【大茅尾根から三頭山】 山バス情報73
【山行日】 2007年12月2日(日)
【使用公共交通機関の詳細】
「鉄道」
京王線某駅 - 07:54 高尾 (京王線)
高尾 08:01 - 08:25 上野原 (中央線各駅停車)
「バス」
上野原駅 08:28 - 09:23 飯尾 (富士急山梨バス 940円)
「歩行」
飯尾 09:28 - 10:25 大羽根山(△954.4)
大羽根山 10:35 - 11:25 大茅(1237)
大茅 11:35 - 12:20 大沢山
大沢山 12:55 - 13:15 三頭山西峰
三頭山 13:20 - 15:05 鶴峠
「バス」
鶴峠 15:35 - 16:40 上野原駅 (富士急山梨バス 1000円)
「鉄道」
上野原 16:51 - 17:15 高尾 (ホリデー快速)
高尾 17:35 - 京王線某駅 (京王線)
11月いっぱいで終わりだとばかり思っていた上野原~鶴峠~松姫峠のバス便が、今度の週末(12/9)まで、ということに気づいて、かねてから登りたいと思っていた大茅尾根~三頭山に、7年前に登りにとったことのある鶴峠からの一般登山道を組み合わせてみました。
大茅尾根は松浦さんの著書『静かなる尾根歩き』でも下りルートとして紹介されていますが、大羽根峠の様子も見てみたいし、たぶん、取り付きは一番簡単だろうと予想して、大羽根峠経由で尾根に乗り、大沢山まで忠実に尾根を詰めていくコースを選びました。
上野原発松姫峠行きのバスは、初めての乗車。
それにしても、この路線、朝の日の光がある時間に乗ったのは、本当に久しぶりだったのですが、相変わらず好い車窓風景ですね。とりわけ初戸のあたりは里のカエデの紅葉が本当にきれいで、これだけでもかなりいい気分でした。
あと、棡原(ゆずりはら)のあたりもイイですね~。
飯尾で下車したのは私一人。飯尾までなら20分前のバスの方が好いに決まってるのですが、うかつにも私はその便の存在を忘れていたのでした(笑)。08:08発の飯尾行きは松姫峠行きが走っている間だけの運行です。12月10日以降は走っておりませんので、皆様お気をつけください。
飯尾バス停のすぐ先に車道を指して「小菅・丹波山方面」、細い簡易舗装道路を指して「大羽根峠方面・車は500米先まで」と記された指導標がありますが、大羽根峠方面は500m先まで行かないうちに(すぐに)土の細道に変わってしまいます。この大羽根峠方面の細道をたどって登っていくと30分ほどで植林の中にブナの大木が二本立つ大羽根峠に到着です。
峠から数歩で尾根の左を行く巻き道と尾根に上がるやや薄い踏み跡が分岐しているので、尾根に上がる径を選びます。大羽根山に着くまでかなりの急傾斜ですが、踏み跡は結構しっかりしており、地形図とコンパスを使って基本的な地形判断が出来る方が登りにとる限り迷うことはないと思います。
自然林に紅葉が混じり、やがて傾斜が緩くなると左手(西)が開けた伐採地に出ますが、この伐採地の中にある三角点が大羽根山山頂です。バス停からちょうど一時間ぐらいだったので、眺めも良いし…と、ここで一回目のティータイム。
大羽根山を後にするとしばらくは平坦な道ですが、植林がみられるようになるとやがて820からの地形図の破線路と思われる踏み跡が右手から合流します。よくみれば立木に分岐も記されています。
分岐からしばらくで急登をこなし、周囲が明るくなってきたと思うと、素敵な雑木の森になります。幼い時分、雑木林で遊び回っていた頃の懐かしい林の匂いがして、とても幸せな気分です。とりわけ大茅とよばれる1237あたりは秀逸。
後で考えても、ここ大茅で早めのお昼ごはんにするべきだったのでしょうが、この時点ではあまりお腹が空いていなかったのと、この大茅のあたりで南尾根を登ってきたパーティーの方たちとお会いしてしまって、お茶を飲んでの休憩だけにしました。
さて、地形図で見てもわかるように、大茅の先の大沢山への急登がケッコウなもの(笑)です。岩が混じるところは巧く巻いた踏み跡などもあるのですが、何せその急傾斜をほぼ直登するわけで、自然林豊富な尾根にありがちな「落ち葉でズルズル」がすごくて、なかなか前へ(上へ)進ませてもらえません。
木を掴み岩を掴みながら、四肢を使って登り、大沢山到着時は腹ペコ。三頭山まで我慢なんてできるはずもなく、縦走路のベンチでおにぎりをほおばりました(笑)。
大沢山から三頭山避難小屋をちょっと見学して三頭山へ。一般登山道ですが、このあたりはブナをはじめ自然林豊かで、歩いていてとても気持ちがいいものです。奥多摩にはあまり足が向かない私も三頭山はたぶんこれで三回目。いつ訪れても佳い山だと感じます。
三頭山西峰で鷹ノ巣山から雲取山の展望を楽しみ(富士はこの日は雲の上にちょこんと頭を出しているだけ)、鶴峠方面の道標に従い下山開始。この尾根がまた素晴らしいのです。一般登山道でこれだけの美林を擁しているところは、奥多摩でもそう多くないと思います。最後の15分ぐらいでしょうか、鶴峠に向かって急激に高度を落とすまではずっとずっときれいな雑木の林が続きます。
この径(一般登山道)に関して言えば、RFの必要もなく、足任せに下りつつ美林を堪能できますので、鶴峠をバスが通っている間は、お奨めのコースです。
もっとも、上野原行きのバスがなくなっても、小菅村の村営バスを利用すれば、奥多摩回りで帰宅できないわけではありません(これからの時期、何もない鶴峠で夕方長時間のバス待ちは結構つらいと思いますが…)。
また、実際この日「行ってみようかな」と分岐で少し考えたのですが、向山(オマキ平)経由で余沢に出るという手もあります。この日は15時台のバスに間に合うかどうか微妙&15時台のバスを逃すと次は最終の17時台ということもあって、無難な鶴峠への径を選びました。
日の短い時期ですから、日没時間も考慮して、鶴峠としましたが、5月頃など日の長い時期に今度は向山への径に挑戦してみようかと思っています。
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コメント
おや、上野原から同じバスに乗っていたみたいです。棡原中学校入口バス停で降りたさえないオッサンがいたとしたら、私です。日野原峠へ。komadoさんのところを見てくださいね。
大茅尾根は近く行こうと思っています。三頭山は、北の巻き道も向山への道もいいですよ~
投稿: tawa | 2007.12.05 22:49
アレ、訂正。日原峠です、もちろん。
投稿: tawa | 2007.12.05 22:52
tawaさん、はじめまして。
komadoさんのところの掲示板で、よく楽しい山行報告を読ませていただいております♪
棡原あたりでお一人降りられた方がいたのは覚えているのですが…、すみません。私、一番後ろに座っていたのですよ。一緒のバスだったら覚えていらっしゃると思うのですが、指導標設置の地元の方が途中から乗り込んできて、彼らの賑やかな話を初戸までずっと聞いていて…はっきりお顔まで覚えてないのです。。。
笹尾根は山を始めたばかりの頃、迷走してしまった(笑)思い出深いところです。でも最近はずいぶん行ってなくて、あのバスに乗っていたら、棡原あたりで、ああまた久しぶりに行ってみたいなぁ、なんて考えていたのですよ。
またお気軽に遊びにいらしてください。
投稿: ゴン太 | 2007.12.06 19:55
ゴン太さん、まいど~。
三頭山の南面の尾根は楽しいですね。ほとんど人に会わない静かな山歩きができるし、それでいて森はきれいですよね。大茅尾根は比較的分かりやすい尾根でのんびり歩くには確かにいいところだったと思います。
鶴峠への道も午後はそれほど人が歩いていないけれど、これまたいいですね。鶴峠からはどちらのバス停へも歩いて下りたことがありますが、さすがに小菅側へ下るのは長かったですよ。
やっぱり気になる神楽入尾根と牛飼尾根。長作尾根以上に難しそうだけど、いつかはと狙っています。
投稿: リブル | 2007.12.06 22:40
ゴン太さん、やっぱり同じバスでした~
笹尾根へ登る道、鶴川側からだと、西原峠への道、田和からの道、丸山への道、土俵岳への道がいいと思いました。(もちろん、まだ歩いていない道も多いです)
ゴン太さんと似たようなところを歩いていますので、またどこかのバスに乗り合わせるかも知れませんね。
投稿: tawa | 2007.12.06 23:12
リブルさん、こんばんは~。
冬桜の写真すごくよかったです。
長作尾根は難しいみたいですね。この日、大茅と鶴峠でお会いしたご夫婦も長作尾根の取り付きが巧くいかずに大茅尾根に上がってしまったとのことでした。
何本かある南面の尾根のうち一番短い尾根なので、牛飼尾根や神楽入尾根より取り付くのは難しい気もします(地形図のちょうど継ぎ目に当たる、というのも難しい原因かもしれません)。
三頭山から鶴峠に向かうときに、長作尾根の下降点を見つけましたが、地形図の等高線の混み具合を見て、下りですし、さすがに降りるのはやめておこうと思いました。
次は三頭山だと大茅南尾根を歩いてみたいと思いますが、おそらくずっと先のことになりそう(笑)です。
投稿: ゴン太 | 2007.12.07 22:05
tawaさん、こんばんは。
笹尾根、私は鶴川側は、郷原・西原峠、藤尾・笛吹峠、棡原支所・浅間峠しか歩いたことがありません。田和からの径と日原からの径は一度歩いてみたいと思っていたのですが、まだなのです。
土俵岳へ上がる径もお奨めなのですね。
このあたりの地形図の破線路を踏破してみたいものですが、いつでもいけるような気がして、結局ずっと足が遠のいていました。昔ながらの峠道は本当に上手に径がつけられていますよね。一種の芸術品だと思っています。
またどこかでお会いするのを楽しみにしています。
投稿: ゴン太 | 2007.12.07 22:17
ゴン太さん、こんばんはー、ご無沙汰でーす。
先日私も初チャレンジしたバスと、途中まで一緒ですね!
この西原中学校の写真の場所はバス停のすぐ脇でしょうか?なーーんとなく見覚えが。
運転手さん、ガイド好きな方ではなかったですか?(笑)
その時のガイドさんに「こっちは三頭山方面への道ですよ」と説明されていたので、あのあたりかな~?と。
私はまだ三頭山には行ったことがないのです。今回奈良倉に行くまでは、三頭山は五日市方面からいくもんだ、としか思っていなかったので新発見でした。
雪のときもいいのかな~?ゴン太さんのレポ拝見したら、行って見たい気持ちがまた膨らみました。
投稿: cyu2 | 2007.12.13 21:07
cyu2さん、こんばんは~。
西原中学校の表示は飯尾のバス停のすぐそばです。
ただ、運転手さんのおっしゃっていた「三頭山方面への道」は、飯尾より手前の郷原というバス停のあたりのことだと思います。西原峠へあがって、縦走路を三頭山へというコースで、西原峠に向かう最初のあたりは、とてもいい雰囲気ですので、ぜひこちら側(鶴川側)から登ってみてください。
私がこの日登った大茅尾根はエアリアにもその名が乗っていますが、一般登山道ではなく、いわゆる尾根歩きになります。道標も大羽根峠を指したものを飯尾のバス停で見てからは大沢山まで一切ありません。
鶴川側(山梨側)からのアプローチは静かで、なにより山麓の集落がとても素敵です。帰りはともかく、行きだけでも山梨側から登られることをお奨めします。
投稿: ゴン太 | 2007.12.14 19:33