【カタクリを探して…武川岳】 山バス情報79
【山行日】 2008年4月5日(土)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
新宿 05:37 - 05:46 池袋 (山手線)
池袋 06:01 - 07:01 飯能 (西武池袋線)
「バス」
飯能 07:10 - 08:07 名郷 (国際興業バス 790円)
「歩行」
名郷 08:15 - 09:10 天狗岩手前の展望地
天狗岩手前 09:20 - 10:30 武川岳
武川岳 11:15 - 12:05 焼山
焼山 12:15 - 13:00 二子山(雌岳)
二子山 13:10 - 14:25 芦ヶ久保駅
「鉄道」
芦ヶ久保 14:49 - 16:30 池袋 (西武線)
池袋 16:37 - 16:46 新宿 (山手線)
ほぼ2ヶ月間、山に行かない日々が続いておりましたが、リンク先から聞こえてくる花の便りなどを目にしてしまうと、やはり「山に行きたいよ~」という心の叫びが…(笑)。花粉の方は、スギが一段落したようで、外よりも屋内でじっとしている方が(残留花粉で)つらいぐらい、という状況なので、思い切って出掛けてみることにしました。
まだ桃にはちょっと早いかな、ということで、ずっと山から遠ざかっていたこともあり、行き先は以前に歩いたことのある武川岳へカタクリの偵察。ここなら万が一花粉がきつくても、さっさと妻坂峠から下りて「さわらびの湯」で花粉落としというエスケープが可能ですし、何より一度歩いたことのあるコースという安心感があります。
飯能に7時過ぎに到着して、久々に乗る湯ノ沢行きのバス。この時間に運行してくれているのは本当にありがたいです。これを逃しても07:35に名郷行きがありますから、朝の早起きも比較的気が楽です。
名郷で降りて、やや入念に柔軟をしてから出発。武川岳への道は特に標識もないので気をつけていないと見過ごすおそれがあります。右手の最初の分かれ道を入っていくと、↓のような標識がありますが、40分で天狗岩に着くのも90分で武川岳の山頂を踏むのも、普通の人では無理でしょう。だいたいエアリアのコースタイムが標準的な足の人の速度なのではないでしょうか。
この武川岳へのコースは奥武蔵の一般道にしてはわりと早く舗装道路から登山道に入れるのですが、肝心の所に指導標が無く、注意していないと、登山道への入口を見逃しかねません。
登山道に入っても天狗岩の手前まで約一時間ほどは延々とヒノキの植林帯の中を登ります。道はせっかく乗った尾根を左に外れるので、あれれ?と思っていると、結局巻き道を相当行ったところで尾根に上がり直します。記憶が定かではないのですが、7年前は確か尾根通しに径がつけられていたように思います。
尾根に上がり直したところで小さな岩場に出たので、ちょうど一時間ぐらい経過したこともあって、甜茶で小休止。ここは展望も開けています。
この休憩した小さな岩場のすぐ先でカタクリが10株ほどでしょうか、花をつけているのを目にしました。上に行けばたくさん見られる(?)のだから、とこのときあまり真剣に写真を撮らなかったのですが、これが失敗というか、まぁ、後で考えると、このときここで少しだけでも写真を撮っておいて好かったわ…ということになります。
天狗岩の手前では男坂と女坂に分かれます。要は男坂は岩場を直登、女坂は巻いて登るというものらしく、男坂と呼ばれる方を選択しました。岩場をわりと好いペースで登っていくと天狗岩頂上と呼ばれる場所に出ますが、展望もなくこれといってたいした場所ではありません。
天狗岩からは右手が自然林となって、明るい雰囲気になりますが、左手にネットのある急坂になるとまた植林帯。この急坂をこなすと、前武川岳へ出て、やっと明るい自然林の径となります。このあたりは天気も好く陽差しもたっぷりで春の陽気を楽しみながら、ああ今日も早起きしてやってきてよかったよかったと、ルンルン気分で歩きました。
武川岳山頂では、先着がお二人。もっと人が多いかと思っていたのですが、まだ10時半と時間が早いせいかも知れないと、一休みしてから妻坂峠の方へ下っていったのですが…。かなり下ってもカタクリの姿が見えません。
ン?もしかすると、エアリアのこのカタクリの花の印ってこっちじゃなくて二子山の方に行ったところっていう意味?と思い、引き返していたら、山頂の方から降りてきた方が、「もう咲いていました?」と訊いてきました。やっぱりこちらか、と再び妻坂峠の方へと降りたのですが、岩のあるところに蕾が二株見つかっただけでした。
葉っぱ自体もあまりなくて、以前、武川岳のカタクリは鳥首峠のそれより多いと聞いたことがあったので、拍子抜けしてしまい、笑うしかありませんでした。戻ってみると武川岳山頂のベンチには誰もおらず、少し早いですが、お腹も空いてしまったので、昼食にしました。
昼食後、時間も早いし、花粉の方も大丈夫そう、ということで、妻坂峠から降りるのはやめて、二子山の方へ向かうことにしました。結構アップダウンもある径ですが、この径はわりと自然林も豊かで眺望も好いという記憶があったので、時間がある今日はのんびり歩いてみることにします。
正丸峠から丸山へと続く稜線を右手に見ながらアップダウンを繰り返していくとやがて急坂となり、急登をこなせば焼山です。武川岳からは1時間かからず、展望もここの方がずっと好いので、こちらでランチの方が正解だったかも知れません。ただ目の前の武甲山があまりに無惨な姿で、奥武蔵に来て、この損なわれた名山を目にするたびに本当に複雑な思いになります。写真にはうまく収まらなかったのですが、この日は遠く浅間山の白き姿までみえていました。
焼山からは、これから向かう二子山もはっきりと見え、だいぶアップダウがあることも見て取れます。しかし、あわてることもありません。今日は本当に穏やかな好天で、時間もじゅうぶんありますから…。
焼山から急坂を下り、平坦な道になってしばらくで三角山の方へ行くらしい踏み跡とマーキングを見つけましたが、今日はもちろん見送り、一般登山道を二子山へと向かいます。結構なアップダウンのあと、記憶にも残っていた最後の二子山への急登。後ろから来る人もいないので、超スローペースで登ったため、あまりきついとも感じずに雄岳へ到着できました。雄岳から雌岳は10分ほど。雌岳で最後の休憩をとります。
雌岳からは前回降りた浅間神社のある方の径ではなく、兵ノ沢に降りる方の径を選びました。径が尾根から沢に降りるとハシリドコロがたくさん芽を出していました。見るからにおいしそうな葉っぱですが、猛毒とのこと。植物は見掛けと中身が本当に一致しません。
水場を過ぎ、たんたんと下っていくと、線路が見えてきて、上りの電車が停車していました。しかし走ってもこの電車の発車に間に合うことはないでしょう。ゆっくりと歩いて芦ヶ久保の駅で次の電車の時刻を確認後、駅前のお店でビールのロング缶を買い求め、陽春ののどかな雰囲気を楽しみながら、ゆっくりとビールを飲み干しました。
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コメント
お待ちしておりましたよ。同じく花粉症ながら無理して登っていたものとしては、ゴン太さんはまだかなぁと何度も覗き、cue2さんへの言い訳なんぞも読ましていただきました。
おっと、このハシリドコロは強引に上を向かせたのですか?
投稿: hillwalker | 2008.04.07 13:34
hillwalkerさん、こんにちは~♪
ヒルさんも花粉症でしたか。なのに山を歩いてらしたとのこと、今年はきつくありませんでしたか?
ずいぶん久しぶりの山になってしまい、その間アクセスしていただいた皆さんには申し訳ないな~とは思っていたのですが…スミマセンお待たせしちゃって(笑)。
ハシリドコロは開花していたのはこれだけで、他のはみんな蕾だったのですが、どういうわけか、花開いたこいつだけは上を向いていてくれたのですよ。
私は、花を撮る際、花には触らないことにしています。いちおう自然の姿そのままを撮ることを心掛けていますので…。さわるとしたら、どうしても撮影に邪魔な周囲の落ち葉とか枝を退かすぐらいですネ。
投稿: ゴン太 | 2008.04.07 19:29
ゴン太さん、お久しぶりです。
まだ花粉症が続いているのですね。自分も久しぶりに花粉症のせいか、最近、目がかゆいし、くしゃみも結構出るようになってしまいました。鼻水が出ないだけマシですが。
ずいぶん武川岳付近には足を踏み入れていない気がします。奥武蔵では結構奥深い感じがする地域ですよね。
実は3月中旬頃にザゼンソウを見に、二子山とセットで松枝に行こうと思ってましたが結局行きませんでした。もうハシリドコロが咲いているのですね。
投稿: リブル | 2008.04.08 21:17
ゴン太さん、こんにちは。
久々に山へ出かけられてよかったですね!!
気持ち良く歩かれた様子が伝わってきますよ~!
カタクリって結構早い時期に咲くんですね・・・私は去年GWに奥多摩で見た気がします・・・
皆さん花にお詳しくて羨ましいです。
秩父のほうはあまり山歩きしてないのですが(父が生きてる頃札所巡りには連れて行かれてましたが)
有名な山でも入り口を見落としてしまいそうなんですね・・
私の方向オンチもかなり危なくなってきているので、
今年こそはちゃんと読図がある程度できるように!
と本を買ってみたのですが、開くと5分で眠りに付き・・・
まだ3ページしか進んでいません。ぐふ。
投稿: cyu2 | 2008.04.09 12:53
リブルさん、こんばんは~。
リブルさんの三毳山のカタクリの群落を見ていたら、ああ、もうカタクリかぁ~って。そんな感じで出掛けてしまいましたよ。
花粉症、リブルさん、復活させてしまいましたか~。私はリブルさんのアドバイスでヨーグルト&野菜ジュース+αの効果か、今シーズンは飛散量の割にはそう苦しまずにすみました。この日もくしゃみは芦ヶ久保の駅ででかいのを一発(笑)ですみましたから、私にしては上出来でした。
ハシリドコロは蕾は結構でてましたよ。開花していたのはこのひと株だけですけど。。。
投稿: ゴン太 | 2008.04.09 20:17
cyu2さん、こんばんは~。
やっと、やっとですね、ホントに。この間cyu2さんが何度もアクセスしてくださり、激励いただいたおかげです。
m(__)m
私は、お花、あまり詳しくないのですが、リンク先の人が詳しい人が多いせいか、近年はお花のことも少し気をつけてみるようにしてるんです。なんだかんだで、花期を逃しちゃうと来年まで一年近くお預けになってしまうでしょ。。。
読図はですね、最初から地形を読み取ろうとするとたいへんなので、はじめは、あ、等高線が混み合っているからここらへんからそろそろ急坂になるはずだぞ、とか、送電線をここらで越えるはずだ、とか、その程度から始めると好いかも知れませんです。
投稿: ゴン太 | 2008.04.09 20:27
ゴン太さん、ご無沙汰してます
そうだ、そうだ、ゴン太さんも花粉症でしたねぇ。。。
甜茶は私もやりました(笑)色々と試してるのは皆同じなんですね。
私は、去年まで強い薬しか効かなかったのに、今年は全然~薬を飲まなくても済みそうです
随分前ですが、私も武川岳へは、やはりカタクリの時期に行ってます。

武川岳山頂のカタクリは、群落には程遠いかなぁ~~と記憶してます。
鳥首峠は去年行ったんですが、もっともっと無かったです
お花は踏付けに弱いので、もしかしたら踏まれちゃったのかもしれませんね
天狗岩コース…私は下りに取りましたが、この時に群落見てますよん。
登りだと、チョット気付き難い場所でしたから、通過しちゃったのでしょうね。
ハシリドコロは毒草だよっ
葉っぱにも花にも触れちゃダメだよ~~
投稿: れれちゃん | 2008.04.13 11:17
れれせんせい、おひさしぶりです。
花粉症、おととしあたりからヒノキにも反応するようになってしまって、きのうは桃のお花を見に行ったのに鼻ばかりかんでましたよ(笑)。私は薬は使わない主義なので、甜茶とかヨーグルトとかそんなもので対応?してます。
鳥首峠のカタクリ、もう5年ほど前に見に行ったのですが、そのときは、数は少ないけれど、まぁまぁ咲いていたんですよ。でもその後さらに少なくなってしまったようですね。
おっしゃるとおり、とりわけ踏みつけに弱いお花ですから、原因はそれっぽいですね。奥多摩御前山のように立ち入り禁止区域にして保護しないとダメなのかも知れません。
え?ハシリドコロってさわってもいけないのですか?猛毒ってのは知っていたのですけど、食べたりしない限りさわるぶんには平気なのかと思ってましたよ。
またいろいろ教えてくださいませ~。
投稿: ゴン太 | 2008.04.13 13:07
え~~っ、教えるほど物を知らないも~ん
ヒノキ保持者~仲間ですね
私は花粉対策と言うよりか…お肌の病気に対抗すべく、免疫力をあげるサプリメントを今年買ったんです。
そしたら、たまたま花粉症に効いた…って訳。
日中、鼻水垂れる事が無くなっただけでも、良かったかな。
>ハシリドコロってさわってもいけないのですか?
いや、いや。食べなければ大丈夫ですよ~。


すみません。語弊がある言い方してしまいました
でも流石に「どうぞ触って~~」って言うのもオカシイかな~って
ウルシの様にかぶれる物も中にはあるので、毒草と解っていたら触らない方が賢明だよ…って言いたかっただけデス。
そっかぁ。カタクリ…年々減ってるみたいですね~。
あの辺りだと妻坂峠も群落地よね。
群落地が無くなってしまうのは、寂しいですね。
投稿: れれちゃん | 2008.04.13 14:56
そうですね~、お花はなるべくさわらないようにしないと。。。取るのはもってのほかだけれど、できるだけさわらずに、そっと見て楽しむのが本当のお花の楽しみ方ですものね。
カタクリに限らず、お花の群落地って、無くなる時はあっという間みたいですね。ヤナギランとか昔は雲取山のあたりに群落があったのが、シカに食べられちゃってなくなってしまったとか、本で読んだことがあります。アツモリソウのように盗掘で無くなるとは限らないのですよね。
花粉症は免疫力を強くすると余計症状がひどくなるのだとばかり思っていたのですが、れれちゃんのおっしゃるとおりで、強くした方が症状が軽くなるようですね。私は胃を悪くした時に飲んでいた笹の葉エキスを、試しにこの花粉シーズンに飲んでみたのですが、これが結構効いたように思います。
投稿: ゴン太 | 2008.04.13 19:58