2018.01.17

【上成木行きバスに乗って…小沢峠から黒山・棒ノ嶺】 山バス情報166

Kosawatoge_bounoore0122
(黒山への登り…ここが一番美しく、静かだった)

【山行日】 2018年01月13日(土)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
八高線某駅 - 07:12 拝島  (JR八高線)
拝島 07:22 - 07:38 東青梅 (JR青梅線)

「バス」
東青梅駅北口バス停 07:48 - 08:20 上成木 (都営バス 390円)

「歩行」
上成木バス停 08:30 - 08:45 小沢峠(こさわとうげ)
小沢峠    08:55 - 09:40 600m付近ベンチ
ベンチ    09:50 - 10:25 760m圏峰ベンチ
760m圏峰 10:35 - 11:00 黒山
黒山     11:35 - 12:10 棒ノ折山
棒ノ嶺    12:20 - 13:10 林道交差点手前のベンチ
ベンチ    13:15 - 14:15 さわらびの湯

「温泉」
さわらびの湯 14:15 - 15:25 (クーポン提示 700円)

「バス」
さわらびの湯 15:36 - 16:12 東飯能駅バス停 (国際興業バス 618円)

「鉄道」
東飯能 16:36 - 八高線某駅

【地形図】 「原市場」

Kosawatoge_bounoore0144
(棒ノ嶺からの展望 谷川岳や上州武尊が見えていました)

 すみません、18きっぷを元旦に第3回まで使って、あと2回分残っていたのですが、使おうと思っていた3連休にお腹に来る風邪をひいてしまいまして、用意していた予定は山行以外も含め、やむなくキャンセル。幸いにも3回でじゅうぶん元は取れていたのですが、使い切れずに期限を迎えてしまい残念です。やはり余裕を持って期限が来る前に使い切るようにしないとダメですね。

 体調も回復してきましたので、天気の好いこの週末は、かねてから温めていた計画を実行に移すことに。。。それが今回の棒ノ折山以東の都県界尾根を歩くというもの。

 で、上成木の都バスですが、上成木からのバスを帰りに使うことが非常に難しくなってしまった現在(上成木発11時台の次は18時まで無い!)、冬季、登山者がこのバスを利用できるのは実質的に朝だけということで、行きのアプローチに使うしかありません。

Kosawatoge_bounoore0014
          (上成木バス停時刻表 クリック拡大可)

 そして、上成木行きのバスですが、平日、土曜、日曜で、微妙に時刻が違っていますので、要注意なのと、東青梅でバス停の位置を探すのが結構難しいので、予めGoogleマップの合成写真などを使って、バス停までのアプローチを予習しておいた方が好いかも知れません。実際私は乗換時間が10分あったにもかかわらず、東青梅駅北口バス停にたどり着くまで結構時間を費やしてしまい、少々焦りました(笑)。

 幸いというか、バスは青梅駅始発だった関係もあり、5分ほど遅れてやって来てくれたのでじゅうぶん間に合いましたが、時刻通り正確に来ていたら、逃していたかも知れません。バスは予想通り、私一人の貸し切り。都内を走っているあの普通の都バスの大きさですから、空気輸送は実にもったいないことです。路線存続のためにも皆様も是非このバスのご利用をご検討ください。

Kosawatoge_bounoore0002
(東青梅駅北口バス停時刻表 キ印 が上成木まで行きます)

 北小曽木を経由して一旦Uターンしてから53号線を上成木まで行きますが、ここまでよく都バスを通してくれているものです。おそらく民間だったらとっくに撤退しているのではないかと思います。

 上成木バス停にはトイレもあり、停留所には高水山登山口の表示も見られます。柔軟体操をしてトイレを借りてから、さっそく肉眼でも見えるトンネル方面を目指します。上成木橋の右側には立派な舗装道路があり、このまま舗装道路で小沢峠(「おざわ」ではなく「こさわ」とうげ)に上がっちゃうのかと思っていたら、左手にだいぶ古びた指導標が見つかり「棒ノ嶺・黒山→」に従って細い山道を上がっていくと、下で見た幅広の未舗装林道に併さって、小沢峠まではこの幅広の道を行きます。(途中に分岐がありますが、木に巻き付けられたビニールテープに左に行くように書かれています。)

 小沢峠にはバス停からゆっくり歩いても15分ほどで着いてしまいます。峠にはベンチもあり、ここからは尾根歩きとなるため、お茶を飲みながらこの先の地形をざっとですが頭に入れておきます。小沢峠以東(成木尾根)も道しるべがあって「迷、注意・ケモノ道」などの注意書きがあって、興味を惹かれるところですが、今日はエアリア赤実線の黒山方面へ向かいます。

Kosawatoge_bounoore0047
(小沢峠)

 最初に黒山までのこの尾根の概要を言ってしまいますと、植林主体の尾根で、径はおおむね明瞭、ところどころベンチなどもあり、静かな尾根をゆっくり歩くのにはうってつけかも知れません。
 ただ、指導標が古いうえに、どれも必要のない場所に建っています。ここはあった方が…と思える場所には指導標もテープも無く、改善が望まれるところです。また、時々マニアックな標識というか道しるべがありますが、素人ハイカーにとってありがたいと言えるようなものは「ほとんどない」と言うのが正直な感想です。基本的に尾根径ですが、こぶを巻いている箇所もあって、あまり尾根にこだわりすぎると径をはずしてしまうところもありますので、その辺の判断ができる人向けで、低山とは言えファミリーハイクにはちょっと…という感じです。

 小沢峠からは階段状になった尾根の急坂がいきなりなのですが、これは最初の456mピークで緩やかになります。一旦下って登り返し植林の中に時々モミの大木が現れる尾根を進んでいくと、515m付近でしょうか、祠のある場所にベンチがあって、祠の奥には「熊野三社大権現」と彫られた石碑があります。バス停から小一時間ほどのところにあるので、峠で休憩を取らなかった人はここで取ると好いかも知れません。

Kosawatoge_bounoore0073
(祠のあるベンチ)


 
 そのまま尾根径を行くと、途中カヤトの茂っている箇所があり、コース中ここだけが少し薮っぽい感じです。カヤトのすぐ先に先ほど見たようなベンチがあり、小沢峠から小一時間が経過していたので、ここでテルモスのお茶でひと息入れます。よく見るとベンチの縁にマジックで来た方向を「小沢峠→」と書き記されています。

 ベンチの先から尾根を大きく巻く径に入って、途中のこぶをうまく避けて進んで行くと相変わらずここには必要ないよという場所に建っている指導標のすぐ先で、白い板きれの道しるべを雑木の森の中に見つけたので、近寄っていって見ると「←諏訪神社」と書かれていました。

Kosawatoge_bounoore0091
(エアリア赤実線を外れるルートなので、小沢峠へ行きたい人は入ってはいけない)


 諏訪神社って、最近のエアリア「奥多摩」なら載っていますけれども、昔のエアリアや地形図では判らない場所ですし、更に悪いことにはこの先に来た道を指してまた「諏訪神社→」とあるので、逆コースをとった場合かなり混乱すると思います。矢印の先を見たところで、素人には到底見つけられない道形ですし、お手製の標識もほどほどにした方が好いのでは…と感じました。

 元の径に戻って西進して5分ほどで「青梅市の二級基準点」のあるところに出て、そこには長久保山(旧名:大クラ屋根の頭)と書かれて標識があり、標高を690mとしています。相変わらず代わり映えのしない植林の尾根を進んでいくと、15分ほどで来た径を諏訪神社とする先ほどの白い道しるべが現れ、更に5分ほどで760m圏峰と思われるピークに着きます。

 ベンチがあり、先ほど見たような白い板きれに北に派生する尾根を指して「大松閣に至る→」という道しるべもありました。さほど時間も経過していなかったのですが、北側は雑木で明るく雰囲気も佳い場所なのでひと息入れることにしました。

 760圏峰をあとにして、更に進んでいくとやがて幅広い未舗装の林道がやや左前方に現れます。地形図を見ておけば判ることですが、ここは幅広の林道に突っ込まず、右手の尾根に注意して「←黒山」の小さな道しるべの先にある細道に入ります。これだけはコース中、唯一の「ハイカーに有益」な お手製の道しるべ でした。

Kosawatoge_bounoore0110
(左手から林道が上がってきたら、右手にある、この道しるべに従って小径を行きます)

 尾根の北側を巻くようにつけられた小径を進んでいくと薄暗い中に「マノリバンバ」や「馬乗馬場」の標識が見つかります。歴史好きの人にとっては面白いことなのかも知れませんが、いろいろな説明書きをビニールに入れて掲示しても年月の経過と共に判読不能→ゴミになってしまうだけですので、本当に「ほどほどに」と思ってしまいます。

 暗い植林帯と歴史マニア向けの標識に少々ウンザリした気分でしたが、馬乗馬場と表示された先から黒山までは、この日一番楽しく明るく静かな道のりでした。黒山までは70mほどの標高差で短い区間なのですが、聞こえるのはキツツキの木をたたく音ぐらい。明るく陽差しいっぱいの雑木の森を楽しんで登りました。

Kosawatoge_bounoore0120
(束の間だが美林が嬉しい)

 登り着いた黒山は三角点がありますが、富士山は御前山にほとんど隠された格好ですし、展望のために周りの樹々を切り倒す意味も無いでしょう。時刻はまだ11時ですが、お腹も空きましたし、棒ノ折まで行っても人が多いだけでしょうから、ベンチもある、この明るく静かな山頂で早めのお昼ごはんにします。

 お湯を沸かして、ゆっくりおにぎりを口にしながら、ベンチでくつろいでいると、一人棒ノ嶺方面からハイカーがやって来て、挨拶を交わしたらそのまま高水三山の方へと向かって行きました。考えてみれば今日はここまで完全な一人旅でした。風もなく陽差しも暖かくて、35分と、この季節にしては長いランチタイムを過ごして棒ノ折へ向かうことにします。

Kosawatoge_bounoore0130
(黒山山頂は明るく静かでとてもいいところ)

 棒ノ折に向かうと、引き続き雑木の尾根を下る感じで前方には棒ノ嶺がかなり高く見えます。しかし鞍部からは再び植林に逆戻り。エッチラ登り返していけば、見覚えのある権次入峠。峠と言うより棒ノ嶺の肩といった感じの場所で、単に都県境尾根を繋げるためだけなら、ここで下ってしまってもいいのですが、折角の冬晴れです。北側だけとはいえ展望の好い棒ノ折に寄ってみることにしました。

 棒ノ折山頂は、予想通り、人が多くそこらじゅう泥んこの泥濘で、やはり黒山でお昼にして正解でした。山頂では遠くに見える白い山塊を表示板で照合して、スパッツを着けるだけでUターン。権次入峠へとって返します。峠で緩んだ靴紐を結び直してから、さわらびの湯方面へ下山。今まで二度とも白谷沢コースを選んで、二度とも転けているので(笑)、今回は冬の凍結で転んでは洒落にならないと、滝ノ平尾根を下ることに。

Kosawatoge_bounoore0169
(滝ノ平尾根、途中にある白地平(しきじだいら)は、立入禁止になっています)

 滝ノ平尾根は、途中、三回林道と交差します。そして、土留めが邪魔で、土留め箇所は決まって左右どちらかのサイドに踏み跡が形成されていて、そこが事実上の登山道となっている感じです。土留めは結局のところこうやって登山者に忌避されてしまい、そこをあえて歩くのは障害物競走をやるようなもので、怪我の元にしかならず、いい加減やめて欲しいものだと思うのですが、この尾根径のほぼ末端には新しくできた土留めがあって、「この階段は、埼玉県ふるさと創造資金の補助を受けて整備しました。」という看板がご丁寧に建てられていて、これには苦笑するしかありませんでした。

 ただ、静かで人も少なかったこともあって、そこそこ楽しんで歩くことができました。途中には適宜ベンチもありますし、ノンビリ下るには好いかも知れません。傾斜もほどよい傾斜ですから疲れることもありません。

 最後は民家の墓地裏に出て、舗装道路に出れば、左上に例の宇宙基地のような さわらびの湯 が見えてきます。舗装道路を上がって、久しぶりの さわらびの湯へ。

Kosawatoge_bounoore0197
(久しぶりに寄ったが、意外に空いていた)

 今回は、ネットでさわらびの湯の割引クーポンを見つけたので、印刷して持って行きました。100円だけですが安くなります。受付で訊いてみたところ、自動券売機でチケットを買わずに直接受付に提示して、受付で現金払いするようにとのことでした。

 ちょうど入れ違いに、ひとグループ出ていくところだったため、お風呂はゆったり。立ち寄り湯ではあまり長居することはないのですが、久しぶりの立ち寄り湯でしたし、空いていたので、源泉などにも浸かって、のんびりしました。

 3連休も終わって、この日は冷え込みも少し厳しかったためでしょうか、あまりお湯による人も多くはなかったようで、帰りのバスも(シーズン中だと考えられないことですが)、15時半のバスでも余裕で着席できて、少し居眠りしているうちに東飯能駅。
 こちらに越してきてから初めてこのバスを利用しましたが、東飯能で降りるのはまだ慣れなくて(笑)、少し離れた駅まで周りをキョロキョロしながら歩きました。

 幸い八高線の連絡はそれほど悪くなくて、20分ほど。駅下のスーパーで時間を潰して八高線に乗り込み、帰途につきました。


| | コメント (4)

2018.01.03

【信州の神社で初詣 霧訪山から大芝山】 山バス情報165

Kiritouyama0020
(小野駅駅前の国道には大鳥居が架かっている)

【山行日】 2018年01月01日(元旦)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
中央線某駅 - 05:13 高尾 (JR中央線各駅停車)
高尾 05:14 - 05:50 大月 (JR中央線各駅停車)
大月 05:53 - 06:41 甲府 (JR中央線各駅停車)
甲府 06:46 - 08:03 岡谷 (JR中央線各駅停車)
岡谷 08:10 - 08:34 小野 (JR中央線各駅停車 信濃大町行き)

「歩行」
小野駅 08:45 - 09:00 矢彦・小野神社参拝
神社  09:10 - 10:25 霧訪山
霧訪山 10:55 - 11:40 大芝山
大芝山 11:50 - 13:55 塩尻駅

「鉄道」
塩尻  14:43 - 16:22 甲府 (JR中央線各駅停車 塩山行き)
甲府  16:53 - 中央線某駅 (JR中央線各駅停車 立川行き)

Kiritouyama0138
(大芝山へ向かう道のりは美林の尾根歩きで楽しかった)


 18きっぷの消化が思うように進まないなか、元旦から初詣をかねて行く山…ということで、以前から気になっていた霧訪山(きりとうやま)なら、元旦のバス運行を気にする必要もなく駅から駅で歩けるうえ、通常だと片道だけで三千円ほどかかる為、最低でも18きっぷの元は取ることができる、ということで、朝一番の高尾発の下り中央線をつかまえます。

 それにしても、大月からの電車は三両なうえに、暖房がほとんど効かないというのが毎度のことで、何とかして欲しいものです。甲府から岡谷は六両に変わった上に乗客がほとんどいない(笑)ので、これも寒々した車内。窓の外の景色も富士見駅あたりではホームが雪で真っ白。今年の冬は寒いとは言ってもやはり東京の寒さなど甘っちょろいもののようです。

 岡谷ではホームが変わり、中央線辰野経由の信濃大町行きが発車する0番線まで、後ろの方の車両に乗っていた私には結構距離がありました。この乗り継ぎをするためには前の方の車両に乗っていた方が好いようです。岡谷からの電車はワンマンカーで車両も実質的に大糸線です。一旦辰野に下ってから戻って塩尻・松本と経由してそのまま大糸線へという、ちょっと変わった経路を走ります。なお、こちらの二両編成の車内はとても暖かかったです。

Kiritouyama0001
(岡谷駅0番線発 実質大糸線のワンマン車両)


 小野駅では前の扉から下車(運転手さんにきっぷを見せて気づいたのですが、女性の運転手さんでした)ということでしたので、駅員は居ないものとばかり思っていたのですが、降りてみると実際はいらっしゃって、ちょっとびっくり。予想していた駅と違って駅(そと)にはトイレもありますし、駅前に飲食店もあり(この日はさすがに休業)、わりとすぐ近くにはコンビニもありました。

 あと、駅前からはバスも発着しているようで、辰野町営バス飯沼線と、塩尻市の地域振興バスのバス停がありましたが、辰野町営バスは行き先が逆ですし、塩尻市の地域振興バスにしても、さすがに元旦ですので動いていないようでした。

Kiritouyama0010
(小野駅前のバス停)

 ガイドブックのように、駅から国道を北上します。国道に大きな鳥居がかかっていて、塩尻市との境になると標高が814mあるとの表示に出くわします。その先に霧訪山登山口の標識が見つかりますが、初詣を二社でしてから登りたいので、そのまま左折せずに直進。間もなく神社が見えてきて、小野神社、矢彦神社にそれぞれ参拝してから登山口へと向かいます。

 中学校の右脇から回り込むように進んでいくと、あたりがぱっと開けて、小野の牧と呼ばれた平原の向こうに里山のようなたおやかな峰峰が見えて、本当に気分の佳い場所です。

Kiritouyama0040
(中学校の裏手に回ると開けた場所に出る)

 指導標に従って歩いて行くと登山口手前に霧訪山駐車場と記された駐車場もあり、そこには霧訪山登山絵図もあります。マラソン大会のような登山口にはクマ出没注意の看板もあり、前回の山行でどうやら留夫山に置き忘れてしまったらしいクマ鈴も新しいものを購入したばかりなので、さっそく使用開始。腰につけて歩き始めます。

 「これより階段257段」の標識があり、のっけから急登ですが、頂上まで1時間ちょっととのことですので、ゆっくり登っていきます。ガイドブックを読む限りでは、雑木の森のように書いてある気がしますが、実際は赤松林ですね。そのためか、「ここはきのこの山なので、登山道以外歩いたら罰金」のような警告が繰り返し現れます。登山道の両サイドにはずっとロープが張られていて、登山者と言うよりはキノコ採りの人たちへの警告と言うことのようです。

Kiritouyama0058
(短いコースだが、途中にベンチもある)


 霧訪山大権現碑の前にベンチ↑があったので、喉を潤すため、ちょっとひと休み。その先は「かっとり城跡」と書かれた送電鉄塔地や、青いトタン屋根の避難小屋など現れ、「あと何分」「あと何百m(距離)」などの標識も次々現れ、道形も実にはっきりしているので迷う心配はまずありません。

 「頂上まで400m」の標識のすぐ先でベンチがあり、展望の開ける場所があります。このあと向かう大芝山方面の稜線はスッキリ見えますが、奥の八ヶ岳方面は雲がかかっています。その先を登っていくところで、少々凍結のために滑りやすい箇所がありましたが、ロープや鎖などもあり、もうすぐ山頂ということで、アイゼンはつけずに何とか登り切りました。

Kiritouyama0087
(山頂手前の展望地より大芝山方面)

 山頂は、360度開けた大展望のはずなのですが、誠に残念ながら一番見たかった北アルプスは雲の中に隠れほぼ全滅(笑)。すぐそばの中央アルプス方面も深い霧の中。もちろん、この霧訪山の山頂は青空が広がり好天なのですが、アルプス級の大きな山塊はどれも昨日の降水が蒸気になって気化しているためでしょうか、南アルプスも山座同定不可能なほど頭上に雲を被っていますし、八ヶ岳方面も、山頂の山名板を見ないことにはどれがどれだか判らないほどです。

Kiritouyama0112
(北アルプス方面の展望は ほぼ全滅)

 山名板によれば、今夏登った雨飾山も見えることになっているのですが、ま、昨日の降水を考えると致し方ないのでしょう。山頂着は10時半前。最近設置されたのでしょうか「夢叶う霧訪の鐘」をひとつ鳴らして、お腹も空いてしまったので、早いですがお昼ごはん(?)の大休止にしました。

 霧訪山山頂では幸いあまり風もなく陽差しもじゅうぶんでしたので、お湯を沸かしてのんびりすることができましたが、こんな元旦のこんな小さな山でも結構登ってくる人がいて、お昼を食べているときだけで都合三組のパーティーが上がってきました。

Kiritouyama0104
(鐘は結構大きな音がする)

 山頂からはガイドブックには載っていませんでしたが、ネットで下調べしてきた通り、北の尾根(大芝山方面)へ行き、下西条の集落へ降りるコースを行ってみることにしました。北斜面を下る形になるので、アイゼンを装着してからスタート。すぐに男坂と女坂の分岐になりますが、ここはどちらをとっても同じと言うことでしたので、ハイカーの上がってきた男坂を避けて女坂を下りました。

 下っていくとすぐに男坂の径と合わさり、そのすぐ先で大芝山への尾根径と下西条へ直接下る径との分岐(ブナの分岐)になります。このまま下ってしまおうかと一瞬考えましたが、時間はまだ11時を少し過ぎたばかりで天気も好いままのようでしたので、大芝山へと尾根歩きをしてみることに。。。

Kiritouyama0122
(ブナの分岐:ここで降りてしまうことも可能)

 すると5分ほど歩いた先で北小野登山口と大芝山との分岐も現れます。これがガイドブックに紹介されている周回コースなのでしょうか、自分の頭の中ではもう少し手前にあるものとばかり思っていたのですが…。いずれにしても小野駅から帰宅の途につくのは非常に不便(小野駅発の塩尻行きは12:54の次が15:12でその次は17:11)ということで、大芝山への尾根径を進んでいきます。

Kiritouyama0019
       (JR 中央線 小野駅 時刻表 2018.1.1現在 クリック拡大可)

  ここから先、たきあらしの峰という小ピーク(送電鉄塔がある)から大芝山あたりまでがこの日のハイライトでした。 これぞ綺麗な雑木の尾根径という道がずっと続いていき、アップダウンもそれほどなく明るく楽しい道のりです。

 大芝山でちょうどまた小一時間ほど経過していたので、ひと休みしようとしたら、後ろからハンターの方が銃を下げてきたので少しばかり緊張。しかし、普通の登山者と同じように挨拶をくれてホッと一安心です(笑)。

 特に眺めもない山頂ですが、静かな雑木に囲まれたなかなかの場所で、ひと息入れてこの先のコースを大まかに頭に入れてから出発します。

Kiritouyama0140
(大芝山の少し手前あたり)

 大芝山を後にして5分ほどで大芝山の肩という分岐点に出ます。ここは朝、駅や登山口で見たように善知鳥峠への分水嶺コースが分岐しているのですが、善知鳥(うとう)峠へ出てもせいぜい みどり湖駅へのエスケープにしかならないことが判っていましたから、ここは「洞の峰展望台をへて下西条へ」と指し示された尾根径を進みます。


 この先が少々判りにくいところかも知れません。指導標はだいぶ古びて読みにくいのと、指し示している方向をよく見てみないと径が見つけにくい箇所があります。5分ほど進んだ先の送電鉄塔のある展望地の更に先に洞ノ峰の標識というか指導標があるのですが、そこは先ほどの展望地点よりは展望がよくありません。ここで、左手にある巡視路には入らず、「下西条へ」と記された道しるべのある先へ進むのがポイントです。

Kiritouyama0160
(この標識の奥へ進む)

 「下西条へ→」の指導標は右手(東側)を指していて、径も東に行くように一見見えるのですが、実際はジグザグを切って尾根をもう少し北進します。北進してしばらくで、今度は尾根を直進しないように木を倒して通せんぼしたうえに左手(西)を指して「山の神自然園へ50分」の道しるべが見つかりますので、ここから西へ小尾根をトラバースするような径に入ります。

Kiritouyama0170
(小さな支尾根をトラバースする道に入る)

 あとは踏み跡を辿っていけば、送電鉄塔を何本か通過する形で高度を下げていって山の神社の裏手に綺麗に着地できます。慣れていないとちょっと不安になるコースかも知れませんが、慣れている人であれば、巡視路を辿りつつうまく繋げているコースと解り、面白い道のりでしょう。

 あとは両側が果樹園(桃や柿?)の磁北の方角に延びた舗装道路を歩いて行き、線路(小野駅から塩尻駅へ延びる単線線路)を渡って、ずっと道なりに歩いて、この標識↓が現れたところで国道には出ずに左折して素直に塩尻駅へ向かえばいいのですが、結構長い道のりです(山の神社からこの標識まで約30分ほど)。

Kiritouyama0190


 ここから先は朝見掛けた地域振興バスのバス停も見つかりますが、時刻も合いませんし、元旦ですから走っていません。この左折から塩尻駅までは更に半時間ほど。私は地図で見て登山口から駅まで5kmほどだろうと判っていたので、このぐらい歩いてしまえばいいと思ったのですが、普通ならタクシーを呼ぶところでしょうか(笑)。

 塩尻の駅に着いたのは14時少し前。調べておいた通り、次の上りの普通列車は茅野止まりでその後の連絡がありませんので、塩尻の駅で とり釜飯と真澄のワンカップを購入して、釜飯だけ待合室でゆっくり食べて(待合室内は飲酒不可)時間を潰し、14:43発の塩山行き(六両でした)に乗って、ワンカップをチビチビやりながら帰途につきました。

Kiritouyama0200
(かまめし は容器がプラスチックだったのがちょっと残念…)

 この列車は塩山まで行きますが、終点まで乗らずに甲府で下車して、甲府始発の普通列車立川行きに乗り換える方が賢明です。塩山まで行って乗り換えても帰る時間は同じですが、結局塩山で同じぐらいの時間待たされますし、甲府では駅構内の売店で飲食物を仕入れることも可能ですし、何より座席を確保できるからです。

 

| | コメント (0)

2017.12.28

【浅間山を見に…鼻曲山~留夫山】 山バス情報164

Hanamagariyama0094
(小天狗から浅間山:残念ながら樹が育ってしまって、スッキリとは見えない)

【山行日】 2017年12月23日(祝)

【使用公共交通機関の詳細】

「鉄道」
八高線某駅  - 05:25 高麗川 (JR八高線)
高麗川 05:29 - 06:50 高崎  (JR八高線)
高崎  06:58 - 07:31 横川  (JR信越本線)

「バス」
横川駅  08:10 - 08:40 軽井沢駅 (JRバス関東 510円)
軽井沢駅 09:10 - 09:30 長日向  (草軽交通 540円)

「歩行」
長日向   09:40 - 10:20 1351の先の林道
林道交差点 10:25 - 11:00 小天狗(鼻曲山 標石点)
小天狗   11:40 - 12:40 留夫山(とめぶやま)1590.8三角点
留夫山   12:50 - 13:45 旧中山道分岐(旧碓氷峠)
旧碓氷峠   14:05 - 15:00 旧軽井沢バス停

「バス」
旧軽井沢  15:00 - 15:05 軽井沢駅 (シャトルバス 150円)
軽井沢駅  15:35 - 16:05 横川駅  (JRバス関東 510円)

「鉄道」
横川  16:30 - 17:02 高崎  (JR信越本線)
高崎  17:07 - 18:49 高麗川 (JR八高線)
高麗川 19:00 - 八高線某駅   (JR八高線)

【地形図】 「軽井沢」


Hanamagariyama0007
(横川駅からのタクシー料金目安 : この日は駅前には常駐してませんでした)

 前回の山行きで王城山からの浅間山の展望が今ひとつ消化不良だったこともありまして、浅間の展望が良さそうなところに行きたいな、と考えていました。黒斑山浅間隠山は行ったことがありますし、18きっぷとバスで日帰りは難しいところです。鼻曲山も横川駅からタクシーで霧積温泉まで上がらないと行けないし…と思っていたのですが、ガイドブックで、長日向からの乙女コースが時間もかからずに登れるうえにバスは通年で走っていてくれることを知って、このコースなら留夫山への南下縦走も碓氷峠から軽井沢へ下りれば、日の短いこの季節でもなんとかなりそうと実行に移してみることにしました。

 いつもどおり、朝一番の八高線で高崎に出て、高崎では横川行きにすぐに乗換え。今日はだるま弁当は無しです。18きっぷでは初めて乗る横川行きの信越本線、車両はずっとがらがらでした。横川駅は7時半過ぎの到着で釜飯売場にはもちろん、改札に駅員も居ない状態です(笑)。まぁ、おぎのや が営業時間外なのは予想は出来ていたことなので、お昼ごはんは自宅近くのコンビニで調達済みです。

Hanamagariyama0013
(横川駅 7時半 : おぎのや も開いていないし、駅員もいない)

 しかし、軽井沢行きJRバスの始発までは40分近くあり、寒さが身に沁みます。幸いこの日は比較的暖かく風もありませんでしたので、駅の陽当たりの好いベンチでメロンパンなど口にしてなんとか時間を潰せましたが、駅には待合室もありませんので、寒い時期は、高崎で時間を潰して(それこそ弁当でも仕入れて)次の08:03着(高崎07:30発)で来る方が賢明です。

 軽井沢行きのJRバスは、運賃510円ですが、18きっぷはもちろん、ICカードも使えません(運賃は前払いです)。大型のトイレ付きバスで、私が乗り込んだときは、数人だけの乗車で、こんな大きなバスはもったいないなと思っていたのですが、08:03着からの乗り継ぎ乗客は非常に多くて、座席はほぼ埋まってしまいました。

Hanamagariyama0022


 軽井沢では草軽交通の草津温泉行きバスまで、また半時間ほど待たなければなりませんが、軽井沢駅はさすが新幹線の駅舎だけあって(笑)、駅に暖かい待合室もあってバス待ちの時間も苦になりません。

Hanamagariyama0034
(軽井沢駅には暖かい待合室がある)

 草津温泉行きのバスは、既に冬のダイヤになっていましたが、09:10発は急行ではないため、長日向で途中下車可能です(次の10:10発は急行バスの為、途中下車不可)。これまた大型の車両で、席はこの時期でも半分ほどは埋まっていました。なお、このバスももちろんICカード使用不可です(料金は後払い)。

 山の格好をしたのは私だけでしたので、当然、長日向のアナウンスでボタンを押すのも下車するのも私だけです。降りた停留所のすぐそばに一見登山道入口のような林道がありますが、近くにある注意書きのように、更に草津方面に70mほど進んだところに登山道の入口にあたる林道があります(ふれあいの郷入口)。

Hanamagariyama0050


 林道というか、別荘地の未舗装道路をずっと歩いて行くわけなのですが、これがゲートを越えた先でも、車が通れるような道幅と傾斜がずっと続きます。しかもよくある林道のようにジグザグを切って蛇行したりせず、ほぼ真っ直ぐに伸びていく道なのです。ガイドブックで読んではいましたが、あまりに長いこと幅広の道が続くので、途中で「これは径を間違えたかな…」と思ってしまうほどでした。

 結局、これは地形図「軽井沢」の1351の先で林道と交差する地点まで続いていて、この林道と交差した後からようやく登山道らしい幅の狭い径となり、さらにその先で鼻曲峠へ行く径との分岐までは、傾斜もあまり増しません。

Hanamagariyama0067
(1351の先の林道交差点)

 私はこの林道との交差地点ですでに1時間近く経過していたことや、この先の高度差が約300mであることや、ここまでの道のりから、この先ろくな休憩場所も無さそうとの判断で、風情はないけれども陽当たりの好いこの場所でティータイムとしましたが、後から考えてみても、この判断は間違ってはいなかったように思います。

 鼻曲峠との分岐には、ちょっと判りにくい通行止めの表示がありましたが、通常、径が崩れていて危険なのは巻き道の方が圧倒的に多いので、ここは峠道が通行止めと判断して、鼻曲山へ直登する方の径を選びました。

 鼻曲山へ直登する径はさすがに傾斜が増してきて、息が上がりますが、雑木の森で林相はすこぶる好く、歩いていて気持ちの好い径です。高度が上がるにつれ丈の低い笹道となって陽差しもたっぷりになってきます。背後の浅間山に雲がかかっているのが気がかりですが、高度計を見るともう山頂までそれほど時間はかからないと判り、焦らずじっくり登っていきます。

Hanamagariyama0079


 周囲の展望が開けてくると間もなく、来た方向を長日向とする指導標が現れ、標石点のある場所に出ますが、ここには何の標識も無く、高度計の表示は山頂と思われる高度を指してはいるものの、余りに何も無いので、本当にここが小天狗(鼻曲山西峰)なのかどうか自信が持てなくなります(笑)。

 時刻は11時。浅間山が見えてはいますが、ガイドブックで見たほどに遮るものなしには見えていなかったため、余計不安になって(笑)、笹道に伸びる踏み跡があったので辿ってみると、やはり予想通り二度上峠への径でした。

Hanamagariyama0090
(小天狗には長日向を指す指導標の他は判読不能な二度上峠方面の道しるべがあるだけ)

 先ほどの標石点に戻ってみると、男性が一人いらしたので聞いてみると、こちらが小天狗とのこと。大天狗はあまり展望は佳くないとのことでしたので、こちらでお昼ごはんに。。。すると「富士山が見えていますよ」と言われびっくり。今日は浅間にばかり気をとられて、富士山はノーマーク(笑)、教えていただかなかったら絶対気づかずにいたことでしょう。


 お昼ごはんを食べ終えても、しばらく浅間の頭上の雲がとれないかなと期待して待ってみたのですが、やはり無理そう…。陽当たりは抜群に好かったものの、この季節これ以上の長居は難しく、腰を上げて大天狗方面に行ってみます。

Hanamagariyama0117
(大天狗も明るい山頂だが、浅間の眺めはよくない)

 大天狗には「鼻曲山1654m」の標識が建っていて、浅間の眺めはよくないものの、こちらの方が山頂の雰囲気があります。山頂からほんの少し戻るような感じで、「霧積温泉」と書かれた指導標の方向へ向かいます。ここから南下して鼻曲峠を経て留夫山へと向かうわけですが、霧積温泉との分岐でもある鼻曲峠は、先ほどの乙女コースの通行止め表示が暗示していた通り、乙女コースへの峠道は半ば廃道化した状態のようで、指導標も霧積温泉や鼻曲山、留夫山を指すものはあっても、長日向を指すものはありませんでしたし、長日向へのかつての峠道らしい踏み跡も、よほどよく探さないと見つからない状態でした。

 で、この峠でどうしても目が行ってしまうのが、角落山の姿でしょう。私も名前だけは聞いて知っていたのですが、これほどけったいな形をしているとは知りませんでした(笑)。前回の王城山でも丸岩に目を奪われましたが、こちらは、なんとか是非いちど登りに来てみたいとの思いを抱かせるほど。

Hanamagariyama0129
(中央が角落山)


 
 峠からすぐに登り返すピークがありますが、これはもちろん留夫山ではなくて手前の金山。小ピークから笹道を軽快に下っていき、前方かなり遠くに留夫山が見えてきます。下れば下るほどその姿は大きく壁のように立ちふさがる感じで、近づいていくとアレを登り返すのかとやや気が滅入る感じもします。

 下りきったところの右手には地形図にもあるように、幅広の林道が上がって来ているのが見て取れますが、何故か木の枝で通せんぼのようにしてあります。ちょっと複雑に枝分かれしている林道なので安易に下ってきて欲しくないと言うことなのでしょうか。。。しかしいざというときにはエスケープルートに使えそうな感触です。

Hanamagariyama0136
(前方に留夫山が見えてくる)

 鞍部から登り返していくと、北面ということもあって、薄雪が残雪として残っています。尾根通しに登っていくと、踏み跡は動物のものばかり。様々な形、大きさの足跡があって、これはひょっとして…という感じのものもありましたが、多くは小動物のものです。

 実際この日、山頂(小天狗)で会った男性以外は旧碓氷峠まで人間に会うことはなく、自分の足音以外聞こえる音もない、実に静かな山歩きでした。プーさんはもう冬眠では…とも思ったのですが、人の気配がほとんど無いので、用心のため途中から鈴を出して歩くことに。。。

 それほど絞られたという感じもなく、じりじりと高みを目指していけば留夫山に到着。三角点と山名標があるだけの静かな山頂で、小天狗からちょうど1時間が経過していたこともあって、ティータイムにします。

Hanamagariyama0145


 ひと息入れたら、一ノ字山方面へ更に南下です。いちおう尾根が分岐しているのでコンパスで確認しながらの下りですが、青テープが目印にもなっていて、間違えて南東尾根に入り込むこともないでしょう。。。としばらく下った先で、突然ガサガサと音がして、目の前を黒っぽい動物が横切り、思わず「わ」と声が出てしまいましたが、可愛らしいカモシカくんでした。たぶんまだ子供なんじゃないかと思います。どこで見掛けても同じですが、逃げ去るくせにしばらくは、離れたところからこちらの方をじっと見つめています。

 ふう、やっぱり鈴をつけないと…とポケットを探ってみたのですが、どこにも無し。たぶん、留夫山でザックに仕舞ったんだろうと、そのまま落ち葉をガサゴソいわせながら下っていきますが、やっぱりちょっと不安で、やや急ぎ足で下っていくことにしました。

Hanamagariyama0144


 右手に樹林越しですが、ずっと浅間山が見えていて、ほぼ平坦に近いぐらいの尾根歩き。浅間は先ほどまで頭にくっついていた雲がとれたようで、どこかでひょっこり姿を見せてくれないかな…と空しい期待を少し持ったのですが、やはり無理な相談でした。

 小天狗でさえ、伸びた樹林を払うこともしないままですし、登山道を示す指導標もほとんどがもう判読不明な古いものばかりで、行政は信州も上州もこの山に手を入れる気はないというのが、この日歩いてみて一番強く感じたことでした。しかし、これはこれで佳いのかもしれません。近郊の山がどこも富士を見せるためにバサバサと惜しげもなく樹を切り倒しているのに少なからず疑問や失望を感じている私としてはむしろ好ましいことのようにさえ感じました。

Hanamagariyama0161
(こんな感じの平坦な径がずっと続くが、途中で転けてしまったりもした)


 浅間のことばかり気にしていたせいか、一ノ字山の三角点は気づかずに通り過ぎてしまったようで、径がクイッと左(東)に向きを変えたと思ったら間もなくで峠に登ってきた四輪駆動車が見えて、すとんと旧碓氷峠(旧中山道分岐点)に着いてしまいました。 

 時刻は14時前。予想より随分早く峠に着いてしまったので、横川駅まで旧中山道を通って…とも思ったのですが、エアリアを引っ張り出してみると、駅まではあと4時間近くとコースタイムには出ています。さすがに4時間はかからないかも知れないけれど、今は一年中で一番日が短いとき。日没を気にしながらあと3時間ばかり歩くのも…ということで、予定通り、軽井沢へ。

 ガイドブックには、「あとは見晴台遊歩道を通って旧軽井沢のメインストリートへ出るばかり」とあったのですが、その見晴台遊歩道というのがよくわからず、車道をウロウロしていると、「旧中山道碓氷峠道跡」という看板が見つかったので、その脇から下っていき、「かもん坂 中山道」という古ぼけた道しるべをたよりに土の径を下ってみました。

Hanamagariyama0192


 この小径、手が入っているのかいないのか…。倒木がそのまま放置されているかと思うと、補助のロープが張られていたりして、わりとすぐに普通の林道に飛び出して、そのまま林道を辿っていくと、左手から見晴台遊歩道が合わさりました(笑)。

 で、その遊歩道を辿っていくと県道133に合流。なお、この県道はシーズン中はバスが走るようで、ビニールを被ったバス停が見つかりました。

Hanamagariyama0218
                  (バス停が見つかった)


 
 つるや旅館が見えてくると旧市街らしくなり、こんな寒い季節にこんなに!というくらい観光客がたくさんいます。ほとんどが若いカップルで、みなラブラブという感じで手をつないで歩いています。そんな中を年寄りハイカーが単独行で無粋に歩くのですから、恥ずかしい恥ずかしい(笑)。

Hanamagariyama0229


 観光案内所や、美味しそうな地酒専門店などもあったのですが、一人で入っていくのも気後れしてしまい。「そういや、明日はイヴか!」どうりでカップルの目が皆トロンとしてるわけだと気づき、きゃー恥ずかしい、という感じで旧市街を競歩のような早歩きで歩いて行くと、ちょうど旧軽井沢のバス停にバスが停まっているのに気づき、考える間もなく飛び乗って軽井沢駅へ。

 軽井沢の駅では、横川行きのバスまで半時間ほど時間があったので、あまり流行っていない感じの土産物屋で地ビールを二本買って、朝も利用した暖かい駅の待合室でゴクゴクとやって、今日一日の山行きを振り返ります。

 横川駅へのバスは、やはり利用客が結構います。軽井沢へは各地から高速バスがたくさん走っているので、横川・軽井沢線なんて、寂れきっているのだとばかり思っていたのですが、こんな真冬でも利用客はかなりの数いるのですね。

Hanamagariyama0232


 横川駅では、ベンチで釜飯を掻き込んでいるお兄さんが一人いたので、おぎのやのおばちゃんに、「まだ釜飯あるのですか?」と訊いてみたのですが、残念、たった今売り切れ、とのことで、峠フェチの私としては、昔大月でさんざん喰った釜飯と味はたいして違わないだろうとは思いつつも、久しぶりにあのどっしりした容器を手にしてみたかったなぁ…と少しだけ心残りで帰途についたのでした。

| | コメント (4)

«【18きっぷで再起動…王城山】