« 2007年11月 | トップページ | 2008年1月 »

2007.12.26

【羅漢寺山 ひとかけらの雪もなく…】 山バス情報75

Rakanji30
(うぐいす谷から南ア)


【山行日】2007年12月24日(月)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿  05:50 - 06:28 立川 (中央線各駅停車)
立川  06:43 - 08:46 甲府 (中央線各駅停車)

「バス」
甲府  09:00 - 09:59 夫婦木神社 (山梨交通 870円)

「歩行」
夫婦木神社 10:10 - 10:50 八雲神社
八雲神社  11:00 - 11:15 弥三郎岳
弥三郎岳  11:20 - 12:00 白砂山
白砂山   12:10 - 12:25 白山展望台
白山展望台 12:50 - 13:50 吉沢(きっさわ)農協バス停

「バス」
吉沢農協 13:55 - 14:28 甲府駅南口 (山梨交通 490円)

「鉄道」
甲府 14:33 - 14:54 塩山 (中央線各駅停車)
塩山 15:09 - 16:32 高尾 (中央線各駅停車)
高尾 16:33 - 17:32 新宿 (中央線快速電車)

Rakanji41
(パノラマ台より曲岳・黒富士)

土日の降水が山ではどれほどの積雪になっているのか…今回ばかりはまったく見当がつかなかったので、18きっぷのうまみを味わえ、いざとなればロープウェイで下山も可能な羅漢寺山(弥三郎岳)に行くことにしました。

清川経由の昇仙峡行きは、以前に太刀岡山に行ったときにも使いましたが、やはり、9時発の10時着は、もう一時間前のバスが欲しいなぁ~と乗るたびに感じます。一時間前のバスがあれば、曲岳や黒富士も何とかなりそうなのですが…

立川発の甲府行きが大月を過ぎると、周囲の山や駅のホームには雪が目立つようになり、二週連続でスノーハイク!と思っていたのですが、笹子のトンネルを抜けると状況は一変。まったく雪が見えなくなりました。

甲府の駅でバスに乗り込む頃には、これはひょっとするとアイゼンどころかスパッツも不要か!?という予感は的中(笑)。車窓から見える茅ヶ岳や曲岳にもまったく雪がついていません。

曲岳の姿を見て、清川で時間調整中に降りちゃおうかと少し思ったのですが、やはりどう考えても時間的に無理そう。予定通り夫婦木神社バス停で下車して、奥御岳林道をちょっとだけ偵察。ここをずぅ~っと5時間ぐらい歩けば(笑)チョキや袴腰の取り付きか~と、チョット見なんでもない車道を少々感慨深げに見てしまいました。

Rakanji8


夫婦木神社バス停からバス通りを進行方向に行くとすぐに羅漢寺山登山口の標識があり、立派な車道を上がっていきます。やがて未舗装の車道になりますが、結局、八雲神社の直前まで車道歩きでした。神社のほんの少し前で右手から登山道が上がってきており、指導標を見ると下福沢と記されていました。左手にロープウェイ仙娥滝駅への下山口もあります。どちらもエアリアには記載されていませんが、見た感じではそれほど難しい径でもなさそうです。

「うぐいす谷」という眺めの良い場所で、富士山や南アルプスの展望を楽しんだ後、神社にお参りしてから弥三郎岳に向かいます。かなり高度感がありますが、高いところが苦手な私でも、それほど怖がらずに一番奥の三角点まで行くことが出来ました。あいにく金峰山はまたしても雲の中でしたが、南アルプスや富士山だけでなく、茅ヶ岳や曲岳・黒富士、そして帯那山から水ヶ森のあたりが実に立派な山脈として聳えているのがよく見えます。

さて、弥三郎岳をあとにしてパノラマ台に戻ってから白砂山方面への径へ入ると、それまでの観光客の多い場所とは全くの別世界になります。

Rakanji76


なかなか好ましい落ち葉径で静か。ここからようやく山らしくなってきます。後で考えてみて気がついたのですけれど、この径に入ってから下山先のバス停まで結局誰にも会いませんでした。

Rakanji84
(白砂山から弥三郎岳方面を望む : 白いのは雪ではなく砂)


白砂山はどこが頂上なのかハッキリしませんでしたが、とにかくいけるところまで奥に行ってみました。途中から結構長い距離、白い砂と岩の径になります。
最後は崖になっていてこれ以上は無理というところまで行って、ちょうどお昼だったので御飯にしようかとも考えたのですが、何故かこの日は羅漢寺山の上空だけが呪われたみたいに(笑)雲に覆われていて、風も吹いて寒そう。とりあえず、もう少し歩いて白山展望台でお昼にしようと決めました。

なかなか好ましい雑木林をずっと歩いていくと、やがてありました、白山展望台。縦走路からちょっと入ったところにある、こちらも白砂の美しい展望台です。うまいぐあいに陽差しも出てきて、ようやくのランチタイム。目の前に南アルプスの山並み、少し右に視線をずらせば茅ヶ岳や太刀岡山。おにぎりをむしゃむしゃやりながら南アの美しい姿を堪能しました。

Rakanji113


陽が差している間は好いのですが、陽が翳り風が吹くと、さすがにこの季節、じっとしていられなくなります。下山先は比較的バスの多い長潭橋(ながとろばし)=昇仙峡口バス停の予定だったのですが、獅子平分岐の次の分岐で右「吉沢・敷島」と取ったあと、簡易舗装道路の南下を続けていくと昇仙峡口バス停から二つ甲府寄りのバス停「吉沢農協」に出てしまいました。どうやら地形図「甲府北部」の吉沢と書かれている沢沿いの破線路を吉沢の集落まで歩いてしまったようです。

まぁ、バス代も少し安くなったし、尾根を乗越さない分、ラクだったので結果オーライです。

バスはほとんど待ち時間なしで昇仙峡折り返しが来てくれたのですが、山中ではあれほど恵まれなかった陽差しが、バスの中では灼けそうなほど強くて、ウソのように晴れ渡った青空を恨めしそうに見上げながら、まぁ、こういう日もあるかと、苦笑しながら帰途につきました。

※ところで、羅漢寺山の山梨百名山標柱が見あたらなかったのですが、私の見落としでしょうか。どなたかありかをご存知の方、いらっしゃいましたらご教示くださいませ~。

| | コメント (16)

2007.12.18

【ちょっとマニアックに…小楢山 その2】 山バス情報74 タクシー情報12

Konara_fufu116


お昼ごはんを食べ終え、しばらくぼんやりしていたのですが、北の金峰山の方から押し寄せる暗雲が陽ざしを遮るため、じっとしていると寒くてたまらず、下山開始。小楢峠に戻り大沢ノ頭へ向かいます。途中、幕岩に登る鎖場があったので、よせばいいのに登ってしまい、降りる段になって腰が引けて(笑)、鎖に掴まって降りながら、やめときゃよかったと後悔。

大沢の頭は、本当に展望の素晴らしいところで、晴天であればかなりの遠望が期待できそうです。この日は真っ白な金峰山や小楢山の向こうに乾徳から黒金の稜線を確認することができた程度ですが、天気さえ好ければ南アルプスなどの展望が楽しめそうな場所です。

Konara_fufu144
(大沢の頭より塩山市街を見下ろす:中央に塩ノ山)


父恋しの径を見送って、指導標に従い妙見山への径を進みます。最近のエアリアでも赤破線が引かれるようになりましたが、まさにできたての登山道という感じで、灌木の藪を刈り払いした枝などが登山道にかぶさったままです。指導標はかなり頻繁に見られますし、マーキングも豊富ですので、迷うこともないと思います。

大沢の頭を出発してまもなく、カモシカに遭遇。相変わらずこちらをじっと見つめたまま動かず、しばらくして忘れた頃に逃げていきます。
天狗岩に寄って南頭(1467)を素通り、歩き疲れたのでみだれ岩の手前で少し休憩しました。


一次ノ峠では指導標があって洞雲寺への径が指し示されていますが、踏み跡はかなりあやしい感じです。地図で見ると短い距離で林道に出られるようですが、果たしてエスケープルートとして使えるのかどうか…チョット疑問符でした。

見返りの岩では、その名のとおりここまで辿ってきた大沢の頭からの尾根が一望できます。ただ、地形図で見るより、この登り返しは急で、鎖が設置された急坂を登り返します。

Konara_fufu170
(見返りの岩より、大沢ノ頭から続く尾根を振り返る)

地形図の妙見山(1358.3の三角点)は差山の標識があり、鼓川温泉まで1時間20分と記されていました。すぐ先に富士見台という展望地があり、さらに1224の妙見山の標識があるピークも展望地となっています。折角の好展望コースなのに、雲が多くやや消化不良気味ですが、今日はもう一つの楽しみ=温泉があるので、それを楽しみにして下って行きます。

Konara_fufu214


テレビの中継所のようなところを通って、ようやく雑木林に変わった落ち葉径をガサゴソ音を立てて気分良く下っていくと、舗装道路へ出ます。舗装道路を左に少し歩けば鼓川温泉です。

Konara_fufu227

鼓川温泉は公営施設ですが、見た感じや入った感じは公営施設独特の雰囲気ではなくて、こぢんまりとした温泉宿のようなたたずまいです。市外大人は3時間500円ですが、ロッカーも貴重品入れもお金はかかりませんし、休憩室も持ち込み可。うるさいカラオケなど無くて静かに休めました。

お湯はの方はまぁまぁいい感じ。露天の方は100%源泉掛け流しで、ややぬるめです。長時間浸かっていたい感じでしたが、風邪気味だったので、あまり長湯せずに上がってしまいました。

塩平(洞雲寺)からのバス、14時の便は鼓川温泉に上がってこないので、牧平まで歩かないといけませんが、16時のバスは鼓川温泉を経由してくれます。ちょうど夕暮れにさしかかるぼんやりしたひとときで、これからお湯に寄られる近所の方が歩いてきたりして、バスを待つ間もいい雰囲気でした。

塩平からの山梨市の市営バスは少し遅れてやって来ました。夕闇の中を窪平へ。窪平ではさらに西沢渓谷から来る山梨市営バス(山梨市駅行き)に乗り継ぐことも出来ます。

窪平で山梨市駅行きの直後に塩山駅行きのバスが来たので、あわてて乗り込んでしまったのですが、これがちょっとしたボーンヘッド(笑)。
山梨貸切自動車の塩山行きに乗ってしまったのですが、もうちょっとだけ待てば、杣口からの塩山駅行き(山梨市営バス)がやってくるのです。料金は230円の差。どちらで行っても、塩山からの上りの各駅停車17:21立川行きには間に合いませんので、レギュラー缶一本分損してしまいました(笑)。

でも、マイナーバス+スノーハイク+温泉といろいろ楽しめた好い山旅でした。
ちなみにバスは3本とも私一人の貸切。たいてい空いていると思いますので、皆様も是非ご利用をご検討ください!


その1に戻る

| | コメント (0)

2007.12.17

【ちょっとマニアックに…小楢山 その1】 山バス情報74 タクシー情報12

Konara_fufu80

 
【山行日】 2007年12月15日(土)

【使用公共交通機関等の詳細】

「鉄道」
新宿  05:18 - 06:13 高尾 (中央線各駅停車)  
高尾  06:14 - 07:23 塩山 (中央線各駅停車)

「バス」
塩山駅南口 07:37 - 07:50 下藤木 (甲州市民バス松里線 100円)

「歩行」
下藤木 07:50 - 08:10 窪平

「タクシー」
窪平 08:15 - 08:30 オーチャードビレッジ・フフ (1300円)

「歩行」
フフ    08:35 - 09:40 母恋し路入口
母恋し入口 09:50 - 11:05 小楢山
小楢山   11:45 - 12:20 大沢ノ頭
大沢の頭  12:30 - 13:20 みだれ岩
みだれ岩  13:30 - 15:05 鼓川温泉

「温泉」
鼓川温泉 15:05 - 16:30 (市外 3時間 500円)

「バス」
鼓川温泉 16:38 - 17:10 窪平 (山梨市民バス 100円)
窪平   17:15 - 17:29 塩山駅南口 (山梨貸切自動車 330円)

「鉄道」 
塩山 17:51 - 19:07 高尾 (中央線各駅停車)
高尾 19:11 - 20:01 新宿 (中央線各駅停車)

Konara_fufu101
(小楢山より金峰山)


タクシー代がネックの小楢山をなんとか安く登ってみたいと考えて、いろいろ調べているうちに、ふと思いついたこのアイデア…。窪平でタクシーをつかまえられなかった場合は、窪平からオーチャードビレッジ・フフも歩く覚悟で挑戦してみました。

甲州市のHPの市民バスをよく調べてみると、朝の早い時間帯に窪平までは行かないものの、そのすぐそばまで行く松里線という地元路線があることに気づきました(但、日曜祝日運休)

Konara_fufu1


もちろん、8:30発の山梨貸切自動車の窪平行きでも良いのですが、日の短い時期に帰りを鼓川温泉へ下るロングコースにとることを考えると、窪平でタクシーをつかまえられなかった場合、時間的に余裕がないと思いまして、1時間ほど前に塩山を出発する甲州市民バス利用にしてみました。
窪平からのタクシー料金がどれぐらい割安なのかわかるだけでも儲けものだし、何より市民バスは料金がたったの100円、ということで、例によって朝一番の電車で塩山に7:23到着。

Konara_fufu5
(笛吹川芸術文庫)

出発前、バスの運転手さんに聞いてみると、窪平には行かないけれど、窪平に一番近くてわかりやすい場所で降ろしてくれるとのこと。場所は下藤木バス停の少し手前、エアリアでいうと松里中のあたりです。バスを降りたらほぼ西へ有形文化財「笛吹川芸術文庫」の前の道を通ってまっすぐ歩いてゆくと西沢線のバス通りに出ます。バス通りを右に行けば牧丘方面への道が右にありますから、橋を渡って歩いて行くと窪平です。途中寄り道をしたので20分かかっていますが、実際には10分少々でつくのではないでしょうか。

Konara_fufu12


窪平には牧丘地区のタクシー会社2社があり、以前乗ったことのある牧丘タクシーに行くと、なんとその乾徳山の帰りに乗った時と同じ運転手さんでした。例によって甲州弁全開(笑)であっという間にオーチャードビレッジ・フフへ到着です。

タクシー料金は1300円。1400~1500円ほど節約できたことになります。フフから母恋しの入口までは、舗装された車道を歩かされるので、歩きながら、「塩平まで奮発して、『静かなる尾根歩き』に紹介されている塩平尾根にすれば良かったかな」と少し後悔してしまいました。

母恋し路からやっと土の径を歩けるようになりますが、小楢山という名前なのに、コナラはほとんどなくカラマツばかり。標高1500mあたりから雪が見られるようになり、小楢峠からは薄雪を踏むスノーハイクで、今年初めての雪をゆっくり踏みしめながら、小楢山へ。

Konara_fufu109


山頂は焼山峠からいらしたという先着のご夫婦が一組だけ。少し早いですが、お腹も空いたので、雲のかかった富士山を眺めながら、お昼ごはんにしました。


その2に続く

| | コメント (2)

2007.12.04

【大茅尾根から三頭山】 山バス情報73

Okaya_one100
(大茅尾根、大茅付近)

【山行日】 2007年12月2日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
京王線某駅   - 07:54 高尾   (京王線)
高尾   08:01 - 08:25 上野原  (中央線各駅停車)

「バス」
上野原駅 08:28 - 09:23 飯尾  (富士急山梨バス 940円)

「歩行」
飯尾   09:28 - 10:25 大羽根山(△954.4)
大羽根山 10:35 - 11:25 大茅(1237)
大茅   11:35 - 12:20 大沢山
大沢山  12:55 - 13:15 三頭山西峰
三頭山  13:20 - 15:05 鶴峠

「バス」
鶴峠 15:35 - 16:40 上野原駅 (富士急山梨バス 1000円)

「鉄道」
上野原 16:51 - 17:15 高尾 (ホリデー快速)
高尾  17:35 - 京王線某駅  (京王線)

Okaya_one154
(三頭山西峰より雲取山&鷹ノ巣山を望む)


11月いっぱいで終わりだとばかり思っていた上野原~鶴峠~松姫峠のバス便が、今度の週末(12/9)まで、ということに気づいて、かねてから登りたいと思っていた大茅尾根~三頭山に、7年前に登りにとったことのある鶴峠からの一般登山道を組み合わせてみました。

大茅尾根は松浦さんの著書『静かなる尾根歩き』でも下りルートとして紹介されていますが、大羽根峠の様子も見てみたいし、たぶん、取り付きは一番簡単だろうと予想して、大羽根峠経由で尾根に乗り、大沢山まで忠実に尾根を詰めていくコースを選びました。

上野原発松姫峠行きのバスは、初めての乗車。
それにしても、この路線、朝の日の光がある時間に乗ったのは、本当に久しぶりだったのですが、相変わらず好い車窓風景ですね。とりわけ初戸のあたりは里のカエデの紅葉が本当にきれいで、これだけでもかなりいい気分でした。
あと、棡原(ゆずりはら)のあたりもイイですね~。

飯尾で下車したのは私一人。飯尾までなら20分前のバスの方が好いに決まってるのですが、うかつにも私はその便の存在を忘れていたのでした(笑)。08:08発の飯尾行きは松姫峠行きが走っている間だけの運行です。12月10日以降は走っておりませんので、皆様お気をつけください。

Okaya_one7

飯尾バス停のすぐ先に車道を指して「小菅・丹波山方面」、細い簡易舗装道路を指して「大羽根峠方面・車は500米先まで」と記された指導標がありますが、大羽根峠方面は500m先まで行かないうちに(すぐに)土の細道に変わってしまいます。この大羽根峠方面の細道をたどって登っていくと30分ほどで植林の中にブナの大木が二本立つ大羽根峠に到着です。

峠から数歩で尾根の左を行く巻き道と尾根に上がるやや薄い踏み跡が分岐しているので、尾根に上がる径を選びます。大羽根山に着くまでかなりの急傾斜ですが、踏み跡は結構しっかりしており、地形図とコンパスを使って基本的な地形判断が出来る方が登りにとる限り迷うことはないと思います。

自然林に紅葉が混じり、やがて傾斜が緩くなると左手(西)が開けた伐採地に出ますが、この伐採地の中にある三角点が大羽根山山頂です。バス停からちょうど一時間ぐらいだったので、眺めも良いし…と、ここで一回目のティータイム。

Okaya_one46


大羽根山を後にするとしばらくは平坦な道ですが、植林がみられるようになるとやがて820からの地形図の破線路と思われる踏み跡が右手から合流します。よくみれば立木に分岐も記されています。

分岐からしばらくで急登をこなし、周囲が明るくなってきたと思うと、素敵な雑木の森になります。幼い時分、雑木林で遊び回っていた頃の懐かしい林の匂いがして、とても幸せな気分です。とりわけ大茅とよばれる1237あたりは秀逸。

後で考えても、ここ大茅で早めのお昼ごはんにするべきだったのでしょうが、この時点ではあまりお腹が空いていなかったのと、この大茅のあたりで南尾根を登ってきたパーティーの方たちとお会いしてしまって、お茶を飲んでの休憩だけにしました。

さて、地形図で見てもわかるように、大茅の先の大沢山への急登がケッコウなもの(笑)です。岩が混じるところは巧く巻いた踏み跡などもあるのですが、何せその急傾斜をほぼ直登するわけで、自然林豊富な尾根にありがちな「落ち葉でズルズル」がすごくて、なかなか前へ(上へ)進ませてもらえません。

木を掴み岩を掴みながら、四肢を使って登り、大沢山到着時は腹ペコ。三頭山まで我慢なんてできるはずもなく、縦走路のベンチでおにぎりをほおばりました(笑)。

大沢山から三頭山避難小屋をちょっと見学して三頭山へ。一般登山道ですが、このあたりはブナをはじめ自然林豊かで、歩いていてとても気持ちがいいものです。奥多摩にはあまり足が向かない私も三頭山はたぶんこれで三回目。いつ訪れても佳い山だと感じます。

Okaya_one138
(三頭山避難小屋近くの縦走路)

三頭山西峰で鷹ノ巣山から雲取山の展望を楽しみ(富士はこの日は雲の上にちょこんと頭を出しているだけ)、鶴峠方面の道標に従い下山開始。この尾根がまた素晴らしいのです。一般登山道でこれだけの美林を擁しているところは、奥多摩でもそう多くないと思います。最後の15分ぐらいでしょうか、鶴峠に向かって急激に高度を落とすまではずっとずっときれいな雑木の林が続きます。

Okaya_one184
(オマキ平分岐付近)

この径(一般登山道)に関して言えば、RFの必要もなく、足任せに下りつつ美林を堪能できますので、鶴峠をバスが通っている間は、お奨めのコースです。

もっとも、上野原行きのバスがなくなっても、小菅村の村営バスを利用すれば、奥多摩回りで帰宅できないわけではありません(これからの時期、何もない鶴峠で夕方長時間のバス待ちは結構つらいと思いますが…)。

また、実際この日「行ってみようかな」と分岐で少し考えたのですが、向山(オマキ平)経由で余沢に出るという手もあります。この日は15時台のバスに間に合うかどうか微妙&15時台のバスを逃すと次は最終の17時台ということもあって、無難な鶴峠への径を選びました。

日の短い時期ですから、日没時間も考慮して、鶴峠としましたが、5月頃など日の長い時期に今度は向山への径に挑戦してみようかと思っています。

| | コメント (9)

« 2007年11月 | トップページ | 2008年1月 »