2017.01.09

【ハプニングあって…内船駅から御殿山ピストン】 山バス情報154

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(御殿山山頂 植林一色で、実際は写真よりずっと暗い雰囲気)

【山行日】 2017年01月07日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅    - 05:13 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾    05:14 - 05:50 大月 (JR中央線各駅停車)
大月    05:53 - 06:41 甲府 (JR中央線各駅停車)
甲府    06:44 - 08:19 内船 (JR身延線各駅停車)

「歩行」
内船駅   08:45 - 10:20 林道分岐点
林道分岐点 10:25 - 11:50 御殿山(783.0三角点)山頂
御殿山   12:15 - 12:25 御殿山(西尾根から引き返す)
御殿山   12:30 - 13:35 林道に降り立つ
林道    13:45 - 15:18 内船駅

「鉄道」
内船  15:22 - 17:15 甲府  (JR身延線各駅停車)
甲府  17:30 - 19:07 高尾  (JR中央線各駅停車)
高尾  19:11 - 中央線某駅   (JR中央線快速)

【地形図】 「南部」

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(なんとか使い切った…今回は22100円分乗ったので、1万円ほどお得だった♪)


 18きっぷも残すところ一回。以前は確か20日までの有効期限だったように記憶していますけれど、今は10日までなのですね。7日からの三連休で天気が好いのは7日の土曜日だけ。はたして早起きできるだろうか…、と少々不安でしたが、あっけなく4時前にすっきり目が覚めて、それじゃぁ、ずっと暖めてきたあの安倍奥の山へ、最終回のスペシャルと言うことで、タクシーを奮発して行ってみよう!と出掛けたのですが…。

 朝一番の高尾発下り中央線に乗り継いで、大月から三両編成の甲府行きに乗り換え。甲府行きの車両は結構席が埋まってはいたけれど、すきま風が結構寒くて眠りたかったけれど眠れませんでした。

 甲府で慌ただしく身延線に乗り換えて、富士山や南ア連峰、八ヶ岳や富士見山などゆったり眺めながら、ゆらり揺られて内船駅にはナント八時半前に到着です。何度か利用した経験のある内船駅からのタクシー。アレ常駐してないな…、もしかしてまだ朝早いからか…、などと考えつつも、目の前のタクシー乗り場にある電話番号へかけてみると…。

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(土曜なので町営バスが駅前で待機 まさかこのバスが…とあとで後悔)

 電話に出た女性は、「申し訳ありません。会社の親族に不幸がありまして、本日ある車二台は○○の方へ出てしまったばかり。そのあとも予約が入っていて2時間は待って頂くしかない」とのお返事。もちろん、私はタクシーの予約もしていませんでしたし、時刻表を見ると間もなく甲府行きの普通電車もやってくるとわかったので、それじゃぁ仕方ない、この甲府行きで戻って身延山へでも行くか…と。

 しかしザックの中から「身延」の地形図を取り出そうとするも、あれれ?ないな~。かろうじて『アタック山梨百名山』のコピーが見つかりましたが、それによると登山口の角瀬へ行くバスは一日四本しかないとの記述。 確か駅から登って降りてくるルートがあったと思うのだけれど…。また舗装道で迷うのはやだな(笑)と。

 電車が来るまで時間があったので、駅のベンチで地形図「篠井山」や「南部」を見ながら「あれがあの山で、こっちがあれか…」などとやっていると、目に飛び込んできたのが、「南部」の地図にある783.0三角点、御殿山の文字。。。ここなら、今から歩いて行っても登れそうだなと踏んで、電車が来たのも振り返らずに、南部橋へと歩き始めてしまいました。

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(内船の駅のホームで、あれがあの山で、これがあの山か…などとやり始めたら…)


 地形図には稜線へ上がる登山道が何本か破線で記されていますが、私が選んだのは車道を延々と歩いて行って、峰の窪の集落から林道を辿って行き、その先の破線路を486ピークのある尾根伝いに稜線へ上がって、御殿山から南西へ尾根伝いに辿って船山温泉へ降りて、できたらその温泉で日帰り入浴も受け付けてもらおうかな、なんてこのときはホント脳天気なことを考えていたのでした。。。地図に山名表記もある三角点峰だし、地元の小学生が登っていたりするのでは…などとちょっと甘い考えを抱いてしまっていたのです。

 もちろん、この無謀な計画を立てた時点でも、地形図の破線路はアテにならないことが多いですから、無理だったらすぐに引き返して、なんぶの湯にでも浸かって帰ろうと考えていました。

 富士川に架かる南部橋はけっこうな規模のけっこうな長さの立派な橋です。地形図で見た印象よりなかなか向こう岸に着かない感じなのは、すぐそばを車がビュンビュン走っているせいでしょうか。あるいは橋の幅自体が広いので、そう感じてしまうのかも知れません。

 橋を渡って右折して引き続き車道を歩きます。見るとバス停があったので、見てみると、さきほど、内船の駅で見かけた診療所行きバスは地形図の破線のひとつ=峰の集落に行くものだったのです。ああ、あの町営バスに乗って峰から上がるべきだった…と後悔するも、バスはたった今行ってしまったばかり(笑)。
 (ただ、峰の集落からの破線は尾根を何度もトラバースするものですし、実際帰ってから調べたところ、どうも、尾根上に山頂まで一直線につけられた径が残っている程度で、破線のように鞍部へは到達しないようです。)

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(なんと、バスも通る大きな通りに、こんな標識があった!)

 車道を延々と歩くときも、歩行者レーンは道路の片側しかありません。ときどきレーンが右から左へ左から右へと変わるので、その際は車に注意しながら、向こう側へ車道を横断する必要があります。診療所というのはたぶん地形図の医療センターのことだと思いますが、その先の「南部の木」という木工場を過ぎ、船山川の道を左手に分け(あとで考えるとこの道を見送ってホント正解でした)、更に車道を歩いて、中野下のバス停のあたりから、地形図を見ながら細道に入り、52号線(身延道)を横断した先に中野神社という赤い鳥居の立派な神社があったので、ここで道中の無事を祈ってから出発することに。。。

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(中野神社 ここで地元の方に御殿山のことを聞いてみるも…)

 神社のすぐそばは、現在、三石山の帰りにも見た「中部自動車横断道」なる高速道路の建設中で、そこにあった看板によると、近くに南部インターチェンジも出来る予定だそうです。すぐ隣を52号線が走っているのだし、こんなところに高速道路を通して、どれだけ便利になるのかわかりませんが、せっかく静かなこの辺りも、もう何年かすると空気の悪い騒音のひどい場所になってしまうと思うと、とても悲しい気持ちになってしまいました。

 神社で参拝していると地元の方がいたので、御殿山のことを聞いてみたのですが、よく知らない様子。どうも近所の方でさえも登る山ではないようでした。神社の奥に続く道があったので、たどってみましたが、上の林道とは交差せずに道が崩落している様子でしたので、神社から戻って、予定通り峰の窪の集落の林道を辿っていくことに。。。

 地形図では送電線が横切るあたりにお寺さんのマークがありますが、お寺は解体されてしまった様子で、建物の残骸とお寺のものと思われるお墓だけが残っていました。高速道が完成された暁にはどうなっているかわかりませんが、今のところは林道は地形図通り通っていて、そこをたんたんと上がっていきます。

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 配水池を過ぎログクラフト(ログハウス体験棟)を過ぎると途端に淋しい雰囲気の林道になって、未舗装の林道になってしばらくで獣除けの鉄柵(高電圧注意)があり、鉄柵のすぐ先に地形図にあるような林道の分岐(310m付近)があります。 林道の分岐で、暑くなってきたので上着を脱ぎ、水分補給をしてひと息入れました(この時点で10時半近くでした)。

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(林道分岐点)

 林道分岐を右に入ってずっとたどった先に大きく左に切り返す屈曲地点があり(360m付近)、屈曲したあと、もう一度左に急カーブした先に、地形図通り、尾根に上がる径があって、奥の方の径は深く剔れたはっきりした径(獣の仕掛け罠がある)だったため、これなら行けそうだな、と上がって行くことにしました。

 径は本当に深く剔れていて、一見迷うようなことも無さそうですが、剔れた底を歩くのは落ち葉や枝打ちした枝が積み重なってひどく歩きにくいです。結局剔れた径の真ん中ではなく、その両サイドにある淵を歩く方が遥かに楽なので、両サイドの歩き易い方を拾いながら、登っていきます。

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(エグレの中を歩くのはあまりにしんどいので…)

 径は延々と続くヒノキの植林帯で暗く、ただでさえ淋しい径が余計陰鬱な雰囲気の径となっています。これは山頂に着くまでずっと続き、帰りも同じ径を戻ったので、この日、雑木の森を歩くことはただの数秒もありませんでした。

 486の小平地で、左手にひと区画だけ安倍奥の山々が眺められる明るい地点があるのみ。今まで山に出掛けては、相当暗い植林帯を随分歩いてきたつもりでしたが、今回の徹頭徹尾植林のこの径よりひどい径を私は知りません。径、と言うより剔れですが、その剔れに沿って歩いて行くも、ところどころで、そのえぐれが分岐していたりして、帰り道、この径をピストンすることになったら、はたして間違えずに下れるか、ちょっと自信がなかったので、要所には自分の足跡を土をほじくり返して残したり、カメラに目印となりそうな倒木を収めたりしました。

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(486付近の小平地で一瞬だけ明るくなる)

 マーキングはありません。ときどき、ピンクのテープが散見されますけど、これは山仕事の目印であって、ルートを示すものではありませんでした。実際下りでピンクテープに従って下っていくと、コースを明らかに外れる地点が数カ所ありました。

 地形図とコンパス、それにプロトレックの高度表示も動員して、やっと稜線に出たことがわかると少しホッとしました。三角点のひとつ手前のピークに、こんな↓石碑があって、え?もうここが山頂?と辺りを見回してみましたが、やはり三角点はありません。ここから三角点のあるピークは植林に邪魔されて全くその姿が見えませんが、自分のRFを信じて、西へ延びる稜線をたどっていきます。

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(個人名と思われる文字が彫られているため、画像を一部加工してあります)

 尾根通しに進んでいくと、薄い踏み跡(何故かここには黄色のマーキングがある)は山頂を北に巻くように付けられていて、山頂へは行けそうもないため、尾根に戻って高みへ直登していくと…植林の中の一角に、ありました、お手製の山名標。そして苔むした三角点がそのすぐ前にあります。山名標がなければ、三角点を見過ごしてしまいそうなほど、苔がびっしりついています。

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(これほど苔むした三角点は初めて見た気がする)

 なんとかかんとか、12時前に山頂に着いたので、とりあえず、お昼ご飯にします。眺めもなく、自然林も一本もなく、枝打ちされた植林の枝葉が散り敷かれた何とも趣のない山頂でとる昼食は、やはり残念ながら味気ないものになってしまいました。仮にもエアリア「塩見・赤石・聖岳」では安倍奥の片隅とはいえ、その三角点と山名が載っていて、仮にも安倍奥の主稜線の一角(大笹ノ頭)から派生する尾根でもあるのに、そして御殿山というなかなかロマンチックな名前なのに…、こんな山頂とは…。

 食事のあとは、予定通り(?)そのまま尾根を西にたどってみることにします。相変わらず、一分の隙もなく植林された尾根です。最初は踏み跡もあって、これはひょっとして行けるのかな…とも思ったのですが、それまで曲がりなりにもあった踏み跡らしきものが、突然ふっつりと消えてしまった(ように私は感じました)のです。

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(尾根が平坦なうちは行けそうな気がしたのだけれど…)


 あとで、地形図を見直してみると、右手に尾根筋が屈曲する地点で、その屈曲点を見逃して直進してしまったせいかもしれませんが、とにかく、ここは無理をしないで来た道を戻った方が好い、という判断になりました。

 もし巧く稜線をたどれたにしても、その先の降り口がはたして地形図通りまだあるのか、かなり疑問でしたし、なかった場合、戻ってくるのはとても億劫な気がしたのです。とくに船山温泉への下降路が見つからなかった場合は、この日の短い季節、戻ってきても日が暮れてしまうし、降りるルートをRFで割り出すほどの能力は自分にはありません。
 家に残してきた行き先のメモには御殿山とは全然別の安倍奥主稜の山の名前とコースが書かれていて、万一ここで事故ってしまった場合、捜索しても絶対に見つかりっこありません。明日からは雨予報だし…無理はよそうと。。。

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(この先あたりでフッツリと踏み跡が途絶えて…やっぱ戻ろう…と)

 山頂に戻って、大きくひとつ深呼吸。気持ちを落ち着けて、コンパスで戻るべき方角をしっかり再確認してから、来た道をゆっくり戻ります。先ほど上がってきたばかりの径なのに、いざエグレの分岐に当たると本当にここで好いのかな、と少し不安になります。しかし、実際その後、二度ほど径を外してしまったのは、「ああ、ここまで来ればもう安心」と思ったすぐその直後でした(笑)。

 しかし、すぐに間違いに気づいて修正できて、山頂から一時間ほどで元来た林道に無事降り立つことが出来、林道に降りたところで水分補給の小休止。あとはさすがに間違えずに(笑)、元来た林道と車道をたどって、一路内船駅へ。

 しかし、また帰りの南部橋がなかなか向こう岸に着かない感じ。確か甲府行き普通列車は奇数時の20分頃だったなぁ…、間に合わないかな…まぁ、間に合わなければ、なんぶの湯で時間を潰せばいいのだけれど、二時間遅いとかなり遅くなってしまうし…。南部橋を歩いて渡ったりするのは、自分だけで、みんな自動車で脇をビュンビュン走り抜けて、ああ、せめて自転車だったら…などと考えても仕方がないことを思ってしまったり、最後は朝断られたタクシーに追い抜かれるというオマケ付き(笑)。

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(向こう岸がヤケに遠い…)

 最後は少し小走りになって、何とか発車4分前に内船駅に到着。トイレに寄っていると踏切の音が聞こえてきて、甲府行きが来たことがわかり、あわてて乗り込んでみれば、富士行きとの連絡待ちで数分の停車(笑)。ま、それでもとにかくドンピシャで間に合ってよかったと、ビールも何もないので、水筒の水をラッパ飲み(笑)。

 帰りの甲府発の中央線に揺られ、ワインを傾けつつ思いました。山歩きの最終目的地はやはり何と言っても我が家に無事に帰ってくること。。。ピークを踏む為とかルートを探す為に自分が持っているスキル以上の危険を冒すのは愚かなことで、山は楽しんでなんぼのもの。。。何の見栄も虚勢も張る必要のない単なる趣味だと言うことを忘れてはならない、としみじみ思いました。


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(やっぱ無事に帰宅せなあきまへんわ…)



 最後に…、こんな無鉄砲な山歩きをしたばかりの私が言うのもナンですが、今年も皆さんが(そして私も)楽しく安全に山を歩けることを祈願いたします。


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2017.01.08

【醍醐山で山遊び…】 山バス情報153

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(下部温泉駅へ向かうと五老峯が実に魅惑的だった)

【山行日】2017年01月04日(水)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅     - 06:19 大月  (JR中央線各駅停車)
大月     06:23 - 07:12 甲府  (JR中央線各駅停車)
甲府     07:16 - 08:25 甲斐常葉(JR身延線各駅停車)

「歩行」
甲斐常葉駅  08:35 - 09:05 鳩打峠
鳩打峠    09:10 - 10:15 醍醐山 (展望台に寄って戻る)
醍醐山    10:30 - 11:10 西山(487.1三角点)
西山     11:20 - 11:50 下部温泉駅

「鉄道」
下部温泉   12:03 - 13:17 甲府 (JR身延線各駅停車)
甲府     13:52 - 15:24 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾     15:31 - 中央線某駅  (JR中央線 中央特快)

【地形図】 「切石」

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(醍醐山から展望台へ向かう…美しい自然林の頂上だった)

 三が日は、のんべんだらりと過ごしてしまって、5日が仕事始めということもあり、4日は18きっぷを使って軽い山行。身延山にでも行って山梨百名山をひとつハントするというのも考えたのですが、仏教徒でもないのに混雑した身延山で初詣もないか…と。

 そこで、またまた、AKIOさんからいただいたコメントをそっくり拝借して、下部温泉近くの醍醐山を訪れてみることにしました。

 さすがに一番電車でなくてもいいだろうと思いましたが、二番電車:甲斐常葉8:25の次(三番電車)は二時間後の10:25。今日から仕事始めの人も多いので、甲府近くで通勤ラッシュと重なりそう…と、06:19大月着の直通中央線に乗り込みました。この日はわりと暖かでしたが、この季節って大月でもまだ夜が明けないのですね。明るくなり始めたのは甲斐大和あたり。朝靄に煙る勝沼ぶどう郷から南アを眺めることができました。

 甲府で乗り換えて、身延線へ。席が埋まって立っている人もいましたが、南甲府を過ぎると車内は閑散。車窓から富士見山など眺めつつ、甲斐常葉(かいときわ)駅で下車。駅を出て右手にトイレもあります。駅前で身体をほぐし、駅前を通過するバス停の写真を撮ったりしてから、ネットで仕入れたガイドマップを片手に歩き始めます。

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 良く注意してみれば、甲斐常葉の駅にも、ネットで見たものと同じガイドマップ↑が見つかります。甲府方面に戻るように歩いてから、踏切を渡って、舗装道を道しるべに従って上がって行きます。廃屋の先の常光院霊園管理事務所の札がある建物の脇から山道になって、かなり深く剔れた径をのんびりと上がって行きました。

 木々に樹の名前のプレートがずっと付けられていて、樹の名前を覚えるのにも好い道かも知れません。樹名の標識や山頂までのkm表示がこのあとも間断なく続きますし、要所には道しるべが設置されているので迷うこともありません。

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(深く剔れた径に落ち葉が積もっている)

 植林帯もありますが、自然林の多い径も多く、樹名標もあって飽きることがありません。駅から30分ほどで鳩打峠という場所に着きました。およそ峠といった感じの場所ではなく、おそらくですがマイカーで来る人たちのために新たに付けたと思われる径(隧道入口と繋がる)が分岐しています。しかし、あまり歩きやすそうには見えませんでした。
 ガイドマップによれば、この峠から山頂まで一時間強ということですので、テルモスのお茶でひと息入れることにしました。

 休憩後、道しるべに留意しつつ、深く剔れた径をゆるゆると進んで行くと、20分ほどで陽当たり好く眺めのよい場所に出ます。丸太でこしらえたベンチもあり、駅から1時間ほどのところなので、甲斐常葉駅から歩く方は、ここでひと休みすると佳いかもしれません。富士も南アも見えないのですが、おそらく毛無山方面(というか、実際に見えているピークは手前の五老峰=1618.8三角点)から伸びてくる尾根が実に魅惑的です。これは時間のあるときにぜひたどってみたいと思わせるものがありました。

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(五老峯、それに左手に見える1469.8三角点への尾根もとても魅力的です)

 この展望地点からさらに10分ほどのところにまたお手製の丸太ベンチがある場所があり、その先、獣除けのネットをくぐるとアンテナのある開けた場所に出ます。南アが少し顔を覗かせてはいますが、展望を楽しむという雰囲気ではありません。

 そのまま進んでいくと、自然林が多くなり、土留めの階段が現れて、少しの急登をこなせば、NHKの下部テレビ中継所の建物が見えてきて、右手に行けば、休憩舎もある山頂です。

 休憩舎には記念スタンプセットがありましたが、残念ながらスタンプインクがインク切れの状態で、楽しそうな記念品が作成できなかったのが、少々残念でした。

 山頂から、展望台へ向かいます。ガイドマップには15分と書かれていますが、おそらく往復のタイムでしょう。5分ほどで展望台に着きました。展望台からは富士山は見えず、安倍奥の山々やこのあいだ登ったばかりの三石山、それに先ほど目にした五老峯、ギリギリ南ア(?)の笊が岳が見えるのですが、この日は、空気の鮮明度が今ひとつで、とりわけ安倍奥の奥の方の山々が霞んでいたのが残念でした。

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(展望台から安倍奥方面の山々を望む…下を流れるのは富士川)

 展望台の先は尾根なのですが、「この先危険立入り禁止」の標識があり、丸太で何重にも通せんぼしていて、座って食事をするベンチもないため、戻って山頂でひと息入れることにしました。

 山頂は展望は無いものの、自然林百パーセントの明るい木立に囲まれた場所で、時間はまだ10時なのですが、少し小腹を満たそうと、醍醐山の山頂で大休止としました。

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(醍醐山山頂三角点…自然林百パーセントの静かな山頂)

 これだと、午前中に終わっちゃうなぁ…と贅沢な悩みを抱えながらも、じっとしているとさすがに身体も冷えきってしまうので、十時半過ぎにはもう下山開始。ガイドマップで西山と書かれた487.1三角点に寄るときに、登山者とすれ違いましたが、結局この日山中で会ったのはこの男性のみ。西山の先には尾根通しに踏み跡もありましたが、ここをたどって富士川に出る意味はほとんど無いですから、戻って大子集落の神社へ。

 地形図「切石」で見たとき、鳥居のマークが大子集落の一番上にあったので、ここで遅まきながら初詣にすればいいかな、などと考えていたのですが、神社といっても鳥居もなくそれらしき建物があるのみ。お賽銭箱はアルミサッシの向こうにあって、サッシの戸が開かないため、手前に置いて今年一年の無事幸運を祈りました。

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(大子集落 左の建物が登山者用トイレ)

 すぐ下の大子集落は、一軒は廃屋、もう一軒も人が住んでいるのかどうか…という感じでしたが、登山者用トイレを外の建物で提供して下さっています。深く剔れた径を下っていくとハート型のかわいらしい祠が見つかったので、ここでもお参りして、沢沿いに降りる明瞭な登山道を下っていきます。

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(ハート型のかわいらしい祠 クリック拡大可)


 大子集落と下の上之平の集落との標高差は約150m。これだけの高度差があり、車では上がれないとなると、こうした集落が廃村となってしまうのは時間の問題かも知れません。現存する山上集落のほとんどは車で上がれるところばかりというのが私の個人的な印象で、廃村にしないことがいいのか、廃村にしないために林道を無理にでも通す方がいいのか、判断も難しいところです。

 上之平の集落に降りれば、国道は目の前。この集落からも、下の国道からも、五老峯の姿が実に見事で、あのピークに立ちたいというより、あの尾根をたどってみたい…との思いに強くかられてしまいました。

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(上之平集落から五老峯を望む)

 下部温泉の駅に着いたのは、お昼前。ちょうど奈良田の温泉に行くバス(ヤマセミ号)が発車するところでした。12時3分の列車にちょうど良く、下部ホテルでの入浴は次回に譲ることにして、駅前のお土産屋さんでビールを仕入れ、駅で電車を待ちました。

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(奈良田温泉へ向かうバスは冬でも走っている)

 下部温泉の駅はさすがに有人改札だろうと思っていたのですが、駅員の姿は見当たらず、乗車も一カ所のみと、他の身延線のローカル駅と変わらない状況。昔、毛無山からこちらに下山したときもそんなだったっけ…?と思いながら、ポカポカの身延線に揺られて、車内で残りのおにぎりを平らげながら帰途につきました。

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2016.12.20

【18きっぷで塩之沢駅から三石山へ】 

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(久々に大沢崩れを目にした)

【山行日】 2016年12月17日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅 - 05:00 高尾 (中央線各駅停車)
高尾 05:14 - 05:50 大月 (中央線各駅停車)
大月 05:53 - 06:41 甲府 (中央線各駅停車)
甲府 06:44 - 07:56 塩之沢 (身延線)

「歩行」
塩之沢駅 08:05 - 08:55   420m付近小平地
420m 09:05 - 10:10   819.2三角点
三角点  10:20 - 11:10  980m付近
980m 11:15 - 12:15  三石山
三石山  12:45 - 15:03  身延駅

「鉄道」
身延駅 15:45 - 17:15 甲府 (身延線)
甲府  17:30 - 19:07 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  19:11 - 中央線某駅

【地形図】 「身延」

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 12月10日の土曜で、だいたい用事が片付きそう、というメドがたったため、11日から使おうと18きっぷを久々に購入して準備していたのですが、11日の朝起きてみるとどうも体調がよくない…、軽いとはいえ風邪をひいてしまい、17日の土曜日から使用開始となってしまいました。

 引っ越し後、最初の18きっぷ山行は、年初にAKIOさんからコメントいただいた情報を元に塩之沢駅から山梨百名山の三石山に登ってみようというというもの。
当初は塩之沢08:37着でもいいかな、と思っていたのですが、せっかく最初の18きっぷ山行ですし、接続の確認もしておきたかったこともあって、朝一番の中央線の下り列車に乗車してみることにしました。

 で、中央線の接続ですが、やはり、05:00高尾着でなくとも、次の05:13高尾着でも1分降り換えは可能ですね。今の時期は特に寒いので、階段渡って十数分待つよりも、向かいホームの1分乗り換えの方が賢明でしょう。大月、甲府ともに3分乗り換えですが、ホームが変わる分、3分乗り換えの方が慌ただしい感じです。

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(塩之沢駅)

 無事乗り継げて、8時前に塩ノ沢駅に到着。塩之沢駅には、ホント何もありません。トイレもないようでした。身延線はどうやら全車両が新型に移行したようですので、小さな駅で降車予定の方は特に車内のトイレで用を足しておいてからスタートが賢明かと思います。

 2万5千分の1地形図「身延」を見ながら、まずは285.9の三角点がある桜井の集落を目指します。身延方面へ降りてすぐに左折。塩之沢温泉が見えてきますが、その先の小さな橋「おほかうちはし」を渡ってすぐに左折すると生ゆばの店が見えてきます。道なりに舗装道を上がって行けば桜井の集落で、地形図通り、電波塔と神社(神明社)があり、道中の無事を祈ってから、集落奥にある墓地の先の山道を進みます。

 深くえぐれた尾根径をしばらく進んで行くと、350m付近で径が尾根を外れるので、私は、もうこの時点で尾根通しとしました。帰りはともかく行きは大崩の集落に寄るつもりはないからです。420m付近で落ち葉ふかふかの陽当たりの好い小平地に出たので、テルモスのお茶で一服とします。

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(420m付近休憩地点)

 この先はすぐに植林となって、地形図通り、一旦合流した巻き道も496の手前で二手に分かれますので、ここで左上の尾根に上がるのがポイントです。尾根上はAKIOさんのコメント通りで、深く剔れた径となっていて、819.2三角点まではヤブもありません。但し、600m近辺で、妙な人工物があるな~と左手から回り込むように上がってみると、そこは地形図には載っていない立派な舗装林道で、対岸の身延山やその向こうの南アがすっきり見渡せます。下山の時にわかったのですが、わりと最近出来た椿草里-大崩-垈の集落を結ぶその名も「林道三石山線」だそうです。

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(600m付近でこんな立派な林道に出る)

 林道からは、ま、ここしかないわな、という踏み跡を上がって行くと、やはりそれまで同様の剔れた尾根径です。植林の中ヌタ場のような水溜もあったりして、なおも尾根上の踏み跡をたどっていくと、踏み跡は819.2三角点を右から巻く形についているので、三角点が近づいてきたら左手に留意していないと見逃してしまいます。

 819.2三角点は近くの樹にピンクのテープが巻かれていました。ここで前休憩地点から1時間ほど経過していたので、またもテルモスのお茶で休憩を取ります。

 819.2三角点の先はヤブっぽいと、これまたAKIOさんから情報を頂いていたのですが、一部はかなり背丈の高い笹藪で、随分久しぶりにヤブを漕ぎました(笑)。実際の距離は短いのですが、しばらくヤブ道から離れているとヤブを抜けるまでは随分長く感じるものです。とりあえず夏場はよしておきたい径というのが感想でした(笑)。  

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                     (ヤブに突入)


 そのヤブと格闘してから五分ほどで、いきなりゴツンという感じで、大崩からの一般登山道にぶつかります。しばらく高度がなかなか上がらず、時間だけ経過していく感じ。標高差から駅から3時間ちょっとで登れるのでは…という当初の見積もりはここら辺で完全に破綻(笑)。塩之沢8時前の列車にしてよかったと呟きながら歩いて行くとやっと勾配のある径に…。

 もうすぐ1000mの稜線という手前で、この日初めてハイカーとスライド。三角点から1時間ぐらい経過して疲れてしまったこともあり、稜線手前で休憩。この時点で11時過ぎ。3時間で登頂は無理というのはもちろん覚悟していましたが、それでもまだ、山頂お昼前は大丈夫だろうなんて甘い考えでいたのです(笑)。

 南に伸びる稜線に乗ってしまえば、あとはツツツィーと稜線をたどればいいだけ、なんて思っていたのですが、ここからが結構時間がかかるのです。1100.6の三角点の先で展望地点があり、「展望台:山頂まで約30分」と書かれているのを見ても、「そんなにゃ、かからんでしょ、いくらなんでも」などと呟いていたのですが、実際きっかり30分かかってしまいました。

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(展望地点は富士山だけでなく反対側に身延や南アが望める)

 地形図をちゃんと見ていればわかることですが、1139のピークへ登ったあともずっと奥に山頂が控えているわけなのに、鎖場を登っている最中、ここを上がりきれば山頂なんだろう、などと勝手に決めつけてしまったりで、一般登山道に入ると途端に地形図から目を離してしまうのはホント悪い癖ですね(笑)。

 鎖場を登り切ったところでちょうど正午。そのあと山頂までは15分かかって到着。「三石山本堂 ご参拝ご苦労様です 大崩区」の水色の看板があって、とにかく無事ついたと、ホッとひと息。いちおう本堂にお参りして、山梨百名山の標柱を撮影後、誰もいない本堂の前でお昼ご飯としました。

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            (山頂にあったこの岩、三石山の山名の謂われでしょうか?)

 お昼を食べながら、下山を思案。18きっぷが使える身延線の普通列車甲府行きは15:45発を逃すと、次は2時間以上あとの17:53。もちろん、18時前の列車でも帰宅可能ではありますが、かなり遅い時間になってしまいます。ここまで登りで4時間と言うことは、下りは3時間近く見ておくべきかも…と山頂の奥にあると言われている展望地点を探すのはやめて、ちょうど発車時刻の3時間前に山頂をあとにしました。

 帰りは来た道を戻って、そのまま一般登山道を進んで大崩の集落経由で、林道を延々と歩いて身延駅へ向かいます。ちょうど朝ゴツンとぶつかる感じで一般登山道に出た地点の手前で、この日二人目のハイカーに遭遇。そのあと来るときには見逃していた炭焼き窯の跡が目に入ります。

 一般登山道と尾根径の交差点は注意していないとわかりにくいかも知れません。そしてそのすぐ先に「椿草里」の指導標。これにはちょっとびっくりして、え?そんな道があるの???という感じでしたが、時間も無く、偵察は見送り。やや足早に大崩の集落へと下っていきます。

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 大崩の上の集落↑は、そこから数分。言い方は悪いですが、よくこんなところに住む決心をしたものだと思ってしまいます。茶畑の下に大きなお屋敷があって、犬に盛んに吠えられたので住んでいる人はいるはずですが、人の姿は見当たらず、本当にひっそりとした感じの集落です。

 大崩の上の集落から林道を歩いて行って、すぐ、大きく林道が屈曲する地点があります。ここに朝たどった尾根径から分かれている地形図の破線路が交差する地点があるはずで、十分注意して見て行ったのですが、コレと思われる地点はとても道があるようには見えず、かろうじてカヤトのヤブがなぎ倒されているのが確認できた程度でした。

 おそらくですが、ここから林道を下っていった先、大崩の下の集落で交差している、例の「林道三石山線」で破線路は分断され、分断された上部の破線路は歩かれなくなって、ヤブに埋もれてしまっているのではないかと推測しています。もしそうだとすると、やはり塩之沢駅から歩いて三石山を目指す場合は、496の手前で尾根に乗る踏み跡を選択することが肝要ではないかと思います。

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 大崩の下の集落↑は、犬にも吠えられず、谷間で14時過ぎだというのにもう陽が陰り始めており、慌てて上着を羽織り長い林道歩きにかかりました。林道は本当に長いです。特に下部は荒れた感じで、身延の駅が近づくまで途中人家は一軒もありません。ただただひたすら下るという感じです。

 身延の駅が近づくと、巨大な建設現場が姿↓を現します。単なる林道工事ではなくて、これは中部横断自動車道の建設なのですね。付近は民家もある小集落なのですが、こんな自動車道が出来たらとてもここには住んでいられなくなるのでは…と思うほどでした。

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 かなり急いで歩いたおかげで、コンビニでビールを仕入れてから身延駅に向かったのに15:07の富士行き普通列車にも間に合ってしまいました。世田谷時代なら、富士周りで帰ってもそう違わないのでしょうが、多摩に引っ越した現在は半時間後の甲府周りで帰った方が遥かに早いので、ビールを飲みながら身延駅でのんびりと時間を潰しました。

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2013.07.16

【テント泊そろそろ引退か…北岳へ その3】 山バス情報123

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(草スベリの途中にて)

 

 頂上は真っ白けなうえ、頂上には肩の小屋方面を指す指導標もないようなので、念のためコンパスで尾根の方向(北)を定めて下っていきます。すぐに両俣小屋への分岐。更に進むと、またまたたくさん咲いているキバナシャクナゲやミヤマシオガマ?

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 しつこいようだけれど、このガスと風さえなければ、かなり楽しいはずの径。不満を抱えながらずっと歩いていけば、肩の小屋です。標高3000mの山小屋。昨日ここまで頑張っていれば、早朝佳い景色が見られたかも知れないと少し残念に思うけれど、まぁ私の実力ではやはり白根御池までだったよな、と思い直します。

 ちょっと雨も降ってきたので、皆さん小屋前のベンチで雨支度。時間がこんなに早くなければ、肩の小屋でちょっと食べるものでも…というところですが、朝のお忙しい時間だしとベンチで休憩後さらに稜線を下っていくと、いくつかテントが張ってあります。やっぱ一日でここまでテント運び上げるの大変だよなぁ…と張ってあるテントを見て、また自分の実力を思い知らされます。

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 肩の小屋から10分ほどで左手に美しい曲線を描く尾根とその間の扇状地が見えてきます。小太郎尾根です。この扇状地と尾根は私の心を激しく揺さぶりました(笑)。小太郎尾根は一目惚れ。今度天気の好い時に来られたら是非とも往復してみたいです。こういう曲線にはわたしゃホント弱い。往復2時間か…時間的には今からでも可能だな…とちょっと気持ちが動いたほどです。

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(小太郎尾根の魅惑的な稜線)

 小太郎尾根から振り返ると、ホンマ嫌味かいな?と難癖をつけたくなるほど、しつこく富士のシルエットが見えてます(笑)。どうしてあんなガスガスの山頂から1時間もかからないところで富士山が見えちゃうんでしょう。きっと最も複雑な気持ちで眺めた富士山としてずっと記憶に残ることでしょう。もちろん北岳は依然として濃~いガスの中です。

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(富士山が見えているのが、なぜかあまり面白くなかった…)


 雨もやみ、霧もなくなってきたので、小太郎尾根分岐でレインウエアを脱いで、草スベリ方面へ下っていきます。風も収まり、ここはホント、ミヤマキンバイやミヤマキンポウゲ?のお花畑が素晴らしいですね。イワカガミも咲いているし、ぜんまい?も。キバナノコマノツメもお目にかかれて、時間を忘れてゆっくり下っていきました。途中何度か北岳を望める地点がありましたが、いずれもぶ厚い雲にべっとりと覆われていて、頂上でいくら粘っても結局無駄だったんだなと妙な安心(笑)をしながら白根御池へ戻りました。

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(最後まで雲に覆われ続けた北岳)


 テントに戻ったのは09:40頃。帰りのバスは最終16:40なので今日中に帰れることは間違いないけれど…広河原までの下りのコースタイムは二時間弱と計算して、さっさとテントを片付けて下りれば12:45発の甲府行きに間に合いそう…ということで、早速テントを撤収。30分ほどで片付いて、トイレに行ってから出発したのが10:20。うまくいけば広河原山荘でコインシャワーする時間もあるかな、シャワー時間無くてもバスに間に合えば帰っちゃおう、一泊だけだから少々臭いかもしれないけど我慢してもらいましょ、どうせ帰りも鈍行だし(笑)、などと考えながら下り始めます。

 

 トラバース道は、まぁ、ほとんど何の問題もなかったのですが、昨日の急登終了地点は、すなわち急降下の開始点なわけで、ここからが大変でした。言い訳すれば、連休初日で上がってくる登山者がとても多かったことや、下りなので登り優先で無条件に道を譲ってたことなどありますが、結果として広河原までコースタイム以上の2時間5分かかってしまいました。

 原因のひとつは…下っていく最中、なんと膝が笑い始めちゃったのです。登りの団体とか待っている最中もプルプルプルプル(笑)。そういえば、お腹空いてきたしなぁ、と気づきましたが、お昼ごはん食べてる時間はないし、まだ11時だし。あと1時間チョイだろうからと、あまり休憩もせずに下っていきます。登り優先で待つ時間を休憩時間と見なせばいいぐらい登ってくる人がたくさんいますし…。

 そのうち雨も降ってきて、登ってくる人はどんどん増えて、さすが三連休初日とは思いましたけど、これだけ集中するとは…。こんな天気の中よくみんな登ってくるなぁと妙な感心をしていたのですが、あとで考えてみたら、北に前線が停滞したままだから、みんなこっち(南ア)に転進してきたのでしょうね。

 昨日登ったばかりの径なので、勝手はわかっていますが、相変わらず膝は笑いっぱなし。そしてそして…もうあと200mも下りれば…というあたりで、何と今度は左膝の裏が痛み出してしまったのです!これにはちょっとビックリというかショックでした。山歩き自体は今年再開したばかりとはいえ、ここ数ヵ月間は結構ロングの日帰り山行もこなして歩いていたし…。「マジかよ、おい」という感じでギアをローに入れてチンタラ下り。

 膝が笑っている間は「今日は荷物重いし」と軽く考えていたのですが、泣き出した時はさすがに「ああ、ホントもう身体がいうこと聞かなくなる年齢になったんだ」とかなり深刻な気分でした。本当にテントはやめにしなければ…悲しいけど、無理して事故起こしたら元も子もないし…。

 広河原山荘ではコインシャワーが故障中で、時間もなかったし、自動販売機の缶ビールで〆にしました。ベンチでビール飲みながら思いました。。。
 天気が崩れてくれて私にはある意味ラッキーだったのかも…。だって天気快晴が続いて、あのまま調子こいて農鳥小屋まで行っていたら、まず間違いなくその先の大門沢下降で膝がぶっ壊れて、日曜の下山はできなかったでしょうし、大門沢小屋まで下ることさえ果たして出来たかどうか…。そう考えると、やはり徐々にステップアップすることの大切さもしみじみと感じたのでした。

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 幸い膝の痛みは、それほどひどくならず、駅の階段もゆっくり下ればなんとかなりました。家に帰る途中、ものすごい蒸し暑さで、今日の朝の7時に日本第二位の高峰に自分がいたのだとは、どうにもなかなか信じられませんでした。
 しかし、次の日もそのまた次の日も、ものすごい筋肉痛。階段を下りるのも痛くて、しみじみ思いました。。。おれ、本当に、ジジイになっちゃったんだなって…(笑)。

 



その1


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2013.07.15

【テント泊そろそろ引退か…北岳へ その2】 山バス情報123

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(早朝5時前 左俣コースを少し上がったあたりから…)

 いつも大抵一張りはいる「おしゃべりテント」もなかったようで、静かな夜。久々のテントですから、何度も夜中に目が覚めてしまうのは致し方ないところ。まぁ、あまりグッスリ眠れなくても、身体をじっと横たえていれば疲れは取れるので、起き出さずにじっと寝ていました。

 3時過ぎ頃目が覚めた時、もう一眠りしたいとも思わなかったので、お隣のテントもごそごそしてきたし、早朝発にします。テント撤収に時間を食わないようにシュラフを畳んだりしておき、お湯を沸かして、お茶漬けと山菜ごはんを作ります。お茶漬けはそのまま食べてしまい、山菜ごはんはサブザックの中へ。アクエリアスの粉末で1Lのスポーツドリンクを作って、純水を500ml持ち、トイレに行ってから、サブザックの中身を点検し、4時15分頃ヘッドライトを頭に出発します。

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(北岳山頂直下のこーざんしょくぶつ)

 地形図と昨日のチョイ偵察で、二俣まではトラバース道ですし、暗くても難しいことはありません。予想通り二俣に出て雪渓が見える頃にはヘッドランプも必要ないほどの明るさになり、左俣へ雪渓を通過する所も軽アイゼンを装着し無事通過に成功。

 私が通過した時はガスもなくピンクの小旗の標識もあるので簡単に判りましたが、慣れていないと右俣の方へついつい引きこまれてしまうかも知れません(地形図とコンパスが使えれば間違うことはないでしょうが高山では使っている人には滅多に出会わないですね)。なお、通過はアイゼンだけでなくストックもあった方が良さそうでした。雪が融け続けている分、アイゼンが効きにくい感じです。

 基本的にはエアリアにもある通り、雪渓でなく大樺沢の左岸を歩くように径がつけられていますが、八本歯に行くには都合三回雪渓を横断しないと行けません。うまく他人の足跡を盗んでいけばアイゼン無しでも登りは可能かも知れませんが、ずっと上の方でアイゼンもストックも無しで下ってくる人に会いました。う~ん、大丈夫だったのでしょうか。。。

 お茶漬けだけで出てくると、空気の薄さも実感するし、フラフラした感じになります。2500m弱のあたりで、喉も渇いてきたので、山菜ごはん少々と水分を補給がてら小休止。雪渓で風も出てくると朝は寒いぐらい。また上を目指して歩いていきます。

 最後の雪渓歩きは結構な急斜面を登っていきます。トレースを上手く使って滑らないように気をつけないといけません。上で待ってくれている下山者も見えて、ピッチを上げていきました。サブザックで登りにとってホント好かった。これがテント装備で下りだったりしたら…と思って来し方を振り返るとチョットぞっとします。

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 雪渓歩きを終え、待ってくださった方にお礼を言い、アイゼンを外して更に登っていくと沢から離れて尾根に上がるという地点に出たので再度小休止をとります。ここからは八本歯のコルまでキツイ梯子登りが続くのがわかっているからです。目の前のバットレスはまだこの時点ではきれいに見えていました。

 休憩後、花の写真など撮りながらゆっくり登っていきます。私の場合、標高2700mというと空気が薄いことを身体が痛感する高さでして、ペースを上げずに抑え気味に登っていかないと苦しくなるのはわかっていますから、お花はペース抑制にはホントありがたい存在です(笑)。ツマトリソウにカラマツソウ、それにこれはナナカマド?

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 ツガザクラでしょうか…とてもかわいらしい。。。

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と、そろそろ八本歯のコルかなと上を見上げると…ああ、もう、何でもう少し待ってくれないのと言いたくなるのですが自然現象だから仕方ない。北岳の山頂がガスに覆われ始めてます。

 八本歯のコルに上がってみると…間ノ岳方面もガスに覆われているし、せっかく早く出てきて稜線風景を満喫したいと思っていたのに…もうっ! それでもまだこの時点では、
「今まで南アの稜線ではガスったことなしのゴン太様だ。大丈夫じきに晴れてくれるさ…」などと極めて脳天気なことを考えてました(笑)。

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(間ノ岳が…)


 稜線ではお花楽しみつつ稜線歩きも楽しみ…の予定だったのですが、お花撮影に専念。
たくさん咲いてるイワカガミにハクサンイチゲ…ん?これはイワベンケイでしょうか。

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ウスユキソウも咲いています。。。しかし天気の方がトホホです。ガスはどんどん濃くなるし、風もびゅうびゅうと強くなってきました。しかし皮肉にもボーコン沢の頭の右には富士山が美しいシルエットを見せていたりして…一方の北岳はガスがべっとり…ああ、もう(笑)。

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(北岳が…)

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(しかし富士山が見えたりして…)


 それでも岩場に群生するキバナシャクナゲの美しさにうっとりしたりイワカガミを撮ったりしながら登っていきます。鳳凰三山の方はまだガスに覆われていないのですが、反対側の仙塩尾根の方から強風と共にガスがどんどん上がってくるのです。

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 風がとんでもなく強くなってきました。わ、ばかでかっ!と驚きながらミヤマオダマキにカメラを向けるも強風で花が揺れてピンぼけばかり。マトモな写真がなかなか撮れません。吊尾根の分岐あたりに来ると、もうそれはとんでもない強風で、岩陰に隠れてレインウエアを装着しながらも行くかどうかチョット迷ったぐらい(笑)。この時点で朝の7時。

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(強風の中何とか撮影)

冷静に考えてみれば、戻ってまたあの雪渓を下るよりは、北岳に行って草スベリで降りる方が安全なわけで…北岳へ直進!

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 強風の中、それでも「なんだこの緑色の薔薇みてえのは?」なんて感じでお花の写真を撮りながら少しずつ登っていきます。ハクサンイチゲの群落があったりして、ここ、ホント天気が好ければ楽しそうだよなぁなんて考えながら登りをこなせば、ついに「三等三角点白根岳」北岳山頂に到着です。ああ、来ちゃったという感じ(笑)。どう考えても富士山の次に標高の高い山という感じはないですね。もちろん展望はゼロなのですが、不思議なことに山頂はあまり風が強くない。

 ということで、山頂でもしっかり山菜ごはんの残りを平らげて(笑)水分補給もして休憩。3年近くずっと標高2000m以上の場所に行ったことがなかったので少々心配だったのですが、幸い高山病の症状は全くなし。食欲もやたらあるし。頭もちっとも痛くないです。

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(日本で2番目に標高が高いお山のてっぺん) 

 ごはんを食べ終え、頂上の人も少なくなって、風も少し強くなってきたところで、仙塩尾根の方から相変わらずガスがたっぷり供給されているのを見ると、さすがに展望の最後の望みもあきらめるしかないと観念(笑)、下山することにします。



その3


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2013.07.14

【テント泊そろそろ引退か…北岳へ その1】 山バス情報123

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(入山日 天気はとても好かった♪)

 

【山行日】 2013年07月12日(金)
      2013年07月13日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿 06:03 - 06:42 立川 (中央線各駅停車)
立川 06:46 - 08:38 甲府 (中央線各駅停車)

「バス」
甲府駅 09:00 - 10:58 広河原 (山梨交通 2000円:協力金100円含)

「歩行」

☆一日目☆
広河原   11:25 - 12:05 第一ベンチのずっと手前
手前    12:15 - 12:50 第二ベンチ
第二ベンチ 13:00 - 13:45 白根御池小屋(テント泊 500円)

☆二日目☆
白根御池小屋 04:15 - 04:55 左俣コース2500m近辺
2500m近辺   05:05 - 05:55 沢を離れる地点
沢離地点   06:05 - 07:15 北岳
北岳     07:35 - 09:40 白根御池小屋 
       テント撤収
白根御池小屋 10:20 - 12:25 広河原


「バス」
広河原 12:45 - 14:43 甲府駅 (山梨交通 2000円:協力金100円含)

       遅めのランチ(@甲府駅ビルのレストラン)

「鉄道」
甲府 15:38 - 17:15 高尾 (中央線各駅停車)
高尾 17:25 - 17:35 北野 (京王線各駅停車)
北野 17:37 - 京王線某駅  (京王線特急)

【地形図】  「鳳凰山」 「仙丈ヶ岳」


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(第二ベンチの先で…)


 はやばやと梅雨明けしてしまって、今年の三連休は梅雨明けに間に合うのかなというのは杞憂だったものの、梅雨明けして一週間というとそろそろ天気が崩れ出す頃でもあるので、ずっと天気予報と天気図をウォッチしていました。。。

 金曜日にお休みをもらえば、連休の混雑も回避出来るし、上手くいけばこれまで何度も計画してお流れになった白根三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)の縦走が予備日つきで敢行可能です。木曜日の時点での問題は日曜の天候。曇り時々雨の予報です。

 で、日曜日に天気が回復しそうなら白根三山縦走、天気が崩れそうなら白根御池小屋一泊で北岳だけ登って帰ってくるというサブプラン用意で金曜の朝06:46立川始発の甲府行きに乗り込みました。

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(白根御池より鳳凰三山を望む)


 久々のテント泊山行。三年ぶりです、といっても三年のうち二年半は山に行くのをやめていたので(笑)、実際はもう初めてのテント泊山行みたいに緊張しまくりです。朝の中央線でとる朝食もあまり食欲が無く、ばかでかい65リットルのザックを見つめ、こんなことで大丈夫かな…と不安になります。実は長いこと山に行かなかった理由のひとつが長期にわたる腰痛だったので、途中でギックリ腰にならないかとそれが一番心配でした。

 甲府駅で降りるとものすごい暑さ。バスを待つ二十分ほどの間もジリジリと灼かれるように暑い。連休は明日からなのに、結構な人が並んでいます。幸いバスを二台用意してくれたので、全員座って広河原まで行けることになりました。ちなみにPASMOやSuicaは使えず現金払い。以前と同じように切符に車掌さんがパンチを入れてくれます。広河原までは利用者協力金百円がプラスされ合計二千円。

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 広河原に着き少しお腹も空いて、なんだか力の入らない身体にオニギリを三つ入れてからスタート。さすがに標高1500mあると涼しいし湿度が低いのでその点はとても気分が爽快なのですが、ザックを担いで歩いてみるとやっぱり重い(笑)。3日分+αの食料で防寒具まで入れると結構な重量です。水はアクエリアス1L+純水500ml。

 最初はお花の写真など撮りながら歩いていたのですが、重装備だと花を撮るのにしゃがんだり立ったりするのが結構大変ですね(笑)。そして径はすぐに急登になり、地形図を見てわかってはいたのですが、やはりザックの重さがいつもの倍ぐらいあるので、ペースはぜんぜん上がりません。抜かされることはあっても抜かすことはほとんどない。一人だけ私より重量のありそうな大型ザックを担いだ女性を抜いただけ。しかも息が上がって第一ベンチまで持たず、ずっと手前で休憩をとる有様。この時点でもうこれは年齢的にテント縦走は無理と痛感。この休憩地点から広河原に戻って帰ってしまおうかと思うほどでした。

 しかし、今日は天気も好く涼しいし、東京の家に戻ったって、蒸し暑いだけ。 間違いなく「ただただ寝苦しい夜」になって、精神的にも腐りきってしまうことは明白だよ、と気を取り直して登りをこなしていくと第一ベンチ。一息入れてまた登っていくと、これはゴゼンタチバナ?

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 第二ベンチでまた水分補給を兼ねて一息入れたあと、左手に八本歯のコルあたりらしい雪渓や北岳の雄姿を望みながら頑張って登りを15分ほどこなしていくと、地形図さえ頭に入っていれば、「あ、ここだ」とすぐわかる2250mの急登終了地点に出ます。少し進むと指導標があって、急登は終わりとの落書きもあります。ここからはトラバース道となって、白根御池小屋までは小さなアップダウンを交えて実際は10数メートルだけですが下ることになります。

 
 グンナイフウロやカラマツソウなど、このあいだ御坂で見たばかりのお花、それにこれ↓はマイズルソウ(ピンぼけ御免!)でしょうか…あまり高山植物とは言えないかも知れませんが、お花はまぁまぁ楽しめました。

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 小屋前ではミヤマハナシノブにお出迎えいただいて、今日のテン場、白根御池小屋に14時前に到着です。手もとのエアリアコースタイムでは広河原から3時間5分となっていますが、ノロマが重装備で花を撮りながら歩いても休憩入れて2時間20分で上がれてます。普通の人が普通の装備で真面目に歩けば2時間ほどで着くのではないでしょうか(標高差は700mほどですから)。

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 手続きを済ませて、テントを設営。個人的な感想ですが、スタッフの応対といい、小屋の佇まいといい、とても好感の持てる山小屋です。連休前なので小屋泊まりにすれば佳かったかナ…と貧乏人のくせに思っちゃいました。 
 テントでも水はタダで使いたい放題だし、驚いたのがチップ制だけれど洋式の水洗トイレ。もちろん紙は分別するんですけど、とてもきれいにお掃除されていて、山小屋のトイレは□×△◇という常識が覆ってしまいました。「男性の方も座って使用してください」と書かれていますが、「(小)でも座ってしましょう」という意味ですよ、守りましょうね。
  
 テントを張り終えると、誘惑に負けてテント代より高い生ビール(850円)をついつい注文。小屋前のベンチで地蔵岳あたりを眺めながらゴクゴク。高いけれどやっぱジョッキで飲む冷えた生ビールはこたえられません(笑)。飲んでしまうとすることもなく池の周りや明日のコースなど少し下見をしたりしますが時間をもてあましてしまい、テントでゴロンと横になるといつしかウトウト…。

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(あっというまに飲んでしまった:笑)

 目が覚めて気づいたのですが、マットの上に黒い粒子が…最初は何だろうと思っていたのですが、テント山行用のこの65Lザック…ずっと手入れもせずに十数年で背中のパッドが劣化してしまいポロポロの粒子となってこぼれていたのです。このことが「テントはもういい歳なんだからいい加減おやめなさい」という警告のような気もしてしまいました(弱気!)。

 16時頃に天気予報を聞くと、やはり日曜は予報が悪いままで、明日土曜もあまり好いとは言えない模様。。。北岳を見上げ、明日あそこまでテント装備と自分の身体の両方を担ぎ上げる気力も失せてしまい、このときはまだ明日の朝までなら天気がもってくれると信じていたので、北岳のみで土曜帰京へ予定変更して、夕食の準備にしました。

 夕食を食べ終え、水で歯を磨いてしまうと山のテントでは本当にやることもなく、トイレに行き、必要な水を補給してしまうと、日が暮れる前だというのに、テントで横になって、うつらうつらしたり目が覚めたりを繰り返したりしているうちにいつしか夜となりました。。。zzzzz


 ところで、またかよっ!って言われそうですが、この日気づいたお花の中で、このお花だけが名前が判らないのです。もしご存知の方いらっしゃいましたらどうかご教示くださいませ。
<(__)>

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(クリック拡大可です)


その2

 

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2010.07.25

【盛夏の甘利山・千頭星山へ】 タクシー情報15 山バス情報111

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【山行日】 2010年07月24日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿  05:18 - 06:13 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  06:14 - 08:02 韮崎 (中央線各駅停車)

「タクシー」
韮崎駅 08:05 - 08:40 甘利山駐車場 (5100円:小型)

「歩行」
甘利山駐車場 08:50 - 09:10 甘利山
甘利山    09:20 - 09:45 奥甘利山
奥甘利山   09:50 - 10:45 千頭星山
千頭星山   10:55 - 11:05 笹原の中のテン場(?)
テン場    11:30 - 12:25 御所山
御所山    12:35 - 13:15 1530m付近ブナ林
ブナ     13:25 - 14:25 青木鉱泉

「バス」
青木鉱泉   15:00 - 15:50 韮崎駅(山梨中央交通 1700円:荷物代含)

「鉄道」
韮崎   16:10 - 18:20 高尾 (中央線各駅停車)
高尾   18:33 - 19:16 新宿 (中央特快)

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(甘利山へ…暑い!)

 こちらのページ、ほとんど開店休業状態が続き、ご愛顧いただいていた皆様には大変申し訳なく思っております。毎夏、お知らせしていた夏山バスの情報も今回は見送りとさせていただきましたが、今後も、最低限、管理人が山行きをいたしました際には、このページで記事をアップしていく所存です。
 前回記事にも記載通り、芝居の話も含め管理人の動静はツイッターページで確認でき、こちらの方でもこのブログの更新など随時お知らせしておりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
m(__)m

 梅雨も明け、給料も入ったし、芝居の予定も無し、ということで、土曜日は二ヶ月半ぶりに山に行くことにしました。しばらく山を歩いていないので、最初からテント山行は無理。さりとてこの猛暑の中、高尾山などははむしろ危険でもあります。夜行日帰りはテントよりきつそうな気もするし、ということで、タクシーを奮発してでも歩き始めを1500m以上からのスタートする、このコースは例によって、松浦本『静かなる尾根歩き』をそっくりそのまま拝借したものです。詳しくは同書を参照してください。

 当日の山梨県は15時過ぎから雷雨の予報でしたので、これを出来る限り避けるべく、朝一番の高尾発06:14松本行きに乗り込みます。韮崎駅には8時過ぎの到着。手洗いを済ませてタクシーに乗り込むのですが、ここで目ざとく「中型車」「小型車」の区別看板を発見。小型車に乗り込みます。近距離だとほとんど変わらないでしょうが、今回のような遠距離の場合、結構お値段が違ってくると思いますので、単独やお二人の方などは、このセレクトをお奨めします。

 ガイドブックなどによれば50分とのことですが、のんびり走っても35分ほどで甘利山山頂直下の広河原駐車場に到着。標高約1600m。この猛暑ではさすがに ひんやり とは言えませんが、まぁそこそこ涼しいかといった感じの空気。久々の山なので入念に準備運動してから出発です。

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 登山道入口付近は、ヤナギラン、クガイソウ、ウツボグサ、ハクサンフウロ、ヤマオダマキ、ホタルブクロなどが咲き乱れる御花畑になっており、ただでさえ久々の山歩きで前に進みにくい足が余計に遅い足取りとなってしまいます。やがて前方に見えてくる千頭星山らしき山塊はガスに覆われて、残念ながら展望の方はお預けですが、これは予想していたことでした。ホワイトアウトで周囲の景色も楽しめない、というわけではないので、高原気分を楽しむことに…。
 ホトトギスの声に耳を澄まし、もう既に花を落としたレンゲツツジの群落を見ながら高度を上げていくと、山梨百名山の標柱が立った甘利山山頂です。スタートから三十分も経っていませんが、登っているとさすがに蒸し暑く、汗が噴き出してくるので、早めの休憩で水分補給とします。

 休憩後、高度を上げていけば少しは涼しくなるだろう、と思って奥甘利山をめざしたのですが、このときがいちばん蒸し暑く、奥甘利山に到着したときは汗でTシャツがびしょびしょでした。標高1800mでこの調子じゃぁ、いったい下界はどうなっているんだろう、と思いながら相変わらずガスに覆われたままの千頭星山へ向かうと、陽差しがガスに遮られ、少し風も出てきたせいか、少しずつひんやりした空気を感じることが出来るようになりました。傾斜が弛むとしばらく雰囲気の好いコメツガやシラビソの径を歩けるのがとても楽しい。

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 再び傾斜が大きくなってそこを登り切ると、松浦本の写真にある2066ピーク手前の「御所山と千頭星山の分岐」です。2000mを超えてだいぶ快適に歩けるようになったので、休憩せずそのまま千頭星を目指します。

 遠く未だガスに覆われたままの千頭星山。あんなに遠くなのに30分で行けるのだろうか、と少し心配でしたが、しばらくはほとんど平らな草原を行く感じで、涼しさも相俟ってすこぶる楽しい気分です。展望は相変わらずほとんど望めませんが、この高原漫歩の時は、早起きしてタクシー奮発して来ただけのことはあったと思ったのでした。

 遠くに見えていた山塊が近づいて傾斜がやや急になったところをよいしょと登っていけば案外あっけなく千頭星山の山頂です。ここにも山梨百名山の標柱があり、白鳳会の「←甘利山・南御室小屋→」という古びたプレートを見付け、いつの日か泊まりがけでこういう捻った鳳凰三山を歩いてみたいと食指が動きました。ネットでちょっと検索してみたら、つい最近、南御室小屋の方がこのコースを整備してくださったようで、ありがたいことです。

 あとから二組このコースを登ってくるのが判っていたので、千頭星山では昼食とせず、来るときに目星をつけておいた先ほどの高原の途中にある、テント場のような場所に戻って昼食とします。昔は甘利山までは韮崎駅から5時間近く歩いて登るのが普通だったそうですから、このあたりがもしかしたらテント場になっていて、その跡地のようなところなのでしょうか(←もしご存知の方いらっしゃいましたら、お知らせいただけると嬉しいです)。

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(食事休憩に使用した笹原の中のスペース、昔のテン場跡?)

 昼食を食べ終えて、これから下るコースの確認後、御所山と千頭星山の分岐に戻る途中、うっすらとですが右手見えたのは形と方角からして金峰山でしょう。これだけ雲の多い中、遠くの山が見えたのは期待していなかっただけに嬉しい誤算でした。

 2066ピーク大西峰はパスして、分岐から御所山・青木鉱泉方面への径に入ります。あまり歩かれていないコースですが、笹の刈払いなどもしっかりされており、御所山までは、それほど難しくありません。休憩場所から約一時間ほどで御所山に到着。水分を補給し、急坂下りに備え、ストックを取り出します。

 御所山から先は急に笹藪が濃くなり、排泄後3時間も経過していないと思われる熊のフンを見付けたりして、結構緊張します。途中「青木鉱泉」の道標を何度か見ますが、赤のマーキングやピンクのテープが目印になり、笹が途切れ、踏み跡の怪しいところもこのマーキングのお陰で迷わずに進めるようになっています。

 急な下りに疲れたので、ブナ林(樹に「ブナ」と朱書きしてあったりする:笑)で足休め。休憩後、尾根をはずれる道にはいるところで、クワガタの雌を発見。久しぶりのクワガタ。嬉しくなって写真に収めます。

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 径が尾根をはずれると、松浦本通り、歩きにくく、ときどき径を見失いかねない箇所もありますが、赤のマーキングに留意して、慎重に下っていきます。こんなところで怪我をしたり転落したら、何日も誰にも見付からず大変ですから。。。

 やっと登山口に到着、というところで、最後まで気を抜いてはいけないぞ、との自戒も虚しく、最後の最後で転倒。石についた苔で滑ってしまったのです。しかし気をつけていただけに、受け身もしっかり出来て、怪我もなく。脇にある沢の冷たい水で汗まみれの顔や首筋を洗います。ふぅ、気持ちがいい♪

尚、余談ですが、青木鉱泉からこちらの登山口に向かう場合、今の時期は特に登山口は間違いやすいと思います。この写真(クリック拡大可)の赤く記した辺り↓なのですが、沢の左側(右岸)を行かずに、沢を石で渡って藪の中のかすかな踏み跡を拾ってください。

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 登山口に着いたのが二時過ぎ。みやま橋を渡って、しばらく林道を行き、青木橋を渡れば、まもなくで青木鉱泉です。青木鉱泉ではゆっくり入浴の時間が無く、臭くて申し訳ないとは思いながら、Tシャツを着替えるだけでお茶を濁し、ビールと同時にバスの切符も青木鉱泉で購入して、しばし鉱泉前のベンチで休憩。さすがに標高1100mあるので、じっとしている分には十分涼しく、バス待ちの時間も苦になりません。
 
 青木鉱泉で購入したバスの乗車券は、もうあらかじめ200円の荷物券もセットになったもの。これは、荷物が相当小さい方でも取られていましたので、大きなザックでないから不要かも、との希望は持たぬ方が賢明なようです。

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 さて、青木鉱泉からのバス、一度でも乗ったことのある方はご存知の通り、おそらく日本で一番揺れるバスです(笑)。理由は未舗装でしかもデコボコのままの道を走るため。
平成も20数年になって、未舗装道路を路線バスが走ること自体、希有ですが、これよりひどい凸凹道を走るバス路線、もしご存知でしたらお知らせください(笑)。
 ただ、冗談でなく、乗り物酔いしやすい人は要注意でしょう。舗装路になったと思ったら、またひどいデコボコですから、酔わない人でも気が抜けません。

 バスの車窓から、以前、荒倉山からの帰りに上がってきた辺りを確認し、そのあと再度の凸凹道を経て、随分な距離をあのときは歩いたのだなぁ、と妙な感慨にふけりながら、安定走行に移るや、携帯からツイートして、韮崎駅へ。

 韮崎から各駅で高尾へ向かう途中、四方津駅で十数分の停車。「え~」と思った次の瞬間、しまった!と気付きました。そうです。特急列車のあとのもう一本の通過待ち列車は、あの18切符でも乗れる「ホリデー快速ビューやまなし号」でした。なんたる不覚!普段なら絶対甲府駅より前で気がつくはず。。。それもこれも、長い間山行きをサボり続けた結果ですネ。でも負け惜しみじゃないけれど、高尾でビールのおかわりも買い足せたし、長い四方津駅での通過待ちの間、遠くでカナカナカナと可憐に啼くヒグラシの声が、なんとも好い風情で御座いました。

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2009.01.12

【身延線に乗って…白鳥山】

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(内房橋より白鳥山)

【山行日】 2009年1月11日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿  05:35 - 05:53 品川 (山手線)
品川  06:16 - 07:59 熱海 (東海道線)
熱海  08:05 - 08:45 富士 (東海道線)
富士  08:52 - 09:23 芝川 (身延線)

「歩行」
芝川駅  09:25 - 10:20 七面宮跡
七面宮跡 10:25 - 11:05 白鳥山(しらとりやま)
白鳥山  11:40 - 12:15 塩出 
塩出   12:15 - 13:05 芝川駅

「鉄道」
芝川  13:26 - 13:59 富士 (身延線)
富士  14:02 - 14:43 熱海 (東海道線)
熱海  14:50 - 16:27 品川 (東海道線)
品川  16:30 - 16:47 新宿 (山手線)

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(白鳥山山頂より富士山:大沢崩が判る)


18きっぷ、最終回。すでに最初の3回でモトは取っているのですが、やっぱり、せっかくですから最後ぐらいは思いっきり遠いところに行きたい…ということで、身延線沿線の山が候補にあがりました。

ただ、この日は国立駅周辺の改良工事のため早朝の中央線の便が使えない状態。それでは、と東海道線周りで久しぶりに宝永火口を眺めながらのアプローチです。三島駅あたりから見え始める富士山の姿は普段見慣れないせいもあって、やっぱり素晴らしいもの。。。富士山までの距離も近いので迫力があります。

東海道線で冷え切った身体も(笑)、身延線ではポカポカになり、富士山の姿も大沢崩れが見えだし…というあたりで芝川駅。下車して左手にしばらく歩き線路を越えると、「あ、あの山だな」と一目でわかるほど目立つのが白鳥山。いちおう山梨百名山ですが、今日の予定ルートは静岡側からのアプローチ。
山梨側(十島駅方面)に抜けることも出来るのですが、それはゴルフ場の中の舗装道路を行く味気ない道らしいので、今回も山村正光著『山梨県の山(旧版)』に従い、周回コースとします。

駅から20分ほどで富士川を渡る内房橋。このあたりに来ると白鳥山の全貌がすっかり姿を現します。山梨百名山の中では最も標高が低い山(567.7m)ですが、けっこう登りがいがありそうに見えます。

駅から30分弱で本城寺。白鳥山登山道の案内と標識があり、ここで身支度を調えていると地元の方々からいろいろと声をかけていただき、東京から来たというと皆びっくりしていました。

しっかりと整備された登山道。指導標もしつこいぐらいに頻繁にあり、植林の道をずっと登っていきます。やがて右手に七面宮跡へ上がる階段が現れ、これを見送って登山道を進んでいきますが、登山道が付け替えられている為、結局先ほど見た石段の上に出て、七面宮跡からは富士山が展望できるようになっています。その50m先に展望地とされる箇所がありますが、そちらは木が茂ってしまい現在では愛鷹の一部が見える程度です。

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(七面宮跡からの展望)

七面宮跡から40分ほどで山頂。さすがに2日前に降った雪がまだ残っていました。山頂からは富士山はもちろん、目の前に篠井山、その奥に安倍奥の山々更に右手には南アルプスも見えますが、残念ながらこの日の南アは頭部が雲に隠れているものが多く、頭部に関しては北岳がホンの一瞬姿を見せただけでした。

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(山頂からの展望:中央に篠井山、奥は安倍奥の山々)

植林だらけの山なので、やはり山頂は寒くて長居できず、早めのお昼御飯を済ませたら、下山にかかります。

コンパスを南方に向けると立派な木の段の道がありますが、これをずっとたどっていくのではなく、あくまで南尾根につけられた踏み跡を辿ります。ここらへんが理解っていないと、この南尾根から塩出に至る径は指導標やマーキングのたぐいは一切ありませんから、林道に引きこまれて全然違う場所へ出てしまいます。

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(南尾根に切り開かれた径:最初はこんな感じで踏み跡もしっかりしているが…)

林道を右手に分けて、ガイドブック通り南尾根に切り開かれた踏み跡に入ります。踏み跡自体は、全体にわりとしっかりした感じなのですが、ある程度藪山歩きに慣れていないと、「???」な箇所もあるでしょう。南から南東に方角を変え、しばらく行ったところ=踏み跡が怪しくなって傾斜が増すあたりでは、この日実際に引き返そうかどうしようか相談されているご夫婦にお会いしました。

この傾斜が急になって踏み跡が少々怪しげになるあたりには、テレビのブースタアンテナがあるので、あとはガイドブック通りこの電柱とつかず離れずに踏み跡を追って下ればじきに墓地の裏手に出ます。

墓地の裏手から表に出ると、地元の方が珍しそうに私たち(わたしと先のご夫婦)を眺めていましたから、この径を辿る人は今はあまりいないようです。取り付きにあたる部分にも現在では全く標識もマーキングもありませんので、逆コースで登りにとる方がむしろ難しいかも知れません。

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(無事、塩出の集落へ降り立った)

あとは県道を左手にずっと歩くとトンネルになり、このトンネルを抜けてすぐに信号があって、ここで朝来た道と合わさります。

身延線の鰍沢口~富士宮は非常に本数が少ないので、この日もあらかじめ上下線の時刻を調べておきましたが、13:26発の電車に余裕で間に合うとわかり、ゆっくりと朝来た道を歩いて、途中のコンビニで酒類など仕入れたりしながらのんびり芝川駅へ戻りました。

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2009.01.07

【いにしえの峠道を訪ねて…荒倉山】 山バス情報94

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(平川峠への登りで…)

【山行日】 2009年1月4日(日)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
新宿  05:18 - 06:13 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  06:14 - 08:10 穴山 (中央線各駅停車)

「歩行」
穴山駅 08:20 - 08:55 穴山橋
穴山橋 09:00 - 10:05 平川峠
平川峠 10:15 - 11:10 荒倉山
荒倉山 11:35 - 12:05 平川峠
平川峠 12:15 - 12:30 小武川の河原(象の鼻)
象の鼻 12:40 - 14:10 円野上バス停 

「バス」
円野上 14:37 - 14:53 韮崎駅 (山交タウンコーチ 510円)

「鉄道」
韮崎  15:08 - 17:02 高尾 (中央線各駅停車)
高尾  17:08 - 18:02 新宿 (中央線快速電車)


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(つぶらの松=山頂手前の展望地より 八ヶ岳)

荒倉山と言っても、あまり馴染みがない山だと思います。エアリアでもちょうど南アルプス『甲斐駒・北岳』の右上端にギリギリ入らない…そんな中途半端なところに位置しているのです。

それでもこの山を訪れてみたいと思ったのは、現在のように御座石や青木鉱泉へバスが通っていなかった頃、途上にある平川峠(たいらかわとうげ)は鳳凰三山へ行く岳人が避けて通ることのできない峠だった、ということを知ったためです。

ですから私個人としては荒倉山というピークよりも、いにしえの峠道である平川峠の峠道に興味がありました。
穴山駅や韮崎駅は都心から鈍行で行っても片道2500円を超える場所。。。18きっぷのシーズンはこの峠を訪れるのに絶好の機会というわけです。

山梨県の山 (新・分県登山ガイド)』の旧版(山村正光著)では、平川峠の西半分がコースとしても紹介されているのですが、現在流通している新版の方では、「平川峠の小武川側の道はもはや定かではない」と書かれ、コースとしては紹介されていません。
平川峠のある尾根上に林道が走っている現在では、わざわざ峠を小武川側へ越える酔狂はほとんどいないでしょうし、歩く人が少なくなれば消えて廃道化となってしまうのが峠道の運命かもしれません。。。が、峠フェチの私としては、いにしえの峠道を何とかたどって峠越えをしてみたい…、そう思ってのチャレンジでした。

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(穴山駅近くより荒倉山:奥は鳳凰三山)

今回私は自分の家から一番早く乗れる中央線に乗って、穴山駅から歩きましたが、次の八王子発06:35の中央線で韮崎から08:38発 下教来石下 行きのバスに乗れば、ほぼ同じ時刻(9時頃)に穴山橋を出発できますから(私はちょうど橋の途中でバスに追い抜かれた:笑)、穴山駅から歩く必然性は特にありません。ただ、昔の登山者はおそらく穴山駅から歩いたのでは…とそんな妙なこだわりから穴山駅発としてみたのです。

穴山橋には、「平川峠・荒倉山」のおおきな茶色の標識があり、ここから登山道まで迷いようがないほど細かく頻繁に道標がついていて、これをたどって集落の中をいけばやがて龍珠院というお寺に至ります。

龍珠院のすぐ先で円池の道を右に分けてようやく登山道らしくなります。10分もしないところに、お目当ての「鳳凰山」の標識があり、祠を過ぎて落ち葉の登山道を登るようになります。昔ながらの登山道らしく、深く広く抉れていて、陽の差した趣ある明るい峠道を上りながら、キスリングに布のテントを詰め込んで登り降りした いにしえの登山者に思いを馳せます。昔ながらの峠道の傾斜というのは本当に身体にかかる負担が少なく、一級の芸術品。こればかりは現代人が真似して作ってみようと思ってもなかなか難しいでしょう。

途中八ヶ岳など望みながら、落ち葉を踏みならしていくと平川峠。しかし、未舗装とはいえ林道が尾根上を走っており、おまけに登山者の車が駐車してあったりして、とても往時の面影を探す気にはなりません。。。一気にしらっとした気分になってしまいました。

しかし、峠には行政の指導標の他に手製の道標もあって、こちらには小武川を指した木片も打ち付けられていて、これは何とかなるかも知れないと、期待を胸に、とりあえずは荒倉山を目指します。

林道の右手にすぐ登山道があって、こちらもほどよい傾斜で急坂は切り返して登るようになっていたりして、なかなか歩きやすい径です。でも残念ながら延伸した林道と再度交差してしまい、林道により分断されて付け替えた登山道の部分は若干歩きにくくなっていたりします。

地元の小中学生たちが作ったらしいユーモラスな標識をたどって登っていくと、やがて八ヶ岳がきれいに見える「つぶらの松」という場所が山頂の直前にあり、良く見れば、八ヶ岳の左手にはっきりと北アルプスが♪ 展望はまるで期待していなかっただけに、これにはちょっと感激。

山頂は、かつては展望どころか山名標識も何もなかったそうですが、今では立派な標識が複数あり、なんと富士山が展望できるようにその方向だけご丁寧に伐採してあります。甲斐駒や鳳凰の展望はもしかしたら…と思っていたのですが、やはり展望というと南アより富士山なのですかね。

11時過ぎと少し早いですが、誰もいなくなった静かな山頂で、せっかくですから富士山を眺めながらのお昼御飯にしました。

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注意:ここから先、峠を越えて小武川へ降りるのは、もはや一般道ではありません。よい子の皆さんは、こんなバカな真似はよして(笑)、円池(つぶらいけ)経由で龍珠院へ戻る周回コースを歩いてください。
高度差100mもない緩斜面を降りるだけですが、コンパスで自分の行くべき方向を指し示すスキル+廃道になりかけの峠道の特徴がわかっていないとこんな短い下降でも怪我をしかねませんので。。。

昼食後、来た道を戻り再び平川峠。ここでいちばんひっかかりやすいのは林道の左に見える小型車両なら通れそうなほどの幅広の道。こちらの道を少し辿れば判りますが、下るべき西方向には道形は一切見えず、この道は尾根をトラバースするように北へと向かっていくだけです。

古の峠道は、手製の道標の示すように、峠を背にして西方向に藪の中のあえかな窪みを辿っていきます。峠からの出だしは非常に判りにくいですが、西進して5分もしないうちに「あ、これだ!」とわかる昔ながらの峠道独特の抉れが現れ、峠道の道形がはっきりしてくると、↓のような往時の標識が見つかることと思います。登りで見た「鳳凰山」の標識とよく似ていますが、こちらの下りの標識は「鳳凰山登山道」と「登山道」の文字が消えずに残っています。

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標識が現れれば、道形はいっそうハッキリして、落ち葉のラッセルを楽しみながらジグザグに下ると、あっという間に真っ白い石が印象的な小武川の河原に降り立ちます。小武川のやや下流で水量の少ないところを徒渉。ガードレールの切れ目から車道へ上がります。

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(峠道、小武川側はこんな感じ…小武川の水面も見える)

小武川の徒渉は橋も飛び石もありませんから大雨の後などは危険でしょうし、徒渉するにしてもこの時期は靴を脱いで渡ると、とんでもなく冷たい水ですから覚悟してください(笑)。

車道に上がった後は、御座石鉱泉か青木鉱泉まで歩いて一晩泊めてもらいたいところですが、そんなお金はどこを探してもないですし、泊まってしまっては18切符のうまみもあまりありません(笑)から、反対方向へと向かいます。長い車道歩きですが、途中、両鉱泉の標識を何度も見ることが出来、なつかしいデコボコの車道歩きを交え、猿にも遭ったりしながら、20号線まで出て、暖かい陽差しの中、下教来石から来る韮崎行きのバスを待ちました。

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2008.01.14

【粉雪舞う篠井山で凍える…】 タクシー情報13

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(御堂集落から見た篠井山)


【山行日】 2008年1月13日(日)

【使用公共交通機関等の詳細】

「鉄道」
新宿  05:18 - 05:38 品川 (山手線)
品川  05:55 - 08:05 沼津 (東海道線)
沼津  08:09 - 08:28 富士 (東海道線)
富士  08:43 - 09:35 井出 (身延線)

「タクシー」
井出駅 09:35 - 10:05 奥山登山口 (5750円)

「歩行」
大洞観察棟 10:15 - 11:00 渡場の頭
渡場ノ頭  11:10 - 12:00 篠井山
篠井山   12:20 - 13:10 水呑沢
水呑沢   13:20 - 14:10 杉林の中 (2.3kmの表示)
杉林    14:20 - 15:25 坂本バス停
坂本    15:25 - 15:45 ませど温泉
ませど温泉 15:45 - 15:55 坂本バス停
坂本    16:00 - 17:15 井出駅 


「鉄道」
井出 17:22 - 18:10 富士 (身延線)
富士 18:18 - 18:37 沼津 (東海道線)
沼津 18:42 - 19:00 熱海 (東海道線)
熱海 19:10 - 20:51 品川 (東海道線)
品川 20:54 - 21:12 新宿 (山手線)

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(渡り場ノ頭の手前あたり)

前3回の山行で既に18きっぷのモトはとれているのですが、18きっぷがあるとやはり一度は思い切り遠くへ出かけたくなり、開通80周年の身延線に乗りたくなりました。とはいえ、私の家から身延線で行く山となるとどうしてもタクシーを使わないと行けない山ばかり…。

晴れ予報が出ているし、ここはひとつ思い切り奮発して、以前から行きたいと思っていた篠井山に行くことにしました。

しかししかし、予報とはうらはらに、東海道線からの眺めは熱海を過ぎてもどんよりとした曇り空。いつもなら富士山の宝永火口をのんびり眺められる沼津から富士の間も富士山は雲の中で全く見えません。

富士駅で南部交通(0556-66-2125)に電話して井出駅からのタクシーを手配したものの、身延線に乗っていると、なんとガラス窓に水滴がポツポツ…(笑)。降りた井出駅では雨は降っていなかったものの、篠井山も遠く七面山も雲がかかっています。まぁ、最悪の場合奥山温泉もあるしと、予約したタクシーに乗り込みました。

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タクシーは奥山温泉の先、林道が大きくUターンして月夜の段へ向かうところまで入ってくれます。これが大洞観察棟というところでしょう。篠井山の奥山登山口というと、ここを指すようです。東屋のような建物があって、トイレもあります。タクシー料金は最近値上げがあった為、以前は5500円かからなかったそうですが、現在は5500円を超えてしまうそうです。久しぶりの大奮発でしたが、まぁ、たまにはこういう贅沢も好いでしょう。標高も結構稼いでくれますし、何よりすぐに土の登山道を歩けるのが嬉しいです。

この径は、さすがに自治体のオススメコースとなっているだけあって、しっかりした踏み跡で迷いようがありません。しかし、天からは粉雪が…(笑)。途中「渡り場の頭」という場所で休憩をとりましたが、このあたりから尾根に取り付くため風も強くなってきて、手袋をはめて登ります。

山頂直下で北峰と三角点のある南峰の分岐があったので、三角点のある南峰へ直接登りました。時間もちょうどお昼だったので、三角点のある山頂でお昼御飯にしましたが、風がびゅうびゅう吹いて、雪も強くなってきて、寒いの寒くないの…(笑)。じっとしている身体はあっという間に冷え上がって、素手でオニギリを持っているのがつらくて手袋をしながらの食事です(笑)。

お昼前に山頂に上がれたら、910.8の三角点を通って馬込へ降りるルートも考えていたのですが、この荒天では御堂へのルートしかなさそうです。

御堂へのルートは新しい1/25000地形図「篠井山」で破線が消えているように、最近はあまり利用されなくて、踏み跡が薄いとガイドブックにも記されています。(もっとも古い地形図の破線も実際のルートとは違う尾根に破線がつけられているそうです。)

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(御堂への径、下りはじめはこんな感じ)

下ってみた感想は、確かにある程度山を歩きなれていないと、不安になるルートだろうな、というものです。特に下りに使うと、踏み跡が頼りないうえ、落ち葉が積もったズルズルの痩せ尾根の下降になるので、溶けた雪が凍結していたりすると、かなり危険です。

しかしながらピンクのテープやところどころにあるkmの表示、境界標などがあるので、地形判断が出来ない人でもそれほど難しいわけではありません。また落ち葉でズルズルというだけあって、上部の林相はなかなかのものです。指導標もあるにはあるのですが、ここに欲しいなという場所にはなくて、ここは無くてもいいだろうという場所に立っているのがチョット問題かも知れません。

植林帯にさしかかるあたりで、甲府盆地の向こうに茅ヶ岳と特徴ある曲岳、さらには八ヶ岳が見えていて、ちょうどそのあたりで上空の黒い雲が途切れていました。あちら方面だったら凍えることもなかったなぁ、ともうこの頃にはこちらも雪もやんで穏やかな気象だったのですが、そんなことを考えながら植林帯を下っていきました。

ガイドブックには杉林の道になれば踏み跡もしっかりして…とあるのですが、私はその記述を読んでいて気が緩んだのか、植林帯ををほとんど下りきって林道に出る直前、伐採してススキが伸び放題になっているあたりで、道を間違えました。

幸い、昔の仕事道らしい径が見つかったので、それを伝ってバラヤブをかき分ける程度で無事林道に出られましたが、降り立ったのは実際の御堂登山口より5分ほど林道を北に歩いたあたりでした。(降りた林道を下っていくと本物の御堂登山口があったという次第です。)

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御堂の集落は山間の集落らしい、美しい場所でした。坂本バス停まで歩いていく間、右手にずっと篠井山の立派な姿が見えていて…、集落はひっそりと静かで、誰にも会いませんでしたが、ゆったりとした時間が流れている感じが何とも好かったです。

坂本バス停で「ませど温泉」の表示があったので、バス停前の酒屋のおじさんに聞いてみると徒歩10分ほどで行けるだろうということで、偵察してきました。実際は往復で約30分かかってしまいましたが、民宿で日帰り入浴はやっていないそうです。

坂本バス停からは日曜なのでバス(南部町営バス)はなく、行きで贅沢をしたので歩くことにしました。(もっとも、土曜や平日であっても富小前で1時間以上の待ち合わせで十島駅行きと連絡ですから、このバスは正直あまり使い物になりません)

坂本バス停からは、山中以上に(笑)、地形図「篠井山」とにらめっこしながら井出駅を目指します。私は東海自然歩道の一部を利用して、うまいこと平の集落への峠越えに成功し、坂下から富栄橋を渡って井出駅へ最短距離で行けましたが、これは東海自然歩道の標識に従って歩いたのではありません

東海自然歩道の標識に従って(おそらく390m峰方面へ登る)も井出駅には行けますが、それは時間的にも距離的にも長いので、冬のこの時期は早い時間に日が暮れてしまいますから要注意です。井出駅まで歩く方は、車道を歩いて行くにしても、地形図「篠井山」が絶対に必要です。 もちろん、歩かずに坂本や坂本手前の御堂からタクシーで井出駅や十島駅へ出ることは可能で、この場合は地形図などいりません(笑)。

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