【粉雪舞う篠井山で凍える…】 タクシー情報13
【山行日】 2008年1月13日(日)
【使用公共交通機関等の詳細】
「鉄道」
新宿 05:18 - 05:38 品川 (山手線)
品川 05:55 - 08:05 沼津 (東海道線)
沼津 08:09 - 08:28 富士 (東海道線)
富士 08:43 - 09:35 井出 (身延線)
「タクシー」
井出駅 09:35 - 10:05 奥山登山口 (5750円)
「歩行」
大洞観察棟 10:15 - 11:00 渡場の頭
渡場ノ頭 11:10 - 12:00 篠井山
篠井山 12:20 - 13:10 水呑沢
水呑沢 13:20 - 14:10 杉林の中 (2.3kmの表示)
杉林 14:20 - 15:25 坂本バス停
坂本 15:25 - 15:45 ませど温泉
ませど温泉 15:45 - 15:55 坂本バス停
坂本 16:00 - 17:15 井出駅
「鉄道」
井出 17:22 - 18:10 富士 (身延線)
富士 18:18 - 18:37 沼津 (東海道線)
沼津 18:42 - 19:00 熱海 (東海道線)
熱海 19:10 - 20:51 品川 (東海道線)
品川 20:54 - 21:12 新宿 (山手線)
前3回の山行で既に18きっぷのモトはとれているのですが、18きっぷがあるとやはり一度は思い切り遠くへ出かけたくなり、開通80周年の身延線に乗りたくなりました。とはいえ、私の家から身延線で行く山となるとどうしてもタクシーを使わないと行けない山ばかり…。
晴れ予報が出ているし、ここはひとつ思い切り奮発して、以前から行きたいと思っていた篠井山に行くことにしました。
しかししかし、予報とはうらはらに、東海道線からの眺めは熱海を過ぎてもどんよりとした曇り空。いつもなら富士山の宝永火口をのんびり眺められる沼津から富士の間も富士山は雲の中で全く見えません。
富士駅で南部交通(0556-66-2125)に電話して井出駅からのタクシーを手配したものの、身延線に乗っていると、なんとガラス窓に水滴がポツポツ…(笑)。降りた井出駅では雨は降っていなかったものの、篠井山も遠く七面山も雲がかかっています。まぁ、最悪の場合奥山温泉もあるしと、予約したタクシーに乗り込みました。
タクシーは奥山温泉の先、林道が大きくUターンして月夜の段へ向かうところまで入ってくれます。これが大洞観察棟というところでしょう。篠井山の奥山登山口というと、ここを指すようです。東屋のような建物があって、トイレもあります。タクシー料金は最近値上げがあった為、以前は5500円かからなかったそうですが、現在は5500円を超えてしまうそうです。久しぶりの大奮発でしたが、まぁ、たまにはこういう贅沢も好いでしょう。標高も結構稼いでくれますし、何よりすぐに土の登山道を歩けるのが嬉しいです。
この径は、さすがに自治体のオススメコースとなっているだけあって、しっかりした踏み跡で迷いようがありません。しかし、天からは粉雪が…(笑)。途中「渡り場の頭」という場所で休憩をとりましたが、このあたりから尾根に取り付くため風も強くなってきて、手袋をはめて登ります。
山頂直下で北峰と三角点のある南峰の分岐があったので、三角点のある南峰へ直接登りました。時間もちょうどお昼だったので、三角点のある山頂でお昼御飯にしましたが、風がびゅうびゅう吹いて、雪も強くなってきて、寒いの寒くないの…(笑)。じっとしている身体はあっという間に冷え上がって、素手でオニギリを持っているのがつらくて手袋をしながらの食事です(笑)。
お昼前に山頂に上がれたら、910.8の三角点を通って馬込へ降りるルートも考えていたのですが、この荒天では御堂へのルートしかなさそうです。
御堂へのルートは新しい1/25000地形図「篠井山」で破線が消えているように、最近はあまり利用されなくて、踏み跡が薄いとガイドブックにも記されています。(もっとも古い地形図の破線も実際のルートとは違う尾根に破線がつけられているそうです。)
下ってみた感想は、確かにある程度山を歩きなれていないと、不安になるルートだろうな、というものです。特に下りに使うと、踏み跡が頼りないうえ、落ち葉が積もったズルズルの痩せ尾根の下降になるので、溶けた雪が凍結していたりすると、かなり危険です。
しかしながらピンクのテープやところどころにあるkmの表示、境界標などがあるので、地形判断が出来ない人でもそれほど難しいわけではありません。また落ち葉でズルズルというだけあって、上部の林相はなかなかのものです。指導標もあるにはあるのですが、ここに欲しいなという場所にはなくて、ここは無くてもいいだろうという場所に立っているのがチョット問題かも知れません。
植林帯にさしかかるあたりで、甲府盆地の向こうに茅ヶ岳と特徴ある曲岳、さらには八ヶ岳が見えていて、ちょうどそのあたりで上空の黒い雲が途切れていました。あちら方面だったら凍えることもなかったなぁ、ともうこの頃にはこちらも雪もやんで穏やかな気象だったのですが、そんなことを考えながら植林帯を下っていきました。
ガイドブックには杉林の道になれば踏み跡もしっかりして…とあるのですが、私はその記述を読んでいて気が緩んだのか、植林帯ををほとんど下りきって林道に出る直前、伐採してススキが伸び放題になっているあたりで、道を間違えました。
幸い、昔の仕事道らしい径が見つかったので、それを伝ってバラヤブをかき分ける程度で無事林道に出られましたが、降り立ったのは実際の御堂登山口より5分ほど林道を北に歩いたあたりでした。(降りた林道を下っていくと本物の御堂登山口があったという次第です。)
御堂の集落は山間の集落らしい、美しい場所でした。坂本バス停まで歩いていく間、右手にずっと篠井山の立派な姿が見えていて…、集落はひっそりと静かで、誰にも会いませんでしたが、ゆったりとした時間が流れている感じが何とも好かったです。
坂本バス停で「ませど温泉」の表示があったので、バス停前の酒屋のおじさんに聞いてみると徒歩10分ほどで行けるだろうということで、偵察してきました。実際は往復で約30分かかってしまいましたが、民宿で日帰り入浴はやっていないそうです。
坂本バス停からは日曜なのでバス(南部町営バス)はなく、行きで贅沢をしたので歩くことにしました。(もっとも、土曜や平日であっても富小前で1時間以上の待ち合わせで十島駅行きと連絡ですから、このバスは正直あまり使い物になりません)
坂本バス停からは、山中以上に(笑)、地形図「篠井山」とにらめっこしながら井出駅を目指します。私は東海自然歩道の一部を利用して、うまいこと平の集落への峠越えに成功し、坂下から富栄橋を渡って井出駅へ最短距離で行けましたが、これは東海自然歩道の標識に従って歩いたのではありません。
東海自然歩道の標識に従って(おそらく390m峰方面へ登る)も井出駅には行けますが、それは時間的にも距離的にも長いので、冬のこの時期は早い時間に日が暮れてしまいますから要注意です。井出駅まで歩く方は、車道を歩いて行くにしても、地形図「篠井山」が絶対に必要です。 もちろん、歩かずに坂本や坂本手前の御堂からタクシーで井出駅や十島駅へ出ることは可能で、この場合は地形図などいりません(笑)。
| 固定リンク
コメント
どこかな~?と思って来て見たら、レポが・・・早いですねー、ゴン太さん♪
そっかー、篠井山かー・・・ふんふん・・・なんて私レベルでは全然どこだか解りませんっ(笑)渋いです~。
いつも思うのですが、あまり人に合わないルートの単独はホントに山が好きで、技術(経験)があって、楽しめる方じゃないと入れないのではー?と。
私なんかでは、誰一人合わないと逆に怖いですから。でも怖いと思うのは正解ですね、あんな簡単な場所ですら、自分の居場所が解らないんですから。反省なんてもんじゃありません(ーー;)自分がコワイ。
でも本では学べない・・・体得するものかな?と思う今日この頃です。
意味の解らないコメントでスイマセン^_^;寒い中、お疲れ様でした。ご無事で何よりです!
開通80周年の身延線、というのがミョーに気になります・・・
投稿: cyu2 | 2008.01.14 21:33
cyu2さん、こんばんは~。
篠井山は、いちおう「山梨百名山」で、山域で云うと安倍奥でしょうか。山梨県の南部で静岡県と県境になっているあたり。
安倍奥はヒル生息で有名な山域なのですが、篠井山はそのメッカとも言われるぐらい喰いつかれる率が高いそうで、行くなら今の時期しかないっということで行って参りました(笑)。
篠井山自体はマイナーでもなくて、この日も登りのメインルートで結構な数の人に会いました。さすがに下りの御堂コースは誰にも会わず、歩いた感じでは数週間人が入っていないような感触でしたが…。
私も山を歩き始めて5年ぐらいはマイナーコースに入るたびに心細い思いをしていましたよ。誰にもずっと会わないと、ひょっとして道を間違えたかナ?と思ったり…。最近になってからです、誰にも会わないで長時間歩くのが心安らぐと感じられるようになってきたのは…。
あと、18きっぷは20日までです。残り一回分なのでなんとか使い切りたいです(笑)。
投稿: ゴン太 | 2008.01.14 23:02
ゴン太さん、こんにちはー。
>篠井山自体はマイナーでもなくて、
いやいや、私が知らないだけですから、変な意味じゃなかったんですよ、スイマセン。私なんぞでは一般的な山歩きの本に載っているようなところぐらいしか知識がないので、自宅から遠いところでも良くご存知ですごいなぁ~、と思ったのですよ。
でも、誰にも合わないことが安らぐ気持ちもなんとなく理解できたりします。おしゃべりが激しい方たちと出会うと、私も距離おいて歩きますから(笑)せっかく山に来たんだもん、静かに自然の音に耳を澄ませたいですよね。
18きっぷは20日まででしたかー!なんだか12月の忙しさですっかり存在を忘れていました。今週末、天気が良いといいですね。土日にあたるなんてラッキーかも?今から買うのは無理だし、今回は近場で我慢です(^^ゞ
投稿: cyu2 | 2008.01.15 12:49
>静かに自然の音に耳を澄ませたいですよね。
そう、そのとおりなんですよね。せっかく山に来たのに、電話でもできるような下世話なお話とか聞かされると、ちょっとなぁ…、と思ってしまいます。
冬場はとりわけ人が少なくなる時期なので、私は(夏に弱いと言うこともありますが)、山歩きは寒いけれど冬の方が楽しいのですよ。山行回数も冬が一番多いかも知れません。
そんなわけで、ここ数年は冬場は18きっぷで普段行けないようなところに出かけるのが恒例となってしまいました。12月にはいると、まだ有効期間前なのに買ってしまったりします(笑)。
次回の18きっぷは3月ですが、この時期私は花粉症なので、飛散量と相談しながら、買うか買わないか決めてます。
投稿: ゴン太 | 2008.01.15 19:10
ゴン太さん、さすがですね。
篠井山、自分も行きたい山の一つですが、やはりタクシー利用がネックですよね。駅まで歩いちゃうとは恐れ入りました。自分もいつか行くときの参考にさせてもらいますよ。
投稿: リブル | 2008.01.15 23:14
リブルさん、こんばんは。
いやいや、行きも帰りもタクシー使えるようになりたい(笑)です。御堂からのタクシー代がガイドブックで2500円ほど、と載っていたので、地形図も見てこれなら歩ける(笑)と判断した次第です。
確かにタクシー代がネックですね…。もし好かったら相乗りお声がけくださいまし。私、奥山温泉から今度は青笹方面行きたいと考えているのですよ。
あ、でもリブルさんならもう一つ前の甲府からの電車に乗れるのですね…。そしたら、御堂から登って奥山温泉に降りるというのはどうでしょう? これだと相乗りできませんけど、タクシー代もそれほどかからないし、帰りに温泉に入れます。うまくいけば徳間からのバスにも間に合うかも知れませんよ。
投稿: ゴン太 | 2008.01.16 19:40
大洞観察棟からの登山道は、最近のガイドが出る以前は、
ガイド地図上にメチャクチャな破線路がつけられており、
当時まだ若かかったわたしは、
「執筆者一列にそこへなおれ!端から斬って捨ててやる!!」
と、頭に湯気立てて登りました。
ちなみに、メチャクチャになっていたわけは、登りだして沢1本越して、左の沢を登っていたのを見落としていたことで、
その越したはずの沢に、ガイドの破線路はいいかげんな直線で、尾根に伸びていたのでした。
下山は、成島へ。こちらは今もいい道が通じているとの由。
投稿: もりたさとる | 2008.01.18 11:35
ガイドの地図の間違いに気づくなんてすごいですね。正直なところ、私はバリハイルートなどで、地形図を読んでいるときでない限り、一般ルートでは間違いに気づかないことの方が多いかも知れません。
さすがに沢の右岸と左岸を間違っているなどの凡ミスなら気づくでしょうけど(笑)。
ガイドの地図は間違っていると最悪の場合遭難につながってしまうこともありうるので、正確を期してもらいたいですね。ありえないほど短い(長い)コースタイムなども未だに見かけますが、これもできれば常識的なものにしてもらいたいものです。
エアリアにありえないコースタイムが載っていると、なぜか、そのコースを扱ったガイドブック(他社)も同じようなありえないコースタイムが載っているというのは未だに多く、ここらへんの改善も今後に期待したいものですね。
投稿: ゴン太 | 2008.01.18 19:08