2017.02.01

『右足ふくらはぎの肉離れ』

 二月最初の更新がこんなことになろうとは…orz

 前二回の山行きで、どうも右足の脹ら脛が変なつり方をするな…とは気になっていたものの、まさかそれが肉離れに至る下地だったとは思いつきもしませんでした。

 そして、1月最後の週末=日曜日に山へ出掛けようとしたときも、すっきり目が覚めたのに、身体のどこかからどうもイヤな感じが湧いてくる気がして、インフルエンザの前触れか何かかな…と思って山行きを中止してしまったのですが、結局何も起きずに夕刻を迎え、あまり神経質にならずに出掛けるだけ出掛けてしまえば良かったかな…とも思っていたのですけれど。。。

 発症したのは月曜夜。仕事帰りの電車は結局座れずに一時間立ちっぱなし。で、電車を降りてみると、昼間の暖かさとは打って変わってすごい冷え込みよう…。早いとこ帰ってメシ作らないと、と、見ると目の前の信号が青の点滅…ダッシュ!と坂を駆け上がり始めたその瞬間でした。

 またあの変なつり方で右足膨ら脛の筋肉が収縮したかと思ったら、次の瞬間、ブチッと音がしたような感じが脹ら脛に走りました。「痛っ!」と思わず叫んでしまったので、近くに居た人が振り返ったほど。痛くてすぐには信号を渡ることが出来ませんでした。

 足を引き摺りながらなら、歩ける状態だったので、次の信号で渡って何とか自宅へ帰りましたが、玄関で右足の靴を脱ぐのも座らないと出来ない始末。この時点では、アキレス腱の断裂の方が心配で、うつぶせに寝て膝を立て脹ら脛をつまんでみるテストをしたところ、どうやらアキレス腱の断裂ではない模様。しかし、肉離れの経験がなかった私は、その時点では肉離れでは…とは思いつきもせず、寒いから「こむら返り」の痛みがなかなか治まらないのかな~などとノンキに考えていました。

 しかし、それにしても右足にちょっとでも体重をかけたりすると、とんでもなく痛いので、お風呂に入って食事を済ませたら、湿布をして早めの就寝としました。

 これってもしかしたら、職場の人もなった、あの肉離れというやつでは?と気づいたのは、朝起きてトイレに行くときにうっかり右足に体重をかけてしまって、とんでもなく痛かったときのことでした。 肉離れということばから連想するイメージとしては筋肉が骨から離れてしまったような状態だったのですが、確か職場の人は、そうではなくて筋肉が断裂した状態のことを肉離れというのだと話してくれたのをふと思い出したのです。

 ネットで調べてみると、足がつったような状態から痛みが全くひかず、重傷の場合は自力歩行も困難…ということで、どうやら、私のは、比較的軽傷ながらも、正真正銘の肉離れというのだけは間違いの無さそうな感触でした。

 翌日、整形外科を訪ねてみると、診断はやはり「肉離れ」で、全治一ヶ月半。一ヶ月半の間は山は絶対ダメ…だそうです。

 とても残念です。せっかく今年は足繁く山へ通う癖をつけられそうだ…と思っていた矢先だっただけに、なおのこと。。。

 まぁ、そろそろ花粉シーズンですし、今はお正月休みの影響でアルバイトの私はとても懐が寂しい状態。一ヶ月半後と言うことなら、ハイシーズンまでには何とか復帰できそうなので、考えようによっては悪運があるのかも知れません。

 ただ、一番思ったのは、山で発症しなくて良かったと言うことです。山でやっていたとしたらもっと重傷だったでしょうし、発症時刻や場所によっては自力下山が出来なかったかも知れません。

 というわけで、しばらくは更新が途絶えてしまうと思いますが、どうかご容赦下さい。

 そして、皆様方もこの寒い時期は、入念に柔軟体操をして身体をほぐしてから歩き始めて、安全で楽しい山行をされるよう、十分ご注意下さいませ。

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2017.01.22

【イタドリ沢ノ頭から矢ノ音・孫山】

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(奈良本峠先の一般登山道にて)

【山行日】 2017年01月21日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅   - 08:33 藤野 (中央線各駅停車)

「歩行」
藤野駅  08:45 - 09:55 449ピーク点
449  10:10 - 11:15 矢ノ音
矢ノ音  11:30 - 12:05 孫山
孫山   12:25 - 13:10 相模湖駅

「鉄道」
相模湖  13:40 - 13:49 高尾  (中央線各駅停車)
高尾   13:54 - 中央線某駅   (中央特快)

【地形図】 「与瀬」

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(積雪は限りなくゼロに近かった)

 天気予想図を見る限りは、先週末のような どん曇りの空模様を予想していたのですが、土曜の朝、明るくなってきた外を見てみると、どうやら青空いっぱいの晴天の様子。慌てて準備をして家を出たのは会社に行くぐらいの時間帯でした。

 こんな日のために用意していたプランが、松浦本『静かなる尾根歩き』掲載の「イタドリ沢ノ頭から矢ノ音」(96頁)で、藤野駅から相模湖駅へ歩くバスを使わない山行き。バス待ちで寒さに震える心配もなく、交通費も安上がりで給料日前でもお財布の心配をせずにいけるので、まさにうってつけです。

 ちょうどうまいこと高尾乗換え無しの電車が捉まえられて、車内はゴルフに行く人たちも乗り合わせる時間帯で混雑したものの、短時間で藤野駅へ。駅から和田へ行くバスを利用しても好いのですが、わずか数分の乗車ですし、次のバスは9時ですから歩いた方が早い(それにバス代も助かる)ので、身体をほぐしたらさっそく高尾方面へ戻るように駅前の道を進み、すぐ左手の踏切を渡って、沢井隧道をくぐります。

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(沢井隧道)

 隧道は車も走行する中を歩くので、未だにあまり好きになれませんが、それほど長い距離でもないので、少しの辛抱です。トンネルを抜けた先の日野のバス停は、エアリアのように日野集落からの道との交差地点にあるのではなく、実際はもう少し手前にあります。歩いた感じでは、なるほどここまでならバスを利用するまでもないかな…という感想です。

 数分で姫谷の看板が見え、クリーム色の橋も見えてきます。取り付きは簡単にわかりましたが、どうも感じとしては、余り入ってきて欲しくない様子。しかし通行禁止の表示もないので、そっと山道を上がっていき、竹林のところで上着を脱いで支度します。
 
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 ただ、竹林の先は踏み跡も錯綜していて、直進は崩壊した感じ。右手の踏み跡が素直な感じがしたので、そこから取り付く形で上がっていきました。このあと、松浦本のように北東へ向けて高みを目指す作業道を忠実にたどっていったつもりなのですが、組木も黄ポールも石祠も目にすることが出来なかったので、松浦さんの歩かれた経路とはもしかすると異なっていたのかも知れません。

 コンパスで何度か確認した際、方角としては間違っていませんでしたし、何より作業道自体は基本的には一本道で、神奈川県造林公社の白ポールにごく自然に到達できたので、449ピークに着いたときもここで間違いないと確信できました。

 藤野の駅を歩き出してからちょうど一時間強経過していたので、行く手にイタドリ沢の頭が見えるところが陽当たりも好く、449のピークでテルモスのティータイムにしました。

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(449からイタドリ沢ノ頭へ向かう)

 コンパスで念のため方角を確認してからイタドリ沢ノ頭へ向けて一旦下ります。鞍部からの登り返しはバリハイらしい直登となり、息を弾ませ、ときどき左手に見える山塊を眺めながら、全く特定できないけれど、あの奥に見える白く雪を頂いた山はどこかな、と気になりながら、上がっていきます。

 登り切ると赤いテープを巻いた木はありましたが、さすがにハンカチは見当たりませんでした(笑)。 ここからは一般登山道です。イタドリ沢ノ頭への登りは先ほどの直登に比べたら楽なものです。

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(イタドリ沢ノ頭)

 イタドリ沢ノ頭にはベンチもあり、樹林越しではありますが、遠くに富士山も見えていました。休憩地点(449)から30分も経過していなかったので、三角点にタッチしただけで、矢ノ音へ向かうことにします。それこそ幅2mのしっかりした平坦な道がずっと続き、楽ではありますがやや単調です。ただ、植林も多いですが、雑木の清々しい径もあって、このエリアに多いトレランの人も見かけませんし、たまに行きかう人も単独の物静かなハイカーばかりで、その点では静かなる尾根歩きそのものです。

 矢ノ音へ登る径はエアリアには記載されていませんが、巻き道との分岐点には指導標があって「矢ノ音分岐」と書かれています。径は本当に登山道そのもので、迷いようがありません。登るにつれ林相も好くなっていきますから、時間があればぜひとも立ち寄りたい場所です。

 矢ノ音山頂は丸太を切ってこしらえたベンチもありますが、そこよりも、明王峠へと伸びる笹道にある倒木の方が陽当たりも好く雰囲気も好かったので、こちらに座ってのんびり休憩することにしました。時刻は11:15。ここから予定通り与瀬神社だと、ちょっと早すぎる帰宅になってしまうとわかったので、陣馬山まで積雪の様子見がてら往復してみたら…とも考えたのですが、やはりあちらは人も多く賑やかすぎるだろう…せっかくの静かなる尾根歩きなのだから、このまま予定通りにしよう…と。

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(こちらで休憩を取りました)

 この日は時折吹く北風が相当強くて、やんでいた風が再び吹き始めたところで腰を上げ、戻って大平小屋と書かれた方向へ下っていきます。植林の中かなりの急降下で、尾根歩きの続きの心づもりだったので、道を間違えたかな、とふと思ったのですが、降り立ったところは明王峠からの巻き道が合流して、右手に緩やかに下れば大平小屋。その後は尾根歩きらしい平坦な径となりました。

 平坦な尾根径は植林ばかりなのですが、手入れが良く行き届いているためか、あまり暗い感じではありません。道なりにずっと歩いて行けば、来た方向を明王峠、左:孫山・小原宿、道なり:与瀬としたわりと新しい相模原市の指導標があり、左手の坂を上がっていけば、孫山ノ頭です。

 孫山の頭には意外にも先客が一人。普段なら遠慮してしまうところだったのですが、ベンチはもうひとつありましたし、この先にお昼を食べる適地があるかどうか…というのもあったので、孫山でおにぎりタイムにしました。孫山は植林に囲まれた山頂なのですが、ちょうど北風もやんできてくれて、陽当たりもそこそこあったため、お湯を沸かしてのランチタイムが可能でした。

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 昼食後は、三角点にタッチしてから、与瀬の方角につけられた笹道↑を下っていきます。下ったところには先ほど同様、相模原市の指導標があります。ここから相模湖の駅までは18年ほど前に一度下ったことがあるはずなのですが、ほとんど記憶に残っていません。確か雪の高尾山からの帰りに下ったはずで、そのときはどろんこ道で歩きにくかったと記憶していたのですが、この日は全行程に渡って冬枯れの乾いた径で、歩きにくいところは全くありませんでした。

 与瀬神社も、そういえば、こんなところだったかな、という感じで、高速道路を渡るところも、もっと幅が狭かったように感じたのですが、20年近く前のこととなるとやはり記憶はアテになりません。20号線を歩き相模湖駅に着いたのは、上り電車が出た数分後。次の高尾行きまで30分近くあったので、相模湖駅の周囲を散策。すると、以前にもお酒を買ったことのある駅前の酒屋さんで、なんと笹一の本醸造生原酒というワンカップ缶を発見♪

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 ついつい我慢できずに、昼の日中からワンカップ缶を口にしてしまいましたが、これが、かなりの美味でございました。笹一のワンカップは普通の清酒もあって、そちらは正直言ってあまり好きではないのですが、こちらはさすがに生原酒だけあって、笹一の新酒祭りで売っている「しぼりたて」にはかなわないものの、生原酒のうまみだけは健在で、相模湖駅着の山行ではまた買い求めてしまいそうです(笑)。 


                            追記

 松浦本『バリエーションハイキング』91頁によれば、本コースの取り付きは地主の方が通行しないで欲しいと申し出られたとのことです。 今回、その記事を見落としていたため、入口の雰囲気は「余り入ってきて欲しくない様子」と感じたにも関わらず、通行してしまいました。

 誠に勝手ながら、本記事を削除はいたしませんが、ハイカーの皆様方は本記事や松浦本『静かなる尾根歩き』を参照してこの取り付きを使うことは中止していただきますようお願い申し上げます。

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2017.01.09

【ハプニングあって…内船駅から御殿山ピストン】 山バス情報154

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(御殿山山頂 植林一色で、実際は写真よりずっと暗い雰囲気)

【山行日】 2017年01月07日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅    - 05:13 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾    05:14 - 05:50 大月 (JR中央線各駅停車)
大月    05:53 - 06:41 甲府 (JR中央線各駅停車)
甲府    06:44 - 08:19 内船 (JR身延線各駅停車)

「歩行」
内船駅   08:45 - 10:20 林道分岐点
林道分岐点 10:25 - 11:50 御殿山(783.0三角点)山頂
御殿山   12:15 - 12:25 御殿山(西尾根から引き返す)
御殿山   12:30 - 13:35 林道に降り立つ
林道    13:45 - 15:18 内船駅

「鉄道」
内船  15:22 - 17:15 甲府  (JR身延線各駅停車)
甲府  17:30 - 19:07 高尾  (JR中央線各駅停車)
高尾  19:11 - 中央線某駅   (JR中央線快速)

【地形図】 「南部」

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(なんとか使い切った…今回は22100円分乗ったので、1万円ほどお得だった♪)


 18きっぷも残すところ一回。以前は確か20日までの有効期限だったように記憶していますけれど、今は10日までなのですね。7日からの三連休で天気が好いのは7日の土曜日だけ。はたして早起きできるだろうか…、と少々不安でしたが、あっけなく4時前にすっきり目が覚めて、それじゃぁ、ずっと暖めてきたあの安倍奥の山へ、最終回のスペシャルと言うことで、タクシーを奮発して行ってみよう!と出掛けたのですが…。

 朝一番の高尾発下り中央線に乗り継いで、大月から三両編成の甲府行きに乗り換え。甲府行きの車両は結構席が埋まってはいたけれど、すきま風が結構寒くて眠りたかったけれど眠れませんでした。

 甲府で慌ただしく身延線に乗り換えて、富士山や南ア連峰、八ヶ岳や富士見山などゆったり眺めながら、ゆらり揺られて内船駅にはナント八時半前に到着です。何度か利用した経験のある内船駅からのタクシー。アレ常駐してないな…、もしかしてまだ朝早いからか…、などと考えつつも、目の前のタクシー乗り場にある電話番号へかけてみると…。

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(土曜なので町営バスが駅前で待機 まさかこのバスが…とあとで後悔)

 電話に出た女性は、「申し訳ありません。会社の親族に不幸がありまして、本日ある車二台は○○の方へ出てしまったばかり。そのあとも予約が入っていて2時間は待って頂くしかない」とのお返事。もちろん、私はタクシーの予約もしていませんでしたし、時刻表を見ると間もなく甲府行きの普通電車もやってくるとわかったので、それじゃぁ仕方ない、この甲府行きで戻って身延山へでも行くか…と。

 しかしザックの中から「身延」の地形図を取り出そうとするも、あれれ?ないな~。かろうじて『アタック山梨百名山』のコピーが見つかりましたが、それによると登山口の角瀬へ行くバスは一日四本しかないとの記述。 確か駅から登って降りてくるルートがあったと思うのだけれど…。また舗装道で迷うのはやだな(笑)と。

 電車が来るまで時間があったので、駅のベンチで地形図「篠井山」や「南部」を見ながら「あれがあの山で、こっちがあれか…」などとやっていると、目に飛び込んできたのが、「南部」の地図にある783.0三角点、御殿山の文字。。。ここなら、今から歩いて行っても登れそうだなと踏んで、電車が来たのも振り返らずに、南部橋へと歩き始めてしまいました。

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(内船の駅のホームで、あれがあの山で、これがあの山か…などとやり始めたら…)


 地形図には稜線へ上がる登山道が何本か破線で記されていますが、私が選んだのは車道を延々と歩いて行って、峰の窪の集落から林道を辿って行き、その先の破線路を486ピークのある尾根伝いに稜線へ上がって、御殿山から南西へ尾根伝いに辿って船山温泉へ降りて、できたらその温泉で日帰り入浴も受け付けてもらおうかな、なんてこのときはホント脳天気なことを考えていたのでした。。。地図に山名表記もある三角点峰だし、地元の小学生が登っていたりするのでは…などとちょっと甘い考えを抱いてしまっていたのです。

 もちろん、この無謀な計画を立てた時点でも、地形図の破線路はアテにならないことが多いですから、無理だったらすぐに引き返して、なんぶの湯にでも浸かって帰ろうと考えていました。

 富士川に架かる南部橋はけっこうな規模のけっこうな長さの立派な橋です。地形図で見た印象よりなかなか向こう岸に着かない感じなのは、すぐそばを車がビュンビュン走っているせいでしょうか。あるいは橋の幅自体が広いので、そう感じてしまうのかも知れません。

 橋を渡って右折して引き続き車道を歩きます。見るとバス停があったので、見てみると、さきほど、内船の駅で見かけた診療所行きバスは地形図の破線のひとつ=峰の集落に行くものだったのです。ああ、あの町営バスに乗って峰から上がるべきだった…と後悔するも、バスはたった今行ってしまったばかり(笑)。
 (ただ、峰の集落からの破線は尾根を何度もトラバースするものですし、実際帰ってから調べたところ、どうも、尾根上に山頂まで一直線につけられた径が残っている程度で、破線のように鞍部へは到達しないようです。)

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(なんと、バスも通る大きな通りに、こんな標識があった!)

 車道を延々と歩くときも、歩行者レーンは道路の片側しかありません。ときどきレーンが右から左へ左から右へと変わるので、その際は車に注意しながら、向こう側へ車道を横断する必要があります。診療所というのはたぶん地形図の医療センターのことだと思いますが、その先の「南部の木」という木工場を過ぎ、船山川の道を左手に分け(あとで考えるとこの道を見送ってホント正解でした)、更に車道を歩いて、中野下のバス停のあたりから、地形図を見ながら細道に入り、52号線(身延道)を横断した先に中野神社という赤い鳥居の立派な神社があったので、ここで道中の無事を祈ってから出発することに。。。

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(中野神社 ここで地元の方に御殿山のことを聞いてみるも…)

 神社のすぐそばは、現在、三石山の帰りにも見た「中部自動車横断道」なる高速道路の建設中で、そこにあった看板によると、近くに南部インターチェンジも出来る予定だそうです。すぐ隣を52号線が走っているのだし、こんなところに高速道路を通して、どれだけ便利になるのかわかりませんが、せっかく静かなこの辺りも、もう何年かすると空気の悪い騒音のひどい場所になってしまうと思うと、とても悲しい気持ちになってしまいました。

 神社で参拝していると地元の方がいたので、御殿山のことを聞いてみたのですが、よく知らない様子。どうも近所の方でさえも登る山ではないようでした。神社の奥に続く道があったので、たどってみましたが、上の林道とは交差せずに道が崩落している様子でしたので、神社から戻って、予定通り峰の窪の集落の林道を辿っていくことに。。。

 地形図では送電線が横切るあたりにお寺さんのマークがありますが、お寺は解体されてしまった様子で、建物の残骸とお寺のものと思われるお墓だけが残っていました。高速道が完成された暁にはどうなっているかわかりませんが、今のところは林道は地形図通り通っていて、そこをたんたんと上がっていきます。

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 配水池を過ぎログクラフト(ログハウス体験棟)を過ぎると途端に淋しい雰囲気の林道になって、未舗装の林道になってしばらくで獣除けの鉄柵(高電圧注意)があり、鉄柵のすぐ先に地形図にあるような林道の分岐(310m付近)があります。 林道の分岐で、暑くなってきたので上着を脱ぎ、水分補給をしてひと息入れました(この時点で10時半近くでした)。

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(林道分岐点)

 林道分岐を右に入ってずっとたどった先に大きく左に切り返す屈曲地点があり(360m付近)、屈曲したあと、もう一度左に急カーブした先に、地形図通り、尾根に上がる径があって、奥の方の径は深く剔れたはっきりした径(獣の仕掛け罠がある)だったため、これなら行けそうだな、と上がって行くことにしました。

 径は本当に深く剔れていて、一見迷うようなことも無さそうですが、剔れた底を歩くのは落ち葉や枝打ちした枝が積み重なってひどく歩きにくいです。結局剔れた径の真ん中ではなく、その両サイドにある淵を歩く方が遥かに楽なので、両サイドの歩き易い方を拾いながら、登っていきます。

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(エグレの中を歩くのはあまりにしんどいので…)

 径は延々と続くヒノキの植林帯で暗く、ただでさえ淋しい径が余計陰鬱な雰囲気の径となっています。これは山頂に着くまでずっと続き、帰りも同じ径を戻ったので、この日、雑木の森を歩くことはただの数秒もありませんでした。

 486の小平地で、左手にひと区画だけ安倍奥の山々が眺められる明るい地点があるのみ。今まで山に出掛けては、相当暗い植林帯を随分歩いてきたつもりでしたが、今回の徹頭徹尾植林のこの径よりひどい径を私は知りません。径、と言うより剔れですが、その剔れに沿って歩いて行くも、ところどころで、そのえぐれが分岐していたりして、帰り道、この径をピストンすることになったら、はたして間違えずに下れるか、ちょっと自信がなかったので、要所には自分の足跡を土をほじくり返して残したり、カメラに目印となりそうな倒木を収めたりしました。

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(486付近の小平地で一瞬だけ明るくなる)

 マーキングはありません。ときどき、ピンクのテープが散見されますけど、これは山仕事の目印であって、ルートを示すものではありませんでした。実際下りでピンクテープに従って下っていくと、コースを明らかに外れる地点が数カ所ありました。

 地形図とコンパス、それにプロトレックの高度表示も動員して、やっと稜線に出たことがわかると少しホッとしました。三角点のひとつ手前のピークに、こんな↓石碑があって、え?もうここが山頂?と辺りを見回してみましたが、やはり三角点はありません。ここから三角点のあるピークは植林に邪魔されて全くその姿が見えませんが、自分のRFを信じて、西へ延びる稜線をたどっていきます。

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(個人名と思われる文字が彫られているため、画像を一部加工してあります)

 尾根通しに進んでいくと、薄い踏み跡(何故かここには黄色のマーキングがある)は山頂を北に巻くように付けられていて、山頂へは行けそうもないため、尾根に戻って高みへ直登していくと…植林の中の一角に、ありました、お手製の山名標。そして苔むした三角点がそのすぐ前にあります。山名標がなければ、三角点を見過ごしてしまいそうなほど、苔がびっしりついています。

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(これほど苔むした三角点は初めて見た気がする)

 なんとかかんとか、12時前に山頂に着いたので、とりあえず、お昼ご飯にします。眺めもなく、自然林も一本もなく、枝打ちされた植林の枝葉が散り敷かれた何とも趣のない山頂でとる昼食は、やはり残念ながら味気ないものになってしまいました。仮にもエアリア「塩見・赤石・聖岳」では安倍奥の片隅とはいえ、その三角点と山名が載っていて、仮にも安倍奥の主稜線の一角(大笹ノ頭)から派生する尾根でもあるのに、そして御殿山というなかなかロマンチックな名前なのに…、こんな山頂とは…。

 食事のあとは、予定通り(?)そのまま尾根を西にたどってみることにします。相変わらず、一分の隙もなく植林された尾根です。最初は踏み跡もあって、これはひょっとして行けるのかな…とも思ったのですが、それまで曲がりなりにもあった踏み跡らしきものが、突然ふっつりと消えてしまった(ように私は感じました)のです。

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(尾根が平坦なうちは行けそうな気がしたのだけれど…)


 あとで、地形図を見直してみると、右手に尾根筋が屈曲する地点で、その屈曲点を見逃して直進してしまったせいかもしれませんが、とにかく、ここは無理をしないで来た道を戻った方が好い、という判断になりました。

 もし巧く稜線をたどれたにしても、その先の降り口がはたして地形図通りまだあるのか、かなり疑問でしたし、なかった場合、戻ってくるのはとても億劫な気がしたのです。とくに船山温泉への下降路が見つからなかった場合は、この日の短い季節、戻ってきても日が暮れてしまうし、降りるルートをRFで割り出すほどの能力は自分にはありません。
 家に残してきた行き先のメモには御殿山とは全然別の安倍奥主稜の山の名前とコースが書かれていて、万一ここで事故ってしまった場合、捜索しても絶対に見つかりっこありません。明日からは雨予報だし…無理はよそうと。。。

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(この先あたりでフッツリと踏み跡が途絶えて…やっぱ戻ろう…と)

 山頂に戻って、大きくひとつ深呼吸。気持ちを落ち着けて、コンパスで戻るべき方角をしっかり再確認してから、来た道をゆっくり戻ります。先ほど上がってきたばかりの径なのに、いざエグレの分岐に当たると本当にここで好いのかな、と少し不安になります。しかし、実際その後、二度ほど径を外してしまったのは、「ああ、ここまで来ればもう安心」と思ったすぐその直後でした(笑)。

 しかし、すぐに間違いに気づいて修正できて、山頂から一時間ほどで元来た林道に無事降り立つことが出来、林道に降りたところで水分補給の小休止。あとはさすがに間違えずに(笑)、元来た林道と車道をたどって、一路内船駅へ。

 しかし、また帰りの南部橋がなかなか向こう岸に着かない感じ。確か甲府行き普通列車は奇数時の20分頃だったなぁ…、間に合わないかな…まぁ、間に合わなければ、なんぶの湯で時間を潰せばいいのだけれど、二時間遅いとかなり遅くなってしまうし…。南部橋を歩いて渡ったりするのは、自分だけで、みんな自動車で脇をビュンビュン走り抜けて、ああ、せめて自転車だったら…などと考えても仕方がないことを思ってしまったり、最後は朝断られたタクシーに追い抜かれるというオマケ付き(笑)。

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(向こう岸がヤケに遠い…)

 最後は少し小走りになって、何とか発車4分前に内船駅に到着。トイレに寄っていると踏切の音が聞こえてきて、甲府行きが来たことがわかり、あわてて乗り込んでみれば、富士行きとの連絡待ちで数分の停車(笑)。ま、それでもとにかくドンピシャで間に合ってよかったと、ビールも何もないので、水筒の水をラッパ飲み(笑)。

 帰りの甲府発の中央線に揺られ、ワインを傾けつつ思いました。山歩きの最終目的地はやはり何と言っても我が家に無事に帰ってくること。。。ピークを踏む為とかルートを探す為に自分が持っているスキル以上の危険を冒すのは愚かなことで、山は楽しんでなんぼのもの。。。何の見栄も虚勢も張る必要のない単なる趣味だと言うことを忘れてはならない、としみじみ思いました。


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(やっぱ無事に帰宅せなあきまへんわ…)



 最後に…、こんな無鉄砲な山歩きをしたばかりの私が言うのもナンですが、今年も皆さんが(そして私も)楽しく安全に山を歩けることを祈願いたします。


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