいます(実はこれが役に立ちました)。西上州はマイカー登山が主流なので、どうしても周回ルート以外は荒廃気味になってしまい、野野上や下郷(宮室バス停からのルート=現在役場の方で通行止め扱い)のような周回に向かないルートは整備もおろそかになりがちです。
野々上登山道はエアリアや登山ガイドの地図ですと不動滝で右岸(左手)の尾根に上がって尾根伝いに行くように見えますが、実際は、意外にも滝の手前で左岸(右)に沢を渡るのです。そして指導標も全くないまま踏み跡を追い、竹林を抜け尾根に上がると、そこには大天狗峠までにあるたったひとつの道標(みちしるべ:指導標とは言えない)があって、尾根を外れて左(西)の巻き道を行くように書いてあります。尾根上にはマーキングなどもありますが、これに引きこまれず、ややザレ気味のトラバース道をずうっとくねくねと進むと大天狗峠に着きます。
(大天狗峠までで唯一のみちしるべ:尾根を外れて左手のトラバース道を行く)
私はこの日、取り付きでまごついたり、勘違いして沢を渡らずに左手の尾根に取り付く薄い踏み跡を追ってしまったりしたので、小沢橋から四ツ又山まで1時間40分もかかってしまいましたが、無駄なアップダウンをほぼ完全に排したこのコース、順調にいけば、ゆっくり歩いても小沢橋バス停から四ツ又山まで1時間半かからないと思います。
耳がちぎれそうなほどの寒風吹き荒ぶ大天狗峠から雑木の美しい登山道を登っていけばマメガタ峠との分岐を分けてわずかで三角点のある四ツ又山山頂。
このあたりは春になればアカヤシオなどツツジが楽しみな場所ですが、今の時期はやはり展望。残念ながら浅間は雲に隠れていましたが、妙義の奇峰、そしてなによりもこれから登る鹿岳(かなたけ)が目の前に遮るもの無く聳えているのが見えます。
エアリアには四ツ又山の三角点から更に北に向かって登山道が延びているように描かれていますが、実際は『アルペンガイド 奥日光・足尾・西上州』の地図のように、いったん来た径を戻って残り三つのピークに続く径があり、ロープなども適所にあって、遠くから見てギザギザに見える四つのピークを危険無く通過できるようになっています。
4つのピークをこなしたあと、マメガタ峠へはもったいないほど高度を下げてしまいます。四ツ又山からマメガタ峠のコースタイムはエアリアで一時間となっていますが、35分ほどで通過。プロトレックの高度計は695mを指していました。峠には指導標がありますが、マメガタ峠の標識はありませんでした。
峠から鹿岳の一ノ岳まで高度差は300m以上。一ノ岳でお昼にしようと登りはじめますが、お腹が空いてなかなか歩が進まず、一ノ岳と二ノ岳の基部から一ノ岳まで上がるときはちょっぴり恐かったりで(笑)、マメガタ峠~一ノ岳はコースタイムオーバーの50分かかって到着。ここでお昼ごはんにします。
お昼御飯を食べ終える頃、単独の男性が登ってきたので、展望のことなどすこしお話。その後、二ノ岳に向かいます。二ノ岳では一ノ岳からは見えなかった浅間山が姿を現し、感激です。朝は雲に隠れていましたが、今はもう山頂から吹き上げる噴煙まで視認できます。ここは一級の展望地で、雲に隠れた赤城や谷川などを除くと、榛名、妙義、などなど、ここから見ることの出来るほとんどの山々が遮るもの無くきれいに見えて、ゴキゲンでした。
二ノ岳から南西方向にも踏み跡がありましたが、指導標通り北北西に延びる「木々岩峠・高原」方面への踏み跡に入り下山開始。尾根通しに20分ほど歩くと「高原 二ノ岳」の指導標のある小ピークで尾根を外れて急傾斜の滑りやすい径を下ります。ここもやはり周回ルートには使われにくい経路ですが、すぐに植林帯に入ってやがて重機が通れるほどの幅広の作業道になります。
あとは作業道をのんびり下るだけ…と思いきや、この作業道、上部は間伐された杉の木がそこらじゅうで道をふさいでおり、分岐も沢山あって登りにとったら経路はまったく判らない状態。ひょっとして自分がどこかで道を間違えたかとも思ったのですが、ある程度降りると杉の間伐材は無くなり、下部の方で「木々岩下登山道杉の木伐採中につき危険、登山できません 12月10日から12月30日まで」との表示。しかし、車道に降りてみると登山不可の表示はどこを探してもありません。車道から表示のあるところまで30分はかかるでしょうから、マイナーコースとはいえ、これは登ってきた人がいたら、ちょっと酷だなぁと思いました。
車道に降りてからは、バスまで時間が十分すぎるほどあると判ったので、少し小腹を満たしてから、非常にゆっくりとしたペースで、途中、地元の人と立ち話をしたり、古民家を写真に収めたりしながら、小沢橋までの車道歩きを楽しみました。おそらく真面目に歩けば一時間ほどでじゅうぶん着くと思います。
小沢橋には酒屋もあるので、お酒やビールを仕入れてバスを待ちます。やってきたバスは前回乗ったときと同じ様なライトバン形のもの。もちろん乗客は私一人。南牧の山のお話など聞かせていただきながら、温かい車内でゆったりとし、下仁田駅に到着。行きと同じ上信電鉄で帰途につきました。
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コメント
ゴン太さん、こんにちは。
最後は予想通り群馬の山でしたね~。
いいなぁ、四つ又山から鹿岳でしたか。
しかし、西上州の山も行きにくいですよね。
あの台風があったから余計に。
このあたりは多少影響が少ないんでしょうか。
また来年もあっと言うようなバス利用のルートを教えてくださいね。
それでは、どうぞよいお年をお迎え下さい。
投稿: リブル | 2008.12.31 20:21
リブルさん、こんばんは。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
西上州はやはり遠いですよ(笑)。遠いから行く人がいない→だからバスもお年寄り向けだけ残してどんどん減便されちゃう、のでしょうね。
新町発上野村行きのバスも8時台のバスが無くなってしまいましたから、下仁田ルートはこれでもまだいい方なんです。新町駅から上野村までタクシー使う勇気は誰もありませんからね(笑)。
このあいだの台風の影響は結構大きかったようですよ。下郷からのルートが通行止めになった一因もあの台風だと、地元の方もおっしゃっていました。今回私は歩きませんでしたが、大久保からのメインルートも結構被害があったようで、地元の方々が懸命に整備してくださったそうです。
遠いけれど、岩場が恐い私でさえ西上州はとっても魅力的な山域に感じます。有志を募って西上州愛好会でも作りたいぐらい。。。リブルさんも入会しませんか(笑)。
投稿: ゴン太 | 2009.01.01 18:44
>西上州はやはり遠いですよ
そもそも、西上州の山旅は1泊2日が昔は常套でして、
初日は半日行程の、いわゆる駄賃の山、峠越えで山里に投宿。
翌日、お目当ての山に登ったものです。
(そうそう、当時の上信電鉄バスは、千円札両替器がなく、運転手を怒鳴りつけそうになりましたっけ。)
投稿: もりたさとる | 2009.01.10 12:34
もりたさとるさん、こんばんは。
そうですね。西上州、都心からの場合は、山里に泊まって登るのが正当なのだと私も思います。ただまぁ、泊まる費用のこと、18きっぷでなんとかしたい、という私のようなけちんぼは、どうにかして…と飽くなき追求をしてしまうのです。
こんなせわしない登山はやめにして、ゆったりした山歩きができるようになりたい、というのが私の夢ですが、いつ実現するのでしょうね。
投稿: ゴン太 | 2009.01.10 17:59