【雪たっぷり…丹沢表尾根スノウハイク その2】 山バス情報78
塔ノ岳の左に富士山が見える小平地で雪を踏み固めて、さてビニールシートを敷いてお昼御飯を食べようと思ったのですが、なんとビニールシートを家に置いてきてしまったようで、ザックのどこを探してもありません。仕方なくこれまで約10年間全く使わずにいた非常用のアルミ製サバイバルシートを出して広げてみました。
これ、結構薄い割には断熱はしっかりしてくれて、さすがビバークに使えるだけあるなと感心しながらお昼をいただきました。目の前の塔ノ岳の山頂には尊仏山荘が見え、さらには頂上付近を行き来している登山者の姿もはっきりと視認できて、あそこじゃ落ち着かないだろうなぁ、なんて思っていたのですが、腹ごしらえを終えて実際に登ってみると、やはりというか、想像以上に人がたくさんいて、塔ノ岳山頂はこの雪の中ざっと50人ほど登山者がいました。お昼時ならともかく、もう13時半になろうとしているのに!です。
人の多さに半ば呆れながらも、ここからの展望は本当に素晴らしく、富士山はもちろん、南アは甲斐駒から聖まで見えておりました。逆光だったこともあって写真にはうまく収まらなかったのですが、肉眼ではっきりと各峰峰の名前を指さして言うことが出来るほどです。
空の青さも朝より好い感じになってきているし、展望は好いしで、もう少し長居してもよかったのですが、どうも人の多い山頂では落ち着かないのと、日の短い時期ということで、山頂は10分ほどの滞在で下山開始。
金冷シへ降りる途中で滑ってしまって尻セードしたりしたこともあって、急降下の訓練所尾根(小丸尾根)はやめて、あまり気のすすまない大倉バカ尾根を降りることにしました。雪であの歩きにくい丸太もあまり気にならないのでは?と思ったのですが…やっぱり南向きの尾根です。急傾斜の斜面ではやはり雪が急に無くなったりして、そういうところはぬかるんで非常に歩きにくいです。
丹沢イチ人通りの多い尾根だけあって、その浸食ぶりは超一級(笑)。高度が下がって雪がないところを歩いていると、もうまさに泥沼の修行です。登山靴の傷みも他の尾根とは比べものにならないだろうなという感想。
長時間の歩行で疲れていたこともあって、堀山の家の他、花立山荘、見晴茶屋、大倉高原山の家でも小休止をしています。途中で一緒になった男性に「しかしイヤな下りだね~」としみじみ言われ、苦笑するしかなかったほど…。
でもまぁ、ずいぶん久しぶりだし、懐かしい感じもあって、急いで降りる人にさっさと道を譲りながら、途中に何軒もある茶屋や小屋前で休憩しながらチンタラ下る分には、それほどヤな道でもありませんでした。
たどり着いた大倉のバス停は、話には聞いていましたが、きれいになったというか、すっかりソフィスティケートされちゃって、びっくりです。前に来たときは周囲の畑の風景の中にとけ込んでいたバス停だったのですが、いまやもう大倉バスターミナルですね。
ちょうど発車間際にドンピシャで間に合って、もちろん、渋沢駅まではずっと立ったままでしたが、バスはともかく、そのあとの渋沢駅からの小田急線もずっと座れず、ここ数年そんな体験はほとんどしていなかったので、立ちっぱなしで電車に揺られ、手には缶ビールを持ったまま呑むことも出来ず(笑)、これは何かの間違いじゃないのかと思いながら帰途につきました。。。
完
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