【18きっぷとタクシーで…三窪高原から倉掛山】 タクシー情報14 山バス情報87
【山行日】 2008年9月6日(土)
【使用公共交通機関等の詳細】
「鉄道」
新宿 05:18 - 06:13 高尾 (中央線)
高尾 06:14 - 07:23 塩山 (中央線)
「タクシー」
塩山駅北口 07:27 - 07:53 柳沢峠 (5570円)
「歩行」
柳沢峠 08:00 - 08:35 柳沢ノ頭
柳沢ノ頭 08:45 - 09:15 鈴庫山
鈴庫山 09:20 - 09:45 ハンゼノ頭
ハンゼの頭 09:55 - 11:55 倉掛山
倉掛山 12:20 - 13:00 白沢峠
白沢峠 13:10 - 14:25 芹沢入口バス停
「バス」
芹沢入口 14:40 - 14:47 笛吹の湯 (山梨貸切自動車 230円)
「温泉」
笛吹の湯 14:50 - 15:50 (入浴料500円)
「バス」
笛吹の湯 16:07 - 16:50 塩山駅南口 (山梨貸切自動車 630円)
「鉄道」
塩山 17:04 - 18:57 新宿 (ホリデー快速ビューやまなし号)
18きっぷ最終週末は、天気予報が好転して、土曜なら午前中は晴れてくれそうだとのこと。最初は先週歯がゆい思いで見た谷川岳へと考えたのですが、どうやら天気は北の方ほど早く崩れそうだということで、山梨方面で日帰りできるところ、暑さに苦しめられない山、早めに登って早めに降りられるところというと…。3年前の同じ頃に行った柳沢峠、ここから三窪高原へ上がり、倉掛山へと縦走するプランを思いつきました。この周辺のバリハイルートにも興味があるし、その下見がてら、のんびりと高原を稜線漫歩するのも悪くありません。
値上がり前でも五千円超のタクシー代がネックではありますが、18きっぷでこれまで節約してきた電車賃や夏山大型縦走の見送りなどを考慮すれば、まぁたまにはタクシー奮発も好いでしょう。だいたいこんな時でもなければ、これからさき行く機会もなさそうだし…と決定です。
今回も出来るかぎりの早立ちをして、塩山駅には07:23着。バス乗り場と反対の北口に降りてタクシーに乗り込みます。運転手さんの話によると大菩薩峠登山口(裂石)までのバスはさすがに値上げされるようです。まぁ、これまでの100円はいくらなんでも安すぎですし、この原油高では致し方ないでしょう。
柳沢峠で「帰りはタクシーじゃないと思うけど…」と言いながら電話番号入りのティッシュをもらって降りると、うーん、なんと富士山の方角だけ青い空が見えていて、富士山が何とか望めます。これはもしかしたらうまいことこちらもじきに晴れてくれるかも知れない、と期待しながら準備運動をして登り始めます。
カラマツの植林帯を登っていくと柳沢ノ頭に着きます。だいぶ青空が広がってきたので、日焼け止めを塗って虫除けに薄荷スプレーをシュッと一吹き、前回の柳沢峠の時と違って、この高度でもかなり蒸し暑いので水分も補給しておきます。
鈴庫山(すずくらやま)への分岐にはあずまやがあってベンチもあります。鈴庫山の方にもバリハイルートがあるし、天気も好転しそうな雰囲気なので、偵察がてら往復してみることにしました。
鈴庫山へはシラカバの混じる自然林の中をずっと下ってゆきます。エアリアで破線になっているところも実際ははっきりした道形ですから、鈴庫山の往復だけであれば難しいことはありません。ただし結構下ってしまうので、往復の時間はだいたい一時間ぐらい見ておかないといけません。出発の遅い場合などは鈴庫山の往復は見送っておいた方がいいでしょう。山頂からはたいした展望があるわけでもありません。
鈴庫山を往復してきたら空はすっかり青空になっていました。ハンゼの頭へ行くと奥秩父の峰峰がよく見えます。とりわけ飛龍山の姿が見事でした。残念ながら富士山は雲が沸き立ちもう望めなくなっていましたが、すっかり晴れ渡った青空のもと周囲の景色を眺めるのは気持ちのよいものです。
ハンゼノ頭から無線局の方へ向かいます。このあたりからレンゲツツジの名所となるそうですが、近年シカの食害でほとんどダメになってしまったという話を聞きました。鉄柵などで囲いをしてありましたが、回復までどれぐらいかかるのでしょう。マルバダケブキがたくさん咲いていましたが、他の花はほとんど見あたりませんでした。
無線局を過ぎ、板橋峠の方へ向かいます。ここから先はあまり指導標も見かけなくなり、板橋峠から先は人もそれほど入っていないらしく、下草がうるさいこの時期は径を失いかけますが、幸いここから先はずっと防火帯を歩くことになるので、地形判断など出来なくても何とか径は見つかると思います。但し、板橋峠で林道に降りてから再び山道に入るところなどはコンパスがないと判断に苦しむかも知れません。
「二輪車進入禁止」のロープが張ってあるところはバイクが登山道に上がってきてしまうのを防いでいるだけなのですが、「進入禁止」の文字がイヤでも目に入り通行してはいけないように感じてしまいかねませんね。
峠からずっと防火帯の登りが続き、陽を遮るものがないのと草いきれで、かなり暑く感じます。予定では防火帯の高原をのんびり遊歩のつもりだったのですが、遠くに見える倉掛山にはガスが匍い昇ってきており、奥秩父の稜線にかかる雲も黒っぽいものとなってきて、焦ってピッチを上げるものの、この尾根は意外にアップダウンがあってひと山越えてはまたひと山と思ったより時間がかかります。鈴庫山はやっぱり余計だったかなと後悔してももう後の祭りです。
ハンゼノ頭から約二時間、最後の急登に苦しめられてやっと上がることの出来た倉掛山山頂は樹林の中。しかし、この暑さでは、日なたに出てお弁当という気は全く起こらず、三角点のすぐそばでお昼御飯としました。
倉掛山の山頂から少し戻る感じで、再び防火帯の径を今度は白沢峠へ向かいます。防火帯の径は登ってきた防火帯の径と雰囲気がよく似ているので、もと来た径を下っているような錯覚に陥りますが、やがて長い(といっても10分か15分ぐらい)笹藪の径になります。笹藪を抜けると再び防火帯の急坂を下りますがすぐに右手から斉木林道が合わさります。斉木林道との合流地点は逆から来た場合かなりわかりにくいと思います。「倉掛山」の地味な表示に気をつけてください。斉木林道は林道といっても舗装道ではなく土の道で、これをしばらくたどればやがて、あの有名な廃車の眠る白沢峠に到着。
廃車は良く見ると左ハンドルなのですね。ドアに「自家用」と書かれていますが、どこの車なのでしょうか。
白沢峠からの下山道は想像していたよりも傾斜がきつく、久々にまともに歩いたせいか、最後は足が痛くなってしまいました。
ところで結局この日は山中では誰にも会わずじまい。ほんとに静かな山旅でした。
白沢橋から大通りを歩いて芹沢入口バス停へ。芹沢入口バス停には山梨市の市営バスのバス停しかありませんが、山梨貸切自動車の西沢線バスは窪平から西沢渓谷まで自由乗降区間ですし、ここから山梨貸切自動車のバスにも乗ることが出来ます。芹沢入口バス停には山梨市営バスの時刻表しかありませんから、ご利用の方はよく調べてからお出かけください。特にこれからは運行パターンがめまぐるしく変化しますので十分にご注意を。
バスはどちらも笛吹の湯を経由します。この日はかなり汗をかいてしまったので迷うことなく笛吹の湯で下車。料金は500円だけで、ロッカーも下駄箱も余計なお金は要りません。山梨市営の施設だけに良心的です。
ただし!ただし!です。温泉の後のビールはお預けになります(笑)。あれぇ?ビールの自動販売機は~? と探していると休憩所が見つかり、中にはいると、そこには赤い字で「禁酒」と書いてあるのです(笑)。
まぁ、たまにはこんなお湯も好いか…と苦笑いしながら100%ジュースで喉の渇きを押さえ込み、ぼんやりとどこか田舎のおうちにでもいるような感じで、お酒だけでなく音楽も歌も禁止の温泉で静かなひとときを過ごしました。
いま一度、山梨貸切自動車のバスで塩山駅へ。塩山駅でビールとワインを仕入れているうちに目の前で各駅停車の高尾行を逃してしまったのですが、ラッキーなことに、次の普通列車はホリデー快速ビューやまなし号新宿行きで、久々にあの二階建て車両に乗って帰途につきました。18きっぷ最終週末のせいか、この列車の知名度がアップしたのか、結構な混雑ぶりでしたが、何とか席も確保できて、新宿まで乗り換えナシでスピーディーに行けてやはり快適でした♪
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コメント
ゴン太さん、こんばんわ。
あそこは元々造林の林道が通っていたこともありバイクの進入がやまないようですね。ぼくも白沢峠で10台近くのバイクの集団と遭遇してその態度にかなりムッとした覚えがあります。ボク自身もともとオフロードのバイクに乗っていたので気もちはわからなくもないんですけど。。。
そうそう笛吹の湯。ボクもバイクに乗っていた頃何回かはいったことありましたけど確かにビールの覚えがないかも。でも音楽も歌も禁止って以前何かあった感じの言い方ですね。
投稿: komado | 2008.09.09 22:19
komadoさん、こんばんは。
幸いこの日は、柳沢峠を後にしてからは、バイクどころか登山者にさえずっと逢わなかったので好かったのですが、白沢峠あたりはあのトラックの人気?もあってか、よくバイクのりの人たちに会ってしまうことが多いようですね。
笛吹の湯、ビールをぐぃっとやれなかったのは確かに残念だったのですが、ここまで静かな温泉も滅多にないので、これはこれでGOODでした。
私としては山にしろ温泉にしろ、集団が我が物顔で大騒ぎするのだけはどうにも苦手で、あれだけは勘弁してほしいのですよ。ひとりひとりはゴクフツーのおとなしい人でも大集団になると、どういうわけか必要以上に大声になってしまったりテンションが異様に上がってしまいがちなのですね。
>でも音楽も歌も禁止って以前何かあった感じの言い方ですね。
ですね、たぶん。。。
投稿: ゴン太 | 2008.09.10 19:06