« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008.09.23

【エアリア赤線で初めての迷走敗退】 山バス情報88

Meisou_kurodake2
(朝のバスの車窓から富士::これぐらいしか載せられる写真がない…)


【山行日】 2008年9月23日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿  05:50 - 06:30 立川  (中央線)
立川  06:43 - 07:39 大月  (中央線)
大月  07:51 - 08:41 河口湖 (富士急行)

「バス」
河口湖 09:00 - 09:25 三ツ峠入口 (富士急バス 330円)

「歩行」
三ツ峠入口バス停 09:30 -
(迷走して敗退) 
- 12:20 三ツ峠入口バス停

「バス」
三ツ峠入口 13:24 - 14:05 石和温泉駅入口 (富士急バス 940円)

「鉄道」
石和温泉 14:26 - 15:14 大月
大月   15:24 - 16:12 高尾
高尾   16:21 - 京王線某駅 


1. 本当は日光へ行きたかった。
2. 当初の予定(御坂山から笹子駅)を当日急に変えた。
3. ここ1・2週間少々気がかりなことがあった。

こういったことが理由であるにしても、エアリア赤実線のコースで道迷いをしてギブアップして引き返すことになるとは考えてもみませんでした。今でもちょっと不思議というか信じられない気持ちです。

そもそも、今回の週末は20日の土曜を出勤にする代わりに月曜日にお休みをもらって3連休とし遠出の予定だったのですが、天気予報がこれでもかというぐらい直前になって雨マークに変更され、仕方なく23日の日帰りだけとなったのでした。

で、実に久々に日帰りで日光へ行くつもりで計画を立てたのですが、計画を立てているうちに日光市の予報が悪くなってしまって…、それで「やむなく」の「やむなく」のまた「やむなく」という形で思いついたのが御坂峠から御坂山・清八山を越えて笹子に降りるというものでした。

ところが当日の朝の電車の中で、この笹子に降りるというプランは次の笹一にとっておいた方がいいんじゃない?という悪魔のささやきが(笑)…。
そこで思いついたのが、エアリアに赤実線が入った、三ツ峠入口バス停から板取沢沿いに黒岳南陵に上がるダイレクトルート。新道峠から大石峠をまだ歩いたことがないため、今回はそこを歩くのを目的としよう、そんな思いつきで家に置いてきた登山届のコースをバスを降りたところで急遽変更してしまったのでした。

向かう方向が全然逆ですが、これまで黒岳は二回登っていますし、今日は1/25000「河口湖東部」も念のため持ってきています。このルートは昔のエアリアには記載されていなかったけれど、エアリア実線だからまぁまず大丈夫だろう。時間があったら大石峠から芦川に降りてもいいかな、などとも考えていたのでした。

でもやっちゃったのです。道迷い。

しかもひどいことに今回は正しい道を見つけることが出来ずに敗退してしまったのです。

今まで、何度か道間違いをしてきましたが、いずれも「自分がどう間違ったのか」明瞭にわかり、その後コースを端折るなりして正規のルートを往復したり峠越えぐらいはしてきたのですが、今回はスゴスゴと来た径を引き返しただけで、何とも情けないというか不本意な山行きとなってしまいました。

今のところ、自己分析では、おそらくですが、最初「西ノ沢」沿いの径に入ってしまったらしいのです。この径は標高にして1300m近くまでかなりはっきりした道形でした。ですので、自分が間違って西ノ沢に入ってしまったとはこれっぽちも思いつかず、沢を渡るマーキングも発見したので、マーキング方向へかなり入り込んでしまいました。しかし、この沢を渡ってからは明らかにエアリア実線どころか赤破線の道でもない、道間違い独特の足裏の感覚。
付近を方々探し回りましたが、わたしにはこの径は最初から間違っていたとしか判断できませんでした。

で、ずっと戻って来てもう登山口はすぐそこというところで、新御坂トンネルのすぐ上の方へ延びる道を見つけ、藪がちですが入っていきました。どうもこれが板取沢への道らしいゾ、ずいぶんなポカを今回もやっちまったなぁと思いながら進んでいったのですが、踏み跡が急に土砂に覆われた感じで途切れてしまいました。どうもこれも違う感じ…でももう少し進んでみようとしたところで、なんと大嫌いなスズメバチが数匹! 慌ててすっころんで(笑)膝をイヤと言うほど打ってしまい、腹もペコペコになってもう完全にやる気をなくしてしまいました。

この時点で12時。残念だけどもう今日は風呂でも入って帰ることにしよう。そう決断して登山口を経てバス停へ。

バスの時刻を見ると河口湖へ戻るバスは一時間半以上待たなければなりません。しかし、石和温泉~甲府方面でしたら1時間後に来ることがわかりました。お昼がまだだったので、とりあえず登山口のあたりで地形図を見て自分がどう間違えたのか考えながらオニギリを食べます。

結局やはり河口湖方面のバスを待つ気にはなれず、石和温泉入口までバス代は1000円近くもかかってしまい、おれは今日一日こんなにたくさんお金を使っていったい何をしていたんだろう、としょげかえりながら、石和温泉で入浴もせずにビールとワインだけ買って帰りの電車に乗り込みました。

| | コメント (18)

2008.09.07

【18きっぷとタクシーで…三窪高原から倉掛山】 タクシー情報14 山バス情報87

Mikubo_kurakake106
(藤谷ノ頭付近から遠く倉掛山を望む)

【山行日】 2008年9月6日(土)

【使用公共交通機関等の詳細】

「鉄道」
新宿   05:18 - 06:13 高尾  (中央線)
高尾   06:14 - 07:23 塩山  (中央線)

「タクシー」
塩山駅北口 07:27 - 07:53 柳沢峠 (5570円)

「歩行」
柳沢峠   08:00 - 08:35 柳沢ノ頭
柳沢ノ頭  08:45 - 09:15 鈴庫山
鈴庫山   09:20 - 09:45 ハンゼノ頭
ハンゼの頭 09:55 - 11:55 倉掛山
倉掛山   12:20 - 13:00 白沢峠
白沢峠   13:10 - 14:25 芹沢入口バス停

「バス」
芹沢入口 14:40 - 14:47 笛吹の湯 (山梨貸切自動車 230円)

「温泉」
笛吹の湯 14:50 - 15:50 (入浴料500円)

「バス」 
笛吹の湯 16:07 - 16:50 塩山駅南口 (山梨貸切自動車 630円)

「鉄道」
塩山 17:04 - 18:57 新宿 (ホリデー快速ビューやまなし号)

Mikubo_kurakake153


18きっぷ最終週末は、天気予報が好転して、土曜なら午前中は晴れてくれそうだとのこと。最初は先週歯がゆい思いで見た谷川岳へと考えたのですが、どうやら天気は北の方ほど早く崩れそうだということで、山梨方面で日帰りできるところ、暑さに苦しめられない山、早めに登って早めに降りられるところというと…。3年前の同じ頃に行った柳沢峠、ここから三窪高原へ上がり、倉掛山へと縦走するプランを思いつきました。この周辺のバリハイルートにも興味があるし、その下見がてら、のんびりと高原を稜線漫歩するのも悪くありません。

値上がり前でも五千円超のタクシー代がネックではありますが、18きっぷでこれまで節約してきた電車賃や夏山大型縦走の見送りなどを考慮すれば、まぁたまにはタクシー奮発も好いでしょう。だいたいこんな時でもなければ、これからさき行く機会もなさそうだし…と決定です。

今回も出来るかぎりの早立ちをして、塩山駅には07:23着。バス乗り場と反対の北口に降りてタクシーに乗り込みます。運転手さんの話によると大菩薩峠登山口(裂石)までのバスはさすがに値上げされるようです。まぁ、これまでの100円はいくらなんでも安すぎですし、この原油高では致し方ないでしょう。

柳沢峠で「帰りはタクシーじゃないと思うけど…」と言いながら電話番号入りのティッシュをもらって降りると、うーん、なんと富士山の方角だけ青い空が見えていて、富士山が何とか望めます。これはもしかしたらうまいことこちらもじきに晴れてくれるかも知れない、と期待しながら準備運動をして登り始めます。

Mikubo_kurakake3
(柳沢峠よりうっすらと見えた富士 わかりますか?)

カラマツの植林帯を登っていくと柳沢ノ頭に着きます。だいぶ青空が広がってきたので、日焼け止めを塗って虫除けに薄荷スプレーをシュッと一吹き、前回の柳沢峠の時と違って、この高度でもかなり蒸し暑いので水分も補給しておきます。

鈴庫山(すずくらやま)への分岐にはあずまやがあってベンチもあります。鈴庫山の方にもバリハイルートがあるし、天気も好転しそうな雰囲気なので、偵察がてら往復してみることにしました。

鈴庫山へはシラカバの混じる自然林の中をずっと下ってゆきます。エアリアで破線になっているところも実際ははっきりした道形ですから、鈴庫山の往復だけであれば難しいことはありません。ただし結構下ってしまうので、往復の時間はだいたい一時間ぐらい見ておかないといけません。出発の遅い場合などは鈴庫山の往復は見送っておいた方がいいでしょう。山頂からはたいした展望があるわけでもありません。

Mikubo_kurakake43
(鈴庫山からの展望:滑沢山へと続く尾根)


鈴庫山を往復してきたら空はすっかり青空になっていました。ハンゼの頭へ行くと奥秩父の峰峰がよく見えます。とりわけ飛龍山の姿が見事でした。残念ながら富士山は雲が沸き立ちもう望めなくなっていましたが、すっかり晴れ渡った青空のもと周囲の景色を眺めるのは気持ちのよいものです。

Mikubo_kurakake58
(ハンゼノ頭より奥秩父主脈)

ハンゼノ頭から無線局の方へ向かいます。このあたりからレンゲツツジの名所となるそうですが、近年シカの食害でほとんどダメになってしまったという話を聞きました。鉄柵などで囲いをしてありましたが、回復までどれぐらいかかるのでしょう。マルバダケブキがたくさん咲いていましたが、他の花はほとんど見あたりませんでした。

無線局を過ぎ、板橋峠の方へ向かいます。ここから先はあまり指導標も見かけなくなり、板橋峠から先は人もそれほど入っていないらしく、下草がうるさいこの時期は径を失いかけますが、幸いここから先はずっと防火帯を歩くことになるので、地形判断など出来なくても何とか径は見つかると思います。但し、板橋峠で林道に降りてから再び山道に入るところなどはコンパスがないと判断に苦しむかも知れません。
「二輪車進入禁止」のロープが張ってあるところはバイクが登山道に上がってきてしまうのを防いでいるだけなのですが、「進入禁止」の文字がイヤでも目に入り通行してはいけないように感じてしまいかねませんね。

峠からずっと防火帯の登りが続き、陽を遮るものがないのと草いきれで、かなり暑く感じます。予定では防火帯の高原をのんびり遊歩のつもりだったのですが、遠くに見える倉掛山にはガスが匍い昇ってきており、奥秩父の稜線にかかる雲も黒っぽいものとなってきて、焦ってピッチを上げるものの、この尾根は意外にアップダウンがあってひと山越えてはまたひと山と思ったより時間がかかります。鈴庫山はやっぱり余計だったかなと後悔してももう後の祭りです。

ハンゼノ頭から約二時間、最後の急登に苦しめられてやっと上がることの出来た倉掛山山頂は樹林の中。しかし、この暑さでは、日なたに出てお弁当という気は全く起こらず、三角点のすぐそばでお昼御飯としました。

倉掛山の山頂から少し戻る感じで、再び防火帯の径を今度は白沢峠へ向かいます。防火帯の径は登ってきた防火帯の径と雰囲気がよく似ているので、もと来た径を下っているような錯覚に陥りますが、やがて長い(といっても10分か15分ぐらい)笹藪の径になります。笹藪を抜けると再び防火帯の急坂を下りますがすぐに右手から斉木林道が合わさります。斉木林道との合流地点は逆から来た場合かなりわかりにくいと思います。「倉掛山」の地味な表示に気をつけてください。斉木林道は林道といっても舗装道ではなく土の道で、これをしばらくたどればやがて、あの有名な廃車の眠る白沢峠に到着。

Mikubo_kurakake174
(実は左ハンドル!の廃車)

廃車は良く見ると左ハンドルなのですね。ドアに「自家用」と書かれていますが、どこの車なのでしょうか。

白沢峠からの下山道は想像していたよりも傾斜がきつく、久々にまともに歩いたせいか、最後は足が痛くなってしまいました。
ところで結局この日は山中では誰にも会わずじまい。ほんとに静かな山旅でした。

白沢橋から大通りを歩いて芹沢入口バス停へ。芹沢入口バス停には山梨市の市営バスのバス停しかありませんが、山梨貸切自動車の西沢線バスは窪平から西沢渓谷まで自由乗降区間ですし、ここから山梨貸切自動車のバスにも乗ることが出来ます。芹沢入口バス停には山梨市営バスの時刻表しかありませんから、ご利用の方はよく調べてからお出かけください。特にこれからは運行パターンがめまぐるしく変化しますので十分にご注意を。

バスはどちらも笛吹の湯を経由します。この日はかなり汗をかいてしまったので迷うことなく笛吹の湯で下車。料金は500円だけで、ロッカーも下駄箱も余計なお金は要りません。山梨市営の施設だけに良心的です。
ただし!ただし!です。温泉の後のビールはお預けになります(笑)。あれぇ?ビールの自動販売機は~? と探していると休憩所が見つかり、中にはいると、そこには赤い字で「禁酒」と書いてあるのです(笑)。

Mikubo_kurakake192
(ビールは飲めません! 笛吹の湯)

まぁ、たまにはこんなお湯も好いか…と苦笑いしながら100%ジュースで喉の渇きを押さえ込み、ぼんやりとどこか田舎のおうちにでもいるような感じで、お酒だけでなく音楽も歌も禁止の温泉で静かなひとときを過ごしました。

いま一度、山梨貸切自動車のバスで塩山駅へ。塩山駅でビールとワインを仕入れているうちに目の前で各駅停車の高尾行を逃してしまったのですが、ラッキーなことに、次の普通列車はホリデー快速ビューやまなし号新宿行きで、久々にあの二階建て車両に乗って帰途につきました。18きっぷ最終週末のせいか、この列車の知名度がアップしたのか、結構な混雑ぶりでしたが、何とか席も確保できて、新宿まで乗り換えナシでスピーディーに行けてやはり快適でした♪

| | コメント (2)

2008.09.01

【18きっぷで猿ヶ京温泉】 山バス情報86

Sarugakyou30


【湯行日】 2008年8月31日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿  05:19 - 05:28 池袋  (山手線)
池袋  05:30 - 05:37 赤羽  (埼京線)
赤羽  05:54 - 07:27 高崎  (高崎線)
高崎  07:45 - 08:37 後閑  (上越線)

「バス」
後閑駅 08:41 - 09:11 猿ヶ京 (関越交通バス 860円)

「湯&食事」
いこいの湯 10:00 - 10:30 (入浴料300円)
仁田屋旅館 10:45 - 11:20 (入浴料600円)
しあわせきっちん 11:25 - 12:15 
(ランチ730円+生ビール500円)

「バス」
猿ヶ京 12:25 - 13:25 沼田駅 (関越交通バス 1100円)

「鉄道」
沼田  14:06 - 14:53 高崎  (上越線)
高崎  14:57 - 16:33 赤羽  (高崎線)
赤羽  16:37 - 16:52 新宿  (埼京線)

Sarugakyou34
(閉鎖されていたテルメ国境)

日本中こうも毎日雨ばかりでは、プランをいくつ用意したところでせっかく購入した18きっぷを使い切ることができません。このまま未消化で終わるのももったいないし…、ということで、日曜日は雨が降ってもOKな温泉行きを計画して行ってきました。

温泉だけなら、もちろんこんな朝の一番列車に乗る必要もないのですが、今回あえて早出にしたのは、以前から気になっていた沼田駅08:25発の猿ヶ京行きバスは後閑駅で捕まえることが出来るのかどうか、実験してみたかったからなのです。

ダイヤを見る限り、沼田駅08:25発はタッチの差で乗れないのですが、後閑駅前08:41というのはバス停が後閑駅から大きく離れていなければ乗り継げそうです。後閑駅で数分の時間調整がバスダイヤに記されていますから、おそらく乗れるのではないかとは思っていたのですが、実際の山行でぶっつけ本番は精神衛生上よくありません(笑)から、最悪1時間待ちも覚悟の上で今回の温泉行きで人柱になってみようというわけです。

実験結果ですが、あっけないほど簡単に乗り継げます。まず後閑駅の到着ホームが改札側にあるので、階段を渡る必要もありませんし、バス停は改札を出てすぐのところにあります。やってきたバスは転回場所で転回機でぐるりと向きを変えて、それから乗車なのですが、時間調整のためしばらく停車しています。ですのでこの連絡は今後もまず問題ないと考えて良さそうです。

Sarugakyou1
(後閑駅にて転回中の猿ヶ京行きバス)

乗客は最初から最後まで私一人だけ。この便は上毛高原駅も「たくみの里」も経由しませんので、30分ほどで終点の猿ヶ京に着いてしまいます(ちなみに猿ヶ京温泉というバス停がずいぶん手前にあります)。

終点の猿ヶ京には郵便局の他、目の前にタクシー会社もあります。また、法師温泉に行く「みなかみ町営バス」もこの時間なら乗り継ぐことが出来るのですが、何せ法師温泉と猿ヶ京は一日4往復しかバス便がない為、法師まで行くと夕方の4時近くまで向こうで時間をつぶさねばなりません。週末の法師温泉は混雑しますし、非常に興味ある温泉なのですが、今日は偵察ということで猿ヶ京をぶらぶらすることに…。猿ヶ京と沼田駅の間は一時間に1~2本バスがありますので、時間つぶしに苦労することもないでしょう。
Sarugakyou10

時間が早いので、とりあえずは「みなかみ町営バス」の写真でも撮っておき、それから温泉にのんびり浸かろうと、しばらくバス停のあたりをぶらぶらしてみます。町営バスは一度「学校下」まで行って戻ってきたのが法師温泉行きとなりますので、30分近くの接続時間となります。三国峠方面から平標(たいらっぴょう)などへ行かれる方は時間短縮とそれから蛭よけ(笑)もかねてタクシー利用がいいかも知れません。

Sarugakyou17


バスの写真も撮ったし、ということで、まずは手始めに早い時間から開いている温泉施設「テルメ国境」へ向かいました。しかしなんと! 行ってみれば、そこにはこんな↓貼り紙が。

Sarugakyou36


よくみると「売りに出してもいい」との貼り紙もあります。隣のオルゴール館(おみやげものやさん)はまだやっているようでしたが、どうも温泉施設の方は閉鎖されてしまったようです。

それでは、と仕方なく(笑)近くにある共同湯(公衆浴場)、「いこいの湯」へ行ってみることにします。受付には誰もいませんでしたが、300円を払って入ります。公衆浴場ですからシャンプーも石けんもないのはわかっていましたが、身体を洗っていざお湯に入ろうとすると、これがとてつもなく熱い!のです。私は相当熱いお湯でも平気で入れる方ですが、こればかりは無理です。やけどしてしまいそうなほど熱いお湯で(あとで温泉データを見てみたら源泉が57℃あるそうです)、足だけでも5秒も入っていられません。さらにひどいことには、水で薄めて入るのだろうと、水道を引っ張っても何も出ないのには参りました(笑)。一番近いシャワーから水を足したりしてみましたが、源泉掛け流しですから(笑)そんなことではお湯の温度はほとんど下がりません。悪戦苦闘した挙げ句、結局あきらめて別の湯に行くことにしました。

Sarugakyou42


あぁ、なんだか猿ヶ京ぜんたいに自分が拒否されてしまっているようで、何とも切ない気分です(笑)。そしてそして、空が異常に青い…。予報ではこんなきれいに晴れるとは言ってなかったし、朝確認したネットの天気予報も好転の兆しもなさそうだったはず…。つかの間の晴れでまた急に土砂降りになったりするのかもしれないと、このときは考えていたのですが…。

もうひとつの有名な温泉施設「猿ヶ京温泉センター」は高いのであまり行きたくなかったのですが、こうなれば仕方ないか…とあきらめて入ろうとしたら、こちららもなんと「本日は臨時休業!」との表示。こうなると笑うしかありません。前世の因縁か何か知らないけれど私はきっと猿ヶ京に嫌われているのだ、そう考えるしかありませんでした。

ふらふらと温泉街を歩いていると、仁田屋という名前の旅館に「日帰り入浴できます600円」の表示があり、こんどはどういう風に断られるのかなぁと自嘲気味な気分でおそるおそる日帰り入浴を申し出ると、大丈夫入れますよというありがたいおことばをたまわり、やっと4軒目にして念願のお風呂にありつくことが出来ました。

Sarugakyou44


入ってみた感じは、なかなかよかったです。湯ノ花たっぷりでお湯の感じもしっとりとして、とても肌に優しい感じです。ぬるめの露天と内湯と交互にのんびり浸かって、やっとほっと一息つくことが出来ました。

満足してお礼を言って旅館を出て、さて、そろそろお腹も空いてきたな、とお昼御飯の場所探しです。ここまでそばはよく見かけたのですが、そばはあまり食べたい気分ではなかったので、もし他に何もなかったらそばにすることにして、仁田屋のさらに奥に向かって歩いてみることにしました。

と、そこに「しあわせ きっちん」という名のガストホーフ風のかわいらしい建物があり、値段は書いていませんが、ランチもやっているとの表示だったので、少々高くてもいいやと、思い切って入ってみることにします。

Sarugakyou49
(しあわせきっちん)

なんと、これがこの日の大当たりだったのでした♪
お店の奥様は、なんというか、ほんとに人当たりのよい、とても感じのいい人で、こういうお店に入っても普段なかなか口を開かない私をそれは上手にリラックスさせて、スパゲッティがゆであがるまでの時間や食べ終わってからのひとときに、いろいろと話をすることになったのです。
話を聞いてみたら、この女性は以前法師温泉に勤めていたことがあり、わりと最近こちらでお店を始められたそうです。

ランチの値段も700円から800円ぐらいで非常に良心的でしたし、お味の方も、注文したスパゲティミートソースで判断するかぎりですが、かなりイイものを持っていると感じました。そして、なんとも気持ちのよいもてなしの御陰で、ここまでの猿ヶ京との相性の悪さも清算できた思いでした。

ビールの軽い酔いもあってすっかり好い気分で店を出たら、忘れ物のタオルをにっこり笑って差し出してくださり、今一度感謝してお店をあとにしました。


帰りのバスは、「たくみの里」と上毛高原駅を経由したため、後閑の駅では上り電車が行ってしまったばかり。のんびりそのまま沼田駅までバスに乗って時間をつぶすことにしました。

バスに揺られながら、車窓から谷川岳のトマの耳まではっきりわかるほど見えてしまい、こんな晴天だとわかっていたならロープウエイで谷川岳日帰りだったよなぁ、と、さすがに雨に降られなくてよかったけれど、なにもこんなに晴れなくてもいいじゃないか!(笑)との思いで帰途につきました。

Sarugakyou54
(沼田駅にて…こんなに見事に晴れなくてもいいじゃないか!)

| | コメント (4)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »